私たちの生活の中で、常に身近に存在するダンボール。ネットでお買い物が当たり前となったためにダンボールが1枚や2枚、家の中にある人は少なくないはずです。
耐衝撃性・断熱性に優れ、引越や梱包の際に大活躍するダンボールに、今回はちょっと手を加えてスツールに大変身させてみました。
とにかくとっても簡単。なんとガムテープも接着剤も使いません。作り方を覚えておけばあらゆるシーンで活躍しそう!
それでは早速、作ってみましょう。
材料
■ダンボール
■カッターナイフ
■ものさし (50㎝以上の長いものがベスト)
制作の前に…
ダンボールのフタや底になる部分の名称をご存知ですか?この部分、実は「フラップ」と呼ばれています。はじめに折り込む小さいフタ・底の部分を「内フラップ」、外側で最後に折り込む部分(送り状などを添付する部分)を「外フラップ」と呼びます。今回は正式名称「内フラップ」、「外フラップ」を使って説明していきます。
作り方
まずはダンボールを開いて縦長に置きます。今回は縦57㎝、横95㎝の使用済みのダンボールを使って試してみます。事前に送り状や、不要なガムテープは剥がしておきましょう。
ものさしを使ってセンターに折り目を作ります。この時、必ず真ん中で内側に折るようにします。できたら裏に返し、裏にもセンターに折り目を作ります。
次にダンボールを起こして外フラップを外側に折り返します。外側に折った状態で先ほど、センターで付けた折り目に沿って内側に力を加えるとこのように均等な「リボン形」になります。
さらに力を加え、アルファベットの「N型」になればOK!これでしっかり折り目が付きました。
時間がある場合はこの「N型」のままで上から重石をして置いておけばさらにしっかりとした折り目が付き、この後の工程がスムーズにいくかと思います。
しっかり折り目を付けたところで一度開き、元の形に戻します。
続いて差し込み口を作ります。
外フラップを外側に折った状態で真ん中に約2.5㎝×1㎝の印をつけます(段ボールの厚みによってはここのサイズをもう少し大きくする必要があります)。印をつけたらその部分をカッターで丁寧にカットしてください。この時、ケガをしないように注意してください。
反対側も同じようにカットしてください。
2.5㎝×1㎝の差し込み口が出来上がりました。カッターで切り込みを入れるのはここの工程だけです。これだけの小さな切り込みでスツールができるとは不思議ですね。
次の作業は内フラップを使って座面を作っていきます。
再度、ダンボールを開いて寝かせます。
先ほど作った差し込み口に内フラップを差し込めるように約2㎝のところで中に折り目を作ります。ここは重要ポイント!です。しっかりときれいな折り目を付けておくと出来上がりの座面がきれいに仕上がります。写真のようにものさしを使って内側にがっちり折り目を作ってください。
反対側も同様にしっかり折り目を付けていきましょう。折り目が付けにくい場合はカッターで薄く切り込みを入れておくとキレイに折ることができます。今回は2cmの折り目を作りましたがこの部分を3㎝、4㎝とすると、座面の面積は小さくなりますが安定感は増します。
ここまでくれば完成も間近。あとは組み立てるだけです。
ダンボールを起こして外フラップを外側に出し、切り込みを入れた時と同じ状態にします。
次に「リボン型」を作り、2つの切り込みを合わせます。すでに折り目がしっかりと付いているはずなので簡単に折ることができます。
先ほど、内フラップに作った2㎝の折り目を外フラップの差し込み口に差し込みます。反対側も同様に差し込んでください。この時にダンボールによっては厚みの違いから差し込みにくい場合があります。その場合はカッターを使ってもう少し差し込み口を広げ、調整してください。
これで簡単スツールの出来上がりです。制作時間はたったの5分!
高さは36㎝、座面が広いので安定感があります。もちろん、大人の男性が座っても大丈夫。一時的に使用するにはまったく問題ないです。お子さんのいるご家庭では子ども用としてならば常に使用出来そうですね。急な小さなお客さまにも対応できそうです。
ちょっとしたサイドテーブルの代わりにもなります。
折り目が外れてしまう場合は、上の写真のように書類を留める時に使う「ダブルクリップ」などを使って内側から止めれば完璧です。
いかがでしたか?
急にスツールが必要になった時にさっとダンボールで作れば大活躍間違いなしですね。今回は身近にある使い古したダンボールで作ってみましたが、強度には安心感がありました。ホームセンターでは手ごろな値段で新品の段ボールを購入することができます。新品であれば折り目もしっかり付き、さらに強度が増すかと思います。
災害の多い日本では度々、被災地でダンボールが便利なツールだという声を耳にします。固くて冷たいコンクリートの上にブルーシートを敷き何時間も座っているのは想像以上につらいものです。そんな時にこのスツールを作ることができれば、若干でも疲労が緩和されるはず。
またダンボールにはいろいろなサイズがあるので、スツールもサイズ違いで作ることができます。組み合わせれば机と椅子の出来上がり。必要がなくなれば畳んで簡単にリサイクルに回すことができて、エコですね。
キャンプやお花見、運動会、アウトドアでも活用できるダンボールスツール。本来の用途として荷物を入れ、運んだ後は組み立ててスツールに早変わり。既製品のスツールよりも軽いので持ち運びも便利です。
さらには作る前にダンボールにペイントをしたり、テープで装飾したりすれば世界に1つだけのオリジナルのスツールの完成。英字新聞や100円ショップなどで売られている包装紙、少し手間にはなりますがお気に入りの布を使ってあらかじめダンボールに装飾してから制作すればオシャレなスツールに仕上がりそうですね。インテリアとして、観葉植物や間接照明を置くのもおすすめです。
いいことづくしのダンボールスツール。作り方を覚えておけばあらゆるシーンで活躍します。
ぜひ、この機会に作り方をマスターしてみてはいかがでしょうか?
WRITTEN BY
Japan
DIYer(s)編集部です。DIYのアイデアやハウツー、おすすめツールやショップ情報まで幅広くお届けします!