植物は“置かず”に“掛ける”時代へ!省スペースかつおしゃれなプランターをDIY

今回は、普段から多く寄せられる「おしゃれに緑を取り入れたい」という声にお応えして、壁に掛けて植物をディスプレイできるプランターをDIY!賃貸でも簡単に取り入れることができるDIYレシピになりますので、ぜひ作ってみてくださいね。

公開日 2021.07.15

更新日 2022.01.07

植物は“置かず”に“掛ける”時代へ!省スペースかつおしゃれなプランターをDIY

はじめに

みなさんこんにちは。最近も変わらず自粛ムードが続いており、「自然と触れ合いたいから、せめて部屋で植物を育てたい!」なんて気持ちになっている方も多いのではないでしょうか。でも、大きな鉢を置くと場所をとるし、おしゃれにディスプレイするのも難しそうだからと二の足を踏んでいるあなた、諦めるのは早いですよ!今回は、省スペースかつおしゃれな植物のディスプレイを実現する、画期的なDIYレシピをご紹介していきます。

作るもの

植物は“置かず”に“掛ける”時代へ!省スペースかつおしゃれなプランターをDIY
今回作るのは、ディスプレイするだけでおしゃれに見える、壁掛けタイプのプランター。まるで壁から植物がニョキッと生えているようなビジュアルが個性的で、お部屋の印象を一変させてくれること間違いなし。賃貸のお部屋でも使えるように工夫してありますので、ぜひチャレンジしてみてください!

材料

植物は“置かず”に“掛ける”時代へ!省スペースかつおしゃれなプランターをDIY
・針葉樹合板4ミリ(お好みのサイズでOKです)
・竹ひご Φ3mm
・水ごけ
・麻シート
・麻ひも
・植物(シダ・コケ類)

STEP.01 背板を作る

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それでは、早速作っていきましょう!まずはプランターの背板にあたる部分の製作から。今回は写真のように円形にしていますが、こちらはお好みのサイズ・形にしていただいて問題ありません。
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ちなみに、背板の円形は近くにあった食器を活用して描きました。大きさに規定はありませんが、水苔の量が少ないと安定感が弱まってしまう上に、水の渇きも早くなりますので、用意した植物に対して極端に小さくならないように注意しましょう。
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背板を描けたら、ジグソーでカットしていきます。ジグソーが手元に無く手のこでカットするという場合は、四角など直線のみのカットで済む形にしておくと良いでしょう。
カットが終わったら、簡単で結構ですので切り口をやすり掛けして、バリをとっておいてください。
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続いて、背板を麻シートと連結するために使う穴を開けていきます。この時、穴の位置は板の外周から10mm内側に入ったところで、15mm間隔でマークしていってください。ちなみに今回は円形なので角がありませんが、もし角のある形の背板の場合はコーナー部分にマークが来るように意識してみてください。
また、麻シートを取り付けるための穴になりますので、背板の上部付近へのマークは必要ありません。写真のように、“C”の形になっていれば完了です。
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一通りのマークが済んだら、ドリルで実際に穴を開けていきます。この時、板の外側にかなり近い位置での作業になるので、割れてしまわないように注意が必要です。写真のようにしっかりと別の板を下敷きにして、細心の注意を払って進めていきましょう。
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無事穴開け作業が終了したら、背板の製作は終了です。穴を開けた周辺はバリが出てしまっていることが多いので、しっかりとヤスリがけをして滑らかにしておきましょう!

STEP.02 麻シートを取り付ける

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次は、先ほど開けた穴を使って、植物を入れるための麻シートを背板に取り付けていきます。ここでは、麻シートが若干たるんでいることがポイントになりますので、完成イメージである上記写真をよく見ながら作業を進めてみてください。
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それではまず、背板よりも一回り大きいサイズで麻シートを切り出していきます。こちらもざっくりで大丈夫ですが、今回は直径200mmの背板に対して、麻シートは300mmの正方形としました。
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切り出した麻シートは写真のように2つ折りにして使ってください。こうすることで強度を高め、植物に水をやった時などに重みで破れてしまうことを防ぎます。
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次は、折り目が背板の下側にくるようにして麻シートを合わせ、写真のように10mmほど内側に折り込んでください。こうすることで、さらに強度を高めていきます。
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縫っていく順番ですが、写真に示した通りおおよそセンターと思われる二つの穴を起点に
、外へ広げるように進めてください。これは、外側を余らせておけば、不要な部分をカットすることができるためです。
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センターの穴に狙いを定めたら、次は端に合わせた麻シートをメウチなどを使って貫通させ、連結用の紐が通るような状態にしておきます。
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そこに麻紐を通していくのですが、そのままでは紐の先端がばらけてしまって通しづらいので、写真のようにマスキングテープで先端をまとめておきます。
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先ほどメウチで開けた穴を目掛け、上から下へ紐を通します。サイズによっては通りにくかったりもしますので、難しければ再度メウチで穴を広げるなどして工夫してください。
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最初の穴を通せたら、まずはここで固結びをしてガッチリと留めておきます。ここを起点に、次々と横の穴に紐を通していくという流れになります。
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2つ目以降の通し方が少しだけ分かりづらいので、この写真をよくみてください。通した紐をまた上から下に向かって2つ目の穴を通し、下から上げる際には先ほどの紐の中を通るようにします。こうすることで次々と横の穴に移っていきながら、荷重にも強い結び目を作ることができるのです。
この工程を繰り返していくのですが、前述したように穴と穴の間で麻シートを多少たるませておくことで立体感が出て、売り物のような雰囲気になってきます。結び目付近の麻シートがうねって見えるように、意識して取り組んでみてくださいね。
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最後の穴に通し終わったら、ここでももう一度固結びをして余分な麻紐をカットします。
これで半分縫い付けることができたかと思いますので、またセンターに戻り、逆側も縫いつけてください。
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すると、このような状態になったのではないでしょうか。ですが、このままだと麻シートが上にかかりすぎていて植物がよく見えず、ビジュアルも不恰好ですよね。そこで、上部の余分な麻シートはカットしていきましょう。
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それでは、切る範囲が決まったらハサミでカットしてください。どれだけ切るかはもちろんお好みですが、長すぎると植物がよく見えなくなってしまい、短すぎると植物をホールドする力が弱くなってしまいます。実際にお手元の植物を当てながら様子を見て、適切な位置を割り出してみてください。
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麻シートの取り付けが終わったら、打ちつけたビスや画鋲にプランターを引っ掛けられるよう、背板に穴を開けておきます。この時も、割れ防止に不要な板を下敷きにしておくことをお忘れなく。
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これでプランターはほぼ完成ですが、このまま壁に掛けるとだと、水やりで湿った木材が壁にべったりとついてしまうと思いませんか?「うちは賃貸だから、もしクロスにダメージが残ったりしたら退去金が...」なんて不安がよぎったあなたを救うべく、ここでさらにもう一工夫。背面に2つ棒を取り付けることで、掛けた際に壁から少しだけ浮くという設計にしたいと思います!
そのため、まずは適当な位置に2箇所、3mmのドリルで穴開け。
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2箇所に穴を開けたら、同じく直径3mmの竹ひごを差し込んでおきましょう。ちなみに。径が同じなのでぴったり収まるため、ここでは特にボンドなどを使って固定する必要はありません。これで、プランター部分の製作は完了です。

STEP.03 水苔に植物を植える

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いよいよ、植物を植え替える作業に入っていきたいと思います。ホームセンターなどで買ってきた植物を、まずは土をほぐして取り除いていきましょう。言うまでもありませんが大変汚れますので、下には新聞紙を敷いて作業することを強くオススメします。
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今回、土の代わりに植物のベースとなるのはこちらの水苔。乾燥した状態で売られているので、桶などに水を張って写真のようにほぐしていきます。
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ある程度ほぐれてきたら、両手を使って全体を水に浸していきます。しっかりほぐれていないとプランターに入れにくいので、念入りに作業を進めてください!
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ほぐれてきたら簡単に水を切って、植物の外堀を埋めるようにプランターに詰めていきます。この時、水苔がスカスカだと植物が中で動いてしまう安定感のない仕上がりになってしまいますので、ギュッギュッと指で押しながら水苔の密度を高くしていきましょう。

STEP.04 完成

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以上で、壁掛けプランターの完成です!材料はほとんど一枚の木材と麻シートだけという、なんともミニマルな作りをしています。加えて、無塗装の木材はやはり植物と抜群に相性がよく、壁に掛けるだけで一気にナチュラルな雰囲気を醸し出してくれました。

STEP.05 設置

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作り方も非常にシンプル、ということでたくさん作ってみました(笑)。植物の大きさや形に合わせて多種多様な背板にしていますが、どれも個性的で、並ぶと壮観ですね。まるで壁から植物がたくさん生えてきているような迫力もあり、ただ植物を育てるだけではない、インテリアとしても優秀なプロダクトになったのではないでしょうか。
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正面から見るとこんな感じ。やはりお部屋に緑が入ると、パッと華やかになったのを感じます。デッドスペースである高い位置の壁を活用しているため、これだけ飾ってもほとんど場所を取らず、気軽に植物を育てることができるというのも魅力的です。
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ちなみに、水やりの仕方についてもご紹介。大体2日に一回、壁から取り外してベランダや屋外に持っていき、そのまま上から水をあげてください。
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写真のように、下から水が滴ってくる程度にたっぷりと水をやります。その後もしばらくは滴っていますので、屋外にS字フックなどを使って乾かしておきましょう。そして、数時間経って乾いたかな?というタイミングで取り込んだら、また壁に掛けて飾ってあげてください。

まとめ

ミニマルな壁掛けプランター、いかがでしたでしょうか。今回の撮影後、しばらく自宅の賃貸マンションでこのプランターを使って育てていますが、竹ひごが効いているためかクロスに問題が出ることも今のところ全くありません。ただ、湿気の多い時期はカビなどの心配がありますので、こまめに屋外で乾かしてあげることは大切かと思います。
また、画鋲で壁に掛けているだけの設計は場所も取らずとてもお手軽です。「緑は取り入れたいけど大きな鉢を置くスペースがない」という方はぜひ、チャレンジしてみてください!
撮影:薮内努(TAKIBI)
監修:岩西剛

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