アレキサンダー リー チャンの旗艦店がリニューアル。 〜2[Ni]の今〜

ユーモアに富んだ数々のプロダクトを手掛け、読者諸氏のDIY心を揺さぶるアレキサンダー・リー・チャンさん。今回、同氏のフラグシップショップでもある“2[Ni]”がリニューアルするとの情報をキャッチ。その模様をビフォーアフター形式でお届けします。

公開日 2017.03.17

更新日 2022.01.07

アレキサンダー リー チャンの旗艦店がリニューアル。 〜2[Ni]の今〜

2004 S/Sシーズンにデビューしたファッションブランド〈AlexanderLeeChang(アレキサンダー リー チャン)〉をメインに展開しているマルチコミュニケーションスペース “2[Ni]”。2012年に千駄ヶ谷でスタートし、拠点を松見坂に移転したのが2014年。そして、丸3年という年月を経てリニューアル。もともとリー・チャンさんが自らDIYした什器などが並んでいましたが、今回はさらにパワーアップ。なんと自身で解体から内装施行まで全てリー・チャンさんが自ら手がけたんです。DIYer(s)でも【RECYCLED SKATEBOARD STOOL】や【蚊とりどうぐ】、【DRIED FLOWER LAMP】など、毎度ワクワクがとまらないクリエーションを披露してくれますが、果たして今回はどう変貌するのか気になって仕方がありません。

 

ということで、まずリニューアル前の姿からご紹介。

 

重厚感のある什器が並ぶ店内。

大型のランプも設置されていました。

カラオケイベントでも活躍したカウンター。

 

手前には大型のランプ、奥にはカウンターという内装。地下のため窓はないですが木の温もりを感じられる居心地の良い空間でした。そしてリー・チャンさんが生まれ変わらせた店内がコチラ。

 

床に空間が生まれ、軽さが出た店内。

ソーホースで作り上げたテーブル。

広々としたセクションスペース。

 

中枢を担っていたカウンターとランプを撤去。かなりスッキリとした印象になりましたが、リー・チャンさんのバッグボーンであるスケートボードができるよう奥のスペースには新たなセクションを製作。

 

なぜこのような形へと変化させたのか、その真意をリー・チャンさんに伺ってきました。

 

第1弾に登場したツナギはその後も愛用してもらってます。

 

—見た目がガラリと変わり驚きました。リニューアルにあたって新たなコンセプトなどはあったんですか?

 

「アレキサンダー・リー・チャンさんはシンプルに洋服屋でスケートボード屋でもあるってのをわかりやすく表現したかったんです。なので、コンテンツはなるべく減らすようにしました。あと1人で作業な上に、施工期間も2週間ちょっとだったので、できる範囲内のこと計算したところもあります」

 

1つ1つ、リー・チャン氏が手作業で進めます。

ランプの構造はこういう風になっています。

材料は千駄ヶ谷時代のモノも含めて再利用。

 

—解体だけでも大変そうですね。こだわったポイントは?

 

「大きい什器を吊るようにして、空間的に広く見えるようにしてます。なので、わかりやすくいうと前回は“動かせる什器”。そして今回は“バラせる什器”ですね。見た目だけでなく、実際の軽さも意識して作りました」

 

—材料費などもけっこうかかったんですか?

 

「金属パーツと真ん中のテーブルの天板を買ったぐらいで、あとは上手く再利用できました。左側のラックも実は前のランプのパーツなんです。それに穴を開けて吊るしています。高さの調節もできるから、けっこう機能的になってますよ」

 

 

—見た目のインパクトもあって、リー・チャンさんらしいテイストが出ていますね!何かアイデアソースになるものがあったんですか?

 

「特に今回は探したりはしてないです。単純に作ってみたいモノと材料を照らし合わせてみた。パズルのような感覚ですね。右側のラックの車輪も付けたいなと思ってやってみた。これがないとかなりあっさりになってしまうので、良いアクセントになってるかと思います」

 

 

—他に前の什器をアップサイクルさせた部分は?

 

「前に使っていたL字のラックを解体し壁に取り付け、ボックスを差し込んで在庫入れにしました。これはスタッフからの要望で作ったモノですね。残りのL字パーツも板を取り付けて、スケートのジャンプ台にしています。あとは、カウンターにあった黒板も額縁を付けてテーブルにしたり、ラックに使っていた鉄棒を階段に取り付けたり、ほぼ使ってますね」

 

 

—作業するにあたって苦悩したことはありましたか?

 

「いつも思いつくままにやってるんですが、さすがに今回は規模が大きかったですね。本当は塗装までちゃんとやりたかったんですが、乾かすのも苦悩するので諦めました」

 

 

—なるほど、でも諦めた箇所があるとは思えないクオリティです。今後さらに手を加えたい部分はありますか?

 

「天井に花を大量に吊るして、ドライフライワーでいっぱいにしたいなって思ってます。それは植物の時期もあるので、4月ぐらいから始めようかなと。什器はとりあえず完成なんですが、プロジェクターの配線が終わってないのでそれはこれからやります」

 

 

—最後にリニューアルしたことによって、このお店の展望を教えてください。

 

「ショップと言うと買い物して終わりだけど、スペースと言えば人が集まる場所になる。そういうのを意識した空間作りなればと思ったんです。レセプションでも行ったんですが、定期的にスケートボードの大会はやっていきたい。広くなったからライブもできるかな。あとは壁に空いてる部分がけっこうあるので、自分のカルチャーに通じる展示スペースにしてもいいかなと思っています」

 

レセプションパーティー当日。

大会も大盛りでした。

 

見事に変化し、新たな空間へとなった2[Ni]。買い物を楽しみに出向くはもちろん、マルチコミュニケーションスペースとしての機能がさらに強まったので、イベントの際も足を運んでみてはいかがでしょうか。自分の運命を変えるような新しい出会い。はたまた、リー・チャンさんが手掛けた内装を見ることで何かDIYに使えるアイデアが舞い降りてくるかもしれませんよ。イベントの開催情報に関してはコチラをご覧ください。

 

 

INFORMATION

2[Ni]

 

住所:東京都目黒区大橋2-6-14川俣ビル地下1F

電話番号:03-6804-7704

営業時間:15:00〜20:00(火水金) 13:00〜18:00(土日)

定休日:月木

URL:www.facebook.com/projectni

 

PROFILE

アレキサンダー・リー・チャン

 

‘75年サンフランシスコ生まれ。

プロスケーターとして活躍し、アパレルブランドのディレクターを経て、’03年にChang co.,ltdを設立、’04年SSより自身のブランドAlexaderLeeChangを立ち上げる。

ストリートを軸にしながらも独特のセンスから生み出される洋服は、様々なアイデアが凝らされたものも多いが自由で自然体な服には根強いファンが多い。

URL:www.alexanderleechang.com

 

関連記事

DIYer(s)

WRITTEN BY

DIYer(s)

Japan

DIYer(s)編集部です。DIYのアイデアやハウツー、おすすめツールやショップ情報まで幅広くお届けします!