“歩くディスプレイ”なら模様替えし放題!機能性◎な開閉式ワゴンラックをDIY
インテリアにこだわりを持つ方ほど、家具の配置変えも頻繁にしたくなるもの。でも、大型の家具や棚になるほど、その移動はハードルが高くなってしまいますよね。そこで今回は、ディスプレイラックとしても使えて、かつそのまま移動ができてしまう便利なワゴンをDIYしていきたいと思います!
2023.04.15
INDEX目次
はじめに
みなさま、こんにちは!近頃少しずつ暖かくなってきて、春の訪れを感じているDIYer(s)編集部です。新生活シーズンということで私も模様替えをしていたのですが、その日ごとに気分が違ったり、グリーンは時間帯によって置きたい場所が変わったりと、なかなかピンときませんでした。そして、挙句の果てに「そうか、ラックに足が生えていたらいいんだ!」という突拍子もない欲望に襲われたのです。こんな悩みもきっとDIYで解決できる、そんな希望を胸に今日もDIYクリエイター・岩西さんの元を訪れました。
作るもの
今回作るのはこちらの2段ワゴン。上下の段を使えばかなりの収納力があり、かつキャスター付きなので家中を自由に移動させることができる便利なプロダクトです。しかも、上段はパタッと折り畳むことができる開閉機能付き!用途に応じて変形させることで、長物の運搬にも使える実用性の高さも備えているため、ぜひ作ってみてください。
材料
TANNER タッチポン
1×4材 1本(箱の枠材)
1×6材 1本(側板)
1×8材 3本(背板)
T12合板(底板) 910×910mm
丸棒 910×24φ
キャスター 50mm高 4つ
1×4材 1本(箱の枠材)
1×6材 1本(側板)
1×8材 3本(背板)
T12合板(底板) 910×910mm
丸棒 910×24φ
キャスター 50mm高 4つ
今回のポイントとなるのは、こちらの折りたたみ式棚受け“タッチポン”!DIYerのみなさまなら馴染みの深いメーカー“TANNER”から出ているこちらの製品は、開閉式の棚を作ることができる人気商品です。今回は、棚ではなく折り畳み可能なワゴンという形でタッチポンを活用していきたいと思います。
STEP.01 底板・側板の切り出し
早速作業に入っていきましょう!最初に、2段ある箱の底面をそれぞれ切り出していきたいと思います。まずは用意した底板から322×362mmと600×362mmの2枚を切り出し、上と下の箱それぞれの底面とします。
底板に続いて、側板の切り出しをしていきます。用意した1×4材から、以下の寸法で計8本を切り出してください。
下の箱:362mmを2本、565mmを2本
上の箱:362mmを2本、360mmを2本
下の箱:362mmを2本、565mmを2本
上の箱:362mmを2本、360mmを2本
切り出した底板と側板それぞれを組み立ててみるとこのような状態に。この段階ではまだビス打ちなどはせず、寸法が合っているかの確認だけしてみてください。
STEP.02 側板に塗装を施す
今回は切り出した側板をアクセントとして塗装することにしました。ここはお好みでOKですが、もし側板を塗装する場合は、組み立てた際に横並びになる底板の側面(断面)も同色で塗っておくことをお忘れなく!
塗料が乾いたら、各パーツをビスで固定して上下の箱は完成です!このように、上段を下段より少し小さくすることで仕上がりに動きをつけてみました。
STEP.03 ワゴンのフレームを切り出す
上下の箱ができたら、次はそれらをつなげるフレーム部分を作っていきましょう。図で示した通りフレームは左右合わせて2枚で、スタイリッシュなビジュアルにするために片側に傾斜をつけて制作をしていきます。
まず、用意した1×6材から、750mmの長さで2本切り出します。そして、角から逆側の背(後)から40mm地点目掛けてカットすることで、写真のように傾斜がつくようにしてください。
STEP.04 フレームにカキコミと穴を作る
次に、フレームをワゴンに固定するために必要な180mm幅の、1x8が収まるカキコミを作っていきたいと思います。写真に示した通り、先ほど40mmにカットした方の短辺から180mm入った地点に、厚さ20mm(実際の1×8の厚みを定規にして線を引くと正確です)のカキコミをマークしてください。
マークし終わったら、それに沿ってジグソーでカットしていきます。この時、まずどこかの位置にドリルで穴を開けて、そこを起点にジグソーを進めていくとスムーズに作業できますよ!
カキコミを作れたら、1×4材がぴったりとハマるようになっているかを確認します。もし上手く噛み合わない場合は、ジグソーやヤスリを使って微調整していきましょう。
次に、フレームに丸棒を通すための穴を24mmのホールソーを使って開けていきます。穴の位置ですが、上と左右から、それぞれ芯で25mmの地点となります。
STEP.05 フレームと箱を組み立てる
フレームができたので、まずは写真のように下段の箱を下辺で合わせてビス留め。ここは重い荷物が乗って力がかかる部分なので、念の為ビスを5本打ち込んで固定していきましょう。
次に上の箱の固定ですが、先ほどの1×4材をフレームに合わせて左右でカットしたら、3箇所をビスで固定してください。こうして取り付けた背板に、上の箱を固定する仕掛けを作っていく流れになります。
仮で合わせてみるとこのような様子に。上の箱は下と違い、開閉式にして利便性を高めようと思います。一度合わせてみて、スムーズに動くかの確認をしてください。そして、ここまでくればもうあと一息!がんばりましょう!
箱を取り付ける前に、飛び出た丸棒をカット。断面が不恰好にならないよう、手のこで丁寧に作業していきましょう。
お待たせいたしました、箱の取り付けにあたり、いよいよ今回の目玉であるタッチポンの登場です!1×8材の背板に上段を取り付けていくのですが、位置は左右から40mm、上下は下辺に合わせて配置するようにしましょう!そして、この時に注意したいのが背板と箱の距離。ぴったりとくっつけてしまうと折り畳むことができなくなってしまうため、5mmほど隙間を開けてください。ちなみに、タッチポンはバネが非常に強いので、取り付ける際は怪我をしないようにご注意を。
最後に、下の箱の裏面に用意したキャスターを4つビス止めしておきましょう。位置は、左右・上下からそれぞれ30mm内側に入った地点となります。ちなみに今回のプロダクトはそれなりに重量のかかる積載量になることが予想されますので、それなりに大きめのキャスターを、しっかりと取り付けるよう意識してみてください!
撮影ではTANNERさんからのNEOOをお借りして使用しております。よろしければタッチポンと合わせて、こちらもお試しを。
撮影ではTANNERさんからのNEOOをお借りして使用しております。よろしければタッチポンと合わせて、こちらもお試しを。
完成
タッチポンによって開閉可能な上段が取り付けられたら、完成です。大物のプロダクトは久しぶりでしたが、やはり出来た時の達成感が大きいですね...!また、上下の箱枠を塗装したことで視覚的にも奥行きが生まれ、メリハリのあるビジュアルになったのではないでしょうか。
ドキドキしながらタッチポンを使って箱を折り畳んでみると、この通り!スムーズに開閉することができ、安定感もバッチリです。一安心したところで、早速設置していきましょう!
設置
まずは部屋にあったグリーンをまとめて、ディスプレイラックとして壁際に配置。これだけの数のグリーンを載せられる収納力もさることながら、ワゴン自体に存在感があるので、とても目を惹く一角を作ることができました。また、上下段の長さに違いがあったりフレームに傾斜を付けていたりと、横向きにすることで見えるデザインが見ていて飽きないポイントになったのではないでしょうか。
ワゴンなので、もちろん押して動かすこともできます。例えば、日中は植物を窓際に置いて、夜になったら寒くない場所に移動させてあげるなんて使い方はいかがでしょうか。また、今回は大きめのキャスターを使用したのでこれだけ物を載せてもスムーズに移動できました。そのため、工具など重量のあるものを載せて必要な場所までまとめて動かせるツールワゴンとしても活躍してくれそうです!
そして、忘れてはいけないのがタッチポンによる開閉機能!この通り、上段を折り畳むことによって背の高いアイテムを積載することも可能となっています。こうすれば長物を運搬する際の台車として使うこともでき、用途の幅が広がりますね。
まとめ
今回はディスプレイラックとしても使える開閉式のワゴンをDIYしました。ただ木材でプロダクトを作るだけでなく、タッチポンのようにホームセンターで買える便利なアイテムと組み合わせることで“技アリ”な仕上がりになりますので、新生活のお供にぜひ作ってみてくださいね。
撮影:薮内努(TAKIBI)
監修:岩西剛
撮影:薮内努(TAKIBI)
監修:岩西剛
WRITTEN BY
Japan
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