店舗改装の効果と費用目安解説!補助金など知っておくべき情報まとめ

「店舗の売り上げが落ちている」、「設備が老朽化して使い勝手が悪い」など、店舗経営には悩みがつきません。本記事ではこうした問題を抱える経営者に向け、店舗の改装によって得られる効果や改装にかかる費用の目安、改装のデザイン事例など店舗改装についての情報を総合的にまとめています。

2022.01.07

飲食店やアパレルショップを経営している人にとって、設備の老朽化や売り上げの低迷は悩ましい問題です。中には店舗の活性化に向けて改装を検討している人も多いでしょう。
そこで今回は、改装にかかる費用や使える補助金制度、期待される効果やメリット、知っておくべき注意点、改装のデザイン事例などをご紹介します。改装を実施するのに最適なタイミングや適切な改装規模の判断基準など、細かいポイントについても解説します。

リニューアルすべき?まず考えたい、店舗改装の時期と規模

店舗の集客力や売り上げを伸ばす上で、改装は有効な手段のひとつです。とはいえ、大規模なリニューアルとなれば費用も莫大になるため、改装に踏み切るかどうかの判断は慎重になってしまう方も多いでしょう。
そこで、改装の際に、規模や効果、実施すべきタイミングなど、事前に考慮しておきたいポイントを紹介します。

店舗の改装によって得られる効果・メリット

店舗を改装すると、店側・お客様側ともにさまざまなメリットがあります。まず店側では、スタッフが働きやすい環境を整えられることが大きなメリットです。飲食店であれば、ホールや厨房の動線を改良することでスタッフがより効率的に動けるようになります。

また老朽化して使い勝手が悪くなっていた設備を新しいものに交換すれば、作業時間の短縮にも繋がります。このようにスタッフが抱えていた不満や不便を解消することは、店舗の生産性を向上するためにも重要です。

店舗の外装や内装を刷新すれば、店の雰囲気をガラリと変えることもできます。外装のひび割れや塗装の剥がれを直すことで清潔感を保てます。通行者の視線を引き付けられるよう看板のデザインにもこだわることで、第一印象で「入ってみたい」と思わせることもできるでしょう。
店内の古い壁紙を張り替えたり、家具や什器を取り替えたりして居心地のよさを改善すれば、リピート率を高めることも可能です。

顧客側にとっても、店舗の印象が変わることで新しい店を訪れたような新鮮さを感じられるメリットがあります。開店から長い年月が経てば店の雰囲気も見慣れたものになりますが、改装によって遠のいていた客足を呼び戻せるかもしれません。

店舗の改装を実施するべきタイミング

注意したいのは、売り上げや入店客の増加のためには、タイミングが重要になってくるということです。
改装で成功するためにも、目的を明確にした上で改装を実施するべき正しいタイミングを見極めるようにしましょう。

業務用の機械や設備は耐用年数が10~15年とされているものがほとんどです。建物や機械設備の老朽化に関しては、10年をめどに改装すると常に清潔感のある機能的な店舗を維持できるでしょう。耐用年数を超えても故障なく使える場合もありますが、定期的な点検を心掛け、修理や補強、交換が必要であればその都度行うのがおすすめです。
設備や機械に問題がなくても、客数や売り上げが伸び悩んできたら、改善方法の1つとして改装を検討してみましょう。店内のレイアウトや厨房内の動線などを見直し、スタッフとお客様それぞれの視点に立って不便な点がないか確認してみてください。
その際、お客様の年齢や性別、一人客が多いのか団体客が多いのかといった客層を分析し、それに応じて座席のタイプや席数を変更することも大切です。客層は店舗周辺の環境要因によって刻一刻と変化していくため、現状を踏まえて判断していく必要があります。

リニューアル規模はどう決める?

リニューアルの規模をどの程度にするかは、改装によって期待する効果と現在の経営状況を照らし合わせて決定します。そのためには、売り上げや客数といった具体的なデータのほか、スタッフやお客様の声など数字に表れてこない要素も含めて考慮することが大切です。

売り上げや客数のアップ、店舗設備の使い勝手の向上など、あらゆる面での改善を希望しており、工事期間と費用に余裕があるのであれば、フルリニューアルを検討してもよいでしょう。
工事にかけられる予算が少ない場合でも、外観や内装デザインの変更で真新しさを演出することができます。

かけられる予算と期間を明確に!

改装にかけられる期間と予算を明確にしておくことも重要です。基本的に工事中は営業ができないため売り上げがゼロになります。工事が長引くほど経営へのダメージが大きくなるため、どの程度であれば店を閉めておけるのか事前に計算してみましょう。工事内容はその期間内に終えられる範囲に設定するほうがよいといえます。
また店舗の改装費用はローンで支払えない点にも注意が必要です。すぐに改装資金を用意できなければ銀行から融資を受ける必要が出てきますが、赤字が続いているような店舗だと融資を断られるケースもあります。

施工場所別!店舗改装にかかる費用と期間の目安

ここからは工事の内容別に改装にかかる費用と期間の目安を見ていきます。

外装リニューアルの施工内容と費用目安

店舗の顔ともいえる外装は、通行人に興味を持ってもらうためにも、きちんとコンセプトに基づいてデザインし、ひび割れや汚れがないよう清潔に保つことが大事です。外装の工事には、外壁の洗浄や塗装、看板の設置・リニューアル、エクステリアライトや植栽、フェンスの設置などがあります。

費用相場は外壁の塗装(130㎡)が70万円~、看板の設置が20万円~、エクステリアライト(10個セット)の設置が30万円~、植栽が1本あたり2万円~、フェンス(600mm×100cm)の設置が2万円程度とされています。

内装リニューアルの施工内容と費用目安

内装のリニューアル工事にかかる費用は業種によって大きく変わります。飲食店、美容院などに加え、参考として、「店舗」とは異なりますが、事務所やオフィスの費用目安もご紹介します。

1.飲食店
飲食店の内装リニューアルにかかる費用は、一般的に坪単価15万~30万円が相場といわれていますが、店舗面積や席数、使用する厨房設備によって大きな幅があります。

2.美容室
美容室の内装リニューアル費用は、坪単価15万~30万円程度を目安にするとよいでしょう。高級感を出すためにグレードの高い建材を使用すると費用はさらに増えると考えておいてください。

3.事務所やオフィス
事務所やオフィスのリニューアルにかかる費用相場は、坪単価で10万~15万円が目安です。オフィスの内装は接客業と異なり華美である必要がありません。設備も机やパソコン、書類棚などと限られているため、飲食店と比べて工事費用は少額です。

厨房設備や水回りなどの施工が必要な場合は金額がプラスに

飲食店で厨房設備の工事を行う場合、坪単価は最大で50万円程度になることもあります。美容室では衛生設備や給排水の工事に多くの費用がかかるため、場合によっては最大坪単価を40万円程度として想定しておきましょう。

改装前にこれをチェック!知っておきたい必須情報

次に改装前にチェックしておくべき注意点や費用負担を軽減するためのポイントを紹介します。

大掛かりな改装時には消防検査が必要な場合あり

大掛かりな改装を行うとなると、各自治体が定める火災予防条例に基づいて消防検査が必要になる場合があります。
消防検査とは、避難通路や店舗設備の管理などが消防計画通りに行われているかどうかを確かめる検査です。飲食店であれば防火管理上の問題がないか、消防設備が適切に用意されているかなどを検査の対象としています。

検査が必要になるのは、その店舗が「防火対象物」に該当する場合です。防火対象物は、消防署に対して「工事開始」や「使用開始」の届け出をする必要があります。自分の経営する店舗が防火対象物に該当するかどうかは、建物の管理会社やオーナーに問い合わせて確認するか、建物の消防管理を請け負っている業者がいればその業者に確認してもらいましょう。

改装中はアルバイトに休業補償を出すべき?

改装工事で営業を続けられない場合、経営者はアルバイト従業員に対して休業補償を支払う必要があります。アルバイト従業員は営業ができない期間、収入を確保できなくなってしまいます。これは労基法の第26条「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当します。
休業補償の金額は、平均賃金の6割以上と定められています。この平均賃金は、休業の初日以前3ヶ月間に支払われた賃金の総額をその期間の日数で割って計算します。

店舗の改装には補助金が使えることも!

各自治体では中小企業の事業主に対し、店舗を改装する際に申請できる「業務改善助成金」と呼ばれる制度を実施しています。
これは元々最低賃金の引き上げを目的に制定された制度で、受給のためには「生産性を高めるために機器や設備を導入して業務を改善し、その費用を支払う」、「賃金引き上げの計画を策定する」など一定の条件が定められています。
対象となる工事内容は、設備・機器の導入のほか、レジ・業務管理システムの導入、店舗・厨房改装などです。

支給額の上限は、賃金引上げの対象者数や賃金をどの程度引き上げるかなどによって25万~450万円まで幅があります。自分の店舗が該当するか気になる人は厚生労働省のホームページを確認してみてください。
(参照元:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html

【合わせて読みたい!】店舗リフォームの関連コンテンツ集

最後にDIYやリフォームについてのWEBメディア「DIYer(s)」から、店舗の改装に役立つコンテンツを紹介します。

店舗の内装工事費用目安をさらに深堀り!

内装工事に関する基本情報や費用相場を紹介。飲食店や美容室のほか、アパレル店舗やクリニックの改装についてもまとめています。
「設計・デザイン費」、「設備工事費」、「設備購入費」など内装工事にかかる費用の内訳を詳しく解説。工事費の相場や業者選定の注意点もまとめています。
店舗改装のメリットやさまざまな補助金制度、業者選びのポイントがわかるでしょう。

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店舗改装を成功させるには、改装の目的を明確にして適切な規模とタイミングで工事を行うことが大切です。そして、せっかく店舗の改修をするなら、きちんとしたリフォーム会社に依頼をし、質の高いリフォームをしたいものですよね。
質の高い店舗の改装を考えているなら、リフォームで多数の実績を持つカシワバラ・コーポレーションに一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。高い技術とノウハウで、理想的な店舗づくりを助けてくれますよ。

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DIYer(s)

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