ソーホースブラケットで机をDIY
編集部員自らテーブル作りに挑戦。そのイメージ探しから、作業工程までを追ったエピソードをご紹介します。
公開日 2017.03.09
更新日 2023.04.16
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みなさん、こんにちは。DIYer(s)編集部のMです。地元から上京して早7年目に突入し、気付いたら賃貸暮らしも板についてきました。そんな中2年前に引っ越してきた1DKの住まいも気付いたら更新時期を迎えましたが結果現状維持で更新したため、2019年までの付き合いが決定。わりかし気に入ってはいるのですが、一つだけ問題点が…。
それは“部屋のレイアウトに飽きた”こと。少しずつ小さめな家具を買い足したり、位置をずらして気分を変えてきましたがそれにも限界が。とにかく今の家には大きな変革が必要だ!と思ったわけなのです。そこで部屋の雰囲気をガラリと変えるために、大きな机をDIYしてみようと思います!
まずは机のDIYするにあたってイメージ探し。
DIY DESK:image.01
こちらは古材を組み合わせて、天板にヘリンボーン柄を施したローテーブル。DIYでここまでデザイン性の高い机が作れたら、素敵ですよね。とはいえ、今回大きい机をDIYしたい理由の一つが、大人数で囲める机が欲しいということ。自宅で友人とホームパーティーをすることが多いので、いろいろな料理を置いたり、ボードゲームを置いても余裕のあるサイズ感がいいんです。ということで、デザインは素敵なのですが今回は見送ることに。
via:パレットでヘリンボーンがかっこいいコーヒーテーブルをDIY!
DIY DESK:image.02
ユーロパレットを使ってDIYした机は、収納が付いていたり、キャスターが付いていたりと、大きさがありつつも利便性も高そうなプロダクト。しかも作業工程がとっても簡単なんです。パレット2つを固定して、キャスターを取り付けるだけ!材料も少ないので比較的安く仕上がりそうですね。ただ買ってからインテリアになってしまっていたイームズのシェルチェア(※レプリカ)を使いたいという思いもあるんです。そのためローテーブルではなく、高さのある机をDIYすることに。
via:エジソン的発想!? パレットボード2つで収納付きコーヒーテーブルをDIY!
DIY DESK:image.03
こちらはピラーブラケットを使った2x4材を支柱にして、天板を取り付けたもの。これなら2x4に棚が作れて利便性も高そう。自宅には本やCD、フィギュアなど、趣味のグッズが多いので収納が多いのにこしたことはありません。この天板を大きくした机なんて素敵だなぁとイメージが膨らみます。ミニマルデザインなのも、物が多い我が家にはうってつけです。
DIY DESK:image.04
こちらはDIY好きにはおなじみ、ソーホースを使って作る作業台。専用のブラケットに2x4材を差し込んで固定するだけでソーホースが作れるんです。あとはその上に天板を置くだけというシンプルな工程なのが嬉しいですよね。ということで、天板の片方は壁に立てた2x4材へ固定して、反対側はソーホースを使って脚にすることにします。1点だけ懸念するとすれば、ワークテイストが強すぎること。天板の雰囲気をモダンに仕上げて、インテリアに溶け込ませられるように工夫が必要ですね。
DIY DESK:image.05
DIYerのお宅取材などでも度々目にする、有孔ボードを使った壁面収納。収納力が高い上に、整然とした見た目なのもおしゃれにまとまっていいですよね。スッキリと収納できるのでいつか真似してみたかったんです。先ほどの2x4材の柱に有孔ボードを固定すれば簡単に設置できるので、複雑な工程にもなりません。
via:http://www.fabricpaperglue.com/
ということで、今回DIYする机は、image.03−05を参考にして作っていくことに。材料を一通り揃えて、『先日のDIYの件ですが。』でおなじみのレインボー倉庫へ。
今回、作業する私(左)の横では、靴棚をDIYする編集Gの姿が。仕上がりが気になる方はこちら。
材料
■針葉樹の合板
■2x4材
■有孔ボード
■支柱用ブラケット
工具
■BOSCH(ボッシュ) ドライバードリル
■BOSCH(ボッシュ) マルチサンダー
■スチールウール
STEP.01
まずは有孔ボードへブライワックスをスチールウールを使って塗っていきます。こちらは無垢のままではなく、少しニュアンスが欲しかったのでアンティークパインを採用しました。当然といえば当然なのですが、有孔ボードには穴が空いているのでワックスが穴に入ってしまいます。乾燥させた後、一つ一つ拭き取ったのが地味に面倒な作業でした。ちなみに有孔ボードにはサンディングをせず、そのままワックスを塗っていきました。あとは乾かしていきます。
だいぶくすんだ表情に変化していく有孔ボード。
STEP.02
先ほどのブライワックスを塗った有孔ボードを乾かしつつ、次のステップへ。STEP.02では、針葉樹の合板へサンディングをしていきます。使用したのはBOSCHのマルチサンダー。大きい天板のため、作業当初はサンディングが大変だろうなと想定していたのですが、さすがは世界のBOSCHさん。ハイパワーでスイスイサンディングができるんです。
作業の際はしっかりとグローブを。
あまりに簡単にサンディングができてしまうので、ついつい夢中で30分経過。天板の上にも木くずが出てきて、だいぶサンディングできた様子。ただ、ほかの編集部員から舞う木くずに対してかなりの大バッシングが…。
STEP.03
マルチサンダーを使って、天板の角をRに面取りしていきます。やはり実際にテーブルを使った際にRに面取りされていることで、使用感も高まります。理想のR具合になるまでサンディングしてきます。
サンディング&面取りを終えた様子がこちら。
BEFORE
毛羽立ちや汚れが目立つ、サンディング前の合板。
AFTER
サンディング後の合板がこちら。ツルツルに仕上がっており、滑らかな表面です。
STEP.04
サンディングという大仕事を終えた後は、有孔ボードと同じようにブライワックスを表面に塗っていきます。実は地味なこだわりポイントで天板の表面はブライワックス クリア、側面はブライワックス アンティークパインと塗り分けているんです。表面と側面では木目の表情が異なるので、過剰な装飾はしないのですが、塗り分ける事でアクセントになったらいいなという狙いです。どう言った仕上がりになるかドキドキです。
こちらはクリア。大きな天板なので全て均等に塗るのに一苦労。
側面はアンティークパインで塗り上げます。しっかりとマスキングテープを貼って、はみ出ないようにします。
STEP.05
ブラケットと2x4材を使って、ソーホースを作ります。恥ずかしながら、ソーホースブラケットを使うのが実は今回が初めて。テーブルの高さを決める大切なパーツなので、2x4材のサイズをしっかり測ることが重要です。
BOSCHのドライバードリルを使って、ネジ用の穴あけとネジ止めを行っていきます。ちなみにソーホースブラケットの使い方は非常に簡単で、2x4材を挿したらネジ止めするだけで作れてしまいます。
天板を固定するための2x4材をトップに固定すればソーホースの完成です。
ここでレインボー倉庫での作用は全て終了。理想のDIY机のための材料は準備ができたので、後は自宅へ材料を持ち込み設置するだけ。しっかりとサイズは計りましたが、家のサイズにぴったりハマるかどうか、ドキドキです。
ちなみにレインボー倉庫でかかった時間はカットなど含め3時間程度。ホームセンターで木材のカットをして貰えば、もう少し作業時間は短くなると思います。
STEP.06
さて、場面は変わりまして、私編集Mの自宅へ材料を搬入しました。まずは2x4材にブラケットをセットして、テーブルの脚を壁に立てます。2x4材のサイズもぴったりとハマり一安心。その後、有孔ボードを2x4材へ設置していきます。
養生テープを使って、有孔ボードを固定してからネジで固定していきます。1人で作業する際はこう言った工夫が必要ですね。
支柱へ固定した様子がこちら。ブライワックスの塗り具合にムラができているのはご愛嬌。なんだかいい感じになってきました!この時のポイントですが、2x4材で作った支柱は上下に突っ張っているのでズレにくいのですが、念のため床と2x4材の間に滑り止めのゴムを挟んでいます。
STEP.07
さあ、作業も大詰め!ということで、天板をソーホースと支柱それぞれに設置していきます。まずはソーホースを置き、その上に天板を乗せて止める高さを確認します。
高さを決めたら、ネジで支柱へ固定していきます。ちなみにネジ止めしている板材は、天板とも固定しています。
固定した様子がこちら。現状は対荷重も問題なく使用できているのですが、念のため時間ができたら棚受けに変えようと考えています。みんなで食事中に天板が崩れてしまったら、悲惨ですからね。また、支柱に止めるときに突き抜けて壁に刺さってしまわないようにネジの長さには気を付けましょう。
反対側の天板はこのように固定しています。天板に引っ掛けるようのパーツを取り付けて、ズレを防止してさらにブラケットともネジ打ちして固定。これでこちら側はズレる心配ご無用です。
DIYで作った机の完成した様子がこちらです。イームズのシェルチェアとの高さもバッチリ!以前はローテーブルでPC作業していたため、疲れやすく集中力も切れがちでした…。ただこれなら、しっかり集中して仕事もできそうな予感がしています!
別角度から見た様子がこちら。ken kagamiさんのアートワークが施されたスケートデッキで作った椅子や奥に設置したコットとの高さもバッチリです。早く友人を招きたくなりました。
ちなみに今回DIYした机にかかった費用がこちら。
■針葉樹の合板…約¥3,000
■2x4材…約¥4,000(6本分)
■有孔ボード…約¥3,000
■ソーホース用ブラケット…約¥800
■支柱用ブラケット…約¥1,000
なんと合計約¥12,000!
思っていたよりも安く仕上がっていて、ちょっとした感動を覚えてしまいました。普通に既製品をこだわって探し始めると、5万円以上はかかってしまいますよね。DIYすれば理想に近いプロダクトが作れるのが嬉しいところ。どこか1つでもDIYの参考になれば幸いです。
最後に“有孔ボードをこうやって楽しめたらな”という、アレンジアイデアをまとめました。有孔ボードを使ってる方がいましたら、こちらも参考にしてください。
PEG BOARD:idea.01
こちらは小さめの有孔ボードを壁に設置したスタイルサンプル。アンティークカラーに塗り上げたボードには、工具やメガネ、時計にカレンダーなど、その人のライフスタイルを象徴するアイテムがレイアウト。コの字型の金具を設置することで、ひっかけて収納することも可能です。
PEG BOARD:idea.02
こちらは全体を白でまとめたデスク周りのスタイリングです。清潔感とモダンさを感じるボードには、ステーショナリーやデジタルガジェットが収納されており、都会的な印象に。収納するアイテム自体もモノトーンにまとめているため、非常にまとまった雰囲気になっています。
via:https://www.instagram.com/
PEG BOARD:idea.03
こちらはバインダーやカレンダー、時計にステーショナリーなどを収納したボードサンプル。グリーンに塗ったボードとウッドデスクのコンビネーションが、クラフト感のデスク周りに仕上げています。目に見れる場所によく使うものをレイアウトすることで作業効率も上がりそうですよね。
via:https://www.instagram.com/
PEG BOARD:idea.04
最後は流木やプランターをディスプレイした有孔ボード。レザーのホルダーや古材のプランターなどでスタイリングされた男前なデスク周りです。
いかがでしたでしょうか?週末DIYの参考にぜひ。
WRITTEN BY
Japan
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