【ミラノサローネ】世界最大の家具見本市で活躍するジャパンブランド
イタリア・ミラノにて毎年開催される、世界最大の家具見本市ミラノサローネ。イタリアはもちろんのこと、ヨーロッパ、アメリカ、アジアなど世界各国から旬なデザインの家具が集まります。そんな世界最大規模の見本市で活躍する、ジャパンブランドを追いかけました。
2022.01.07
さまざまなテーマで世界のトレンドを発信
美術館の展示品のようなインスタレーションを行っているブースも見かけられた“デザイン”会場。
きらびやかなシャンデリアや曲線の美しいチェアなどが並ぶ重厚な雰囲気のブース内。こちらは“クラシック”会場で見つけたもの。
会場が変わって、こちらは2万2,192㎡もの大きな展示スペースを持つ展示場エウロクチーナ。隔年でキッチン・バス、照明・オフィスと展示内容が切り替わり、偶数年にあたる2018年はキッチン・バスを取り扱う企業が408社参加。
企業ごとに趣向の凝らしたブースが立ち並ぶ会場内。
50年代レトロスタイルを彷彿とさせる冷蔵庫が日本でも人気のSMEGブース。
デザイナー、バイヤー 、スタイリストなど、さまざまな業種の方が、各ブースの展示に対して熱い視線を注ぎます。
人気のブースでは、記録用としてシャッターを切る音が鳴り止まないブースも。
DIYer(s)目線で選んだジャパンブランド
70余年の歴史を持つ国産家具メーカーカリモクによる新レーベル、KARIMOKU NEW STANDARD。職人による高いクオリティと最新テクノロジー、そこに若手デザイナーのセンスが加わったプロダクトが並んでいました。
余白を残したスペース使いと特徴的な照明使いで、どこか近未来的な雰囲気を演出するのは、マルニ木工。2018年に創業90年を迎えながらも、ミラノサローネへの出展など、新しい取り組みへ積極的な姿勢がうかがえます。
サンワカンパニーが1,841社の中からベストブースに選出!
今回、DIYer(s)が特に注目したのがキッチンメーカー、サンワカンパニー。エウロクチーナ内に設置された白い直線的な潔いブースデザインからは、“ミニマリズム“というキッチンのデザインコンセプトが反映されているようでした。
合計8種のコンパクトキッチンをミラノの地で披露したサンワカンパニー。大型キッチンの展示が多いエウロクチーナの中で、大きな注目を集めました。
建築界の巨匠、アレッサンドロ・メンディーニがデザインを手がけたコンパクトキッチン。開閉式キッチンの扉には、カラフルなカラーパレットがデザイン。
扉を開けると、シンクやコンロ、棚といった機能が集約されています。
こちらもコンパクトなアイランドタイプのキッチン。興味深く見ていた方の声を聞くと、日本だけではなく、各国の都心でマンションに暮らす方たちには最適という意見が多く挙がりました。
こちらのキッチンは、開いている扉を閉めるとシンク内に蛇口が収納され、一見するとテーブルのような見た目に。高さも簡単に変更可能で、車椅子に乗っている方にも快適に使ってもらえる仕様。
プロの大工道具を取り扱う慶応2年創業の株式会社髙儀による新ブランドDYK(ダイク)。燕三条で培われた職人技が光る、キッチンツールがスタイリング。
中川政七商店のプロダクトもコーディネイトされています。
壁面のタペストリーは、HOTTA CARPETのカーペットを円形にカットしたもの。日本らしい禅とした空気感を演出していました。
「The Impact of Compact」をテーマに320m²の広さでキッチンの新しいトレンドを発信したサンワカンパニー。最終日には1,841社の中から優れたブースに贈られる「ミラノサローネ・アワード」を日本企業で初受賞!世界でコンパクトキッチンが席巻する日も近いかもしれません。
受賞したトロフィーを手にする、サンワカンパニー・山根太郎社長。
家具大国であるイタリアから、日本のプロダクトを世界に向けて発信する日本企業たち。その洗練された日本のセンスがワールドスタンダードへと少しずつ変わっていく瞬間に立ち会うことができました。
WRITTEN BY
Japan
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