靴棚のDIYアイデア〜先日のDIYの件ですが。vol.4〜
DIYer(s)編集部が、思いつきでその時自分が欲しいものをDIYするだけ、のゆるい不定期連載です。
公開日 2017.04.03
更新日 2022.01.07
約1ヶ月ぶりの更新となりました不定期連載企画、「先日のDIYの件ですが。」。DIYer(s)編集部員がこんなの欲しいな〜と思いついたプロダクトを気ままにDIYする本企画ですが、前回に引き続き今回も編集Gが担当いたします。
唐突ではありますが、私スニーカーが大好きなんです。気に入ったモデルはカラバリで購入することもしばしば。そこで題なのが、物欲に身を委ねるままに買ったスニーカーの収納場所問題。玄関に備え付けの下駄箱はすでにパンパンで、新しいスニーカーをしまうスペースがありません。新しく靴棚を買おうにも玄関に置く広いスペースもなし…。泣く泣くスニーカーを処分するという選択肢がよぎる中、DIYを駆使した解決策が見つかりました!スニーカーなどの収納にお悩みの方の参考になれれば幸いです。
思い立ったが吉日!ということで、早速下北沢にあるレインボー倉庫3さんへ。隣ではDIYer(s)編集部員が、かなり大物家具のDIYに挑戦中。近日公開予定ですので、お楽しみに。次回は、いい加減OSB材ではなくっていますので、ご安心を。
材料と道具
■OSB材
■蝶番
■丸ロープゴム
ちなみにですが、前回も前々回も使用した編集Gがお気に入りの素材、OSB。集成材のランダムな表情から総柄のようでどこかファッション的な要素を感じます。そのような見た目のため、表面のサンディングや塗装いらずでおしゃれに仕上がるんです。もちろん、塗装を行うプロダクトも素敵なのですが、乾燥させる時間が必要ないお手軽さに惹かれてしまいます。
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①本体
②アタッチメントツール:角形ブレード
③アタッチメントツール:スクレーパーブレード
④アタッチメントツール:半円形ブレード
⑤アタッチメントツール:角形ブレード
⑥アタッチメントツール:三角パッド、サンドペーパー、三角ヤスリ、磨きパッド※上から順に
今回、使ったツールはリノベーター マルチツールキットです。これひとつで、“切断”、“はがす”、“ヤスリがけ&研磨”が行えるんです。“切断”は角形・半円形ブレード合わせて9種類のアタッチメントが付属しており、様々な素材の切断が可能です。木材のカットはもちろんのこと、プラスチック類、石膏ボード、アルミ・銅、タイル、レンガ、しっくい、モルタルなどに対応。“ヤスリがけ&研磨”は、木材の研磨のほか、くすんだ金属を磨き上げることが可能です。今回は使用する場面がありませんでしたが、アタッチメントによっては床にボンドで貼られたカーペットやタイル、シーリングに使われているパッキンなどもはがすことができる、マルチユースなプロダクトです。
作り方
STEP.01:アウトラインの作成
立てかけた板にスニーカーを置くためのパーツを製作します。スニーカーを縦に置くので、ヒール部分の高さに設定します。
写真で使用しているのが、BOSCHのワークベンチ。対荷重200kgというしっかりとした作りで、アウトライン作成以外にもカットやサンディングといった作業に安定性を与えてくれます。また2つの天板は、脚部分についたハンドルを回すことで開閉が可能。それによりメモリのついた中央部分を利用した木材のカットができます。
STEP.02:木材のカット
木材のカットに使用したアタッチメントは、プラスチックや石膏ボード、アルミ・銅もカット可能な半円形ブレード。アタッチメントは7方向へ取り付け角度が変更できるため、作業状況に応じて快適な使用感を提供します。
アタッチメントの付け替えは、6角レンチを使って行います。
回転するのではなく、振動の力を使用して切断していきます。1〜6段階でパワーの調整が可能ですが、最大にするとなかなかの作業音になるため住宅街での作業や深夜作業など、周辺への配慮を欠かさずに。
BOSCHのワークベンチは、ワンタッチで折りたたみが可能なのも嬉しいポイントです。個人的にはDIYの場面だけではなく、日常的なインテリアとして取り入れるものオススメです。ちょっとした作業台や植物用の台にしたりと、マルチに活躍してくれそうです
一通り木材をカットしたら、次のステップへ。
思ったよりもカットが湾曲してしまい、パーツの見栄えがやや悪く…。サンディングで、形を整えていきます。
STEP.03:サンディングして形を整えます
大雑把な性格のため、サイズにばらつきが出てしまったため形を整えます。ここで嬉しいのが、粗さの異なる8種類のサンドペーパーが付属している点。面ファスナー仕様で付け替えが容易なため、目的ごとの使い分けも簡単です。
クランプに固定して、6つのパーツが平面になるようにサンディングしていきます。
サンディングの途中経過がこちら。サイズが異なっていたパーツが徐々に統一されたサイズに研磨されていきます。
STEP.04:収納する足数を決定する
実際にスニーカーを使って、置いた際の間隔や余白の見え方を調整していきます。上下2段4足ずつ置きたかったのですが、バランスを見た結果上下2段3足ずつの収納に収まりました。より多くのスニーカーを収納したい方は、木材のサイズを大きくしても問題ありません。あくまで本企画は、編集部にあった残った木材でDIYがルールなので、6足収納に。
見栄えに関しては個人的な好みで、靴を置く部分のパーツをやや小さめにしてヒール部分がはみ出るようなサイズ感にしています。小さなこだわりですが、ブランド名が見えるような仕上がりとしています。
こちらは上下2段4足で想定していた際の様子。パーツだけ見ると余白がありますが、実際にスニーカーを置いてみると、窮屈な印象でした。
STEP.05:蝶番を使ってパーツを固定する
印をつけた固定位置に、蝶番を使ってスニーカーを置くパーツと立てかけるパーツをそれぞれ固定していきます。
ここでちょっとしたトラブルが発生…!ネジ留めしている時から薄々気づいていたのですが、蝶番に付属していたネジが蝶番+木材の厚みよりも長く、先端がはみ出てしまいました。短いネジを探すもののちょうどいい直径&長さのネジがありません…。そこで思い出したのが、リノベーター マルチツールキットの角形ブレードです。
こちらの角形ブレードはアルミ・銅の切断が可能なので、アルミネジの飛び出た先端部分をカットします。やや時間がかかりましたが、なんとかカットすることができました。この時も音がかなり出たので、金属のカットはお近くのDIYスペースやワークスペースでの作業がオススメです。
カットした後の様子がこちら。先端がしっかりとカットされており、引っかかったりする心配もありません。次回からしっかりネジの長さも気をつけようと心に刻んだのでした。
上段のパーツを付けた様子がこちら。完成した時の見た目に関わるため、パーツはきちんと水平に固定しましょう。
STEP.06:丸ゴムロープをつける
壁に斜めに立てかけて設置する設計のため、今のままでもスニーカーは置けますが、ぶつかったり地震などの際の落下を防ぐために丸ゴムロープを取り付けます。ドリルで穴を開けて裏面で結ぶだけなので簡単です。ここで注意したいのがゴムを短くタイトに取り付けてしまうと、スニーカーに食い込んでしまい跡が残ってしまいます。ゆるくても十分スニーカーを固定可能なので、若干ルーズになるように取り付けましょう。
ゴムの端は綺麗にカットしないと穴に通りにくいため要注意。
仕上げに編集Gが大好きなDIYer(s)焼印を使ってロゴをパーツの裏面へ施しました。普段は見えませんが、スニーカーを取った際にロゴが現れる仕組みに。
最後にスニーカーを置いたら完成です。
その前に何も置いてない状態の靴棚がこちら。丸ゴムロープやパーツがそれぞれ水平に取り付けられたため、すっきりとシンプルなビジュアルになりました。
見た目は申し分ないのですが、大事なスニーカーが収納できるかどうか。ひとまず編集Gとカメラマンのスニーカーを置いてみることに。すると、ご覧の通りローカットのコートシューズも、ハイカットのスケートシューズもしっかりと収納できました。家に設置した際の様子を想像して胸が高まります。ということで、早速自宅へ。
自宅に設置した様子がこちら。先述のようにハイカットのスニーカーも収納可能なのですが、バランス的にはローカットでまとめた方が見た目はすっきりとした印象にまとまります。6足と決して多く収納できるわけではありませんが、右に写っている下駄箱の中がすっきりして大満足。見せる収納なので、その時々でお気に入りのスニーカーをチョイスすれば出掛け際に玄関を通るたびに心躍ります。また、スニーカーを縦にして収納しているため、平面に置く靴棚と違い、幅を取らない省スペース設計。玄関の限られたスペースを有効活用可能です。
基本的にはイメージ通りの仕上がりに。シューレースがどうしても重力に負けてぶら〜んとしまうのが残念。見た目を良くするための、今後の改善課題でしょうか。
いかがでしたでしょうか?ブーツや長靴の収納には向きませんが、ついつい増えてしまうスニーカーをスマートに収納することができました。玄関に靴が散乱してしまっている方、こちらのプロダクトに限らず週末に手作りで靴棚を作ってみてはいかがでしょうか?DIYしてみたいな、っていうモチベーションのきっかけになったら嬉しいです。
おまけ:DIYの舞台裏
今回、製作した手作りの靴棚。失敗することもあるのがDIY(私は毎回ですが…)ということで、そんな舞台裏をご紹介
こちらの先が細くなっている角形ブレードタイプのアタッチメント。一般的な木材のカットも可能なのですが、特徴は穴開けカットが可能な点。ドリルなどでジグソーの刃が通る穴を作るステップいらずで、木材に穴を開けることができるのです。
穴開けの様子がこちら。スムーズに切断できていき、最終的に綺麗な穴が開きました。
この時は綺麗な切断面に感動していたんです。
当初はリノベーター マルチツールキットの穴開けカットの機能を生かして、スニーカーを置く部分のパーツを出っぱらせずに、パーツを閉じた際にフラットな状態を作ろうとしていました。しかし蝶番部分に複雑なカットなどが発生するために断念。丁寧にサンディングも行ったのですが、最終的には木工用ボンドでふさぐことに。隙間の部分は木くずをパテ代わりにして目立たないように補修(STEP.02参照)。完成した写真を見て、補修されているのに気付きましたでしょうか?気づかなかった方はぜひ写真を見返してみてください。意外と目立たないように補修ができるんですよ。
ヘッドがコンパクトな分、狭い隙間でも楽々とサンディング可能です。今回は細かいペーパーをチョイスしました
SERIESE ARCHIVE
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LOCATION
レインボー倉庫3
住所:東京都世田谷区北沢2-19-5
電話番号:03-5787-6882
営業時間: 10:00〜22:00(平日)、10:00〜20:00(土日) *貸切の場合は変動あり
定休日:不定休
WRITTEN BY
Japan
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