“四季の景色”を作り上げる大人の土遊び「ミニ盆栽」作りに挑戦!
最近、趣味として話題の「ミニ盆栽」。季節を感じ、土に触れ、植物からパワーをもらえる…そんな魅力あふれる世界を卓上で味わえるミニ盆栽、体験してきました。
2022.01.07
続いて、土作り。土が健康でないとうまく育たないので、栄養たっぷりのケト土を使用します。
粘土質のケト土と黒い富士砂と酸性の桐生砂をよく混ぜます。ケト土の水分を他の砂に吸収させてほぐしながら、ダマを潰すようにして混ぜます。
土作りのポイントは、ガシガシと力任せにやらずに指先の力で混ぜること。ある程度混ざったら、赤玉や肥料も一緒に手の平全体で転がすように混ぜていきます。全体的にダマのないことを確認したら、土の完成。このように丁寧に土作りをすると植物も長く元気に生きられるんです。今回作るミニ盆栽のサイズであれば、植え替えのタイミングは3〜4年に1回が目安。微生物が土に住みついて培養土のようになってくる頃に、たっぷりと栄養のある土に植え替えてあげましょう。
そして、鉢の水はけを良くするために入れる富士砂。一般的には黒ぼくと言われていて、ミネラルを含んだ溶岩なんです。高硬度なので、鉢の中で崩れることなくずっと残ります。
その富士砂を鉢底のネットが隠れる程度に入れていきます。
鉢の準備ができたら、苗木をカップから取り出します。
ピンセットを使いながら付いている土を解していき、丁寧に取り除きます。これも大切な作業のひとつで、虫や孵化前の卵などがいないかチェック。
実際に私の苗木には、根を食べてしまう小さい白い芋虫みたいなのがいました。このまま虫がいることを知らずに植えてしまっていたら、知らないうちに根を食べられて枯れてしまっていました。小さい苗木だと1匹出たら2〜3匹は出るので、丁寧に土を取り除くのがポイントです。このように、土を入替えるなど植物に寄り添うことで、枯れてしまう原因などがわかるのも盆栽の良いところ。苗木についている土は、粘土質なので、ある程度、取り除けたら、水の張ったボウルの中で洗うと綺麗に落とすことができます。その時に活力剤を1匙入れてあげると、植物がより元気になります。
鉢作り、土作りを終えたら、ついに植える作業に入ります。鉢の3分の1ほどの深さまで、先ほどブレンドした土を入れ、苗木の表情を見ながら、どの角度で植えると一番美しく見えるか、植物にとって無理のない植え方ではないかなど、ベストなバランスを探していきます。
盆栽の場合は人工的な直線より、自然的な“くの字”や曲線を生かす植え方が、植物の美しさが映えるんです。苗木の位置が決まったら、土を器いっぱいに入れていきましょう。土を入れただけだと土の中に空洞ができてしまうので、箸を鉢底までザクザクと挿して空洞をなくすように土を詰め、出ている根も一緒に土の中に潜めてあげます。
余分な土を取り除き、土がしっかり詰まった状態。これで盆栽の土台作りが完成です。
続いて盆栽のお化粧作業に入るのですが、その前に土全体に水が染み渡るみように霧吹きをして水分を与え、新鮮な空気を送り込みます。土をより良質な状態にするために重要な工程です。
土の状態を整えたら、盆栽のお化粧作業に入ります。こちらは盆栽をドレスアップする“苔”。
完成した盆栽をイメージしながら、鉢より少し大きめの苔を選び、適度な大きさに割り土に乗せていきます。
苔を鉢に添えて見て、厚みを調節したい時は、裏側をハサミでカットします。
好みの厚みになったら、箸を使いながら、ふち(縁)にはみ出した苔を巻き込むように鉢の内側へ押し込んでいきます。
苔をまとわせる作業は完成時の美しさを左右するので、ここは丁寧に行います。
半分苔を着せた状態がこちら。この隙間に色砂をあしらうと、様々な雰囲気を演出できます。黒い砂ならクールで無骨に、キャメル色の赤玉なら上品なイメージに仕上げることができるんです。
今回は、のびのびと咲く桜をイメージしていたので、全面に苔をまとわせて若草が揺れる草原の丘を表現しました。
完成したミニ盆栽。先生曰く、1年後に盆栽を見れば、その盆栽がどのような1年を過ごしてきたのか分かるそう。1年後今より生き生きとした姿でいられるよう我が子のように愛情いっぱいに大切に育てたいと思います。冬の間は3日に1回の水やりと朝日に2時間当ててあげるだけなのでズボラな私にもできそう。品品さんでは作った盆栽の状態を診たり、育て方の疑問&相談にも乗ってくれたり、体験教室後のアフターケアも充実していているので安心です。毎日、植物をお世話することで愛情を持ち、心が豊かになるもの。盆栽も生き物なので、育てる側の思いが伝われば4月には満開の桜を咲かせ、応えててくれるはず。毎日、顔を合わせる相棒のような存在をお探しなら、盆栽を一から始めるのも良いかも。
笑顔の素敵な小林先生。今回の盆栽教室で植物を育てるために大切なことを教えていただきました。多くの著名人も指導されている小林先生は、この業界に入って27年。ブームとなった苔玉を作った、園芸界を牽引している一人です。「毎日、植物と触れ合うことで心が豊かになるんです。これからも年齢問わず、多くの方に盆栽や園芸を知っていただきたいですね。盆栽は、花が咲き、紅葉して一年中楽しめるのも魅力。この小さい鉢の中で自分が思い描く世界や情景が表現できる素晴らしさを、この機会に体感していただけると嬉しいです」
◼︎盆栽を楽しむためのワンポイントアドバイス
こちらは、植物の活力剤。先ほど土作りで入れたケト土の栄養素を凝縮した液体活力剤。植え替えの時にケト土が手に入らなかった場合は、このような活力剤を土に混ぜてあげるのが良いそうです。初めてだとつい植物の元気がない時などに肥料をあげてしまいがちですが、元気がない時に肥料をあげてしまうと、葉焼けや枯れてしまう原因になるので“弱っている時は活力剤”“元気な時は肥料”をあげると覚えておきましょう。
SHOP DATA
品品 〜SINAJINA〜
住所:東京都世田谷区奥沢2-35-13
電話番号:03-3725-0303
営業時間: 10:00〜19:00
定休日:水曜日
URL:http://www.sinajina.com/
MAIL: info@sinajina.com
◼︎体験コース
初級基礎コース:¥7,020
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◼︎体験コース
初級基礎コース:¥7,020
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Japan
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