「D&DEPARTMENT」古いものに対して、デザイナーができることとは?/CIRCLE of DIY Vol. 29

DIYに関連する人物や施設、企業をご紹介している本連載。第29弾は、日本全国及びに韓国のソウル市をあわせ、10ヶ所に店舗を構えている『D&DEPARTMENT』をご紹介します。「ロングライフデザイン」をテーマに、デザイナーのナガオカケンメイさんによって創設されたこちらのショップ。定期的に開催されている「ものづくり」に関わるワークショップの概要についてお伺いするとともに、彼らが提唱する「ロングライフデザイン」というコンセプトに込められた思いに迫ります。

2018.04.16

「D&DEPARTMENT」古いものに対して、デザイナーができることとは?/CIRCLE of DIY Vol. 29

北は北海道、南は沖縄まで。そしてなんと、国境を越えたお隣の韓国にまでショップを展開しているD&DEPARTMENT。今回は都内とは思えないほどのんびりとした雰囲気が魅力の東京急行電鉄大井町線九品仏駅から、徒歩約8分に位置するD&DEPARTMENT TOKYOにお邪魔しました。
1階はカフェスペース、2階は生活用品や家具、食品などが販売されているこちらの店舗。ここでは定期的に「ものづくり」に関するワークショップや、生活と密接に関わる「もの」を大事に使い続けるためのヒントを得る機会を設けているそう。
本企画では、D&DEPARTMENTが創設されるまでの経緯と現在の活動について広報の清水さんに伺いました。また、合羽橋で100年以上続く老舗料理道具店『釜浅商店』さんによる包丁研ぎのレクチャーを見学させていただくと共に、その他に定期開催されているワークショップについてもご紹介します!
「D&DEPARTMENT」古いものに対して、デザイナーができることとは?/CIRCLE of DIY Vol. 29

まずは創業までの経緯について教えてください。

「2000年に、代表のナガオカケンメイが創業しました。趣味であったリサイクルショップ巡りをしていた際に、つい最近発表された商品がすでにユーズドとして並んでいることに気づいたそうなんです。常に新しいものを作り続けることもデザイナーの仕事ではありますが、それでも、あまりにも速すぎる消費サイクルに疑問を感じたのです。『世の中に既にある“よいもの”を整理整頓して消費者に提示することも、デザイナーの仕事と言えるのではないか』との考えから、“ロングライフデザイン”というコンセプトが生まれました。普遍的に愛され続けている質とデザインのよいものをほりおこし、リサイクルショップとしてお店を開いたのがD&DEPARTMENTの始まりでした」
「D&DEPARTMENT」古いものに対して、デザイナーができることとは?/CIRCLE of DIY Vol. 29

都心部だけでなく、全国にショップを出されていますが、何かきっかけはあったのでしょうか?

「D&DEPARTMENTの活動を地元でしたいと、北海道で活躍されているデザイナーさんからナガオカにお声がけいただいたことがきっかけでした。お話をいただいてから打ち合わせを重ねていく中で、北海道で昔から親しまれている、熊がシャケをくわえた木彫りの置物が話題に出たそうなんです。『廃れることなく昔からあり続ける伝統工芸品は、ロングライフデザインと言えるのではないか』と。それまでのD&DEPARTMENTは、情報が集まりやすい東京や大阪で活動拠点を拡げていましたが、デザインはそういった中心地だけのものではない。47都道府県それぞれの土地らしいデザインがあるはずで、それらのよさを改めて見つめ直せば日本のデザインはもっとおもしろくなるのではないか。そんな思いから、全国を視野に入れた活動が始まり、北海道店のように各地にパートナー店が増えていきました」
「D&DEPARTMENT」古いものに対して、デザイナーができることとは?/CIRCLE of DIY Vol. 29

地域によって、店舗のカラーが変わってきそうですね。それぞれどのよう商品をセレクトされているのですか?

「商品構成は大きく2つに分かれます。まず1つめが、日本と世界におけるロングライフデザインです。例えばユニバーサルデザインであったり、30年以上ロングセラーとして愛され続けている商品であったり。そういった定番商品を全店舗共通で置いています。次に “その土地ならではのロングライフデザイン”です。北海道であれば木彫りの熊や、土地の素材を生かした革製のパスケースなどと言った、気候風土や歴史背景など、その土地に根付いたものづくりから商品をセレクトしています」
よいものを、大事にしたい。そんなひとりのデザイナーの思いから生まれたショップには、大切に使い続けたくなるような魅力的な商品が勢揃いしています。そしてD&DEPARTMENTでは、それらの商品を消費者が実際に使い続けられるよう、様々なワークショップが行なわれているようです。今回は、ショップインショップとして商品を置かれている『釜浅商店』さんが開催する、包丁研ぎのワークショップを見学させていただきました。

d SCHOOL「わかりやすい包丁研ぎ」

「D&DEPARTMENT」古いモノに対して、デザイナーができることとは?/CIRCLE of DIY Vol. 29

今回取材にご協力いただいた、釜浅商店の柞山さん。

月に2回開催される、釜浅商店のワークショップ。こちらでは調理道具のメンテナンスについての相談会、そして包丁研ぎのサービス(※有料)を毎月1日ずつされているそうです。
そこで今回見学させていただいたのが、包丁研ぎの様子。こちらに包丁を持ち込めば、切りづらくなったものも様変わり!切れ味はもちろん、切った際に食材から立ち上る香りまで変わるのだそう。
そんなプロの技を実際に見せていただきました。
「D&DEPARTMENT」古いものに対して、デザイナーができることとは?/CIRCLE of DIY Vol. 29

今回研ぐ包丁はこちら。砥石は包丁の種類や状況によって変えるそうです。

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