トイレをもっと快適に!手洗いの後付け費用は?DIYでもできる?

トイレの手洗い器をDIYで後付けする方法をご紹介します。また、手洗い器を付けるメリット・デメリットや、タンク付きトイレもしくはタンクレストイレに変更するDIY手順、リフォーム・DIYにかかる費用なども解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

2022.01.07

トイレに手洗い器があると、使用後すぐに手を洗うことができて便利ですよね。現在トイレタンクの蛇口で手を洗っている方の中には「トイレに手洗い器を設置しようかな?」と検討している方もいるのではないでしょうか。また、手洗い器の設置を決めている場合は「DIYとリフォームのどちらがいいの?」という悩みもあるでしょう。
この記事では、これらの悩みを解決するために、トイレに手洗い器があるメリット・デメリットや、リフォーム・DIYの後付け費用、DIYの方法などについてご紹介していきます。

トイレに手洗い器は必要?後付けはできるの?

トイレを使用した後、タンク上の蛇口や洗面所で手を洗うことができるため、「新しく手洗い器を付ける必要はないかも…」と思われた方は多いでしょう。まずは手洗い器を設置するメリット・デメリットや、後付けが可能かどうかを解説します。

トイレに手洗い器を設置するメリットとは?

手洗い器を設置するメリットとしてまず思いつくのが「すぐに手が洗える」という点です。トイレのたびに洗面所まで手を洗いに行くのは手間ですし、中には汚れた手でドアノブを触ることに抵抗がある方もいるでしょう。
トイレの中に手洗い器があれば、洗面所へ行く必要がなくなりますし、ハンドソープを使って手を洗うことで汚れた手でドアノブを触れずに済み、清潔な状態を保てます。また、来客があった場合も洗面所に人を通さずに済むので、お客さんを家に招くハードルが下がります。他にも、移動が大変な家族や、洗面台が高くて使えない子どもでも簡単に使えるよう工夫することもできます。ライフスタイルの変化を見越して手洗い器を設置することで、長期にわたってトイレを便利に使用できるようになるでしょう。

トイレに手洗いを設置するデメリットと注意点も確認!

ただ、手洗い器を設置しても、使用状況によっては不便なケースがあります。例えば、小さな手洗い器で手を洗う際には水が飛び散りやすいので、上手に使用しないと床掃除の手間が増えてしまいます。特に小さな子どもがいる家庭は、こまめな掃除が必要になるでしょう。また、手洗い器を設置することによって、トイレのスペースが狭くなってしまうという問題もあります。広さによっては、ドアの開け閉めがしづらくなったり、圧迫感が出て窮屈に感じたりすることも。手洗い器を設置する前に、サイズ感をしっかり確認しておきましょう。

DIYで手洗い器を後付けすることはできる?

手洗い器を後付けする場合、費用を安く抑えるためにDIYで行いたいと考える方もいるでしょう。ただし、DIYをする場合は「給水や排水の配管どうするのか」「タンクのあるトイレをタンクレスに変えることはできるのか」など、いろいろな疑問が浮かんでくるはずです。結論からいうと、DIYで手洗い器を後付けすること自体は可能です。
タンクがある場合は、DIY初心者の方でも比較的簡単に手洗い器を設置できます。タンクレスの場合は難易度が高くなりますが、DIYの経験が豊富で、自信のある方であればできないことはありません。タンクレストイレに手洗い器を設置する際の給水・排水は、もともとの給排水管を分岐させる方法をとることで解決できます。ただし、配管の増設は高い技術を要する作業なので、初心者にはおすすめできません。

トイレに手洗いを後付け設置するリフォーム費用の目安

一般的なトイレの広さは、分譲マンションで0.4坪、一戸建ては0.5坪、広めの住宅で0.75坪程度となっています。0.5坪は1畳程度のサイズ感なので、リフォーム業者に依頼をする場合でも、工事日数はそこまでかかりません。早ければ1日で工事が完了することもあります。

工事費用は手洗い器の種類やメーカーによっても大きく変わるため、用途を考えてから依頼するのが大切です。TOTOやLIXIL、Panasonicほか、メーカーによって機能やデザインが変わるので、しっかり比較してから選びましょう。

ブラケットタイプの手洗い器

ブラケットタイプの手洗い器は、壁掛け式になっている点が特徴です。洗面器がコンパクトなので、トイレのスペースをとらないというメリットがあります。費用目安は10万~15万円ほど。手を洗う用途だけなら、費用を安く抑えられるこちらのタイプを選ぶとよいでしょう。

カウンター付きブラケットタイプの手洗い器

ハンドソープを置いたり、小物を飾ったりしたい方には、カウンター付きの手洗い器を選ぶとよいでしょう。ディスプレイを楽しみたい方におすすめです。また、カウンターが水はねを防止してくれるので、床が汚れにくい特長もあります。掃除の手間が少なくなるため、子どもがいる家庭でも安心して使うことができるでしょう。費用目安は12万~19万円ほどです。Instagramで見つけたkazuya_ikezoiさんのDIY例をご紹介。

キャビネット付き手洗い器

「掃除用品を隠す場所が欲しい」「配管がむき出しなのが気になる…」という方は、キャビネット付きの手洗い器を選ぶとよいでしょう。洗面器の下に収納スペースが付いているので、掃除用品などちょっとしたものを入れることができます。また、キャビネットの中には給排水管を隠すこともできるため、配管が気になる方や見た目をシンプルにしたい方にもおすすめです。トイレが狭い場合は、奥行きの浅いタイプを選ぶか、埋め込み型にするといいでしょう。費用目安は15万~25万円程度です。

収納、キャビネット付き手洗い器

収納、キャビネット付き手洗い器は、大容量の収納が付いているタイプです。便器の背面などに設置することで、トイレットペーパーや掃除シート、サニタリー用品などをたくさんストックできます。手洗い器と収納棚が一体になっているのは効率的ですね。設置場所によってはトイレが狭く感じる原因になりかねないので、0.75坪以上の広めのトイレに導入することをおすすめします。費用は25万円以上が目安。

DIYでトイレの手洗い器を後付けする方法は?

高難易度ですが、リフォーム業者に頼まなくても、トイレのリフォームは可能です。ここからは、DIYで手洗い器を後付けする方法を見ていきましょう。具体的な手順や必要な物品もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

トイレタンクがある場合の手順

はじめに、タンクがあるトイレのDIY方法を解説します。最も簡単なのはタンクの上部に洗面ボウルを設置する方法です。分かりやすい手順で手洗い器を後付けすることが可能で、DIY初心者の方でも比較的簡単に行えます。以下手順を参考に、ぜひ挑戦してみてください。

■必要なもの
【手洗い器】
・洗面ボウル
・天板
・単水栓

【水道部分】
・フレキホース
・片ナット付きフレキチーズ
・ブラケット

【工具など】
・ドライバー
・インパクトドライバー
・モンキーレンチ
・水平器
・雑巾
・バケツ

■材料費
約3万~4万円

■手順
1.まずはトイレの止水栓を閉めて水が流れないようにしてから、フレキホースを外していきましょう。このとき、タンクに繋がっているホースは外さずに止水栓側のみ外すよう注意してください。

2.止水栓に片ナット付きフレキチーズを設置します。

3.タンクの蓋を外し、蛇口に繋がっているホースをそのままタンク内にしまいます。

4.天板を便器の高さ・幅に合わせて加工して、洗面ボウルに取り付けていきます。

5.天板と洗面ボウルを取り付けたら、タンクの上に乗せます。天板を固定させるときは、水平器を使用し、水平になっていることをしっかりと確認します。

6.単水栓を天板に付け、フレキホースを繋げて完成です。止水栓を開け、水が漏れないか確認をしてから使用しましょう。

狭くて使いづらいタンク上の手洗いも、洗面ボウルを取り付けることによって広々とした手洗い場にリフォームできます。また、蛇口が付くことでいつでも自由に水を出せるようになるため、掃除のときや加湿器の水を補充したいときなどにも便利です。

タンクレストイレの場合の手順

次に、タンクレスの場合の手順をご紹介していきます。こちらのDIY方法は、使用していない温水洗浄便座の配管を利用するため、もともとタンクのあったトイレをタンクレスに取り換えている方向けですのでご注意ください。

■必要なもの
【手洗い器】
・洗面ボウル
・SPF材(1x4)
・足場板
・野地板(のじいた)
・単水栓

【水道部分】
・塩ビパイプ
・S字トラップ

【工具など】
・電動ドライバー
・丸ノコギリ
・ホルソー
・木工ボンド
・ビス
・雑巾
・バケツ

■材料費
約4万~5万円


■手順
1.まずは洗面ボウルと単水栓を足場板に取り付け、天板部分を作っていきます。洗面ボウルは、配水管がぴったりと合う位置に取り付けましょう。

2.配水管にS字トラップを取り付けてください。ただし、配水管を新たに作る場合は、床下の配管を取り換える作業が必要になるため、知識のない方はリフォーム業者に頼むことをおすすめします。

3.天板部分にSPF材を取り付け、天板の足を作りましょう。その後、便器の高さに合わせて横板を2本取り付けて、S字トラップと蛇口を繋げます。

4.その上から野地板を取り付け、ビスを見えるように固定して完成です。野地板にはお好みでペイントをしたり、扉を付けて収納スペースを作ったりすることも可能です。便器にセンサーが付いている場合は、板で隠れないように気を付けてください。

タンクレストイレに後付けで手洗い器を設置するDIYは、かなり上級者向け。万が一DIYに失敗してしまうと、トイレの故障や家の配管をすべて交換しなくてはならなくなる恐れもあります。配管に関する知識やDIY技術が必要になるため、自信のない方は無理をせず、リフォーム業者に依頼したほうがよいでしょう。

手洗い器の種類によってはリフォームを依頼した場合でも費用が安く抑えられることもあるので、手洗い器の後付けを検討されている方は、ぜひ一度相談してみることをおすすめします。

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DIYer(s)

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