洋服の手作りを身近にする、ソーイングブランド「3min.」の立役者たち/CIRCLE of DIY Vol.20
誰でも手軽にできる服作りを提案するソーイングブランド「3min.」。そんな気鋭のプロジェクトを手がけるファッションデザイナーでありテキスタイルデザイナー飛田正浩氏とグラフィックデザイナー長嶋りかこ氏に、服作りにかける思いを伺いました。
公開日 2017.06.23
更新日 2022.01.11
手芸の先入観に挑戦する「3min.」
手作りの服と聞いて、真っ先にオシャレや簡単といったイメージを思い浮かべる人は少ないはず。どちらかと言えば古い、難しいなどネガティブな想像をするかもしれません。そんなの服作りに対する先入観と正反対のコンセプトを掲げるソーイングブランドが「3min.」です。
「3min.」ではオリジナルの生地やパターン、それらがセットになったソーイングキットを展開しており、できるだけ手軽に簡単に作れるようデザインされたプロダクトは、誰もが挑戦しやすく、またそのクオリティの高さから今話題のソーイングブランド。18種のオリジナル生地と、3種の型紙から自分好みのキットを楽しめます(2017SSモデル)。衣食住の一つである「服」を簡単に手作りできるとあっては、実際にどんな現場でどんな人物が作っているのか気になるところです。
「3min.」ではオリジナルの生地やパターン、それらがセットになったソーイングキットを展開しており、できるだけ手軽に簡単に作れるようデザインされたプロダクトは、誰もが挑戦しやすく、またそのクオリティの高さから今話題のソーイングブランド。18種のオリジナル生地と、3種の型紙から自分好みのキットを楽しめます(2017SSモデル)。衣食住の一つである「服」を簡単に手作りできるとあっては、実際にどんな現場でどんな人物が作っているのか気になるところです。
(型紙:とれたてフレッシュガウン/生地:ピクルス/2017SS)
(型紙:とれたてフレッシュワンピース/生地:リーフ/2017SS)
このブランドは生地の製造販売を担当する株式会社コッカ、ファッションデザインとテキスタイルデザインを担当するspoken words project、の二社合同企画。アートディレクションは株式会社ビレッジ®が担当している。
今回はそんな「3min.」の中心人物であるspoken words project の飛田正浩氏と株式会社ビレッジ®の長嶋りかこ氏のおふたりにこのプロジェクトへの思いをインタビューしました。今回の取材現場は東京・亀戸にあるspoken words projectのアトリエ。一体どんなお話が聞けるのでしょうか。
今回はそんな「3min.」の中心人物であるspoken words project の飛田正浩氏と株式会社ビレッジ®の長嶋りかこ氏のおふたりにこのプロジェクトへの思いをインタビューしました。今回の取材現場は東京・亀戸にあるspoken words projectのアトリエ。一体どんなお話が聞けるのでしょうか。
――まずは「3min.」というブランドの成り立ちからお聞きしようと思います。発起人はどちらなのでしょうか?
(飛田)「初めに声をかけたのは僕からです。もともとコッカさんにはテキスタイルデザインの提供をさせてもらっていて、10年ぐらい前から布を作って販売していたんです。でもその中で、この布をどう使ってほしいかまで提案できたらいいねという話をしていて。そこから作ることに特化したテキスタイルブランドを立ち上げてみたいというアイデアが生まれました」
――「作る」というのは、お客さんたちに「作ってもらう」ということですか?
(飛田)「そうです。お客さんが巻かれている状態の生地を見て何メートルくださいと言うように、生地そのものを見て選んでほしいんです。そのためにパターンや作り方もセットで提案したいというのが話し合いの中で出てきたんですよ」
――では、あくまで今回販売しているキットは生地そのものを買ってもらうための前段階ですか?
(飛田)「いえ、あるべき形としては、キットとして材料が一箱の中にすべて揃っているもののほうがいいなとも思っています。さらにパッケージやテーマにアートブックの要素も盛り込むことで、本来は生地を置かない売り場、例えば、本屋さんとか雑貨屋さんとかでも購入できますし、写真やグラフィックに興味がある方にも手にとっていただけるかなと思って」
――なるほど。そこで今回、グラフィックデザイナーとして活躍されている長嶋さんに白羽の矢が立った。
(飛田)「生地のデザインから販売までは、今までのノウハウがあるから問題はない。けれど生み出したプロダクトを色んなお客さんに伝えるためには、今までと違う凛としたモノを表現しないといけなかった。それが出来るのが長嶋さんだったんです。僕は前々から長嶋さんの作品を見ていて、グラフィックやアートデザインと言いつつも、どこかファッションの要素もあるなと感じていました。僕はそこにシンパシーを抱いたし、一緒に仕事をやってみたいと思って僕からラブコールしました」
――長嶋さんはそのラブコールに応えたということですね。最初はどんな印象を受けましたか?
(長嶋)「ラブコールって言うと気恥ずかしいですけど(笑)。最近、それこそDIYもそうですけど、手作りやハンドメイドを楽しもうっていう大きな潮流があるじゃないですか。今までオートマチックだった工業製品を自分たちで作ろうみたいな。その一方で、手芸離れは実際にあって、手芸と聞いてどうしてもまとわりつく “おばあちゃん” 的イメージが消費者にとって入り口の狭さに繋がっているのかなって。でも『3min.』は飛田さんのテキスタイルデザインやパターンのクリエイションによってそれに正面から挑戦しようとしている」
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Japan
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