古民家リフォームのオシャレ事例と費用相場を大公開!知っておきたい注意点も

古民家リフォームの費用相場、古民家ならではのメリット、古民家リフォームのオシャレな施工事例などを紹介します。工事を行う時の注意点やデメリット、コストを下げるコツなども解説しているので、これから古民家リフォームを行う人はぜひ参考にしてください。

公開日 2020.11.25

更新日 2022.01.07

古民家リフォームのオシャレ事例と費用相場を大公開!知っておきたい注意点も

近年、中古住宅を購入し、好みのデザインにリノベーションする人が増えています。「趣のある住宅が好み」「ほかの人とは違う珍しい家に住みたい」といった人は、古民家リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
当記事では、古民家リフォームの費用相場、オシャレなリフォーム事例、注意すべきポイントなどをご紹介します。中古物件を購入してリフォームしようと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

憧れる……!雰囲気を活かした、古民家リフォームのオシャレ事例6選!

古民家リフォームの魅力は、既存の住宅の雰囲気を活かした家づくりができることです。ここでは、オシャレなデザインはもちろん、ライフスタイルに合わせて古民家を作り替えたリフォーム事例をご紹介します。

既存の古建具を最大限に活用。大きなテーブルが印象的な家

古民家リフォームのオシャレ事例と費用相場を大公開!知っておきたい注意点も
「SUVACO」に掲載されている、古民家のスケルトンリフォーム事例です。既存の建具を再利用して昔ながらの趣を残しつつも、モダンなデザインを取り入れています。耐震補強と基礎補強も含む大規模リフォームの工期は3ヶ月ほどです。3DKから2LDKへの大胆な間取り変更も行われています。

古民家のよさと最新設備の便利さが融合。家族が団らんできる居心地のいい家

「パナソニック リフォーム株式会社」のサイトに掲載されている、築90年の古民家を全面リフォームした事例です。太い梁や柱、こだわりの建具、天井といった古民家の魅力はそのままに、システムキッチンやバスルーム、トイレなどの最新設備が導入されています。施工面積は165.27㎡、費用はおよそ2,600万円です。

外観に古民家の趣を残しつつ、バリアフリーで暮らしやすくリフォームした家

近鉄不動産の「NEWing」に掲載されている、築150年にもなる古民家のリフォーム事例です。バリアフリーを中心に、階段の安全性や水回りの導線などが考慮された造りになっています。古民家の風合いを残す外観、建具や格子といった一部の内装材は、昔のものを再利用。費用は約2,450万円で、施工期間は120日ほどです。

築90年のコンパクトな長屋をフルリノベーション。坪庭と縁側がある家

古民家リフォームのオシャレ事例と費用相場を大公開!知っておきたい注意点も
「SUVACO」に掲載されていた、築90年になる2階建て長屋のリフォーム事例です。施工面積は63㎡。間仕切りを取り払うことで、4LDK以上あった間取りは、広々とした居間のある4Kになりました。落ち着いた雰囲気の坪庭と縁側もこだわりのポイントです。

梁を活かしたモダンデザインが印象的。高い天井が開放的な家

近鉄不動産の「NEWing」に掲載されている、築90年の古民家リフォーム事例です。インテリアは、特徴的な梁を活かし、モダンな雰囲気にまとめられています。内装工事や窓の改修、断熱工事などを含む工期は約75日間です。

断熱性能を向上。薪ストーブが印象的な、温かみのあるセカンドハウス

「パナソニック リフォーム株式会社」に掲載されている、築160年の木造古民家の全面リフォーム事例です。断熱・耐震性の強化を含む改修工事を終えた家には、ウォールナットの木目を活かした内装や、リビングの薪ストーブなどから漂う温もりがあふれています。リフォーム費用は約3,440万円、施工面積は127.74㎡です。

古民家リフォームってやっぱり高い?費用の目安と相場について

昔ながらの造りや設計が魅力の古民家。築年数100年前後の住宅も多く、「リフォーム費用は高額なのでは」と不安な人も多いのではないでしょうか。

古民家リフォームの総額は「1,500万円前後」が目安

古民家リフォームでは、水回りの交換、内装変更、間取り変更、外装補強など、作業は多岐にわたります。利便性や省エネ、配管類の寿命を考えると、水回りのリフォームはほぼ必須です。古民家の場合はスケルトンリフォームを行うケースも多いので、予算は少なくとも1,500万円前後は見ておきましょう。

費用のポイントは「耐震」と「断熱」

古民家リフォームの費用を左右するのは、耐震と断熱に関わる工事の有無です。築年数の経過した住宅は、現在の耐震基準を満たしていないことが多く、地盤や柱、梁、壁、床などが劣化している可能性があります。耐震基準法が改められた1981年6月より前に建てられた住宅を購入する場合は、通常より50万〜150万円ほど多く予算を見積もっておくとよいでしょう。
古民家リフォームのオシャレ事例と費用相場を大公開!知っておきたい注意点も
古民家の床や壁、屋根などには、多くの場合、断熱材が使用されていません。夏や冬の空調管理が大変なので、しっかり断熱工事を行いましょう。玄関や窓の気密性が低く、隙間風が入ってくる場合は、窓枠やドアの交換も行います。窓サッシの交換は10万円前後、断熱材を入れるリフォームは1㎡あたり4,000〜8,000円ほどです。断熱材の種類により金額は大きく異なります。家の規模によっては断熱リフォームだけで総額500万円前後かかることもあるので注意が必要です。

リフォームした古民家は固定資産税が安くなるメリットも!

リフォームには、新しく家を建てるよりも税金が安くなるというメリットがあります。固定資産税は古い物件ほど安くなるため、新築のようにきれいになった古民家なら、税金は上がりません。

予算はないけど住みたい!古民家のリフォーム費用を安く抑えるコツはある?

予算が膨らみやすい古民家リフォームですが、できるだけ安く改修するコツはあるのでしょうか。

なにより重要な「家の選び方」

リフォーム費用を抑えるために最も重要なのは、購入する家の選び方です。「柱、梁などの老朽化が進んでいる」「家の土台部分が劣化している」「雨漏りしている」といった不具合があると、リフォーム費用も高額になります。特に家の構造体や骨組みが傷んでいる場合は注意が必要です。
また、建築基準法や都市計画法が改正される前に建てられた物件は、再建築不可物件の可能性があります。再建築不可物件は、建て替えや大幅な増改築ができません。リノベーションの範囲が狭いだけでなく、ローンの審査にも通りにくいので、購入の際は注意しましょう。

既存の建具・設備はできる限り再利用!

古民家リフォームのオシャレ事例と費用相場を大公開!知っておきたい注意点も
上質な木材が使われていたり、珍しい彫刻が施されていたりと、古民家には魅力的な建具や設備がたくさん揃っています。コスト面でお得なだけでなく、古民家ならではの風合いを残すためにも、傷みの少ない箇所はできる限り再利用しましょう。
古い家具や建具は、簡単な補修や塗装だけですぐに使えることが多いので、できるだけ既存の設備を活用したい旨を業者に伝えれば、希望に沿ったデザインや施工を提案してくれるでしょう。

優先順位を決めてリフォームの範囲を絞るのもコツ

古民家リノベーションは施工範囲が広いため、設備や見た目にこだわり過ぎると、すぐに予算オーバーしてしまいます。そのため、事前にリフォームの優先順位を決めておきましょう。
「家族で頻繁に集まるので、リビングのリフォームを重点的に」「毎日使用する水回りをメインに改修する」など、ライフスタイルや利便性を重視して決めるのがオススメです。また、断熱工事や耐震補強といった基礎部分の工事は、家の耐久性に関わるため優先的に行いましょう。

使える補助金や減税制度はすべて活用しよう!

リフォームの内容によっては、補助金や助成金、減税制度を利用可能です。「投資型減税」「ローン型減税」「住宅ローン減税」といった所得税控除や、自治体独自の補助金制度などで、それぞれ対象となるリフォームや、控除額の上限、期間などが異なります。
「省エネリフォーム」「バリアフリーリフォーム」「同居対応リフォーム」「耐震リフォーム」などを行う予定がある人は特に、利用可能な制度があるかどうか、自治体のホームページなどでチェックしてみましょう。

失敗しないために。古民家をリフォームする前に知っておくべき注意点!

リフォームするなら、なるべく失敗は避けたいものです。ここでは、古民家リフォームで失敗しないための注意点をご紹介します。

リノベーションにかかる期間は長め。仮住まい費用も計算に入れて

古民家リフォームのオシャレ事例と費用相場を大公開!知っておきたい注意点も
古民家リフォームは、大掛かりな工事になることも少なくありません。長期にわたる工事となれば、その期間中の仮住まいも必要です。仮住まいの家賃や駐車場代などもあらかじめ予算に含めておきましょう。
また、リフォームが始まってから追加の工事が必要なことがわかり、施工期間が延びてしまうこともあります。当初の予定よりも余計にお金がかかることもあるので、資金は余裕をもって準備しましょう。

長く住むために、老後を見据えたバリアフリー設計にしておくと安心!

「玄関ドアを間口の広い引き戸にする」「お風呂、トイレ、階段などに手すりを取り付ける」「廊下は車椅子でも通れるように広めに作る」など、高額な設備を導入しなくてもできるバリアフリーリフォームもあります。流行にとらわれない普遍的なデザインは古民家の魅力のひとつですが、さらにバリアフリー設計にすれば、老後の暮らしも安心です。

【関連リンク】古民家リフォームはDIYできる?参考にしたいアイデア集

中古物件のセルフリフォームを行い、家具なども自作するDIY好きのお宅を突撃取材。施工のこだわりやDIYリフォームのポイントを紹介しています。「DIYのアイデアを集めたい」「素敵なDIYリフォームの画像が見たい」といった人にオススメです。
押入れは、DIYで解体可能です。バール、電動のこぎりといった道具を使いながら押入れをセルフリフォームしていく様子を紹介しているので、大掛かりなDIYに興味がある人はぜひ読んでみてください。
築45年を超える古民家を、建物のスケルトン化、壁の断熱補強、塗装作業など、およそ7ヶ月間かけてDIYリフォームしていく様子を紹介しています。テーブルやベッドなど、家具のDIYに興味がある人にもオススメです。

DIYリフォームは、費用を抑えられるという利点がありますが、慣れていないと時間ばかりかかってしまうため、すべての作業をDIYで進めるのはリスキーです。古民家リフォームは大掛かりな作業になるため、具体的な費用やデザイン、リフォームについては、プロに相談しましょう。実績豊富な「カシワバラ・コーポレーション」が、こだわりの家づくりをサポートします。

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