レザーで始める手作り財布!2種類の財布で基本を学ぶ!

レザーで手作り財布をDIYしてみたい!ある日そんな思いが生まれたDIYer(s)編集部メンバー。とはいえ、レザークラフトに関しては全くの無知である一同。そんなDIYer(s)へレザークラフトに関して、0からしっかりと教えてくれる先生がいたのです。

公開日 2017.06.23

更新日 2018.12.28

レザーで始める手作り財布!2種類の財布で基本を学ぶ!

レザーを使って手作り財布を作りたい!そんなDIYer(s)編集部が抱いたクラフト願望。とはいえ、DIYer(s)編集部のメンバーは、木工DIYは普段から行っていますが、レザークラフトに関する知識は全くなし…。「それでもレザーで手作り財布をDIYしたい!」という思いが捨てきれずにいたところ、レザークラフトに関してDIYer(s)の先生になってくれる方がいたんです!まずは、手作りレザー財布の良さをいくつかお伝えします。

手作りレザー財布はここがいい!

手作りレザー財布には、手作りだからこそ、またレザーだからこその、良いところがたくさんあります。
百貨店やショッピングモールなどに足を運ぶと、ずらりと既製品の財布が販売されていますよね。たくさん並んでいても、実際に商品を手にとってチェックしてみると、「カードの収納がもっと欲しいな」「あと一まわり小さいサイズのものがいい」などと感じて、満足できるものには出会えなかった、という経験はありませんか?財布は毎日持ち運んで使うものなので、使い勝手やデザインなどの面で妥協はしたくないですよね。自分で手作りすれば、サイズ感やカード収納の数、小銭入れの有無などは思いのまま。「こんな財布があったらいいな」という理想を、そのまま形にできるのです。
レザー財布は、耐久性にもすぐれています。毎日カバンやポケットに入れて持ち運んでもへたることはなく、丈夫で長持ちします。レザーならではの高級感や上品な風合いも魅力です。老若男女問わずだれにでも似合い、カジュアルなシーンはもちろんきちんとしたビジネスシーンなどでも場から浮くことはなく、活躍してくれるでしょう。使い込むほどにレザーは柔らかくなり、色や風合いが変わって味が出てくるのも魅力です。そうなるとますます愛着が増し、「自分だけの一品」となることでしょう。

舞台は中目黒駅の高架下へ

中目黒駅から徒歩8分ほどのところに店を構える「artless craft tea & coffee」。

店内ではスペシャリティコーヒーのほか、日本茶もいただけます。

東急東横線中目黒駅から祐天寺方面へ徒歩8分ほど歩くと見えてくるコーヒースタンド「artless craft tea & coffee(アートレス クラフト ティー&コーヒー)」。ここにDIYer(s)のレザー財布作りの先生となってくれる方がいるんです。その方は、日本茶とスペシャリティコーヒーを提供するこちらの店舗でバリスタを務める渡辺一弘さん。渡辺さんには過去に、「自宅でできる水出しコーヒー」や「アイスコーヒーで作るカクテル」の記事でもお世話になりました。そんな渡辺さんですが、バリスタになる前にはもともとレザー職人として靴作りなどを生業としていたそうで、その情報を聞きつけたDIYer(s)編集部が渡辺さんの元へ伺いレザークラフトのイロハを教わることに。

先述のコーヒー企画でもお世話になったバリスタの渡辺さん。今回はDIYer(s)にレザークラフトをレクチャーしていただきます。

店内は無垢のウッドとソリッドなブラックを基調としたインテリアデザインとなっており、洗練されていながらも落ち着きのある空気感が漂います。棚にはドリッパーなどのコーヒー器具も並んでいますが、さらに店内を見回すと渡辺さんが自作したレザークラフトが目に入ります。
それはヌメ革を使って作るオリジナルのコーヒースリーブ。カップに対して斜めにレイアウトしたアウトラインや手縫いで仕上げたステッチなど、シンプルながら細部までこだわりが感じられるものとなっています。やはりレザークラフトを本職としていただけあって、質の高いプロダクトに期待が高まります!それでは早速、レザーの手作り財布の作り方を教わっていきましょう!今回は縫わずに作る初級編と縫って作る中級編の2つの財布を製作します。

こちらのコーヒースリーブはヌメ革で製作。左が使用前のもの、右が経年変化により色濃い表情となっています。

実際にカップへ取り付けた様子がこちら。シンプルな意匠のスリーブは、カップを選ばずおしゃれな佇まいを演出します。

初級編「縫わずに手作りするレザー財布」

縫わずに作る際は、その名の通り縫製の必要が一切ないんです。そのため作り方と工程はとてもシンプル。お札とカードだけが収納可能なデザインです。

材料と道具

縫わずに作るレザー財布の材料と道具はたったこれだけ!

レザー(ヌメ革、1.3mm)
ハサミ
カッター
銀ペン
穴開けパンチ
型紙

縫わずに手作りするレザー財布の材料と道具はこれだけでOKです。初心者の方のレザー選びですが、重要なのは厚さ。今回のように1.3mmほどの薄いものであれば、カットがしやすく取り扱いやすいんです。またレザーの種類は様々ですが、作りたいアイテムの雰囲気によって変わってきます。経年変化を楽しみたいならヌメ革、アメリカンテイストを楽しみたいならブラウンやブラックの表革など、仕上がりのイメージによってレザーを選びましょう。
道具で紹介した銀ペンというのは型紙に沿って、レザーへ印をつけるためのもの。裁縫でいうところのチャコペンのようなアイテムです。また、穴開けパンチはポンチとも呼ばれ、ハンマーで叩くことでレザーへ穴を開けます。どちらもレザークラフトでは欠かせない道具で、レザークラフトを始めるのであれば必ず用意しましょう。
また、レザークラフトで大切なのが型紙。渡辺さん曰く、この型紙を作るのが一番時間がかかる工程なんだそう。今回は渡辺さんに製作していただいた型紙を特別にダウンロードで限定公開!ぜひ記事の下部よりダウンロードして挑戦してください。

作り方

STEP.01 型紙に沿ってラインを引く

型紙を使って、レザーへアウトラインを描き込みます。銀ペンは裁縫で言うところのチャコペンのような道具で、書いた線はこすることで消えてしまいます。木工と同じで、ここのラインがずれてしまうと最終工程で苦労することになるので、しっかりと綺麗なラインを描きましょう。

STEP.02 ラインに沿ってカットする

ラインが引けたら、ラインに沿ってハサミでカットしていきます。この時のポイントは、ラインのギリギリ内側をカットすること。そうすることで型紙のサイズ通りの仕上がりになります。
今回使用したハサミは文房具用の普通のハサミ。裁縫用の裁断バサミなどを使用すればよりカットしやすいかもしれません。ハサミで作業が可能なのも薄めのレザーを選んだからこそ。
カットし終わった様子がこちら。今回は撮影用に見栄えが良くなるよう端から余白をつけましたが、実際に作業する際は端から型を取ってしまっても問題ありません。そうすることで、カットする回数や一反のレザーから取れる数が変わってくるので、作業工程も簡略化され、なおかつ経済的です。

STEP.03 スリットを作る

ここでは財布にスリットを入れていきます。スリットの目的は2つ。1つはカードを収納するスペースとして。もう1つが財布のストラップを通すためのスペースです。
まずはスリットの両端の位置に穴開けパンチを使って、穴を開けます。穴を開ける箇所も型紙に記載されているので、それに合わせて印をつけておきましょう。また、パンチで穴を開ける際、写真では専用の台を使用していますが、こちらはご家庭にある電話帳などで代用可能です。
穴を開けたレザーがこちら。上の部分がカードを通すためやや幅が広く、下はストラップを通すので狭くなっています。
開けた穴同士を結ぶように、カッターを使ってスリットを入れます。線が曲がらないよう定規などを使って綺麗なスリットに仕上げましょう。
スリットを入れた様子がこちら。実はこの縫わない手作り財布、これでほとんどの作業工程は終了なんです。難しそうに見えたレザークラフトですが、初級編は思った以上に手軽にできますね!

STEP. 04 財布の形にクセづけ

縫わない手作り財布もあと少しで完成ですが、このままだと折りたたんでもレザーがすぐに開いてしまいます。それを防ぐためにハンマーを使って、折り返し部分を叩いてクセづけします。
ハンマーで折り返し部分をなんども叩きます。集合住宅にお住いの方は近隣の方への配慮も欠かさずに。
クセづけができたかどうか、折りたたんで財布の形にしてストラップで留めてみます。広がったりしないようであればOKです。

STEP.05 使いやすくなるよう総仕上げ

これでほぼ完成ですが、レザークラフトのプロ・渡辺さんは、使用感を高めるために細かい部分へ総仕上げを施していきます。
まず取り掛かったのが、ストラップの出し入れのしやすさ。スリットへ通す際に、ストラップの先端がひっかりやすいので、角をカットします。また、ストラップを通す際の2つ目(写真右側)のスリットの幅をやや広くして、こちらも通りやすくアレンジ。スリットを両方幅広くしてしまうと、逆に抜けやすくなってしまうので注意しましょう。
ストラップの角をカットしました。
ハサミを使って、スリットの幅が数ミリ広くなるようにカットします。
こちらはカットした際に断面に生じた毛羽立ちを滑らかにするための処理を行います。ライターで火をつけて、毛羽立ちを処理。これをすることで、毛羽立ちが取れ、表面が滑らかに。
最後はオリジナリティを出すために、DIYer(s)オリジナルの焼印を使ってロゴをデザインします。渡辺さんの提案で、最後の作業は編集部員が行うことに。
縫わない手作り財布が完成しました!こんなにシンプルな工程と構成で、レザー財布が作れてしまうなんて担当者ながら驚きです。実際にお財布として機能できるの?と思う方もいるかと思いますが、お札とカードがしっかり収納されています。コイン収納がないですが、コインケースと併用すれば問題なく過ごせますね。一般的なお財布に比べると、かなり薄くコンパクトなのでパンツのポケットに入れても気になりません。
日本のお札や一般的なカードが収納できるようにサイズ設定しています。注意したいのがカード収納。多く入れすぎるとレザーが広がってしまい、カードが抜けやすくなってしまいます。収納するカードは厳選するなどして、レザー財布を使ってみてください。

中級編「縫って作るL字型レザー財布」

材料と道具

初級編に比べると、やはり専門的な道具が増えます。

レザー(ヌメ革、1.3mm)
革包丁
菱目打ちA(4つ穴用)
菱目打ちB
銀ペン
レザークラフト用の針
ポリエステルの糸
両面テープ
型紙

今回は、レザーは初級編と同じく、1.3mmと薄いヌメ革を使用します。縫製の工程があるので、初めてレザーを縫う方にはやはり薄いほうが作業がしやすいためです。
また、今回初めて登場する、革包丁。木製の柄に刃がついた彫刻刀ような出で立ちですが、本格的なレザークラフトに挑戦するには必ず用意しなければならない基本的な道具の一つ。これを使ってレザーを裁断します。
また、今回はレザーを縫う際に糸を通すための穴を開ける必要があります。その時に活躍するのが、4つ穴用の菱目打ち。先端が菱形になっており、穴が開けやすいのが特徴です。
糸はコットンではなくて、化学繊維のポリエステル製のものを使用します。理由としては、縫い終わった糸の処理の際が簡単に行えるため。また、両面テープはマチ針代わりにレザー同士を固定するために使用します。

作り方

STEP.01 型紙に沿ってラインを引く

初級編と同じようにレザーへラインを引きますが、今回は2つのパーツを切り出します。1つはジップをつけたりする手作り財布の外側となる部分。もう1つが中に縫い付けてカードやコインを収納する部分です。
初級編と同じように綺麗なラインを引くように心がけましょう。

STEP. 02 ラインに沿ってカットする

ここで登場するのが、包丁。斜めに刃を立てて、手前に引くようにカットしていきます。この時机が傷つかないように、また包丁がずれないようにゴムマットを敷いて作業しましょう。
包丁が活躍するのが角を丸く処理する時です。綺麗な丸い角を作ります。
カットし終わったレザーがこちら。上が外装部分、下がカードorコイン収納に。

STEP.03 レザーを縫製する

中級編の山場である、レザーの縫製。両面テープでの仮留め、パンチや針を使っての縫製など、複数の工程が出てきますが、ここを乗り切れれば完成目前です。
両面テープで仮留めします。
針へ糸を通しますが、レザークラフトでは玉留めはしません。通した糸を針に刺すことで、糸が抜けないように固定します。また今回の縫い方は、「サドルステッチ」と呼ばれる縫い方で、糸の両端に針をつけて、1つの穴にそれぞれの針を通す方法。これはエルメスなどのメゾンブランドでも使用されている強度、見た目ともに質の高い仕上がりになる縫い方です。
そして縫製時の糸の長さは、実際に縫う長さの約4.5倍程度。短いと縫っている途中で糸が足りなくなってしまうので、注意しましょう。
続いて4つ穴用の菱目打ちを使って糸を通す穴を開けていきます。一度4つの穴を開けたら、4つのうち2つの穴にパンチの先端が重なるようにして、少しずつ穴を開けていきます。こうすることで、穴のラインがガタガタにならず、まっ直ぐで等間隔の穴を開けられるんです。
糸を通した針と穴を開けたレザーの様子です。先述の通り、糸の両端に針を付けています。
1つの穴に、2本の針を交互に入れて縫っていきます。
1本の針で縫うよりも単純に2倍の作業量となりますが、より綺麗な仕上がりのために根気よく縫っていきましょう。
端まで縫ったら、糸で角をくくるようにして再び端の穴へ通します。そこで糸をカットしたら、ここでもライターの出番。ポリエステル製の糸なので、火で溶かせば玉留め代わりに。
中の収納部分のパーツが縫い終わりました。この時縫い目をハンマーで叩くと、縫い目が締まって、よりほつれにくくなります。
続いて外装の縫製へ。
外装と一緒に収納部分も縫っていきます。この時、後ほどカットするので収納部分の端はややはみ出しても問題ありません。
レザーのラインに沿って、ジッパーを仮留めします。
この時に注意したいのが、表から見たとき、ジッパーが均等の幅で見えるよう仮留めできているか。たまに外側からもジッパーの見え方を確認します。
実際にジッパーを閉じてみて、完成時の仕上がりを確認します。
それではジッパー部分、収納との接続部分を縫っていきましょう。
先ほど同様にパンチで穴を開けていきます。先端が鋭利な菱形になっているため、ジッパーの布とレザーとにまとめて穴を開けることが可能です。
先ほどと同じ様に縫っていきます。今回は外装の表側、裏側をそれぞれ縫っていきます。
片面が縫い終わりました。端は先ほどと同じ様に角をくるむ様にして、ライターで溶かして固定します。もう片面も同じように縫います。両側が縫い終われば、中級編も最後の総仕上げを残すのみ!

STEP.04 デザイン面を総仕上げ

初級編と同じ様に最後の総仕上げを。ここでは見た目をオシャレに仕立てていきます。
先ほどの接続部分ではみ出している部分を包丁でカットします。
続いて、ジッパーの引き手部分へレザーを使ってストラップを取り付けます。ストラップは細長くカットしたレザーを引き手に通したら、結ぶだけ。先端を斜めにカットすることで、モダンな仕上がりに。
こちらでもDIYer(s)ロゴの焼印を使ってデザイン。今回は温度を低く設定して、さりげないデザインに。

以上で、縫って作る手作り財布は完成です!
L字型のお財布は、男女問わないユニセックスなデザイン。ギフトで手作り財布を贈りたい方にはうってつけのプロダクトではないでしょうか?また、レザーの色や種類、ジッパーの色を変えるだけで、印象もガラリと違うものに。好みの組み合わせで、世界に一つだけのレザー財布を作ってみてはいかがでしょうか?

レザー財布のデザインに迷ったら?

自分で好きなデザインにできるからこそ、どんなものを作ろうかと迷ってしまうかもしれません。そこで、財布のデザインや形にはどんなものがあるかを紹介します。

長財布

お札を折らずに収納できる、スタイリッシュな見た目の長財布。女性だけでなく男性にも人気があります。収納力が高いのでポイントカードなどもたくさん入れやすいですが、大きさがあるので携帯性が低いという一面も。財布はポケットではなくバッグに入れて運ぶという人に向いています。

折財布

コンパクトで持ち運びがしやすいのが折財布の魅力です。折財布には、二つ折りタイプや三つ折りタイプがあります。財布をポケットに入れる人や、バッグが小さい人に向いています。

小銭入れ

札入れがなく、小銭収納に特化したものが小銭入れです。カードポケットがついているものもあり、ちょっとした外出のときに重宝します。

L字ファスナー財布

中級編の「縫って作るL字型レザー財布」で紹介したタイプです。その名の通りファスナーがL字型についた財布で、収納力が高く、ファスナーを閉めていれば中の物が出てきてしまうことはありません。長財布・折財布どちらにもL字ファスナーをつけることができます。
意外と簡単に作れる初級者編手作り財布、組み合わせ次第でバリエーション豊かな中級者編手作り財布、ぜひ挑戦してみてください。
コンパクトで持ち運びがしやすいのが折財布の魅力です。折財布には、二つ折りタイプや三つ折りタイプがあります。財布をポケットに入れる人や、バッグが小さい人に向いています。

INFORMATION

artless craft tea & coffee

住所:東京都目黒区上目黒2-45-12 nakameguro gallery street J2 (85)
Tel:03-6434-1345
営業時間:11:00~20:00(無休)

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