塗装のプロ“COLORWORKS”を突撃!「インテリアペイント」を通した住まいのこだわり方#2

COLORWORKSに聞く「インテリアペイント」のこだわり方「後編」になります。前回はこれまで見てきた「ペンキ」とは似て非なる「インテリアペイント」の世界のお話を伺い、輸入ペイントのクオリティの高さに驚かされました。今回はさらにこだわりを掘り進め、伝統的かつ最新鋭な英国ペイントFarrow&Ball(ファローアンドボール)」と色で住まいを豊かにするというCOLORWORKSが提唱するカラーリノベーションサービス「カラーコンサルタンシー」についてお話を伺いました。 最高級ペイントであるFarrow&Ballの“色”という曖昧なものに具体性をもたせ、好みの色を見つけ出すシステムは、これからのリノベーションを圧倒的に豊かにするはずです。インテリアペイントにこだわりたい方、導入を検討中の方、「壁紙でも良いかな」と思っているあなたにも必見の内容になっております。

2023.06.29

伝統的かつ最新鋭のペイントメーカーFarrow&Ball

Farrow&Ballは1946年創業以来、英国のドーセット地方で伝統の製法を守りつつ、業界で初めてすべての塗料を水性に移行し、常に革新的な進化を求める世界でも随一のペイントメーカーだと伺いました。このペイントの素晴らしさの最たるものが「質感」に現れていると思いますが、その要因は何でしょうか?

Farrow&Ballはペンキの色を司る「顔料」にこだわり抜いて最高品質のものを使用し、それを非常に細かく粉砕し、限界まで加えることで他では得られない独自の質感を生み出しています。一般的なインテリアペイントは顔料が少ない上にアクリル成分が多く、そこに含まれるアクリルボールと呼ばれるものは光を跳ね返す性質のため、色に深みを感じづらいところがあります。

LEDや自然光など、5種類の光源によって色がどう変化するかを体感することができる。

一方、Farrow&Ballは顔料を他社に比べて3割程多く加え、かつ微粒子ながらダイヤモンドのような形状に。そのため光を一旦吸収してから乱反射させることで“色に包まれる”ような唯一無二の雰囲気を作り出してくれます。さらに室内用は3種類のツヤを用意し、適材適所で色とツヤの組み合わせをご提案させて頂いています。

実は難しい「ニュートラルカラー」の最適解

リノベーションにおいて無難な「白系の色」は使用箇所が多いかと思います。しかし、Farrow&Ballには白系だけでも20色以上のバリエーションを持つ「ニュートラルカラー」が存在するようです。色は揺らぎのある曖昧なもので、中でもニュートラルカラーの提案は大変難しい作業かと思います。COLORWORKSではどのように最適なニュートラルカラーをお客様に提案されているのでしょうか?

確かにニュートラルカラーは選択がとても難しい色だと思います。本国Farrow&Ball社には何人ものカラーコーディネーターが在中し、あらゆる色の組合せを考案しています。白系の微妙なニュートラルカラーに対しても、様々なライフスタイルに合わせた6つのグループを提案しています。

Farrow&Ballのカラーチャート。

例えば、モダンでインダストリアルな雰囲気をお求めの方には微量の青が含まれたグループ、観葉植物を取り入れる方には緑が少しが混ざるネイチャーな雰囲気を演出するグループなどに分けることで、好みの色の方向性を確認できるようになっています。色は単体で見ると判断しにくいものですが、独自のグループ分けにより自分の好みが見えやすくなります。このように微妙で選択が難しい色であっても、より良い色提案ができるシステムがあるのもFarrow&Ballの強みです。

「理想の住まい」を色で叶えてくれるサービス「カラーコンサルタンシー」

昨年オープンしたこちらのFarrow&Ball銀座サロンは、室内全体をFarrow&Ballで仕上げ、塗装空間をご覧いただける空間としても大きく機能しています。銀座サロンでは、「カラーコンサルタンシー」というサービスを提供しているそうですが、どのようなものでしょうか?

インテリアペイントを導入するにあたって悩ましいのは「色」の問題です。「カラーコンサルタンシー」は、理想の住まいにするための「色彩計画」を行うサービスになります。お客様から気分や好みなどをヒアリングしてコンセプトを決め、キーワードを導き出し、最適な色を組合せ配置していく「カラースキーム」というものを作成します。その他、床やカーテン、ソファーなどの色なども伺い、全ての色が調和するように色彩計画を立てていきます。これさえあれば、部屋に導入する色に悩むことはなくなります。例えば冷蔵庫などの家電を購入するときにも、このカラースキームを使えば悩むことなく調和する色を選ぶことができるようになります。
リノベーションなどの住まいづくりは選択の連続です。このような指標を予め持っていることで悩みも減り、時間が少ない中より良い選択をして頂けるかと思います。このサービスはFarrow&Ballの色を使って色彩設計をしていきますが、弊社のペイントを使わない方でもサービス単体でご利用頂けます。有料にはなりますが、このカラースキームを使って他の「素材」の色合わせや家具などの「インテリアコーディネート」にもお役立て頂けます。

インテリアペイントの柔軟性

リノベーションで素材を決める際、時間もなく悩むのも面倒で工務店やインテリアコーディネーターなどに任せきりになってしまうことが多いと聞きます。結果、住んでから「ちょっと違うな」と納得できない人もいるとか。後悔のないインテリアペイント導入の方法などあればお聞かせください。

理想の住まいにリノベーションするには、ある程度リサーチに時間を掛ける必要があります。家具などは情報を比較的簡単に得ることができるのですが、建材となると専門的になり結果工務店さんなどにお任せしてしまう傾向に。さきほども申し上げたようにリノベーションは選択の連続です。時間的制約があるなかで「こだわり」を持つということは至難の業かと思います。そこで余裕のあるうちに私たちのような専門家にご相談に頂ければ、いろいろな選択肢を提案させて頂き「理想の住まい」に近づけるようお手伝いをさせて頂きます。
また、インテリアペイントは最初ハードルが高そうに感じますが「汚れたら塗り替える」「飽きたら塗り替える」と、住んだ後でもライフスタイルに応じて模様替えが簡単な柔軟性に富んだ素材です。リノベーションの際、すべてペイント仕上げとはいかないまでも、一壁だけDIYでペイントできる箇所を作っておくのも良いかと思います。

まとめ

色にこだわれば住まいが豊かになる。COLORWORKSの“色”に対する多角的な提案に感動を覚えました。また、本文には書ききれなかった色の心理的効果の説明も興味深く、例えば「青」は時間の経過がゆるやかに感じて集中しやすいので勉強部屋にオススメ、「オレンジ」は食欲を増進させるのでダイエットには不向き、「黄色」はコミュニケーションが活発になる作用があり会議室で使えばアイディアが湧きやすい、といった具合です。インテリアペイントを取り入れたいが漠然としている人には方向性を与えてくれるこのような提案は助かるはずです。

判断の難しいインテリアペイントですが、COLORWORKSではこれまでに培ってきた多くの施工例やケーススタディを元に提案してくれるので信頼度も高く安心して導入できそうです。
ちなみに今回ご対応いただいたスタッフさんは年に3回ほどDIYで壁を塗り替えるのだとか。こうした熱心なスタッフさんの経験値までもが提案に厚みを増していることは言うまでもありません。リノベーションにインテリアペイントをお考えの方は、頼りになるCOLORWORKSに相談してみてはいかがでしょうか。
カラーワークス東京ショールーム 〒101-0031 東京都千代田区東神田1-14-2 TEL:03-3864-0810
神奈川ショールーム 〒242-0002神奈川県大和市つきみ野1‐1‐40 TEL:046-278-3029 
神戸ショールーム 〒652-0032 兵庫県神戸市兵庫区荒田町1-4-1-102TEL:078-862-8802
Farrow&Ball銀座サロン〒104-0061 東京都中央区銀座5-9-15銀座清月堂ビルB1F TEL:03-6264-5531 (要予約)

WRITTEN BY

DIYer(s)

Japan

DIYer(s)編集部です。DIYのアイデアやハウツー、おすすめツールやショップ情報まで幅広くお届けします!