店舗の内装工事にかかる費用や工期は?施工事例もあわせて紹介

店舗の内装工事にかかる費用や工期など、内装設計を依頼する前に知りたい情報を紹介します。内装工事の流れや失敗しないコツ、おしゃれな施工事例などにも触れていくので、これから新たに店舗をオープンさせる方はぜひご一読ください。

公開日 2020.12.15

更新日 2022.01.07

店舗の内装工事にかかる費用や工期は?施工事例もあわせて紹介

店舗の内装には、一般的な住居で使用されない家具やインテリアを使用します。業種によって必要な設備やレイアウトなどが異なるため、費用を予想しづらいケースも多いでしょう。この記事では、内装工事の費用目安や施工期間、おおまかな流れや失敗しないコツなどを紹介します。これから実店舗の開店を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

店舗の内装工事にかかる費用相場の目安を解説

カフェなどの飲食店や小売店、美容室などの改装には、予算がどれだけ必要なのでしょうか。ここでは、業種別に内装リニューアルの費用や施工内容、工期の目安などを、おおまかに説明してきます。もし、設計・施工のみの費用などより詳しい見積もりを知りたい方は、こちらの記事も併せて読んでみてください。

カフェ・飲食店

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カフェや飲食店は厨房・水回りの設備が必要なため、店舗の中でも改装費用は高めです。店舗の種類や、坪数によって費用は異なりますが、たとえば料理を提供しないバーや、簡易的な厨房システムのカフェであれば、坪単価15万〜25万円程度。本格的な料理を提供する飲食店では1坪あたり35万〜50万円ほどになるでしょう。

工事期間は施工内容によって幅広く、簡単な内装リフォームなら3日〜1週間ほどできるものもありますが、スケルトンリフォームや専門工事を行う場合は1〜2ヶ月ほどが目安です。店舗の広さや導入する設備などによって工事期間に幅があるので、あらかじめ業者に確認しておくことをオススメします。

主な施工内容は、カウンターや看板などの造作工事、壁や天井などの塗装、トイレや水道などの水回りの工事、厨房工事など。また、飲食店は居心地のよい空間作りも大切なため、多くの場合はインテリアコーディネーターが内装デザインを行います。
家具や照明のデザイン・耐用年数などにこだわると、思いのほかインテリア代が膨らんでしまうことも。あらかじめ、インテリアにかける予算を定めておくと安心です。

アパレルショップ・小売店

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アパレルショップなどの小売店は、飲食店とは違って水回りの設備が必要ないので、比較的安価で施工が可能です。坪単価は10万〜20万円ほどで、居抜き物件をそのまま生かして内装を作る場合などは、もっと安くできることもあります。床材やインテリア、什器などにこだわった高級ブティックやジュエリーショップなどでは、坪単価20万〜100万円ほどになるケースもあり、こちらも店舗の内容によって費用には幅があります。

施工期間は、長くても1ヶ月前後です。特殊な機材の導入や、水回りの配管工事などが不要なため、ほかの業種よりも施工期間は短めで済むでしょう。施工内容は、塗装や間取り変更・電気工事などの内装整備、レジカウンターや什器、ラック、ミラーといった造作工事などです。

サロン・美容院

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サロンや美容室の内装工事費用は、1坪あたり20万〜30万円ほどです。デザインにこだわりたい場合や、ワンランク上の設備を導入したい場合は、坪単価40万〜60万円ほどが目安です。
サロン・美容室では、シャンプー台、椅子、ソファなど導入設備も多いため、比較的に高額となりやすいです。そこに大型のシステムなども導入しようとすると、どうしても相場以上の値段になってしまうことが多いので、注意しましょう。

美容室では、内装工事や配管・電気工事などの諸工事に加えて、シャンプー台やパーマ機などの専門機器を設置する工事を行います。また、ほかの業種に比べて電気工事にかかる費用や工期の割合が大きい、という特徴があります。

水回り・厨房・電気の工事にも費用が必要

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内装のリフォーム工事で費用が膨らみやすいのが、水回りや厨房、ガスや電気といったライフライン系の整備です。特に厨房設備が必須の飲食店は、厨房の広さやグレードなどによって金額が大幅に変わるでしょう。厨房設置費用は100万〜200万円前後と見込んでおく必要があります。

居抜き物件をそのまま店舗にリフォームする場合は、これらの工事が省けることもあります。しかし、スケルトンから改装する際は配管工事や電気工事代などで費用がかかり、工事費用の坪単価が相場の倍ほどになるケースも少なくありません。なるべく配管・電気工事費などを節約したい方は居抜き物件を探すのもよい選択です。

店舗の内装工事にかかる工期の目安は?

内装工事の施工期間は、店舗の規模や設備内容などによって変わるため、正確な日数をあらかじめ予想するのは困難です。ただ、大幅な改修でなければ、大まかな目安としては1ヶ月程度です。
また基本的には、施工期間よりも事前の打ち合わせや設計を行っている期間の方が長くなりがちです。そうした期間を勘定に入れると、「計画を立て始めてから工事が完了するまで」には、3〜4ヶ月ほど見ておく必要があります。

店舗の内装工事の流れや作業内容を解説!

ここでは、大まかな内装工事の流れを説明していきます。これから新店舗をオープンする方はぜひスケジュールを考える参考にしてみてください。

土地や物件を選定する

まずは、店舗を構えるエリアや物件を決定します。外観やデザインだけで決めるのではなく、必ず周辺リサーチも行い、その地域の客層を把握しましょう。人気の地域や人通りの多い場所でも、ターゲットの客層があまりいないなら、集客にはつながりません。自治体のホームページなどで地域の人口や男女比などのデータを調べ、適切な地域を選ぶことが大切です。

内装工事を依頼する業者を選定する

物件が決定したら、内装設計を頼む業者を選びます。まずはデザイン会社や設計業者と打ち合わせを行い、店舗の設計図を書いてもらいましょう。設計図が完成したら、実際に工事を行う施工会社を選定します。このように、内装のデザインやレイアウトを決める設計と、現場での施工は必ずしも同じ会社に頼まなければいけないわけではありません。
スケジュールがタイトな場合などは、設計会社が紹介してくれる工事会社に依頼するのもよいでしょう。仕上がりにこだわりがある方は、テレビや雑誌などでみかける有名な業者に依頼するなど、好きな工事会社を選ぶのもオススメです。

打ち合わせ・見積もり

店舗の内装工事にかかる費用や工期は?施工事例もあわせて紹介
設計会社との打ち合わせでは、企業のブランディングや店舗のコンセプトなども共有し、より内装のイメージが伝わりやすいように工夫しましょう。後頭で伝えるのが難しい場合は、参考になりそうな画像や写真を集めて見せながら打ち合わせを行うとスムーズに進められます。

施工会社に見積もりを出してもらうときは、複数の会社に相見積もりを依頼すると安心です。必ず同じ条件で見積もりを出し、費用や担当者の雰囲気、過去の実績などを比較して、よりニーズに沿った業者を選定していきます。

施工開始

施工会社と契約が済んだら、いよいよ着工です。すべて業者に任せるのではなく、逐次進捗状況をチェックしましょう。工事の内容に違和感を覚えたり、希望にそぐわない点を見つけたりしたら、すぐに業者へ相談してください。建物の構造などの大幅な変更は難しいですが、些細な変更であればできる限り対応してくれるはずです。

店舗の内容工事に使える補助金制度はある?

施工内容によっては、補助金を使って店舗改装を行うことが可能です。自治体や特定の組織が独自で行っている制度では、内容や申請条件が異なりますので、注意しましょう。

たとえば、2020年度にも募集が行われた「創業助成事業」では、備品費用を含めた創業経費の2/3以内について、上限300万円の助成金を支給してくれました。
(参照元:
https://startup-station.jp/wp-content/uploads/R2_2_sogyojosei_10_bosyu_all.pdf
※2021年度の実施は未定です。

このほかにも店舗改装に使える補助金制度は、受動喫煙防止対策助成金、軽減税率対策補助金、小規模事業者持続化補助金などがあります。禁煙のルール化に伴い喫煙室を設置する方、軽減税率に対応するレジを新たに導入する方などが対象になるので、詳しい条件などを調べてみてください。

店舗内装のおしゃれな施工事例を紹介!

店舗内装は、企業のブランドイメージやコンセプトなどを上手に取り込んだデザインが理想的です。ここでは、元の物件の特徴を生かした改装や、ブランドイメージを上手くデザインに落とし込んだ店舗など、魅力的な実例を紹介します。

コンクリートの質感を活かしたアパレル店の施工例

こちらは「ASTER」で紹介されているアパレル店舗の事例です。既存の物件を解体した際に露出したコンクリートの壁や床をそのまま利用したインダストリアルなデザインが魅力的です。什器や照明なども空間へ馴染む質感のものを選び、統一感を大切にしました。ロゴ入りのカラーコーンを飾るなど、遊び心も見られます。

和のブランドイメージを引き出すビールバーの施工例

「Tanseisha」より「YEBISU BAR 銀座コリドー街店」の改装事例をご紹介します。デザインのコンセプトは「アイリッシュでもなく、バールでもない、日本独自のビアバー」。桜やエビス様など和をモチーフにしたデザインを取り入れ、縁・円・宴をテーマとしたモダンな空間に仕上げています。

家のような落ち着きを演出したサロンの施工例

「toolbox」に掲載されているサロンの改装事例を紹介します。こちらのデザインは、誰かの家に遊びに来たかのような、ナチュラルで居心地のよい雰囲気が特徴です。ダイニングチェアとして使用されていた椅子を改良して再利用するなど、こだわりの家具にも注目です。

内装工事の失敗を防ぐための注意点

店舗内装は通常の住居とは違い、スタッフや顧客の導線を考えたレイアウトが不可欠です。導線設計はデザイナーの経験や技術が必要ですので、より実績豊富な業者に依頼できれば安心でしょう。必ずホームページで過去の施工を確認し、店舗設計が得意な会社に問い合わせてみてください。

また、店舗の改装を行う場合、工事を行っている期間は営業ができません。当然ですがその間は利益が発生しないので、資金繰りを考慮して、施工内容や予算を決めましょう。
店舗の内装工事にかかる費用や工期は?施工事例もあわせて紹介
業種によって費用の幅が広く、デザインや設計もさまざまな店舗内装リフォーム。導入設備や工事の種類、店舗の広さなどによって金額は大きく変わるので注意が必要です。費用を抑えたいときは居抜きの物件を選ぶ、既存の物件を生かした改装を行う、などの工夫をするとよいでしょう。具体的な費用やデザインを相談したいときは、店舗内装の実績豊かな「カシワバラ・コーポレーション」へぜひお問い合わせください。

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