話題の中目黒高架下で溶接体験ができる工房と、トタン愛。

「インダストリアルなものが好き」「溶接デビューしたい」。そんなDIYerさんにおすすめのスポットです。

2022.01.07

中目黒の高架下、盛り上がってますね!

おいしそうな香りがめくるめく線路脇の通りを進むと、その先にあるのが溶接工房&インテリア・溶接/DIYギアショップ「Fe NEEDS中目黒店」さん。
ここは、コンパクト溶接機の草分け的存在である「SUZUKID」シリーズで知られる、スター電器製造さんが運営していて、溶接に必要なものが手に入るほか、溶接のことならなんでも教えてくれて、飛び込みで体験もできるんです。

ワークショップの中でも人気No.1のスツール。

木工はある程度マスターして、金属加工にトライしてみたい!というDIYer(s)読者さんも多いのではないでしょうか。

特に、インダストリアルな雰囲気が好きな方は、アイアンを取り入れられるようになると、DIYの幅がグッと広がりますよね。

Fe NEEDS中目黒店さんは、スタッフさんが内装をほぼDIYされたそうですが、参考になりそうなアイテムがたくさん。

メッシュプレートを筒状に丸めたランプシェード。

工業用の四角柱状のパーツをカットし、底の部分を溶接した植木鉢。

溶接じゃないですが、むき出しの配管部(塩ビパイプ)に錆びた鉄っぽい塗装を施して。

アイアン風塗装を施し、錆加工のカッティングシートを貼り付けた冷蔵庫は、買ったばかりの新品とは思えない仕上がり。左のシンク下の収納も手作りです。

DIYのアイデアを探しに行くだけでも楽しいですし、DIYや鉄に関する豆知識をスタッフさんとの雑談の中で得られるのも魅力。

例えば、鉄は、少し状態を整えて放置しておけばすぐにいい感じに錆びて味が出せる素材ですが、好みの状態をキープするにはクリアラッカーが有用なんだそうです。


そして、個人的にとっても気になったのが、お店にあった一冊の本。

運営元のスター電器製造の社長さんの愛読書で、その名も『トタニズム』(洋泉社)。

おしゃれ。

トタンは、向こうからやってくる。 家、車庫、物置、工場、倉庫、屋根、塀、放置物。さまざまなアーキテクチャに姿をやつし、散歩の道中、旅行先の車窓、あてなく徘徊する山野海端の景中、やにわ眼前に出現する鮮烈で玄妙なる天然物の現代美術品、それがトタン建築、もしくはトタンそのものである。
見渡せば、すぐそこにある。しかし見ない者にはけっしてその美を現出させない。トタンは人間の内面であり、哲学であり、我々そのものだ。 書を捨てよ、トタンに出逢いにゆこう。
天然の現代アートの記録ともいうべき、無機質な都市の中にさりげなく佇むトタンの美しさ、面白さを一冊の本に凝縮。
Amazonの説明文より。感度がすごいですね。
ひたすら、トタンのある景色を切り取った写真集なのですが、確かに、元は同じ波打つ鉄板だったトタンが、気候や使われ方その他の環境により様々な表情に変化して、唯一無二の存在へと姿を変えてゆく様は、アレンジやお手入れの仕方次第でいかようにも見た目を変化させられる、“育てられる素材”である鉄の魅力を象徴するものかもしれない-。

無数のトタン写真に、社長の鉄への愛情を感じ、

「一枚一枚のトタンに秘められた物語を紐解きたくなりますね!!」

と熱弁を振るったところ、スタッフさんに「編集長、変態ですね…」とやや引かれました。

ということで、ご興味を持たれた変態のみなさんはこちらから。

そういえば、お店のカウンターにもトタンが使われていました。

「(トタンはいいけど)溶接に興味がある!」「体験してみたい」という正常なDIYerさんはこちらをぜひチェックしてみてください!
それでは、また。

WRITTEN BY

DIYer(s)

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