ゲルプリントで遊ぼう!捨てるはずだったデザインで転写DIY
家に溜まった雑誌やポスター、捨てるに捨てられず悩んでいるそこのあなた。今回はそれらを活用することのできる、転写DIYのレシピをご紹介します。実用性重視の木工DIYから、たまには余暇を楽しむアーティスティックな作品作りにチャレンジしてみましょう!
公開日 2023.04.24
更新日 2023.04.24
はじめに
みなさんこんにちは。以前ご紹介した紙袋を使ってオリジナルノートを作るレシピはご覧いただけたでしょうか?
こちらは「家に溜まって困っている紙袋をなんとかしたい」という小さな悩みを楽しく解決すべくチャレンジしたDIYでした。なかなか捨てられないということは気に入っているデザインだからこそなので、それを上手く活用できたのではないかと思っています。
今回は同じく家に溜まってしまいがちな“雑誌”に関して、捨てるのではなく楽しく別用途で活かしてみます!仰々しい工具などは一切不要のお手軽DIYレシピなので、お気軽にお読みください。
今回は同じく家に溜まってしまいがちな“雑誌”に関して、捨てるのではなく楽しく別用途で活かしてみます!仰々しい工具などは一切不要のお手軽DIYレシピなので、お気軽にお読みください。
作るもの
今回作るのはこちらのゲルプリント。“ゲルプリント”と言われてもピンと来ないかもしれませんが、雑誌などのデザインを、ゲルを使うことで他の紙や物に転写することです。あくまで今回はゲルの作り方とその遊び方がメインになりますので、どんな作品が出来るのかはみなさんの発想とセンス次第ということです。それでは、早速始めていきましょう。
材料
グリセリン 150cc
ゼラチン 35g
お湯 300cc
トレー 203×154mm(作りたいゲルの大きさによる)
アクリル絵の具(ペンキや水性は×)
ゼラチン 35g
お湯 300cc
トレー 203×154mm(作りたいゲルの大きさによる)
アクリル絵の具(ペンキや水性は×)
STEP.01 ゲルを調合
まずは本体となるゲル作りから。用意したゼラチン35gをボウルに入れ、お湯で溶いていきます。
ヘラなどを使ってよくかき混ぜてください。溶けてきて、色が透明に近くなってきたらOKです。
次にグリセリン150ccを計り、ボウルに入れます。
先ほどと同じくヘラで混ぜ、お湯・ゼラチン・グリセリンが綺麗に混ざり合うようにしておいてください。この際、泡立てないようゆっくりと混ぜること
先ほどと同じくヘラで混ぜ、お湯・ゼラチン・グリセリンが綺麗に混ざり合うようにしておいてください。この際、泡立てないようゆっくりと混ぜること
STEP.02 冷やし固め、ゲル状にする
よく混ざったら、トレーに流し入れます。泡が立ってしまわないように、丁寧に入れることを心がけておいてください!
ちなみに、用意するトレーに関してですが、底面に突起がなく、ゲルの厚みを1cmは確保できるものが望ましいです。
ちなみに、用意するトレーに関してですが、底面に突起がなく、ゲルの厚みを1cmは確保できるものが望ましいです。
気をつけていても、多少このような気泡はできてしまいます。このまま固まってしまうと転写の際に影響が出てしまうかもしれません。
そんな時は、カットしたコピー用紙などを使って表面をならしていきましょう。上から下へ、左から右へと撫でるようにして取り除いてみてください。
するとこちらの通り、トレーに美しく収まってくれました。次はこちらをゲル状にするため、慎重に持ち上げて冷蔵庫に入れてください。そこまで出来たら一旦休憩!4時間ほど待ってから再度冷蔵庫を開けてみましょう。
4時間経った様子がこちら。まずはカッターでトレーの際から引き離してみて、しっかりと固まっているか確認してください。もしまだ内部が緩いようであれば再度冷蔵庫へ。
しっかりと固まっているとこの通り!透明なゲルが完成です。
ちなみに、ここで気を抜くとゲルが千切れてしまうこともありますので、あくまで作業は慎重に行ってください(笑)。
ちなみに、ここで気を抜くとゲルが千切れてしまうこともありますので、あくまで作業は慎重に行ってください(笑)。
STEP.03 好みのデザインを転写
ここまで来たら、あとは好きに転写するだけ。家に溜まっていて、捨てようかと悩んでいた雑誌をお持ちください。こういうものを引っ張り出してくると、ノスタルジーからつい読み直して時間が経ってしまうので注意しましょう。
次に、転写するならこれだ!というページをラフにで良いので千切ってください。
使うデザインは好きなもので良いのですが、おすすめはこのように背景と対象物のコントラストがはっきりしているものです。淡いデザインは、転写しても少し分かりづらかったりします。
使うデザインは好きなもので良いのですが、おすすめはこのように背景と対象物のコントラストがはっきりしているものです。淡いデザインは、転写しても少し分かりづらかったりします。
次に転写したい色にアクリル絵の具を調合し、ローラーを使ってゲルに塗り広げてください。
ここで重要なのが“厚く塗りすぎない”と、“均等に塗る”という2点です。
ここで重要なのが“厚く塗りすぎない”と、“均等に塗る”という2点です。
塗料がのったゲルの上に転写したいデザインを置き、上から圧力をかけてください。ここでも、満遍なくをイメージしておきましょう。
するとこの通り!IKEAのパンダが見事にゲルに写っているのが分かると思います。
この仕組みを簡単にご説明すると、雑誌の紙には元々インクが付着しており、色が濃い場所ほど多くのインクが染み込んでいます。そのため、色が薄い(白い)箇所にはゲルに付着していたインクが多く転写され、色が濃い(黒い)箇所にはインクがそれ以上染み込まないためあまり転写されません。
結果としてデザインのコントラストが反映されるため、ゲル側にデザインが写ったように見えるのです。
この仕組みを簡単にご説明すると、雑誌の紙には元々インクが付着しており、色が濃い場所ほど多くのインクが染み込んでいます。そのため、色が薄い(白い)箇所にはゲルに付着していたインクが多く転写され、色が濃い(黒い)箇所にはインクがそれ以上染み込まないためあまり転写されません。
結果としてデザインのコントラストが反映されるため、ゲル側にデザインが写ったように見えるのです。
あとは、ここにコピー用紙を乗せて同じように擦り、圧力をかけていくだけ。
どのような仕上がりになるのか、ドキドキです...。
どのような仕上がりになるのか、ドキドキです...。
完成
出来ました。いかがでしょうか、IKEAのパンダが、味のある絵画のように生まれ変わりましたね。
転写した後のゲルはご覧の通りインクがなくなり綺麗ですが、一応コピー用紙などを使って表面に残ったインクも拭き取っておきましょう。そうすることで、またインクをのせて別のデザインに再利用することができます。
転写した後のゲルはご覧の通りインクがなくなり綺麗ですが、一応コピー用紙などを使って表面に残ったインクも拭き取っておきましょう。そうすることで、またインクをのせて別のデザインに再利用することができます。
アイデアのままに作品作りを楽しもう
せっかく作ったので、色々なデザインや手法を試してみましょう!
こちらは2回転写の作業をすることで、“レイヤー”の概念を作ってみました。1度目は雑誌に登場していた男性の切り抜き、2回目はその上から別のデザインを重ねることでアーティスティックな仕上がりに。
こちらは2回転写の作業をすることで、“レイヤー”の概念を作ってみました。1度目は雑誌に登場していた男性の切り抜き、2回目はその上から別のデザインを重ねることでアーティスティックな仕上がりに。
このように、文字を重ねてみるのも面白いですね。海外の例をみると、人物や図形の形で雑誌を切り抜いて何重にも重ね、ゲルプリントでコラージュを作っている方も。
結局、楽しくなってしまいこのような結果に(笑)。たくさん作ってみると少しずつコツがつかめてきますので、一度で上手くいかなかった方も、是非2〜3回チャレンジしていただけるとこの面白さが伝わるはずです。
まとめ
今回は家に余った雑誌を使ってゲルプリントに挑戦してみました。いつもの木工作業とは一味違った面白さがあり、夢中になれる良いレシピだったと思います。お子さんやご友人と、ぜひ休日にチャレンジしてみてください。
監修:岩西剛
撮影:藪内努
撮影:藪内努
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