【THE BOOTS SHOP】靴作りとお店作り。手仕事で叶える理想の形

いわゆる東東京と呼ばれる東京・浅草エリア。海外からの観光客も多いこの土地にお店を構えるのが、THE BOOT SHOP。職人たちの手仕事によって生み出されるブーツがずらりと並ぶ圧巻の様子は、秀逸なDIYで生み出されていたんです。

2022.01.07

THE BOOTS SHOP バックヤード

華やかなショップフロアの裏側にある、バックヤード。一般的なイメージでは、なんだかごちゃごちゃとしていそう…。それでもTHE BOOTS SHOPでは、既存のアイテムのカスタムでおしゃれな収納を叶えているんです。

ストレージ

レコードラックにもなる、おしゃれな上開き扉のストレージ。こんなマルチに使える商品があったなんて!と驚きましたが、もともとは横開きの収納棚を90度回転して設置しただけなんです。蝶番の位置だけ若干ずらして止め直すことであえて“閉まりきらない”状態を作って、高い位置のものでも取り出しやすく。

ブーツラック

商品在庫を収納するブーツラック。レザーの雰囲気に負けない重厚感がありますが、実はこちらも既存品のカスタム。無塗装のラックにオイルペイントを施すだけで、モダンなインテリアに早変わりするんです。

ブーツのこだわりについても聞いてみた

こだわり抜かれたDIYを含めた手仕事によるショップディスプレイ。しかしそれも、主役であるブーツを引き立たせるための脇役でしかありません。お店作り以上の矜持を持って向き合う、ブーツ作りについても徳永さんに話を伺いました。

Rolling dub trioの中でもひときわ多くのファンを持つcoupen(コペン)。コッペパンを由来に持つ本作は、短靴とブーツの中間であるくるぶし高のミッドカットが人気の理由の一つ。

「ブランドとして大事にしているのは、“履き手を思いやる創意工夫”ですね。靴を作るということはもちろん難しいのですが、それよりも難しいのは“またこのブランドのブーツを履きたい”と思ってもらうことなんです。1週間、1ヶ月、1年が経った時にそう思ってもらうために必要なのが、履きやすさだったりするんですよ」

履き口の処理やステッチの1本で履き心地の変わるブーツ。coupenでは、履き口のレザーを外側に向かって巻き込むように処理することで、履き口が広がるように設計し、足首へのあたりをしっかりとケア。

「見た目がかっこいいのは当たり前で、日々の履き心地をどこまでよくできるかという点が大切で。そこが“履き手を思いやる創意工夫”なんですよね。そういった工夫を履いた人が1年後、10年後に気付いてくれたらいいと思って靴作りをしています」

ほかにも長く履いてもらうためにこだわっているのは、靴に使用するパーツの数。多くなれば壊れてしまう部分も増えるため、パーツの数を少なくすることで、10年先まで経年変化を楽しみながら履ける靴作りを行っているんです。

先ほどのcoupenを3年近く履き続けたものがこちら。一般的な革靴よりも、厚みのあるレザーを使用しているため、茶芯のつま先やシワなど、経年変化で生まれる表情もまた格別なものに。素材探しに手間取ることもあるそうですが、そこも履き手を思いやってこそのこと。

「レザーシューズも、ショップもエイジングを楽しんでいきたい」と、語ってくれた徳永さん。履き手のことを思いやった靴作りへのこだわりは、お店作りにもしっかりと反映されていました。観光地としてのイメージの強い東京・浅草ですが、これからはものづくりの街という目線で楽しんでみてはいかがでしょうか?

INFORMATION

THE BOOTS SHOP
住所:東京都台東区花川戸2-3-3
電話:03-6802-8083
営業日:金曜日 15:00~20:00
土曜日 13:00~20:00
日曜日 13:00~20:00
月曜日 15:00~20:00
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WRITTEN BY

DIYer(s)

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