よき隣人との夏祭り。GOOD NEIGHBORS JAMBOREEが繋ぐ人と人

8月18日に鹿児島県川辺町で開催されたGOOD NEIGHBORS JAMBOREE 2018。DIYer(s)もワークショップとして参加した本イベントの模様をお届け。

公開日 2018.09.20

更新日 2022.01.07

JAMBOREE:INTERVIEW!

大盛り上がりの中幕を閉じたGOOD NEIGHBORS JAMBOREE 2018。実行委員会の代表を務め、主宰者でもある坂口修一郎さんに、GOOD NEIGHBORS JAMBOREEの今までと、これからについてお話を伺いました!
よき隣人との夏祭り。GOOD NEIGHBORS JAMBOREEが繋ぐ人と人

ディレクションカンパニーBAGN.incの代表を務める坂口さん。そのほかにも無国籍楽団ダブルフェイマスを1993年に立ち上げるなど、アーティストとしての一面も持っています。さらには代官山UNITの設立にも参加しています。現在東京、鹿児島の2拠点生活。

ーGOOD NEIGHBORS JAMBOREE立ち上げのきっかけを教えてください。

「僕は鹿児島出身なのですが、“自分の故郷で何かできることはないかな”と思ったのがきっかけです。何をやるかと考えた時に、東京での経験を生かしてイベントを始めるのがスムーズだったので、GOOD NEIGHBORS JAMBOREEを立ち上げたんです。場所探しから始まったのですが、なかなかいい場所が見つからなくて。何か意味があるところで始めたいと思っていた時に、出会ったのがこの森の学校でした。廃校になってから当時で20年くらい経っていたにもかかわらず、戦前の建物が綺麗な状態で残っていて。それって周辺で暮らす人たちやこの学校の卒業生たちにとって大事な場所で、しっかりとケアをしている証拠なんですよね。そういったパワーを感じたので、この場所からスタートしたんです。最初はこんなに続くなんて、思ってもいなかったんですけどね(笑)」

ーイベントを立ち上げた当初はいかがでしたか?

「思いもよらなかったのが、森の学校という場所ということもあって、木造校舎で行うGOOD NEIGHBORS COLLEGEやワークショップなど、“学び”というコンテンツが自然に取り入れられたんですよ。森の学校という、この場所から大きく影響を受けているんだと思います。逆に大変だったことは、交通の便が悪いことで…。最寄りのバス停から徒歩で50分ほどかかるので、シャトルバスを準備したりして、地元の人や県外の人に来てもらえるように頭を悩ませました」
よき隣人との夏祭り。GOOD NEIGHBORS JUMBOREEが繋ぐ人と人

GOOD NEIGHBORS JAMBOREEの前夜祭は、酒と食と音の夜。地産地食をコンセプトに徳島県神山町のフードハブプロジェクトが参加し、鹿児島とニューヨークのシェフが地元鹿児島の食材をふんだんに使った料理が振る舞われました。

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前夜祭でライブを行ったECHO MAKER。中央でトランペットを演奏する坂口さんと鹿児島を拠点に活動するアーティストたちによるプロジェクトです。

ー9回目となった今年、どのようなイベントに成長しているでしょうか?

「実はイベントの来場者数という意味では、3年目からあまり変わっていないんですよ。ただ、9年間やってきて増えたのは、関係者の人たち。ボランティアスタッフが40人ぐらいいるんですが、以前は5人とかで全部やっていて。前夜祭と当日でおよそ2,000人くらいくる中で、関係者、出展者の割合が増えていますね。このイベントの良さを広げようと、自分ごとで関わってくれる人たちが増えてくれたと感じています」

ー10年目に向けて、どういったアイデアがありますか?

「“自分がしたいからやる”というのではなく、300人近くいるスタッフだったり、関係者から“みんながしたい”という声を拾っていけたらなと考えていますね。10年目を迎えるにあたって、子どもが一人で歩けるようになって、自分の手を離れ始めたような感覚があるんです」
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ー鹿児島で開催されるジャンボリー。東京で行われるイベントとの違いはありましたか?

「東京などでやっているイベントだと特定のジャンルの人たちにしか出会わないんですよね。一方で鹿児島だと人自体少ないということもあって、面白いことを考えている人を巻き込んでいくうちに、いろいろなジャンルから集まってくるんです。以前、けが人が出た時に、お客さんの中にレスキュー隊の方がいて。救急車が到着する間に、処置を全て行ってくれたんです。それ以降、その人が実行委員会の中に入ってくれて。今年はボランティアスタッフに向けて熱中症対策の講義をしてくれたんです。お客さんだった人がイベントを好きになってくれて、運営の輪に入ってくれるっていうことは東京では珍しい話かなって思いますね。ほかには、ジャンボリーで出会った出展者同士がコラボレーションして、ワークショップのブースを出したり、新たなプロジェクトに発展したり。そうやってみんなが自分ができることを最大限に生かしているのが、この場所ならではですね」
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開催前にゴミの分別や熱中症対策について講習を受けるボランティアスタッフたち。

ー鹿児島で新たな取り組みは考えていますか?

「ジャンボリーの会場となっている森の学校が、閉鎖するという話があったんです。戦前からの建物であるこの場所が取り壊されてしまうのは、非常にもったいないことなので、地域の人たちと協力して管理・運営をしていくことになったんです。キャンプなど、日常的に利用しやすい施設にしようと考えています。ジャンボリーを通して行ってきたことを、年1回のイベント以外でもたくさんの人が体験できるようにしたいんです」
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現在では見かけなくなった木造校舎。この場所を生かした新しいプロジェクトに期待が高まります。

最後に「GOOD NEIGHBORS JAMBOREEを通して、みんなが集まれる場所を作りたかったんです。このジャンボリーで出会った人たち同士が広がって、新しいことへ発展していくことが嬉しくて」と語ってくれた坂口さん。“仕事ではないけど、一番大事な仕事であって。遊びではないけど、一番楽しい場所”とGOOD NEIGHBORS JAMBOREEを例えてくれました。1年に1回行われる“よき隣人との夏祭り”に、まずはお客さんとして参加してみてはいかがでしょうか?
よき隣人との夏祭り。GOOD NEIGHBORS JAMBOREEが繋ぐ人と人

写真で振り返るGOOD NEIGHBORS JAMBOREE

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INFORMATION

INFORMAITON
イベント名:GOOD NEIGHBORS JAMBOREE 2018
開催日時:2018年8月18日(土)OPEN11:00、CLOSE21:00
開催場所:かわなべ森の学校/鹿児島県南九州市川辺町本別府3728-2
チケット価格:[前売り入場チケット]¥5,000、[当日入場チケット]¥6,000
主催:グッドネイバーズ・ジャンボリー実行委員会
公演:鹿児島県/南九州市
企画制作:BAGN Inc. / Landscape Products , SR Factory ,WALKINN STUDIO, ash satsuma design&craft
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