憧れの壁掛けテレビ!工事費用の目安と最適な高さを解説

「壁掛けテレビ」を設置するためにチェックすべき点や、使用する金具についてタイプ別にわかりやすく説明します。また、「壁掛けテレビ」が設置できる壁材なのか、どう取り付ければよいのか壁材ごとの工事や、取り付けの最適な高さについても解説します。

公開日 2020.04.04

更新日 2023.04.06

憧れの壁掛けテレビ!工事費用の目安と最適な高さを解説

スタイリッシュな壁掛けテレビに憧れがある方も多いでしょう。しかし、壁掛けテレビを設置する際の工事費用や、DIYでの取り付けの方法など疑問はたくさんあるはずです。取り付けるといってもテレビや金具の種類、壁材のタイプで取り付けに失敗してしまう場合もあります。そこで、工事費用の目安、最適な高さや設置場所について解説し、憧れの壁掛けテレビで、お部屋の快適度をワンランクアップする方法をご紹介します。

やってみたいけど…壁掛けテレビって実際どうなの?

憧れの壁掛けテレビ!工事費用の目安と最適な高さを解説
オシャレな部屋を紹介する雑誌でも、壁掛けテレビは欠かせないアイテムとなりつつあります。しかし、これまで壁掛けテレビを使った経験がない方にとっては設置後の部屋をイメージしにくいでしょう。まずは壁掛けテレビの特徴から紹介していきます。

壁掛けテレビを設置するメリット

近年、技術の進歩によって軽量化が進んだ結果、液晶テレビや有機ELテレビも増え、薄型テレビが主流になっています。その中でも注目が集まっているのが壁掛けテレビです。壁掛けテレビは壁に金具を設置して固定するもので、テレビ台やボードがなくても設置できる点が一番の魅力でしょう。壁にかけた状態を見ると、壁と一体になっているように見えて近未来的な雰囲気を楽しめます。さらに壁にぴったりと張り付いているため、動線の邪魔になりません。また、従来の液晶テレビはテレビテーブルの下に埃がたまってしまうため掃除が大変でしたが、壁に直接設置すれば、わざわざテレビ下の掃除をする必要がありません。
こうした生活面のメリットに加えて、壁掛けテレビが地震に強い点も大切なポイントです。従来のテレビは固定されていなかったため、地震の横揺れによってテレビ台から落ちてしまう事故が多々ありました。その点、壁掛けテレビは壁に金具で固定されているため、ちょっとやそっとの揺れではびくともしません。

壁掛けテレビを設置するデメリット

壁掛けテレビのデメリットは簡単に移動させられない点です。長く同じ住居に住んでいると定期的に模様替えをして気分をリフレッシュしたい人もいるでしょう。そうした人にとって、気軽に動かせない壁掛けテレビは、模様替えの自由度を低くしてしまうアイテムとなってしまいます。

また、電源コードが丸出しになったり、DVDプレイヤーなど周辺機器との接続コードが丸見えになったりすると、生活感が出てスタイリッシュさを損なう場合もあるでしょう。その場合は壁紙と同系色のモールで覆うと目立ちにくくなりますが、シャープですっきりとした雰囲気が損なわれてしまいます。
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また、賃貸物件で壁掛けテレビを設置する場合は、壁にあけた穴を原状回復可能かどうかも考えなければなりません。

DIYで壁掛けテレビを設置する場合

下調べや工事の手間はかかりますが、ホームセンターやインターネットで気軽に壁掛けテレビを設置するための材料を購入できます。しかし、DIYで壁掛けテレビの設置に挑戦する場合は失敗するリスクがつきまとうため、細心の注意を払って1つずつ確実に進めていきましょう。ここではDIYでの設置方法について紹介します。

設置前のチェックポイント

まずは、設置したいテレビが壁掛け対応かどうかを調べる必要があります。その際にチェックしておくべきポイントは「金具を付ける箇所があるか」「テレビ端子の向きはどちらにするか」の2つです。特に背面に差し込み口があるタイプはコードが壁や金具の邪魔になり、うまく設置できない場合があります。壁に取り付けた時に配線はきちんとできるかを先に調べておくとよいでしょう。
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また設置できる壁の強度があるのかも重要なチェックポイントです。強度は設置したい箇所の材質によって異なるので金具の取り付けができるのか、ビスを打ち込む柱が壁裏にあるのかを調べなければいけません。表から見てすぐにわかるというものでもないので、素人が判断するのは危険です。そのため、賃貸物件での設置では壁への工事の制限があります。また、壁に穴をあけずに設置する方法もありますのでそちらを検討してみるのもよいでしょう。

費用はかかりますが、不安であれば専門の業者への依頼も検討してみてください。新築の場合は壁掛け用の補強を最初からしてもらえます。また、家のリフォームを考えている場合は、工務店に頼むと値段も抑えられますし、壁の強度も配線隠しも相談しておくと安心です。

金具の選び方

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金具には大きくわけて「フラット式」「ティルト式(チルト式)」「スイング式(アーム式)」の3つがあります。それぞれについて説明すると、まず壁掛けテレビを壁にぴたりとくっ付ける「フラット式金具」は部屋の真ん中のテーブルからテレビを見る場合には向いているでしょう。ただし、配線コードに気を付ける必要があり、正面からしかテレビを見られないという弱点があります。

上下に画面を傾けられる「ティルト式(チルト式)」は、ローベッドやローテブルなど生活の高さが床に近い部屋で、少し見上げてテレビを見たい際に活躍します。ベッドに寝転んだまま快適にテレビを見たいという人にオススメです。

「スイング式金具」はテレビの画面を自由自在に可動できます。便利な反面、大きく前に出すと後ろの金具が見えてしまうため、便利さがある反面オシャレさが損なわれる可能性があります。自分のライフスタイルに合った金具の選択が大切です。

DIYで壁掛けテレビを設置する方法

壁材によって設置方法はさまざまです。石膏ボードに金具を設置する場合は、壁裏の柱にネジの打ち込みが必要です。下地の柱は「下地センサー」で見付けられます。テレビを壁に固定するために十分な強度がないと判断した場合は、「ホッチキス止め式」の設置や壁の補強を考えてみるとよいでしょう。
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木造の壁に壁掛けテレビを設置する場合は、設置箇所に目印を付けて仮組みを行い、その後電動ドリルで下穴を作り、ネジを打ち込みます。電動ドリルドライバーでしっかりと金具を固定しましょう。ベニヤ板の壁の場合は、この方式では補強が足りないため、強度のある材質を選ぶ必要があります。また、コンクリートの壁の場合は専用のネジが必要で、ネジ打ちもハンマードリルを使用してください。きちんと下調べをして設置しないと落下の危険があります。
また、「ディアウォール」や「ラブリコ」で壁の前に壁を作る方法もオススメです。賃貸などで壁掛けテレビを諦めていた人でも設置できるのは嬉しいところでしょう。これは木材を突っ張り棒の要領で、柱として取り付ける方法で、棚を作ったり壁を作ったり、工夫次第で配線の処理も可能です。この柱に金具を取り付ければ、壁掛けテレビの設置もできます。

必要な費用の目安

電動ドリルなどの工具がそろっていて、壁材にも問題がない場合、金具のみの値段で壁掛けテレビは設置できます。多くの場合、最初から取り付けネジやワッシャー、スペーサーが同梱されているため、備品を追加で購入する必要はほとんどないでしょう。ほとんどの場合水平器も付いていますが、購入の前に付属しているか確認しておくと安心です。
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フラット式の金具は通販サイトで2,000〜4,000円前後で、ティルト式は3,000〜5,000円前後で販売されています。ティルト式はテレビに出っ張りがある場合使用できない可能性もあるので調べてから購入しましょう。スイング式は、3タイプの中で一番高価な金具で、通販サイトで4,000〜5,000円前後で販売されています。
ホッチキス式は石膏ボード専用の商品で、ティルト式なら11,000~14,000円の価格帯です。左右上下に可動するアーム式は 2万円前後のものもあります。ただし、耐荷重は金具によって変わるので、設置したい壁掛けテレビの重さをきちんと確認してから購入しましょう。そのほか、配線を隠すためのモールも通販サイトで1m×10本1,000円~で販売しています。壁の色に合わせ使うとよいでしょう。

専門業者に壁掛けテレビの設置工事を依頼する場合

DIYでの取り付けが不安な方はプロに任せてしまいましょう。フラット式、ティルト式、スイング式の順番に費用が高くなる傾向があります。また、壁材が石膏ボードの場合は壁の補強が必要なので費用が高くなります。しかし、業者に依頼することで確実に取り付けられるので安心感を得られるでしょう。ここでは業者に依頼する場合の費用を紹介します。

フラット式の場合

画面が32インチまでの小さなテレビの場合は補強済み壁で約30,000円。コンクリート壁なら約37,000円、補強が必要な場合は約50,000円。リビングに置かれる43~52インチのものは、補強済み壁で約40,000円、コンクリート壁は約47,000円、補強工事が必要な壁では約60,000円で依頼できます。

ティルト式の場合

画面インチが32までの小さなテレビの場合は補強済み壁で約36,000円。コンクリート壁なら約40,000円、補強が必要な場合は約55,000円。リビングに置かれる43~52インチのものは、補強済み壁は約45,000円、コンクリート壁は約50,000円、補強工事が必要な壁では約65,000円かかります。

スイング式の場合

画面インチが32までの小さなテレビの場合は補強済み壁で約45,000円。コンクリート壁なら約50,000円、補強が必要な場合は約65,000円。リビングに置かれる43~52インチのものは、補強済み壁は約55,000円、コンクリート壁は約60,000円、補強工事が必要な壁では約75,000円です。
また、サウンドバーの取り付け(約6,000~25,000円)や、コンセントなどを隠す処理(約9,000円)がオプションで依頼できます。壁面にタイルを張る作業も依頼できるので、部屋の印象をガラッと変化させるのも容易です。

壁掛けテレビを設置するコツ

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テレビの見やすさだけでなく、部屋のインテリアとして見栄えする位置に設置するとよいでしょう。

最適な高さをチェック

42インチテレビの場合、床からテレビの中心までの距離は100cm程度が最適といわれています。テレビのサイズが大きくなるほど高く、小さくなるほど低く設置するストレスがないでしょう。

テレビと人の距離

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テレビのサイズや解像度などの条件により、最適な視聴距離は変わります。フルハイビジョンテレビは「画面の高さ×3倍」、4Kテレビは「画面の高さ×1.5倍」が最適といわれていますが、家具の設置位置も加味しましょう。最適な視聴距離から1m離れると画面の高さも10㎝高くしていくとちょうどよい高さになるとされているため、1つの目安としてみてください。

視聴スタイル

ソファーに座ってテレビを見る場合は10cm高く設置します。あまりいないとは思いますが、立ったまま見る場合は20cm高く取り付けを行うとよいでしょう。床に座って見る場合は標準より 10㎝低く設置すると首や姿勢が疲れにくくなります。


テレビはニュースや娯楽、スポーツなど日々の情報を得る中心の家電の1つです。そして部屋の中心インテリアにもなります。薄型テレビも大きくなるほど高価だからこそ失敗はしたくないですよね。ワンランク上の部屋にするために壁掛けテレビを悩んでいる人は、ぜひ一度考えてみてはいかがでしょうか。

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