店舗の内装工事費用の相場はどのくらい?知っておきたい注意点

店舗の内装工事費は開業資金の中でも大きな割合を占めるため、綿密な計画が必要です。この記事では、内装工事の基礎知識や工事費の相場、業者選定・見積もり・融資に関する注意点など、内装工事を始める前に知っておきたい情報を紹介しています。

公開日 2020.05.23

更新日 2020.05.23

店舗の内装工事費用の相場はどのくらい?知っておきたい注意点

店舗において、内装工事は店の雰囲気や集客にも影響する非常に重要なポイントです。
また、動線や使い勝手の良し悪しは作業効率しにも直結し、売上に大きな影響を与えます。とはいえ、予算をかけ過ぎると費用対効果が悪くなり、開業後の収益率が下がる危険性もあるので、相場をふまえてしっかり予算を立てたいものです。
そこで今回は内装工事の基礎知識や、工事費の相場、予算の立て方や注意点など、事前に知っておきたい情報をまとめました。

どのくらいかかる?店舗内装工事の費用の目安

開業費用の中でも特に大きな割合を占めるのが内装工事で、開業資金全体の30~50%かかるとも言われます。
この予算の立て方が甘いと、不要な工事をしてしまったり必要な工事が足りなかったりして最終的に予算オーバーとなり、開業の大きな支障になることもあります。
内装工事を計画的に進めるためには、業者に見積もりを依頼する前に内装のコンセプトをしっかり固め、相場を調べ、出来るだけ具体的に予算を立てることが大切です。

一般的な内装工事の相場とは

内装工事費用の相場は、業種の違いや店舗の規模によってさまざまです。たとえ同じ業種であっても店舗の広さによって大きく変わるので、予算を立てる場合は坪単価で考えるとよいでしょう。
一般的に、全業種を含めた平均的な相場は坪単価で30万~40万円ほどと言われます。とはいえ、最低単価は10万円台、最高単価は300万円台と店舗によって大きな開きがあるので、あくまでも目安として考えましょう。
店舗の内装工事費用の相場はどのくらい?知っておきたい注意点
この平均相場を参考に、それぞれの業種に必要な設備などを加味して、自分の準備できる資金の中からおおよその予算を立てます。
例えば、飲食店には業務用の厨房施設が必要ですし、美容室やエステサロンであればシャンプー台や施術のための椅子やベッド、おしゃれな内装などが必要です。
業務用の専門的な機材は高額になることが多く、機材を必要としないアパレルや雑貨店などの物販店に比べると費用がかかります。機材のグレードによっても大きく単価が変わるので、予算の範囲で希望に見合ったグレードのものを選ぶことが大切です。
相場をふまえて、おおよその予算を立てたら、より具体的に内装にかかる費用を算出します。内装工事の見積もり内容は専門性が高く、相場に対して妥当なのか見ただけではなかなか判断できません。
そこでまずは、工事の内容を以下の3つに大きく分け、それぞれの算出方法や相場、注意点などを理解しましょう。

設計・デザイン費用

店舗の内装工事費用の相場はどのくらい?知っておきたい注意点
設計料やデザイン料とは、依頼主と相談しながら、外観や内装デザインなどのデザインを設計し、実際に図面に起こすまでの工程にかかる費用です。
専門の設計デザイン会社が行って施工会社へ引き渡す場合と、設計施工会社がデザインから工事まで行う場合があります。
デザインも込みで行う設計施工会社に見積もりを依頼した場合は設計料の項目を設けず、工事金額に含まれていることもあります。疑問があれば内訳を明確にしてもらいましょう。
設計・デザイン費の算出方法は会社によって算出方法が異なりますが、代表的なものは以下の3種類です。

1)店舗面積を基準に坪単価で算出。平均単価は5万~7万円と言われますが、10坪以下の小規模な店舗の場合は別途定められた最低料金を請求されることもあります。
2)総施工費から決まった割合で算出。店舗の規模に関わらず、内装工事・設備工事を合計した総工事費の10~15%が相場と言われています。
3)デザインにかかった人件費と技術料から算出。実際の設計や工事に必要な人員と想定される人件費を基とし、特殊な設備や施工を用いた場合は技術料も加算されます。

内装・設備工事費用

店舗の内装工事費用の相場はどのくらい?知っておきたい注意点
内装・設備工事とは、具体的には電気・ガス・水道・空調・排気などの設備設置や整備、そして壁紙やタイルなどの内装全般です。
平均相場は坪単価で30万~50万円と言われますが、業種や物件の形態、規模によって変わります。先にも述べたように、厨房施設の必要な飲食店や専用のシャンプー台や鏡などが必要な美容院などは高額になりやすく、平均相場を上回ることもあるでしょう。
物販店の中でも、ジュエリーショップやブランドブティックなどは床や壁に高級素材を使うため、坪単価が100万円を超えるケースもあります。
また、新築や解体した物件で内装や設備が何もない「スケルトン物件」か、既存の物件で前に使っていた店舗の設備や内装が残っている「居抜き物件」かによっても坪単価が変わります。
通常、既存の設備を利用できる居抜き物件のほうが工事費を抑えられますが、設備に不具合があったりレイアウトを大きく変えたりして解体の必要があると、スケルトン物件よりも高くなる場合があります。物件選びは慎重にしましょう。

設備機器・備品購入費用

店舗の内装工事費用の相場はどのくらい?知っておきたい注意点
内装工事そのものに含まれなくても、設備機器や備品についても、工事の発注前に必要な数や設置位置を確定しておきましょう。
必要なものをピックアップして、購入費を割り出し予算に加えておかないと、後になって必要な備品の代金が不足するというトラブルになりかねません。
また、購入した備品が置けない、空間が確保できないといったケースや、設置のために工事が必要になるケースも想定されるため、内装工事にあわせ、あらかじめ準備しておくことが大切です。

失敗しない内装工事の注意点

予算以外にも注意すべき点はたくさんあります。内装工事の最も重要なパートナーとなる業者選び、店舗のイメージや客層を左右する内装のデザイン、資金に大きく関わるローンについてです。それぞれ事前に準備するべきことを確認しましょう。

業者選びに関する注意点

内装工事の施工業者は、事業成功のカギを握る重要なパートナーともなり得ます。うまくいけば、その後の改装や増築など、長く付き合うことも想定されるため、選ぶにあたっては以下の点を注意し、慎重に決めましょう。
店舗の内装工事費用の相場はどのくらい?知っておきたい注意点
1)複数の業者から見積もりを取って比較する
インターネットを使ったり同業者に話を聞いたりして十分に情報収集をし、必ず複数の業者に相談して見積もりを取ることが重要です。
見積もりを依頼する際、複数の業者と比較検討中であることを最初に正直に伝えましょう。そのほうが、業者側も顧客獲得のために条件をよくしてくれる可能性が高くなります。

2)見積もりの額面だけで決めず直接工事内容について話し合う
必ず直接会って見積もりの詳細について聞き、内容について話し合いましょう。見積額が十分に予算の範囲内であっても、なぜその金額なのかを尋ねてみることも大切です。
納得のいく説明をしてくれる業者であれば、実際の作業においても信頼がおけると考えられます。
店舗の内装工事費用の相場はどのくらい?知っておきたい注意点
3)見積もりが他社と比べて極端に安い場合は注意が必要
極端に安い場合、人手不足や経験不足の可能性も考えられます。こうした業者では希望通りの仕上がりにならず、後で工事を追加したり、やり直したりしなければならないことも。
安い金額の根拠に納得のいく説明がもらえない場合はそれなりの理由があると考え、信頼できる業者を選びましょう。

デザインに関する注意点

内装のデザインも、工事を始める前にしっかりと確定しておきましょう。業者が決まったら、必ずデザイン・設計担当者と十分に打ち合わせを重ね、内装のイメージや使い方をしっかり共有し、細部まで確認しましょう。その際に注意しておきたいのは以下の3点です。

1)外見についての注意点
店舗の外見で大切なことは、店舗全体の明確なイメージ、清潔感、近隣の競合店舗との差別化です。店舗のイメージや求める客層をしっかりと持つことで、統一感のある内装に仕上がります。
また、清潔感はとても重要で、開業当初から壁や床にシミや汚れがあるのは論外です。特に居抜き物件で汚れがある場合には、必要に応じて壁や床のリフォームも行いましょう。予算に制限がある場合には、DIYで対応するのもオススメです。
店舗の内装工事費用の相場はどのくらい?知っておきたい注意点
2)機能性や使い勝手についての注意点
イメージ以上に大切なのが、実際に使用した時の機能性や動線、耐用年数などの使い勝手です。
見た目にこだわるあまりに開業してみたら非常に使いづらい、非効率だった、といったトラブルもあり得ます。開業後に後悔しないよう、施工会社やデザイナーの意見を聞きながら慎重に検討しましょう。

3)設計デザイン見積もりの注意点
設計デザインや備品などの詳細も決まったら、概算見積もりを出してもらいます。見積もりをチェックする際には、以下の3点についてしっかり確認しましょう。

・見積もり提示された料金にデザイン料や看板、照明、テーブルや棚など細かい備品は含まれているか、含まれていないものはなにか
・設計・デザインと施工業者が別々の場合は、どちらの業者がどこまで関わる契約になっているか
・当初の図面や設計に後から変更がある場合、どこまで見積もりの範囲で応じられるか、どこから料金に変更が生じるか

ローンに関する注意点

内装工事は、工事全体の相場として150万~1,000万円という高額な資金が必要になります。そのため、ローンを検討する人もいるかもしれません。
しかし、リフォーム業界では現金払いが基本で、ほとんどの業者ではローンを組めません。そのため、内装工事の費用は現金で用意することを前提として予算を組む必要があります。
資金が足りない場合は、銀行や日本政策金融公庫などに依頼し融資を受けるという方法があります。
新規出店では実績がないため銀行からの融資は受けることが難しく、実質、金融公庫からの融資を受けることになるでしょう。工事費用は受け取った融資から現金で払い、金融公庫に月々返済していくことになります。

引き渡しに関する注意点

店舗の内装工事費用の相場はどのくらい?知っておきたい注意点
実際に工事が始まってから引き渡しまでの注意点も確認しておきましょう。
工事中は、頻繁に現場に足を運び、自分の目で確認をすることが大切です。すべて業者に任せ、完成してからあれこれと注文を出すと二度手間となり、余計な費用と時間がかかってしまいます。
自分で工事を確認することで、設計段階では気付かなかったミスや想定とのズレに気付き、早い段階で修正できるでしょう。
また、こまめに現場に足を運んで口出しすることで、現場に緊張感が生まれ、手抜きやミスを防ぐ効果も期待できます。
工事が終わり、いよいよ引き渡しとなったら、最後チェックを怠らないように注意しましょう。
引き渡しの際に細かい点までチェックし、業者立会いのもと、写真を撮って引き渡し時の状態を画像で保存しておきましょう。
そうすれば、使い始めてからキズや不具合に気付いた時に、施工ミスや不備があったかどうかの確認ができます。

内装工事は自分だけの店舗を作る重要な工程です。信頼のできるパートナーを選び、納得のいく工事を適切な予算で行うことにより、開業後の収益率は大きく違ってくるでしょう。
準備をしっかり整え、資金に余裕を持たせつつ理想の店舗を実現しましょう。

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