セルフリノベーションで築いたアトリエ兼ショップ〜突撃!隣のDIY!vol.18〜

地域や場所などにこだわらず、DIYのアイディアを追い求める連載企画。今回は寿司屋だった2階スペースを自身でリノベーションしたというJaplishさんに突撃取材してきました。

2022.01.11

独学と自由な発想で空間を築いていく

話を伺ったのは「Japlish(ジャプリッシュ)」のデザイナーであり、ショップの内装を手がけた長島高輝さん。22歳の時に趣味で始めたレザークラフトを仕事にしようと思い立ち、バッグメーカー「HERZ(ヘルツ)」に就職。その後、2007年に福岡へ転勤、2009年に独立してJaplishを立ち上げたそう。2010年より、住みたい街ランキングの上位に入るなど福岡で人気を集める大濠公園エリアからほど近い中央区港に、アトリエ兼ショップとして、この場所をオープンさせたとのこと。
「初めは別の場所が決まっていたんですが、話が流れてしまったんです。それで、再度探していた時に見つけたのがここ。もともとは建物ごと寿司屋だったんですよ。その後、1Fはコインパーキングに変わったけど、2Fの宴会場とキッチンスペースはそのままの状態。ただ、大家さんから柱を切ったり壁を塗ったり、自由にしていいよと言われたので、ここに決めました」

1つ1つのDIYを丁寧に説明してくれる長島さん。

解体、什器作りまで長島さんが自身の手で行ったそう。

「20歳くらいの時からDIYに目覚めて、独学で自分の部屋とか友人の家とか改造してたんです。HERZ時代も社長からショップの什器担当に任命されて、自分で作ってたんですよ。それまで使ったことのなかった電動工具や、セメントなどの新しい素材が使えるようになって、以後さらにハマりましたね。その時、社長から『プロ並みの技術を持った素人はいるけど、素人に近いプロは珍しい。上達して小綺麗になっていかないところがスゴイよ』っていうなんとも言えない褒め言葉が印象的で(笑)、今でも覚えてます。先にアトリエを作って、少しずつショップを整えていきました。今もどんどん手を加えているところですね」

アトリエスペースがコチラ。乱雑なようで整理された空間は、秘密基地のようでした。

細かなパーツを整理するための什器も自らの手で作ったとのこと。

そのアトリエとショップエリアで、ちょっとしたこだわりの違いが。

「アトリエは頑丈で使いやすいことを念頭に置いています。特に作業台や裁断台は市販のテーブルだと耐久性に欠けるので、自分で作りました。ショップスペースは味が出る木材を中心に作っていたんですが、ここ最近は掃除のしやすさも大事なので合板とのコンビを使ってます」

キッチンだった面影を残す蛇口などはボックスを作って隠していました。

写真からは全くわかりませんが、実はここは食器の受け渡し用のエレベーターだったというから驚き。今では長島さんの手によって、ディスプレイコーナーへと生まれ変わっています。

什器をDIYしていく中で、心境の変化もあったそう。

「今までは基本的に全部DIYする方が面白いと思っていたんですが、ショップの大テーブルを作る際にアイアンの脚だけ市販のモノを買ってみたんです。仕上がりの雰囲気などはやはり既製品の良さもあるなと実感したので、今後の什器作りには程よく取り入れていきたいな思いました」

▼大テーブル

こちらが先ほどのお話に出た大テーブル。アイアンの素材感が見た目をグッと引き締めてくれています。

「2×4材で枠を作って、端材とベニヤ板を組み合わせて天板にしました。僕のDIYって形になればいいという感じで、そんなに寸法は気にしません。その雑な感じも、味としてとらえてます(笑)」
34件中1 - 17件を表示

WRITTEN BY

DIYer(s)

Japan

DIYer(s)編集部です。DIYのアイデアやハウツー、おすすめツールやショップ情報まで幅広くお届けします!