貞森“Velo”博喜:読むだけで終わらないスポーツ新聞の新しい姿
プロダクトやカルチャーを自ら生み出し、独自の世界観を発信するDIYerにフィーチャーする連載企画。今回は、スポーツ新聞を財布やカードケースにDIYで生まれ変わらせるアーティスト貞森“Velo”博喜さんをピックアップしました。
公開日 2017.08.28
更新日 2022.01.11
——その新聞配達員の姿は目にしたことはありますが、まさかそれが発想の原点になってるとは思わなかったです。確かに理にかなった構造というわけですね。
あと、作られたモノを見るとスポーツ新聞をそのまま使ったのではなく、紙面をうまくコラージュしている印象を受けました。
「文字並びは大事にしてますね。財布やカードケースだと見える面が限られるので、一目のインパクトと開けた時の面白さを意識してます。ポーチになると完全に文学。実際に作る時は1ヶ月分ぐらいのスポーツ新聞を2、3日かけて切り抜いてファイリングして、言葉を繋げていく。人が見てプッと笑わせる文章を常に考えてます(笑)」
紙面で使われていた見出しをコラージュすることによって、文章に。その破壊力は読んでいただけたら伝わるかと。
——ポーチは初めて拝見したんですが、途中で韻を踏んでいたり、スポーツ新聞ならではのギリギリな言葉を使っていたりとインパクトがすごいですね。
「有名なブランドのいいモノを買うことをモチベーションの1つにする方もいると思うんですが、そのベクトルとはまた違って、文字を見るだけでテンションがあがるということもあるんです。それだけ文字には力が備わっていると思うんです。あとはモノがモノだけに会話のきっかけになるんですよね」
あの芸人さんの紙面を使ったモデルもありました。
——確かにカードケースを使っていた時に、「それ何?」って言われることが多かったです。ただのツールだけとして終わらず、コミュニケーションが生まれるのは素敵なことですね。
「オシャレなモノとか便利なモノとかを作ろうとしてるけど、その真理をつくと自分探しだと思うんです。自分が何者かっていう核を見出せるし、作ったモノには自分のクセが出る。もはや自分の分身というモノだからこそ、人が興味を持ってくれる。そういったモノ作りを今後も続けていきたいです」
カードケースはタイヤチューブのほかにボタンで留めるタイプもあります。この他にも、HPではVeloさんが手がけたプロダクトが見れるので要チェックです。
生活を豊かにするためのDIYだけではなく、自分探しのためと語るDIY。その思いがこもったプロダクトは確かに1つ1つ違った表情を見せ、存在感を放っていました。そして、皆さんも改めて自分の足元を掘り下げてみて、モノ作りを楽しんでみてはいかがでしょうか。もしかしたら、今までになかった自分と出会えるかもしれませんよ。
PROFILE
貞森“Velo”博喜
1974年生まれ、福岡在住。アパレル、専門学校講師、ギャラリー経営を経てものを産み出す側に転身。不思議で面白いこと、何気ない日常に隠された盲点や真理を見つけることが好き。趣味はスケートボード。
HP:http://velo-velo.com/
ブログ:http://sadamorihiroki.com
1974年生まれ、福岡在住。アパレル、専門学校講師、ギャラリー経営を経てものを産み出す側に転身。不思議で面白いこと、何気ない日常に隠された盲点や真理を見つけることが好き。趣味はスケートボード。
HP:http://velo-velo.com/
ブログ:http://sadamorihiroki.com
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Japan
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