お風呂の換気扇、24時間回しっぱなしで大丈夫?正しい使い方を徹底解説

お風呂場は湿度が高く、換気扇が欠かせない場所のひとつです。そこで、換気扇を24時間回しっぱなしにするメリットなど、日常の些細な疑問に答えていきます。また、掃除をする重要性や交換工事の費用や、換気扇の正しい使用方法もまとめました。

公開日 2020.08.09

更新日 2023.04.23

お風呂の換気扇、24時間回しっぱなしで大丈夫?正しい使い方を徹底解説

浴室乾燥機、どうやって使うのが正解?

浴室の空気を清潔に保ちたいと換気扇を回しっぱなしにしている人も多いでしょう。しかし、それが本当に正しい使用法なのかは気になるところです。
もちろん換気扇には決められた使い方や、掃除の手順があるので、それらに従って扱えば長持ちします。ただし、小まめな掃除だけでいつまでも使えるわけではありません。機会である以上、いずれ交換時期がやってきます。そうなると専門業者に依頼した方がいいのかも悩みどころです。
そこで、ここでは換気扇に関する日常の疑問に答えていきます。

お風呂の換気扇は24時間つけっぱなしがベスト!常時駆動のメリット

換気扇は室内の空気を輩出して外気を取り入れる働きがあります。そのため、湿気が多いお風呂場の換気扇を24時間回しっぱなしにしている方も多いのではないでしょうか。実は、換気扇の24時間稼働は正しい使用方法です。まずは換気扇を24時間つけっぱなしするメリットを紹介します。

メリット1:カビの発生・繁殖を抑えられる

お風呂場の困りごとといえばカビの繁殖でしょう。お風呂場は部屋干しの場所として活用したり、家族が入るまでお湯を張った状態で放置したりと、ライフスタイルによっては長時間に渡って湿度が高い状況が続いている可能性があります。換気扇を1日中つけっぱなしにすれば、湿度が高い環境下で繁殖するカビの発生を防げます。
お風呂の換気扇、24時間回しっぱなしで大丈夫?浴室換気扇の正しい使い方や清掃方法などを解説

メリット2:臭いの発生を防げる

悪臭も深刻な問題のひとつです。たとえば、排水溝にたまった髪の毛や汚れ、垢は悪臭を放ちます。
換気扇では臭いの根本的な原因を取り除くことはできませんが、発生した臭いの拡散による防止は可能です。換気扇を常に動かして空気を循環させ、臭いのない浴室環境を守りましょう。

メリット3:除湿効果によって家が痛むのを予防できる

換気扇のメリットは風呂場だけにもたらされるものではありません。特に木造住宅の場合、湿気が浴室の亀裂や継ぎ目から家の裏側に浸透して、支柱が腐ってしまうトラブルも報告されています。さらに、湿気を含んだ木材はシロアリの温床になりやすいので注意が必要です。言い換えれば、換気扇の24時間稼働は家の老朽化リスク対策にもつながります。

換気扇を24時間つけっぱなしにした場合の電気代は?

多くの人が換気扇をつけっぱなしにすると電気代が気になり、抵抗感を覚えるのではないでしょうか。そこで、換気扇を24時間つけっぱなしにした場合の電気代を、東京電力の電気料金1kWh=約17円で計算してみます。
まず、消費電力が20Wの換気扇換気扇を1日中稼働させたとすると、その電気代は約8.16円(0.48kWh×17円)ほどです。30日間続けて動かした場合の電気料金は、約245円(14.4kWh×17円)と計算できます。お風呂の掃除が少なく済む点や、家そのものに与えるメリットと比較すると、電気代を考慮してもつけっぱなしにする方がお得と言えるのではないでしょうか?
それでもコストがかかると思うのであれば電気料金プランを見直してみてください。電力会社によって料金を算出する基準は異なるので、見積りを取り寄せて複数のプランを比較検討してみましょう。

浴室換気扇の耐用年数はどのくらい?交換目安を解説

家電には寿命があり、性能が落ちた段階での買い替えが一般的です。浴室の換気扇も例外ではありません。もし耐用年数を過ぎたまま換気扇を使い続けていると役割を果たさなくなり、先述したトラブルが頻発するようになります。買い替えるタイミングを見逃さないようにしましょう。
お風呂の換気扇、24時間回しっぱなしで大丈夫?浴室換気扇の正しい使い方や清掃方法などを解説
お風呂の換気扇は8~10年程度で寿命が訪れるとされています。換気扇の使い方で寿命には差が出るため、一概に「これくらいで買い替えるべき」と断言することができません。ただし、使用者が気づかないまま支障をきたしているケースがあるので、万全に見えても、使用開始から8年前後を目処に注意するようにしましょう。
換気扇の寿命は1日あたりの使用時間とも関係しています。一般的には 1日あたり4.5時間ほどの使用が普通とされてきました。これよりも長く使っている場合、寿命は短くなりますし、その逆であれば10年以上耐えられる場合もありえます。

もしかして故障?浴室換気扇の寿命のサイン

寿命が近づくと、換気扇は寿命のサインを示します。特に、古い換気扇は様子を細かくチェックしましょう。主なサインが3つあるので、それぞれについて解説します。

換気扇から異音がする

換気扇の異音は典型的な老朽化のサインです。長年使用しているとモーターが錆び付いたり、内部の部品が外れたりして換気扇から異音が聞こえます。異音がしたら、一度換気扇を外して部品が外れていないか、ネジが緩んでいないかを確認してみてください。特に異常がなければモーターの異常である可能性が高いと考えられます。

お風呂場の湿度が高い

常に室内が湿っている状態も換気扇の寿命を示す兆候です。経年劣化によって換気扇の排気力が低下している可能性があります。これまでは普通に乾いていた壁や床が日常的に濡れるようであれば、換気扇の老朽化を疑ってください。酷いようであれば買い替えも検討しましょう。
お風呂の換気扇、24時間回しっぱなしで大丈夫?浴室換気扇の正しい使い方や清掃方法などを解説

スイッチに反応しない

「スイッチに反応しない」「反応しにくい」のも寿命のサインです。電気回路が経年劣化によって錆びている、電気を通さない状況になっている可能性があります。故障の一歩手前まできているので、すぐに買い替えを検討しましょう。

これらの兆候に共通している点は、普段と違う現象が起きているところです。しかも、寿命が近づくほどトラブルの起こる頻度は高くなっていきます。放置しているだけで、換気扇が改善されるようなことはありません。換気扇が寿命を迎えてから慌てないよう、危険な兆候が見られるようになった時点で買い替えも検討しましょう。

共通しているのは、「これまで見られなかった現象」が起こるようになった事態です。しかも、寿命が近づくほどトラブルの起こる頻度は高くなっていきます。放置しているだけで、換気扇が改善されるようなことはありません。そして、ある日止まってしまえばあっという間に浴室の環境は崩れてしまいます。そうなってから慌てないよう、危険な兆候が見られるようになった時点で早急に対処することが大事です。

お風呂の換気扇交換の方法と費用の目安

換気扇の交換方法は、モデルによって異なります。プロペラ型の場合、換気扇を壁に取り付けるだけで作業完了です。新しい部品に交換するだけなので、大掛かりな工事は必要ありませんし、素人でもすぐに交換できるでしょう。プロペラ型の換気扇であれば、3~5万円程度で業者に部品交換を依頼できます。ただし、配線やダクトの調整など本格的な工事を頼むのであれば、費用はかさむでしょう。
一方、シロッコ型の換気扇は配線やダクトも調整しなくてはなりません。工事は大掛かりになる傾向があり、素人では対応が難しいので修理業者に交換を依頼する方法が一般的です。もちろん、シロッコ型であってもDIYでの交換はできますが、電気工事などが必要な場合は換気扇を交換しても改善されないケースがるため、プロに依頼したほうが安心でしょう。しっかり調査を行わないまま換気扇を使い続けてしまうと同じトラブルに見舞われかねませんし、配線を傷つけてしまうと家中の電気系統に影響が出てしまう場合もあります。

また、換気扇のグレードによっても価格は増減します。シンプルにファンが回るだけのタイプなら、それほど工事費用はかかりません。しかし、最新式の換気扇ともなればセンサーを搭載しているなど、最新のテクノロジーを搭載しています。工事する側にも専門的な知識が必要になり、工事に特殊な道具が必要になるなど、施工費が高額になります。

たとえば、通常の換気扇を浴室暖房乾燥機にグレードアップする場合の施工費は40万円程度です。中には15万円ほどで作業をしてもらえる機種もありますが、機種によって施工費に差があるのでよく吟味しましょう。これらの額はあくまで目安であり、実際は家の耐久性や必要な工事の内容に左右されます。
業者によっては、これらの費用を「オプション」という形で提示しています。基本料金は安くても、細かい作業費が加算されて、最終的に高額になるケースも珍しくありません。業者に依頼するときは見積書の内訳をしっかり確認し、納得してから契約しましょう。

定期的な清掃を!お風呂の換気扇を掃除する方法

換気扇を少しでも長持ちさせるには日々の清掃が大切です。常に換気扇を綺麗な状態で保てれば、長く活躍してくれます。掃除をする前に中性洗剤と掃除機、歯ブラシを用意します。そのほか、雑巾やタオルを用意し、作業中はゴム手袋の着用がおすすめです。
お風呂の換気扇、24時間回しっぱなしで大丈夫?浴室換気扇の正しい使い方や清掃方法などを解説
まず、換気扇のスイッチを切り、完全にファンが停止したのを確認してからブレーカーを落とし、換気扇のカバーを外します。取り外し方は取扱説明書やインターネットの情報を参照してください。ネジで完全に固定されている場合は強引に取り外さず、フィルターだけを掃除しましょう。そのままプロペラを洗剤と歯ブラシで磨いていきます。
ある程度ホコリが取れたら、今度は雑巾で拭き掃除をします。換気扇内部に水が残ると故障の原因になりかねないので、しっかり絞った雑巾を使うのがコツです。

ファンを取り外せる場合は、中性洗剤を溶かしたお湯に、取り外したファンを浸けます。1時間程度放置すると汚れが浮いてくるので、すかさず歯ブラシでこすりましょう。カバーも同じ要領で掃除してください。終わったら水で洗剤を洗い流し、乾いたタオルで水気を拭いて乾燥させます。完全に乾いたら換気扇とカバーを元どおり設置して終わりです。

説明を聞くと簡単そうですが、一般家庭で換気扇を隅々まで清掃するのは難しいでしょう。そのため、家庭で月に1度の頻度で洗うようにし、年に1度業者に清掃を依頼すると間違いがありません。
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浴室換気扇の故障に気がつかず放置していると、カビや悪臭の発生を許してしまいます。そのため、定期的に掃除をしつつ故障していないかをチェックしておくと安心です。また、寿命がきたら修理が必要ですが、DIYでの修理は電気系統の問題を見逃してしまう可能性があります。やはり、万全を期すなら業者への依頼がおすすめです。

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