畳んで収納、開いてカフェに!収納力も抜群な移動式バタフライテーブルをDIY

作業をしたり、ものをのせたり、来客時に使ったり、広々としたテーブルってあらゆるシーンで必要ですよね!でも、その反面場所をとってしまうのが気になるところ…。そこで、今回は“広々かつスリム”を実現した夢のようなテーブルのDIYレシピをご紹介します!

2022.01.07

はじめに

こんにちは!突然ですが、みなさんは来客時のテーブルなどはどうされていますか?私なんかは普段自分が使う分しか机がなく困っているのですが、だからと言って場所をとる机をそのためだけに買い足すのも気が引けて悩んでおりました…。
そこで今回は、広々としたテーブルで、収納としても使えて、その上普段はスリムという夢のようなDIYレシピをご紹介します!これでもう、突然の来客も怖くありません!

作るもの

今回作るのは、2つの横板がパカッと開いてそのまま天板になる、バタフライテーブルと呼ばれる机です!両側を開けば3~4人で囲める大きさになり、片側だけ開けばちょっとした作業スペースが生まれます。また、中には大容量の収納も隠されているので、食器や本・雑貨類をまとめて入れておくことができ、机を使うタイミングで本を取り出してそのまま読書、なんて使い方も!
さらに注目すべきはそのスリムさ!あれだけ大きなテーブルだったのに、天板を閉じると部屋の隅のちょっとしたスペースに収まってしまうんです。これなら、テーブルを置いておくほどスペースに余裕がないという方でも導入しやすそうですね。

材料

天板 626×600×24mm(2枚)
中天板 280×600mm
横板 280×626mm
底板・棚板 232×552mm(2枚)
脚 1820×24×24mm(3本)
キャスター 車輪径38mm
ヒンジ 75mm 50mm
オニメナット 20mm M6
ダボ 6π

STEP.01 横板を中天板に取り付ける

それでは早速作業していきたいと思います。まずはテーブルの中央にあたる木箱部分の制作になりますので、中天板の両側に横板をビスで取り付けていきます。
まず、中天板に横板の厚みをマーク。これによって、外側からビス止めをする際の位置を決められるようになります。
厚みが分かったら、センターと左右から20mmずつの、計3箇所に墨付けをします。
この時、高さは横板の厚みの中央にくるようにしてください。
ビス止めの前に、ボンドをつけて接着力を高めます。あまりつけすぎると見栄えも悪くなりますので、一通り塗ったら薄く伸ばすようにして仕上げましょう。
ボンドの接着が終わったら、ビスで止めていきます。この時、横板側は積層面になるので、しっかりとドリルで下穴を明けてから作業しましょう。この作業を忘れると木材が割れてしまい、机としての強度が下がる恐れがあります。
両側合わせて6箇所のビス止めが終わったら、横板の取り付けは終了です。

STEP.02 底板・棚板を取り付ける

横板の取り付けが終わったら、次に底板と棚板を取り付けていきます。イメージとしては、コの字型に2枚足して、「日」の字の形にしていく作業です。
取り付けの流れは先ほどと同じで、まずは横板に底板分の厚みを墨付けします。そして、今度はセンターと左右から40mmの計3箇所をマークしてください。先ほどよりも内側にビス位置がきているのは、あとで天板を収納するスペースを確保するために、中天板よりも底板は短く設計しているためです。
底板をビス止めする際には、写真のように使っていない木材を下に敷いて作業すると、天板が入る24mmのスペースを正確に確保することができます。
ここからも先ほど同じく、ボンドで接着してから、下穴を開け、ビスで止める作業を計6箇所繰り返していってください。
底板の取り付けができてロの字型になったら、次は棚板をそのセンター(上下から325mm)に取り付けます。
センターの位置から垂直に線を引いたら、残りの作業は底板と全く同じです。線の中心と左右から40mmの計3箇所にマークし、ボンド、下穴開け、ビス止めという流れで棚板の固定を行ってください。

STEP.03 天板を支える脚を取り付ける

これで、バタフライテーブル中央の木箱部分が完成しました。次は、左右の開く天板と、それを支える脚の制作に取り掛かっていきます。
まずは脚を作る木材を用意します。脚のサイズは左右で同じなので、角材を、写真の寸法で2セット切り出してください。切り出せたら、横棒は縦の棒のトップの位置、真ん中は中央、一番下は短い縦棒の底辺に合わせて固定していきます。
脚の組み立てに関しては、写真のように2箇所に下穴をあけた上でビス止めしていきます。この時、1本のビスで固定しようとすると接続部が回転してしまって致命的なミスになりますので、ご注意ください!
作業する際には、余った角材で直角をキープさせながら進めるとやりやすいです。また、テーブルとして使用する際、脚には荷重がかかりやすくなります。そのため、ビスは長めのものを使用しておきましょう。
次に、脚の高さを調整するアジャスターを取り付けていきます。これがないと天板に荷重がかかった際、脚がバランスを崩してしまったり、床を傷つけてしまう可能性がありますので、忘れずに取り付けましょう。
ということで、先ほど40mm長くした方の脚に下穴をあけ、オニメナットを六角レンチで差し込んでいきます。
奥までオニメナットが入ったら、アジャスターをシュルルッを取り付け。もう片方にも同じようにしてアジャスターを取り付けたら、脚は完成です。

STEP.04 天板・脚をヒンジで取り付け

いよいよ中央の木箱部分に、バタフライテーブルの醍醐味でもある、パタッと折り畳みできる天板を取り付けていきます。完成まであと一息!頑張りましょう!
まずは天板を折り畳めるようにヒンジを使って固定していきます。この時、写真のように机を逆さにして、天板を床に敷いた状態にしておくと作業しやすいです。
次に脚も可動式にするためにこのようにヒンジで固定していきます。ちなみに、棚板と底板が天板より24mm引っ込んでるのは、ここにピッタリと脚が収まるようにするためです。そして、この時にいくつか注意点があります。
まずヒンジの向きなのですが、あとで天板を閉じた際にヒンジにぶつかって隙間ができるのを防ぐために、写真のように通常とは逆向き(出っ張りが隙間に入る向き)に取り付けてください。
そして、中天板と脚があまりにもぴったりだと動きに干渉してしまいますので、写真のように1~2mmの隙間をあけて固定することを意識しましょう。
もう一つの注意点は、この状態のまま脚をつけると天板を固定しているヒンジに干渉して脚が収納できなくなってしまうということ。そのため、実際に天板のヒンジに触れる部分を写真のように削っておく必要があります。
手のこなどで細かい切れ目を入れた後に、パキパキッと折っていくことでこのような仕上がりになるので、試してみてください!
それではいよいよ、組み上げた脚を横板にヒンジで固定していきます。ヒンジをつける位置は左右の脚で逆にしないといけないので、そこだけお気をつけて、取り付けを行ってください。

STEP05.キャスターを取り付ける

それでは最後に、底板の裏にキャスターを取り付けていきます。机として使うので動きすぎてはいけないという理由で、今回は片側の2つが1方向にのみ可動するもの、もう片側を全方向可動のものとしました。少し価格は上がりますが、ロック機能のついた全方向可動のものにすると、より利便性が高まりますので、よく移動させるという方はそうすることをオススメします!

完成

キャスターをつけたら裏返して、パカッと天板を広げれば、完成です!どうでしょう、見事なバタフライテーブルになりましたね!使い方ですが、脚を中にしまっておく際はアジャスターを短くして、天板を広げるタイミングでアジャスターを伸ばしてバランスをとってください。
そして広げた感想としては、とにかく広い!4人ほどで囲めるだけのサイズ感はあるように思います。それでは、実際に設置していきましょう!

設置

キャスターをつけたことで、コロコロと家中を簡単に移動することができます。目的の場所まで動かして、パカッと広げればあら不思議!即席のカフェに変身しました!実際に使ってみると、2人ならゆったりと寛げる大きさで、大満足です。
中には食器も収納できる大容量収納を完備。食器やカトラリー類を入れておけば、食事をしながらその場でお皿やコップの補充ができるのでとても便利!また、コーヒードリッパーなどの背の高いものも楽々入ってしまう広さがあり、雑誌などの収納にも一役買いそうです。
部屋の端におけばこの通り、折り畳みテーブルと収納を兼ねた壁際インテリアとしての使い道も。普段は閉めておいて、作業時にパカッと開いて使うと勝手が良さそうですね。
ちなみに、今回は無塗装で仕上げていますが、お好みでペイントをしてデザイン性を高めてみても可愛くなりそうです!
そして、このプロダクトの良さはなんと言ってもこのスリムさ。脚を畳んで天板を閉じ、キャスターを使って移動させることで、部屋の隅のちょっとした隙間に収まります。「来客用にテーブルが欲しい!でも場所はない!」と嘆いていたあなた、ぜひ作ってみてくださいね!

まとめ

広々かつスリムなバタフライテーブル、いかがでしたでしょうか。収納としても使うことができるため、限られたスペースを最大限活用することができるプロダクトに仕上がりました。
余談ですが、このテーブルは編集部Sの家でDIYグッズを入れる収納兼作業机として活躍しています。「DIYするぞ!」となったらこれをガラガラと移動させて、広げればその場が工房に早変わりする感じがとても楽しいのでオススメです。
監修:岩西剛

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