内装がオシャレな飲食店事例集!見せるポイントも紹介

この記事では、飲食店の内装をオシャレに見せるポイントをまとめました。飲食店の内装が顧客に与える影響にも触れながら、優れた内装デザイン事例を紹介します。飲食店の移転やリノベーション、新規オープンなどを検討している人は、ぜひ参考にしてください。

2023.04.20

デートや女子会などで選ばれる内装がオシャレな飲食店をつくるには、どのような点に注意すべきなのでしょうか。この記事では、思わず真似したくなる内装にこだわった飲食店の事例を、5つピックアップして紹介します。飲食店の内装が重要な理由や空間づくりのポイントなども併せて解説しますので、店舗設計で悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

飲食店の内装が重要な理由

まずは、飲食店の内装が与える影響について紹介します。内装リフォームやデザインの見直しを検討している人などは、ぜひ参考にしてください。

顧客満足度の向上

お店の方針や扱う料理の種類などにもよりますが、飲食店はほかの店舗に比べて「顧客の滞在時間が長くなりやすい」と言われています。そのため、空間の快適さが顧客満足度につながりやすく、居心地のよさや雰囲気の好みなどでリピートするお店を決める顧客も少なくありません。
逆に、料理やサービスの質にこだわっていたとしても、店内の印象が悪ければ、評価が下がってしまいかねないのです。したがって、最低限の設備を揃えるだけでなく、「お客様がより快適に食事や会話を楽しめる空間づくり」を心掛けるとよいでしょう。

ブランディング

飲食店のデザインは、顧客の集客効果を左右する重要なポイントです。顧客は初めてのお店に入る時、外から見える内装の雰囲気や外観などで良し悪しを判断します。「どのような客層をターゲットにしているのか」「コンセプトは何か」などがひと目でわかるデザインなら、安心してお店を選べるでしょう。

また、内装デザインは顧客の滞在時間にも影響を与えます。「お酒や料理をたくさん注文してもらい、回転数よりも客単価を引き上げたい」といった場合は、大人数が座れるソファ席など、つい長居したくなる居心地のよい空間を心掛けると効果的です。一方で、回転数を重視したいランチ営業中心のお店や、顧客の滞在時間が短いラーメン屋などは、一人用のカウンター席を多めに設置するなど、長居しづらい空間を意図的につくることもあります。

内装は顧客の行動に大きく影響を与えるため、デザインがもたらす効果をよく考えたうえで、適切なものを選択することが大切です。

サービスや商品に付加価値を与える

顧客は飲食店を評価する時、料理やサービス、空間の雰囲気、清潔感などを総合的に見て判断します。どれだけ質のよい料理を提供していても、そのほかの項目が自分に合わないと感じるようでは、リピートしてもらえないでしょう。

また、料理とお店の雰囲気に一貫性があると、より美味しさや盛り付けの美しさなどを引き立ててくれます。提供する料理の種類や、コンセプトに合ったふさわしい内装を取り入れることで、よりいっそう店舗の価値を高められるでしょう。

飲食店の内装をオシャレに見せるポイント

ここでは、オシャレな飲食店をつくるためのポイントを紹介します。店舗デザインに欠かせない導線設計や素材選びのコツなど、抑えておきたい注意点をまとめました。

素材選び

床や壁など、内装の大部分を占める建材には、お店の印象を決める役割があります。デザインのコンセプトが決まったら、まずは面積の広い部分から素材やカラーなどを絞り込み、細かいインテリアや配置などを決めていくとよいでしょう。

最も一般的な壁材である「クロス」は、既存の壁の上から貼るだけで、手軽に好みの壁がつくれます。すでに壁が塗られている居抜き物件を利用する場合や、賃貸の退去費用を抑えたい場合などは、比較的施工が簡単なクロスが適しているでしょう。ビニールクロスや紙クロス、塗り壁風の珪藻土クロスなどさまざまなタイプがあるので、予算やデザインの希望を叶えやすいメリットもあります。

壁材・床材ともに根強い人気があるのは、木目や石などの「天然素材」です。値段は高くなりやすいものの、自然の風合いを楽しめるため、ナチュラルで温かみのある内装がつくれます。費用を抑えたい場合は、面積が広い箇所には人工素材のものを使い、手で触れられる箇所のみ部分的に自然素材を使うのがオススメです。その場合は、表面の質感やカラーを揃え、統一感を損なわないように注意しましょう。

「コンクリート」は、無機質で現代的な風合いが人気を集めており、飲食店だけでなくアパレル店舗やデザイナーズオフィスなど、さまざまな建物の壁材・床材として使用されています。スケルトン状態の建物なら、躯体をそのまま活かせるため、内装費用を削減できるメリットもあります。インテリアの種類によっては無機質な印象になり過ぎることもあるので、観葉植物や木目など、柔らかい印象の素材を併せて取り入れるとよいでしょう。

入店しやすい雰囲気作り

通りがかりの人や初めて訪れる人などが思わず立ち寄りたくなる飲食店をつくるには、入り口周りのデザインにこだわるとよいでしょう。飲食店の外観や入り口付近は「お店の顔」とも呼ばれており、初めて訪れる人にメッセージやコンセプトなどを伝える重要な役割があります。「店舗の業種は何なのか」「何の料理を扱っているのか」などがひと目でわかるように、メニューや看板のレイアウトなどを工夫しましょう。

お店の方針にもよりますが、入り口周りのデザインでは、入店しやすい雰囲気づくりが大切です。「隠れ家のようなカフェ」「会員制のバー」といった明確なコンセプトがある場合でなければ、入り口から店内の様子がわかるようにしたり、遠くからも見やすい看板を掲げたりするなど、初めての人でも気軽に立ち寄れそうなデザインにすることが望ましいでしょう。

導線

導線設計は、店舗デザインの成否を左右するといっても過言ではなく、家具・設備の配置や間取りなどを決める時は必ず考慮しなければなりません。

飲食店の導線設計では、スタッフと顧客の動き方を想定し、双方の快適性を損なわないようにレイアウトを決定することが大切です。「お客様がトイレに立つたびにスタッフの導線とぶつかる」「客席の並び方がややこしく、混み合うと新規のお客様を案内しづらい」など、導線が複雑なレイアウトは顧客満足度の低下につながることもあります。スタッフと顧客の導線がぶつからないように配慮し、なるべくシンプルな設計を心掛けましょう。

また、狭い空間をコンセプトにしていない限り、できるだけ広々とした店内のほうが、顧客満足度はアップしやすいでしょう。特に感染症対策が求められる近年では、パーテーションを立てたり、座席の間隔を離したりする必要があるため、必要に応じて席を減らすなどの対策が必要です。狭い空間に家具や設備を置き過ぎると、圧迫感のある空間になるデメリットもあるので、店舗の広さと必要な設備のバランスを見ながらレイアウトを決めるとよいでしょう。

オシャレな内装の飲食店5選

ここでは、ぜひ真似したいオシャレな飲食店の内装を5つピックアップして紹介します。照明にこだわった内装や現代風の茶室をコンセプトにした内装など、さまざまなジャンルのデザインをまとめました。

1. 時間帯で変わる良質な空間

こちらは「AMERICAN HOUSE STEAK&TACOS」のデザイン事例です。ファミリーやグループ、カップル・お一人さまなど、幅広い年齢層から支持されるように、オシャレさと親しみやすさを両立させたデザインに仕上げました。テーブルの配置も多様なシーンに対応できるように、大人数用のテーブルや二人用のソファ席など、さまざまなタイプを網羅しています。照明は自動調光システムを採用しており、時間帯ごとに雰囲気が変わる良質な空間を実現しました。

2. 日本の食文化の先端を行く和モダンな装い

こちらは「アートホテル小倉ニュータガワ  オールデイダイニング シズク」のデザイン事例です。鏡面材を利用することで日本庭園の風景をレストラン内のインテリアとして取り入れています。日本庭園の良さを存分に活かした落ち着きのある内装デザインが、訪れる人々に癒しを与えてくれます。

3. 天井の提灯が唯一無二を演出

こちらは「ハカタ#092」のデザイン事例です。博多駅付近のビジネス街に位置するこちらの店舗は、サラリーマンやOLなどの客層が多いとのことです。立ち飲み屋の醍醐味である手書きのメニューが目立つように、天井いっぱいに提灯をイメージしたお品書きをつくりました。壁には一升瓶をディスプレイする棚を設け、お酒を楽しみながら銘柄を眺められる設計に。内装によって、気軽に立ち寄れる立ち飲み屋でありながら、本格的なお酒とつまみを楽しめる新しいスタイルを提案しています。

4. 内装からおもてなしする「現代の茶室」

こちらは「nana’s green tea」のデザイン事例です。「現代の茶室」をコンセプトに、若い女性をターゲットとした内装デザインを行いました。照明やインテリアなどにはオリジナルの文様「茶鶴」をあしらい、現代風ながらも和テイストを感じられる空間に。また、テーブルに呼応するホリゾントにはミラーを設置し、それぞれのテーブルが料理とともに写し出されるユニークな仕掛けをつくりました。

5. 大阪に出没した沖縄家屋

こちらは「沖縄酒場あしびなー」のデザイン事例です。沖縄の家屋のような、経年を感じさせる雰囲気あふれる内装が特徴的です。エイジング加工を行った壁面にはライティングを施し、質感を楽しめる空間をつくりました。ひと目で沖縄料理屋とわかるように、外観は琉球赤瓦の造作屋根を表現。内装にも沖縄らしい小物やインテリアをあしらい、一貫したコンセプトでデザイン設計を行っています。
飲食店の内装は、集客や顧客満足度などに影響を与える大切な項目です。ただオシャレにすればよいわけではなく、ブランディングやお店のコンセプトなどに合った、適切なデザインを取り入れることが大切です。
洗練された内装をつくるポイントは、「建材の素材選びにこだわること」「入り口周りのデザインでは入店しやすさを心掛けること」「導線設計を意識すること」などです。店舗デザインに迷った際は、経験豊富なプロに相談するのがオススメです。飲食店の内装デザインは、「カシワバラ・コーポレーション」にぜひお任せください。

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DIYer(s)

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