子ども部屋のリフォームで押さえておきたいポイントや事例を解説!

子ども部屋リフォームを成功させるためのコツをまとめました。子ども部屋ならではの注意点や必要な設備、費用相場のほか、真似したいリフォーム事例など、役立つ情報を一挙に紹介しています。これから子ども部屋リフォームを検討している人はぜひ参考にしてください。

2023.04.15

住宅のリフォームを考えるタイミングはさまざまです。老朽化が進んだ時だけでなく、子どもが生まれたり、両親と一緒に住みはじめたりといったライフスタイルの変化により、改装が必要なこともあるでしょう。この記事では、子ども部屋のリフォームに必要な設備や費用相場、リノベーション事例を紹介するほか、抑えておきたい注意点なども解説します。

子ども部屋リフォームに必要な設備

子どもが大きくなってくると、「そろそろ一人部屋を用意してあげたい」と考え始めるのではないでしょうか。家庭によって時期はさまざまですが、小学校入学や幼稚園入園などをきっかけに、子ども部屋を作る人が多いようです。
これらの時期は、制服や行事で使う道具や教科書など、子ども自身の持ち物が増えるタイミングでもあります。「自分で持ち物を管理できるようになってほしい」「整理整頓や通学準備を自分でできる習慣をつけたい」といったように、子どもの自立を促す目的でも、一人部屋の必要性を考える人は多いのではないでしょうか。

子どもの成長とともに、洋服や趣味のグッズなどもどんどん増えてきます。部屋を長く快適に使えるよう、子ども部屋の収納は十分なスペースを確保しましょう。クローゼットを新設したり、押し入れを作り変えたり、収納力を意識したリフォームを行うと、使い勝手のよい部屋が作れます。建物の規約や間取りの問題によって収納スペースが足りない場合は、壁面収納を作るのもひとつの方法です。壁面収納とインナーボックスを組み合わせれば、小さい子どもでも整理整頓しやすい収納が作れるでしょう。
また、子どもが習い事で楽器を演奏したり、友だちを連れて来たりするようになると、部屋の防音性についても気になるところです。マンションなどの集合住宅では、子どもの足音などが原因で騒音トラブルに発展する可能性もあります。防音性のある床材や壁紙の使用、遮音効果のあるカーペットを敷くほか、DIYで吸音の壁紙を貼るなどの防音対策を行いましょう。

子どもが二人以上の場合は、将来的に部屋を二つに分ける可能性があります。工事を依頼してまるごと部屋を作り替えてしまうのもよいですが、なるべく費用を抑えたい場合は、間仕切りを設置するという方法もあるでしょう。
パーティションや引き戸などには、さまざまな種類がありますが、子ども部屋なら収納ボックスや棚などを間仕切として利用するのもオススメです。天井ぴったりの高さに棚のサイズを合わせれば、プライバシーも十分に確保できるでしょう。

子ども部屋のリフォームで抑えておきたいポイント

子ども部屋の場合、リビングや寝室などとは異なるリフォームの注意点があります。ここでは、失敗しない子ども部屋リフォームのコツや、施工前に知っておきたいポイントをまとめました。

子どもの成長・年齢を考える

子ども部屋のリフォームで注意したいのは、子どもの未来を考えながら、デザインや間取りを決めなければならない点です。子どもが成長していくにつれ、好みのデザインや使いやすい機能などはすぐに変わります。「小さい子ども向けにデザインされた壁紙を貼ったものの、成長とともに好みに合わなくなった」「収納スペースが狭くて荷物が収まり切らなくなってきた」などの失敗が起こりやすいようです。なるべく飽きのこないシンプルなデザインを選んだり、長く使える収納家具を購入したりするなど、子どもの成長過程で困らないようなリフォームを計画しましょう。

なお、子どもが二人以上いる場合には、必要なタイミングでそれぞれの部屋が作れるように、あらかじめ間仕切りを作っておくと安心です。リフォームはまとめてしたほうが諸経費を節約できるので、間取りの変更が必要になりそうであれば、前もって準備してしまったほうが効率的でしょう。可動式の間仕切りを取り付けておけば、子どもが部屋を使わなくなった後のアレンジも簡単です。「子どもの成長とともに必要になるリフォームはないか」「将来、子ども部屋がデッドスペースにならないか」などを考慮しながら、リフォーム内容を検討してみましょう。

音を吸収しやすい床材を選ぶ

子どもが元気に遊ぶ姿は見ていて微笑ましいものですが、部屋の中で思い切り走り回ると、足音が響いて騒音になる可能性があります。子ども部屋の床材は、足音を吸収してくれる防音性に優れたタイプがオススメです。壁紙・床材の張り替えリフォームは、比較的費用も安く、簡単に施工できます。また、これらを変更するだけで、がらりと部屋のイメージが変わるため「子ども好みの内装にしてあげたい」と考えているのなら、壁紙や床材選びの際に子どもの意見を取り入れてみてもよいでしょう。

子ども部屋に適した吸音性の高い床材は、柔らかくて弾力のあるクッションフロアやカーペットです。クッションフロアには、木目やタイル調などのデザインがあり、インテリアとしても楽しめます。厚みのあるクッションフロアを敷けば、生活音や物が落下した時の衝撃音が吸収され、防音性の高い住まいになるでしょう。

カーペットには、アクリル・ナイロン・ウールなど、さまざまな素材があります。また、防音性だけでなく、保温性や耐火性にも優れているので「フローリングよりも遮音性に優れた床材を探している」という人には、カーペットがオススメです。階下に足音などが響きにくいため、マンションやアパートなどの集合住宅でよく用いられています。

子どもの様子を伺える配置

子どもがまだ小さいうちは、長い間姿が確認できないと不安になるものです。子どもが一人で遊んでいる時にケガをしたり、急に体調不良になったりなどの異変が起きても、扉の閉まった部屋の中にいてはすぐに気ついてあげられません。幼稚園や小学校低学年など、小さな子どもに一人部屋を与える場合は、リビングから近い位置などに子ども部屋を配置して、子どもの様子を伺いやすくしておきましょう。

目が届きやすい位置に子ども部屋を作るメリットは、万が一のトラブルを防げるだけではありません。子どもが部屋の中にいることが増えて孤立してしまえば、家族とのコミュニケーションも減ってしまいます。子ども部屋に行く時は必ずリビングを通る間取りにする、子どもが部屋にいるのか外出しているのかがわかる配置にするなど、子どもと家族が接点を持ちやすいレイアウトを考えましょう。コミュニケーションが自然と生まれる工夫をするだけで、会話する機会が増えるだけでなく、子どもの小さな変化にも気付きやすくなるはずです。

子ども部屋リフォームの費用相場

子ども部屋リフォームにかかる費用は、住宅の状態により違います。中心価格帯は50万円未満で、壁紙・床材の張り替え、壁や間仕切りの新設、ドアの新設などのリフォームが多いようです。大掛かりな間取り変更を伴う工事でなければ、比較的安く施工できます。

【子ども部屋リフォームの主な費用】
・壁紙の張り替え:4万〜8万円
・床材の変更:5〜13万円
・壁の新設:8万〜20万円
・間仕切りの設置:1万〜5万円
・ドアの新設:10〜20万円
・クローゼットの新設:20〜40万円
・壁面収納のオーダー:20万円〜

部屋数や広さに余裕のある一戸建て住宅の場合、細かい部分の修復や収納の造作などの工事を行うケースが多くなっています。しかし、面積の限られているマンションでは、大掛かりな間取り変更が必要になるケースも多く、費用が100万円ほどに膨らむこともあるようです。特に、「子ども部屋リフォームに伴い、リビングも改修しなくてはならない」といった場合、費用が高額になりやすいため注意しましょう。
また多くのマンションでは、規約によって共用部分のリフォームができません。窓やベランダ、玄関といったような建物の構造部分は改修が難しく、独自のルールが定められていることもあります。マンションのリフォームをする時は、あらかじめ規約をよく確認してから改修内容を決めると安心です。

子ども部屋リノベーションの事例集

ここでは、将来を想定した賢い部屋づくりや、子どもを見守りやすい間取りなど、真似したい子ども部屋リノベーションの事例をまとめました。どんな子ども部屋を作ろうか迷っている人は、ぜひ参考にしてください。

【事例①】将来2部屋に分けることを想定した子ども部屋づくり

「スタイル工房」に掲載されている子ども部屋のリフォーム事例を紹介します。白い壁に、淡いブルーの扉が可愛らしい部屋です。将来部屋を2つに分けることを想定して、ドアや窓、照明が2つずつ設置されています。部屋を分けたいタイミングが訪れたら、間仕切りを購入するだけですぐに一人部屋にアレンジできるのがポイントです。このように、必要な設備を想定してリフォームしておけば、その都度リフォームを依頼する手間やコストを省けるでしょう。

【事例②】気分が上がる!テーマカラーのある子ども部屋

「SUVACO」より、優れた子ども部屋のデザイン事例の紹介です。隣合わせの子ども部屋は、それぞれホワイトとターコイズブルーの塗装が壁に施されています。部屋によって異なるテーマカラーを用いることで、子どもは自分の部屋により愛着が湧くでしょう。壁の色やベッドの手すりなども同系色で統一されていて、すっきりとした飽きのこないデザインに仕上がっています。

【事例③】キッチンから子どもの様子を見守れる!

こちらも「SUVACO」に掲載されている子ども部屋リフォームの事例です。子どもの様子を見守れるように、キッチンの隣に子ども部屋が作られています。また、出入り口の開口部を広く取り、あえてドアは取り付けないなど、子どもを孤立させない工夫は参考にしたいポイントです。子どもが大きくなったら、リビングと子ども部屋の間に間仕切りを取り付けるなど、空間アレンジの自由度が高い点にも魅力を感じます。

子ども部屋リフォームは、子どもが成長しても快適に使えるようなデザインや間取り、収納などを考えなければなりません。使い勝手や必要な機能が時期によって異なるため、子どもの将来を考えた計画が大切です。また、防音性の高い床材の採用や、密室にならないようなレイアウトなど、子ども部屋ならではの注意点もあります。ここで紹介した注意点や事例を参考に、子ども部屋のリフォームを成功させましょう。
「カシワバラ・コーポレーション」にお問い合わせいただければ、より詳しいアドバイスの提供や費用相談が可能です。ぜひ一度ご連絡ください。

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