店舗照明はデザインで印象が変わる!照明選びのポイントは?

店舗照明は、意外と奥深いもので単なる照明ではなく、お客様の購買行動にプラスあるいはマイナスの影響を与える可能性もあります。つまり、照明のデザインや光の性質がお店の売上を左右するのです。本記事では、店舗照明の基本知識や種類、照明選びのポイントをご紹介します。

公開日 2020.05.22

更新日 2022.01.07

店舗照明はデザインで印象が変わる!照明選びのポイントは?

店舗照明は単なる「備品」ではなく、オシャレな雰囲気を作り、お客様に快適な空間や買い物を楽しんでもらうことを可能にします。そんな照明の仕組みは奥深いもので、店舗のコンセプトなどに合わせたさまざまな種類があります。
そこで、本記事ではまずLEDと蛍光灯の違いや照明器具の種類など、店舗照明を考えるうえでの基礎知識をご紹介します。そのうえで、店舗に合った照明選びをするポイントを具体的な手法を交えながら解説します。お客様の満足度を高め、リピーターを増やすためにも本記事の内容を参考にしてみてください。

意外と知らない?LEDと蛍光灯の違いを整理しよう

店舗照明はデザインで印象が変わる!照明選びのポイントは?
店舗照明を考えるうえで、基本知識となるのがLEDと蛍光灯の違いです。なんとなくのイメージしか持てていない人も多いかもしれません。しかし、買い替えの費用や消費電力などに差があり、店舗運営を改善するうえでも重要な部分です。それぞれの特徴やコストなどについて確認してみましょう。

LEDと蛍光灯の特徴

LEDは“LIGHT EMITTING DIODE”の略で発光ダイオードと呼ばれる半導体が通電することにより発光する仕組みです。構成としては、半導体部分と関連するさまざまな回路、パッケージ部品からなります。テレビなどの家電やスマートフォン、そのほかにも信号機など身近なところでたくさん使われています。紫外線が少なく、虫が寄りにくいため屋外の照明としても活用されます。
一方、蛍光灯は蛍光管が通電することにより発光します。学校やオフィスを中心に普及しており、イメージのつく人も多いでしょう。LEDに比べると、スイッチの切り替えの際にエミッタが消耗してしまい、寿命が短くなります。
店舗照明はデザインで印象が変わる!照明選びのポイントは?

寿命やコストの違い

LEDと蛍光灯では、寿命が大きく違います。LED電球の寿命は、40,000時間程度といわれており、イメージしづらいですが1日10時間使用した場合、11年ほど使用し続けられる計算です。一方、蛍光灯の寿命時間は13,000時間程度です。
性能の違いから、購入コスト自体は蛍光灯の方が安くなっています。交換の手間は、同じ期間使用すると考えた場合、蛍光灯は2回交換が必要になります。そうなると、トータルで考えてLEDの方が利用コストは低くなるのです。LEDは蛍光灯に比べると新しい技術ですが、近年では普及が進み、生産コストも下がってきています。
消費電力についても、LEDの方が効率がよく、従来の蛍光灯に対して消費電力を30%から40%程度節約できるといわれています。

店舗照明に使われている照明器具の種類

店舗の雰囲気を作り出すうえで、照明は非常に重要です。以下では、店舗照明によく使われている器具について3種類ご紹介します。

ダウンライトの特徴

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まずは、天井に埋め込む「ダウンライト」です。天井埋め込み式のため、配置の自由度が高いのが最大の特徴です。複数のライトを設置しても店舗内で必要以上に目立つことがないため、メイン照明としても間接照明としても利用できます。基本的には筒状で下面を照らすものですが、ダウンライトの中でも目的によって種類があります。壁を照らすものや、まぶしさを抑えるグレアカット、傾斜している天井にも取り付け可能なもの、断熱性に優れたものなどさまざまです。基本的に反射がまぶしくなく、明るさの調整がしやすいのも特徴です。

ブラケットライトの特徴

店舗照明はデザインで印象が変わる!照明選びのポイントは?
壁に取り付ける小型の照明が「ブラケットライト」です。アンティーク調からスタイリッシュなものまでデザインに富んだ器具が多く、メインよりは間接照明として店舗の雰囲気を演出するために利用します。光の強さや漏れ方にもバリエーションがあります。これらの特徴から、店舗の入り口や階段などの壁面に取り付けられています。よりオシャレな空間を醸し出したい時にオススメの照明です。
ブラケットライトを取り付ける際は、専門的な工事が必要になります。電気配線を直接照明器具に接続することに加え、本体をビスで壁面に固定する作業は電気工事士などの資格が必要なためです。

スポットライトの特徴

店舗照明はデザインで印象が変わる!照明選びのポイントは?
光を1ヵ所に集中して照らす「スポットライト」は、ディスプレイなど店舗空間の中で目立たせたい部分に使います。好きな方向に照明の角度を変えられる点がメリットです。寿命の長いLEDスポットライトも人気があります。電気工事が不要な簡易取り付け式のスポットライトも増えており、必要に応じて店舗に組み込むことが可能です。
直接光を当てるイメージのあるスポットライトですが、間接照明のように壁面にスポットライトを当ててその反射光の照明効果を利用する、といった使い方も可能です。あるいは、オブジェを通じて影を作り、店舗の売り場部分に立体感を出すような演出もできます。

お店の雰囲気を左右する照明は、主にこれらの3種類です。では、店舗に適した照明をどのような観点で選び、よりオシャレな空間を構築していけばよいのでしょうか。

オシャレな演出を叶える店舗照明のテクニック

お客様に買い物を楽しんでもらううえで、店舗照明による売り場の設計は重要な要素です。光のデザインによってお客様からの印象を大きく変えられます。どのような方法や考え方があるか、具体的に見ていきましょう。自身の店舗がこれらのポイントに沿って設計されているか、今一度見直す機会にしてみてください。

店舗のコンセプトと照明を合わせる

店舗照明はデザインで印象が変わる!照明選びのポイントは?
取り扱っている商品やサービス、あるいは地域性などによってそのお店にふさわしい雰囲気は異なります。店舗照明は、このような店舗のコンセプトと統一感があることが重要で、お客様に居心地のよい空間を提供することにつながります。カフェのように落ち着きたい空間がコンセプトとしてふさわしいのに、派手で落ち着かない照明を設置してしまうと客足が減ってしまうでしょう。コンセプトに合わせて、ふさわしい照明や空間を設計することが第一歩です。

目的や用途に合った明るさを選ぶ

お店全体、あるいはお店の中でも目的や用途に適した明るさを選択することが重要です。そもそも、「明るさ」は照度、色温度、演色性の3つの要素からなります。

・照度
ルクスという単位で表される照度は、その場所に届いている光の量を示します。店内陳列は750ルクスから1,500ルクス、店内全般は300ルクスから750ルクスといったように日本工業規格による基準が定められています。
・色温度
照度が同じ値でも、色温度が異なればお客様が感じる明るさは異なります。色温度が高いほど青白い色になり、色温度が低いほど赤色へ変化します。そのため、何かを目立たせたい対象については色温度を高くし、落ち着いた雰囲気にしたい場合は色温度を低くするのがオススメです。
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・演色性
同じ物でも照明によって見え方が異なることを「演色性」といいます。基準光源を当てた時と見え方の違いが小さいほど、演色性がよくなります。反対に演色性が悪い場合は、自然光で見た時の色との差が大きくなり違和感が生まれます。
特に、飲食店や食品を取り扱うお店にとっては重要な考え方で、演色性がよいとされる白色電球の光により食べ物が美味しそうに見えるのは、このメカニズムによるものです。

これらの3つの要素を理解し、店内でも売り場ごとにその商品などの特性に合わせて明るさを変えるとより購買につながるかもしれません。

内装の色や素材と組み合わせる

お客様にとって快適な空間を設計するうえで、照明単体について考えればよいわけではありません。照明は店舗空間の要素のひとつに過ぎず、内装の色や素材とマッチした照明にする必要があるのです。例えば、同じ照明器具で同じように光を当てたとしても、天井や壁、床の色によって見る人のイメージは大きく異なるでしょう。
照明を取り付ける前に、内装とのバランスをよく検討する必要があります。そこで、やはり専門家の意見を参考にするのも大切かもしれません。レンガ壁の場合どのような色温度の照明を用いればよいか、などのアドバイスを受けられるでしょう。
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空間のイメージやインテリアに合わせる

店舗のコンセプトに合った照明の選び方が重要であると説明しましたが、そのコンセプトを表現する空間のイメージを明確にすることが必要になります。そのイメージや、店内のインテリアの雰囲気に合った照明をどのように設計したらよいでしょうか。
照度や色温度、演色性などの機能面ももちろん大切ですが、照明器具のデザインや素材も空間のイメージに合わせて選ぶのがオススメです。照明器具は天井に取り付けるシーリングライトや天井からぶら下げるペンダントライトなど、種類が豊富です。ランプの特徴に留意しつつ、空間に合ったデザインおよび光の照明を選択するようにしましょう。
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間接照明を取り入れる

店舗の雰囲気を自在に作り出すには、応用の幅の広い間接照明を活用するのが有効な手段です。間接照明とは、光を対象物に直接当てるのではなく、あえて天井や壁に向けて光を放ち、そこから反射した光によって空間を照らす照明手法のことです。間接的に光を当てるため、直接照明と比較すると光の明るさは落ちますが、柔らかい光が落ち着いた雰囲気を醸成してくれます。そのため、間接照明はゆっくりしたひと時を提供するレストランやバー、エステなどのくつろげる空間で多く活用されています。
店舗照明はデザインで印象が変わる!照明選びのポイントは?
もちろん、間接照明をやみくもに使えばよいというわけではありません。間接照明ばかりだと、むしろ暗い雰囲気が目立ってしまい、集客面を考えるとマイナスに働きかねません。あくまで、全体設計の中に間接照明が位置付けられるべきで、メインの照明や自然光との調和のうえで間接照明を活用しましょう。

店舗照明は単なる「飾り」ではなく、お客様の来店を促したり、入店したお客様の購買行動に影響を与えたりする店舗経営においても重要な要素です。基本的な知識や店舗設計に基づかない照明選びは、せっかくの商品やサービスを台無しにする可能性すらあるのです。照明についての基本を理解し、そのうえで自身の店舗やサービスに合わせた照明を実践し、お客様に快適な空間や買い物の体験をしてもらえるようにしましょう。

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