つるじょ:WAGON WORKS chikoさんに聞くDIY
DIYクリエイター集団として活躍する、つるじょ。6名からなるメンバーたちがそれぞれ発信するDIY作品は、多くの反響を集めています。そんなつるじょのメンバーたちが抱くDIYにまつわる想いについて、たっぷりとインタビューを敢行しました。今回は、WAGONWORKSとしてDIYクリエイター・スタイリストなどで活躍するchikoさんをご紹介。
公開日 2017.12.22
更新日 2022.01.11
DIYをする際、大事にしているテーマは?
階段の正面は羽目板にステンシルでタイル調に。こうすることで壁紙よりも立体感のある仕上がりになります。
洗面所とトイレの入り口の壁には剥がせる壁紙、リルムのサブウェイタイル柄でアレンジ。
「よく聞かれますが、木材とかもこだわって選んでるわけじゃない。やっぱり私たちが買えるものって結局ホームセンターに売っているものだと思うんです。ブログを始めたのも5年前ぐらいなんですが、そのレシピを書く上であまり手に入らないものを載せても読者の方々の参考にならない。なるべく手軽に手に入る物でかっこよく出来る方がいいなと思ったんです。100円均一のリメイクも今や定番的な方法となってますけど、当時はまだ小ダサい感じだった。そういったことがあったから材料として使ってアレンジしたら、こんなに変わって面白いよという感じのリメイクをしていました。例えば引き出し付きの小さな棚も全体じゃなくて見える部分だけかっこよくしてしまえば、それなりに見えるんです。コストダウンでもあり、時間の短縮もできていいよという提案ができましたね」
幾重にも手を加えて姿を変えているというキッチン。人から譲ってもらったというアンティークの窓もchikoさんの思いつきではめてみたとのこと。
「木材に関してもホームセンターで買えるものを重視すると1×4や2×4などの規格材や合板をよく使っています。ホームセンターならカットもしてくれるので、組み立てるだけで作ることができるからいいですよね。あとは塗装。あるものをいかにかっこよくするかは色付けだと思うので、塗装やエイジングのやり方にこだわって私らしさが出るように意識しています。形でこだわるのも個性ですけど、仕上げで遊ぶのも個性を出す方法。あえて傷つかせてアンティーク調に見せるとか、普通の板をいかに古材風に見せるとか、色々と挑戦しています」
つるじょのみなさんのようなテイストを出すためのポイントは?
「つるじょのメンバーが揃った時に話したことがあったんですよ。割と得意な分野はかぶっているなって。ただ、ベースで言ったらみんな木工もペイントもするけども、仕上がりのテイストはそれぞれ違ってくるんですよね。デザインもみんな違うし。だから、みんなでワークショップすると面白いんですよ。それぞれ微妙に教え方が違うので、習う人によって仕上がりが変わってくるんです。そういう風に仕上げのところで一手間かけるのが自分らしさを出す一番の方法かもしれませんね」
アトリエに置かれたテーブル。この机上でchikoさんのクリエイティブなDIYプロダクトが生まれています。
「例えば一回壁を塗ったら、また塗り替える必要ないし、なんなら塗らなくたって何か問題が起こるわけじゃない。それでも興味を持ったらぜひやってみて欲しいんです。私の場合はSNSやブログに載せたら、多くの人に見てもらって反応があって嬉しいから、どんどん作っていったんですよ。速度も上がるし、やる分だけコツも掴める。そういう積み重ねがあったから今の私がいるんだなと思います」
ビット置き一つにしても一手間を施すなど、chikoさんDIYに対する探究心を感じさせてくれました。
最近のDIYにまつわる活動は?
「定期的に行っているワークショップ以外に、春日井市とUR賃貸の試みに関わらせてもらっています。内容は安く家を買ったり、UR賃貸の部屋を借りたりして、自分でDIYでリノベーションしたらこれだけ素敵な部屋になるんだよっていうのを伝えるためのモデルルーム作り。私自身がDIYを流行りで終わらせたくないという思いが強かったから、こういった空き家問題に関われるのが嬉しかったんです」
アトリエの軒先にはウッドデッキが。元々は子供の遊ぶスペースとして作ったのを、成長と共に塗装する作業スペースに変えたとのこと。
「私が自宅をDIYでリノベーションしたように、空き家問題に対してDIYは助け船になるのかなと思っているんですよ。そしてこれで世の中にDIYが役立つものと浸透して認知されていったら、きっと流行で終わらず文化に。だからブログでも空き家問題には関わりたいと宣言していたら、今回話が舞い込んだ。空き家を減らしていく何かの手がかりや一石を投じるぐらいの感じで、直接的に改善するかはわからないけど、もしかしたらこれで何とかなるかもしれないとか、世の中にDIY出来る人が増えたら確かに中古住宅も面白いと思って購入する人もいるかもしれない。長い目で見ないといけないかもしれないけど、そうなったら嬉しいのでDIYと空き家問題を絡めた活動に注力していこうと思ってます」
最後に、つるじょの活動で得られたものはなんでしょうか?
「やはりワークショップは刺激受けますね。いつもブログだと一方的に発信して、キャッチして見てくださるけど、実際の反応がやはりわかんないんですよ。ただワークショップに参加してもらえると言葉がなくても、すごく楽しみにしていたことや楽しんでくれてることが伝わる。その時にすごくパワーをもらえます。それがもうちょっとこういうことやってみたいとか、そこの一回やった中で反省や改善点が出て来て、考え方も変わってくる。あと、お子さんがすごくキラキラした目で作ってくれるんですよ。想像力も豊かだし、こうやってねって言ったことをやらなかったけど実際の仕上がりがかっこいいことに驚かされる。そう言った発想の転換は私の方が勉強になりますね。こういう機会がより増えたのはつるじょを結成したおかげかなと。あと、最近はお子さんの要望で私のワークショップに参加してくれてるご家族もいたのが嬉しかったです。なので、もうちょっとお子さんに対してワクワクするようなワークショップもやっていきたいなと思っています。もちろん大人向けのも継続しながらなんですが、今は子供向けのワークショップが気になっています」
初めてのDIYが断熱材を床に入れたという驚きから始まり、DIYに対する熱い思いや空き家問題まで、様々な話を伺えました。何でも自宅のDIYはやりきったから、スタジオ兼工房を作りたいなんてことも話していましたよ。そしてお邪魔させてもらった自宅も実際に伺ったDIYer(s)メンバーの開いた口が塞がらないほどのクオリティ。僕らも日々DIYしていますが、chikoさんのアグレッシブさを見習ってもっと精進が必要だな思いました。
chikoさんをはじめつるじょの皆さんは今後も動向を追っていきます。協力し合ってDIYを流行で終わらずに文化へと昇華させれるよう頑張って行きます。
chikoさんをはじめつるじょの皆さんは今後も動向を追っていきます。協力し合ってDIYを流行で終わらずに文化へと昇華させれるよう頑張って行きます。
INFORMATION
chiko(DIYクリエイター・WAGON WORKS)
Blog:「STUDIO IN THE AFTERNOON」http://wagonworks.blog.jp
Instagram:https://www.instagram.com/wagonworks/
Online Store:https://www.reform-myhome.com/fs/reformmyhome/rilm-wall-blackboard02m
はがせる壁紙RILMの購入はこちらから。
photography:Hideto Aida
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Japan
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