優しく生活をつつんでくれる、北欧家具と雑貨のお店

DIYer(s)編集部のDです。にぎやかな子ども達の夏休みもようやく終わり、初秋の雰囲気も漂いはじめ、カラッとした陽気の9月のとある土曜日。家族を連れて埼玉県東部の自宅から、車で嵐山の奥に位置する三波渓谷(さんばけいこく)に出かける道中での、とあるお店との出会いについて綴りました。

公開日 2018.10.05

更新日 2018.10.16

優しく生活をつつんでくれる、北欧家具と雑貨のお店

自宅からの往路。目立った渋滞もなく、まもなく目的地の三波渓谷に到着…という時に、「今、北欧家具のお店があったよ!」と突然声をかける妻。言われるがまま、車を停止させ引き返してみると…。

確かにありました。青い空に映える、白いシンプルな外観です。

北欧ビンテージ家具・雑貨のお店、tanuki(タヌキ)

DIYer(s)に関わる自分としては、当然のことながら見過ごすことのできない北欧というジャンル、そして突然現れた隠れ家的な場所。すぐさまDIYマインドをくすぐられました。家族を連れてお買い物をしつつも、突撃でお店に取材を敢行です。

優しい性格がその表情ににじみでている店主の北島さん。突然のアポなし取材にもかかわらず、商品の説明とお店の生い立ち、そして北欧家具・雑貨への想いを丁寧に語ってくれました。

どうして店名がtanuki(タヌキ)なのですか?

編集部D(以下:D)今日は突然すみません。妻がこちらのお店を見逃しませんでした(笑)。まずは気になったのが店名なのですが、どうしてtanukiなのですか?

北島さん(以下:北)「日本古来の金細工では、金を加工する際にタヌキの皮が使用されていたことからタヌキは金の精霊と呼ばれています。ほかにも、金は再生を象徴する鉱物として知られていることから、再生を象徴する金の精霊がタヌキと言われているんです。当店で扱う商品達はこれまで人々に愛され使われてきたもの。これらを再生させ次の持ち主へ橋渡しをしたい意味を込めtanukiとしました」

人に愛されてきた家具や雑貨。「beloved」の理由がわかります。

お店を始めたきっかけを教えてください

北「元々アメリカのミッドセンチュリーから家具好きになりました。よく学生の頃から家具屋さんが多く立ち並ぶ目黒通りに通っていたんですが、いろいろ見ているうちに北欧家具に落ち着きました。時を経ても古さを感じない普遍的なデザインや、デンマークのいいものを長く使うスタイルに共感したんです。元々、「大量生産・大量消費社会」の風潮に辟易していたので、そのような考えを“北欧家具を通じて具現化したい“ということから、北欧家具と雑貨のお店を始めました」

D:「大量生産・大量消費社会の風潮に辟易」という感覚、ものすごく共感できます。

ちょっとした置物にも心が癒されます。

都心から離れたこの場所にお店を出した理由を教えていただけますか

北「一度に商品をたくさん見られる敷地面積の広い環境がよかったんです。単純に都内は家賃が高いし、私の地元に近く、たまたま条件に合う物件があったのでここに決めました。また、気になる方が遠くても行きたいというお店にしたかったので、特に都内での出店は考えなかったですね」

D:私の自宅から車で90分ほどかかるのですが、それだけかけても「また来たい!」と思いました。

小窓に置かれた可愛いフィギア。

北欧雑貨、家具に対する思いを教えてください。

北「デンマークを始めとする北欧の冬は室内で過ごすことが多かったため、必然的にインテリアのデザインがシンプルで飽きのこないものになった…というのは有名なお話ですよね。また、国を挙げて家具産業を発展させ、高い耐久性と実用性、控えめでシンプルな普遍的デザインを兼ね備えた数多くの作品が生み出されました。有名デザイナーだけではなくアノニマスなデザインの家具でも、きわめて実用的でありながら飽きの来ないデザインを兼ね備えている点が北欧ビンテージ家具の魅力。また、使い込むことで味も出てきてメンテナンスを行うことで愛着も湧き、より愛おしく、特別な存在にもなるのではないでしょうか」

D:プロダクトデザインが秀逸なのはもちろんのこと、「メンテナンスする」という意識が実は肝なのではと思っています。仮に壊れたとしても「修理して使い続ける」という、確固たる作り手と使い手の共通の前提意識がそこにあるから、こうして経年変化すらもプロダクトの魅力の要素となりうるのでしょうね。

太陽の光が気持ち良い、とても開放的な空間です。

店舗の奥の小部屋にも素敵な家具や雑貨、食器が陳列されていました。

ビューロー、オープンシェルフ、そしてチェスト。木の温もりを感じる収納家具が並んでいます。

お店の奥には大型家具の倉庫も。

見ているだけで心躍るプロダクトがずらり。

奥手にあるフィンランドのアルヴァ・アアルトのテーブル類の脚、 手前がデンマークのダイニングテーブルの脚。それぞれ存在感があります。

海外での買い付けはご自身でされているのですか?

北「状態がいいものをなるべく安く仕入れるために、滞在期間中は数十か所を回り、厳選して買い付けるようにしています。状態をすべて確認しながらどのようなリペアが必要になるか...?リペアに掛かる時間とコストを考え、適正な価格に収まるか...?など、それぞれ考えて買い付けるので、買い付けを終えると本当にクタクタになります(笑)。一度冬の時期、デンマークで借りたレンタカーがノーマルタイヤだったことがありまして…。そのままスウェーデンの北の方に行ったときは一部の道路がアイスバーンでヒヤヒヤしました…」

D:買い付けた後のリペアの作業量もシミュレーションされているのですね…いっぽうで買い付けで嬉しいこともありますか?

北「嬉しい瞬間は、やはり魅力的な家具が見つかったときですね!年々状態のよい家具が減ってきているので、貴重な商品が見つかった時はテンションが上がります!」

奥の赤いピッチャーはデンマーク王室ご用達のホルムガード社のもの。緑のC&SはJens.H.Quistgaard(イェンス・クイストゴー)のRUNE/ルーンシリーズ。ドロップ柄のC&SはデンマークのLYNGBY社。

ウエストジャーマニー製のベース。西ドイツが存在した当時しか作られず、現在では生産されていません。和を彷彿とさせる色合いなので和室にもマッチしそうですね。

デンマークで買い付けたというコーヒーテーブルに陳列されているのは、スウェーデンの民芸品のダーラナホースが描かれたビンテージファブリックとスウェーデンで買い付けたカーテン。

Jens.H.Quistgaard(イェンス・クイストゴー)のRelief(レリーフ)というシリーズ。木の葉を模したデザインが可愛いですね。

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