ラップサイディングとは?外観にこだわった施工例&メリット・デメリットを紹介
ラップサイディングを使用した外壁の施工例を紹介します。窯業系や金属系といったほかのサイディング材との違いや費用の目安、施工前に知りたい注意点など、ラップサイディングの基礎知識にも触れていくので、これから外壁リフォームを行う人はぜひ参考にしてみてください。
公開日 2021.03.22
更新日 2022.01.07
INDEX目次
機能性とデザイン性を併せ持つ人気の外壁材、サイディング。窯業系や金属系、木質系などさまざまな種類があります。その中でも、アーリーアメリカン様式の風合いを持つ、美しい陰影演出が特徴の「ラップサイディング」が、近年日本で広まってきています。
この記事では、ラップサイディングのメリット・デメリット、費用の目安、施工例などを紹介します。ワンランク上のオシャレな外壁を目指したい人や、アーリーアメリカン様式のデザインが好きな人などは、ぜひ読んでみてください。
この記事では、ラップサイディングのメリット・デメリット、費用の目安、施工例などを紹介します。ワンランク上のオシャレな外壁を目指したい人や、アーリーアメリカン様式のデザインが好きな人などは、ぜひ読んでみてください。
外壁でアーリーアメリカンな雰囲気を演出する「ラップサイディング」とは?
「ラップサイディング」は、アメリカなどでは主流な外壁材の1つで、徐々に日本でも広がってきています。
では、ほかのサイディングと比べて、ラップサイディングはどのように異なるのでしょうか。ここでは、ラップサイディングのデザイン性や工法などにスポットを当てつつ、独特の特徴を説明します。
では、ほかのサイディングと比べて、ラップサイディングはどのように異なるのでしょうか。ここでは、ラップサイディングのデザイン性や工法などにスポットを当てつつ、独特の特徴を説明します。
ラップサイディングは、外壁サイディングの一種
ラップサイディングの施工では、長方形の細い板を何枚も用意します。それらを重ねながら張り合わせ、外壁をカバーしていくのです。光が当たると、重ねた板それぞれに陰影がかかることで、外壁全体に立体的な模様が広がります。日々の自然光によってさまざまな模様を楽しめるでしょう。
ラップサイディングは、海外では一般住宅向けに昔から広く普及しています。特にアメリカで、1776年に独立する前後の期間に、ラップサイディングを使用した住宅が流行しました。今日では、そうした時代の建築物やインテリアを指して、「アーリーアメリカン様式」と呼んでいます。
こうしたアーリーアメリカン様式は、デザイン性が高く、レトロでオシャレな見た目が特徴。そのため近年では、日本でもこの様式を住宅建築に取り入れる機会が増えてきてきます。それと同期して、ラップサイディングの認知度も広まってきているのです。
ラップサイディングは、海外では一般住宅向けに昔から広く普及しています。特にアメリカで、1776年に独立する前後の期間に、ラップサイディングを使用した住宅が流行しました。今日では、そうした時代の建築物やインテリアを指して、「アーリーアメリカン様式」と呼んでいます。
こうしたアーリーアメリカン様式は、デザイン性が高く、レトロでオシャレな見た目が特徴。そのため近年では、日本でもこの様式を住宅建築に取り入れる機会が増えてきてきます。それと同期して、ラップサイディングの認知度も広まってきているのです。
一般的なサイディング材との主な違いは「施工方法」
日本では窯業(ようぎょう)サイディングや金属系サイディング、木質系サイディングなどが一般的です。ラップサイディングで使用する資材自体は基本的に、窯業系や金属系、木質系などのサイディングと同様と考えてよいでしょう。
ラップサイディングの特徴は、その施工方法にあります。ラップサイディングでは、幅の細いサイディング(板)を1枚1枚重ね張りにして仕上げていきます。
しかもほかのサイディングと違って、コーキング材を必要としません。代わりに、質材の接続部分に特殊な加工を施しています。このおかげで、重なった資材に独特の陰影ができ、素材の色合いを引き立たせてくれるのです。こうして、ラップサイディング特有の、温かみと高級感の同居する雰囲気を演出しつつ、住宅全体を包んでくれます。
ラップサイディングの特徴は、その施工方法にあります。ラップサイディングでは、幅の細いサイディング(板)を1枚1枚重ね張りにして仕上げていきます。
しかもほかのサイディングと違って、コーキング材を必要としません。代わりに、質材の接続部分に特殊な加工を施しています。このおかげで、重なった資材に独特の陰影ができ、素材の色合いを引き立たせてくれるのです。こうして、ラップサイディング特有の、温かみと高級感の同居する雰囲気を演出しつつ、住宅全体を包んでくれます。
何がいいの?外壁材にラップサイディングを使う、2つの大きなメリット
ラップサイディングのメリットは、デザイン性やメンテナンス性に優れていることです。ここでは、外壁材にラップサイディングを用いる利点を2つピックアップし、それぞれ詳しく解説していきます。
外壁に立体感。独特の陰影が印象的な「高いデザイン性」
ラップサイディングによって生まれる陰影は、光の加減で表情が変わります。こうした風合いはラップサイディング最大の特徴で、ほかの施工方法で再現することは困難です。
メインの外壁とする以外にも、玄関周りやベランダなど、部分的にラップサイディングを導入すれば、外観のアクセントとして利用できるでしょう。
メインの外壁とする以外にも、玄関周りやベランダなど、部分的にラップサイディングを導入すれば、外観のアクセントとして利用できるでしょう。
加えて、カラーやデザインの選択肢が多いことも魅力の1つです。基本的には、窯業系・金属系・木質系などと同様の質材を用いるので、それらの豊富なデザインをそのまま使えるメリットもあります。ホワイトやベージュなど落ち着いたカラーでも、ラップサイディングなら十分な存在感を放ってくれます。
施工方法の違いによる「メンテナンスコストの節約」
ラップサイディングは、ほかの外壁材とは異なり、板材の張り合わせにシーリング材を使用しません。使用するとしても、四隅や窓周りという非常に限られた部分にのみです。
どんなに耐久性の高い外壁材も、シーリング材の劣化によって、5〜10年に1度はメンテナンスが必要になります。その点、シーリングレスのラップサイディングなら、メンテナンスのコストを最小限に抑えられるでしょう。ランニングコストを抑えたい人にはオススメの工法と言えます。
どんなに耐久性の高い外壁材も、シーリング材の劣化によって、5〜10年に1度はメンテナンスが必要になります。その点、シーリングレスのラップサイディングなら、メンテナンスのコストを最小限に抑えられるでしょう。ランニングコストを抑えたい人にはオススメの工法と言えます。
デメリットはある?ラップサイディングを選ぶ前に知っておきたい注意点
お手入れに手間がかからず、メンテナンス費用を最小限に抑えられるラップサイディングですが、注意すべきデメリットもあります。ここでは、ラップサイディングを選ぶ前に知っておきたいデメリットや注意点などを紹介します。
一般的な窯業系サイディングと比較すると、初期費用が高くなりやすい
まず、初期費用が高くなりやすいという点が挙げられます。
例えば、日本の住宅で頻繁に使用される「窯業(ようぎょう)系サイディング」と比べてみましょう。この窯業系サイディングの費用相場は、3,500〜5,000円/㎡ほどで、工事総額は200万円前後になることが多いと言われています。
一方でラップサイディングは、窯業系サイディングを基準とすると、1.2〜1.5倍ほどの費用がかかるでしょう。ラップサイディングでは、1枚1枚板材を張り合わせていくため手間がかかり、施工期間が長くなりやすいのです。その分、人件費などの経費もかかるため、費用が膨らみやすいと言えます。
例えば、日本の住宅で頻繁に使用される「窯業(ようぎょう)系サイディング」と比べてみましょう。この窯業系サイディングの費用相場は、3,500〜5,000円/㎡ほどで、工事総額は200万円前後になることが多いと言われています。
一方でラップサイディングは、窯業系サイディングを基準とすると、1.2〜1.5倍ほどの費用がかかるでしょう。ラップサイディングでは、1枚1枚板材を張り合わせていくため手間がかかり、施工期間が長くなりやすいのです。その分、人件費などの経費もかかるため、費用が膨らみやすいと言えます。
また、複雑な形状の住宅などでは、ラップサイディングが使用できない箇所が発生することも。そのため、部分的に異なる外壁材を導入するケースもあります。こうした時は、単一の外壁材で済む場合と比べて、費用がかさみやすくなるでしょう。
バルコニーの風穴など、細かいデザインが難しいことも
ラップサイディングでは、長細い板を1枚ずつ張り合わせて、縞模様を作っていきます。これにより独特の高級感が演出できますが、「細かい部分の張り合わせは難しい」というデメリットも。
具体的には、「バルコニーに風穴を開けられない」「玄関前に採光用の穴を開けられない」などの制約が、ラップサイディングでは生じることもあります。
また、ラップサイディングは、通常の外壁よりもボリュームがあり、施工には多くの外壁面積を要します。そのため、「ドアや窓を小さめにしないと、ラップサイディングを導入できない」というケースも生じ得ます。住宅全体のバランスが、理想の設計イメージとずれてしまうこともあるので注意しましょう。
具体的には、「バルコニーに風穴を開けられない」「玄関前に採光用の穴を開けられない」などの制約が、ラップサイディングでは生じることもあります。
また、ラップサイディングは、通常の外壁よりもボリュームがあり、施工には多くの外壁面積を要します。そのため、「ドアや窓を小さめにしないと、ラップサイディングを導入できない」というケースも生じ得ます。住宅全体のバランスが、理想の設計イメージとずれてしまうこともあるので注意しましょう。
実際いくらかかる?ラップサイディングで外壁をリフォームする場合の費用目安
先述したように、ラップサイディングの費用目安は、一般的な窯業サイディングと比べて1.2〜1.5倍程度です。単価は4,200〜7,500円/㎡ほど、工事総額は180〜345万円ほどを目安とするとよいでしょう。
ただし、メンテナンス費用は安く済むと期待できます。そのため長期的には、コストパフォーマンスがよいケースも少なくありません。
「トータルでは安くなるラップサイディングを導入する」「住宅を建て替えるかもしれないので、初期費用の安い外壁材にする」など、今後の展望やリフォームの優先順位なども考慮した上で、適切なサイディングを選んでみてください。
ただし、メンテナンス費用は安く済むと期待できます。そのため長期的には、コストパフォーマンスがよいケースも少なくありません。
「トータルでは安くなるラップサイディングを導入する」「住宅を建て替えるかもしれないので、初期費用の安い外壁材にする」など、今後の展望やリフォームの優先順位なども考慮した上で、適切なサイディングを選んでみてください。
外観へのこだわりが伝わる!アーリーアメリカンな雰囲気がオシャレな、ラップサイディングの施工例5選
ラップサイディングを使用した、こだわり溢れる施工事例をピックアップ。アメリカ西海岸風の外観や、童話のようなカントリースタイルの住宅など、魅力的なデザインの住宅を集めました。新築や、外壁リフォームを検討中の人は、ぜひ参考にしてください。
アメリカ西海岸風のデザインが可愛い!機能性も高い、東レのラップサイディングを採用した事例
「TORAY」より、「東レ」のラップサイディングを使用した施工例です。ライトブルーのラップサイディングをメインとして使用し、ベランダや付帯部分、玄関ドアなどは白に塗装。屋根のグレーが締め色となり、アメリカ西海岸風の爽やかでレトロな住宅に仕上がりました。
ガレージと一体化した横長のフォルムが印象的。落ち着いたアッシュグレーの色合いも素敵な事例
via suumo.jp
「SUUMO」より、ガレージと一体化した横長のラップサイディングが印象的な住宅を紹介します。こちらでは、アッシュグレーのラップサイディングを全面に使用しています。
外観を落ち着いたカラーでまとめつつも、ラップサイディングの効果により、存在感のある佇まいを実現。アメリカの街を思わせるミッドセンチュリーモダンなデザインです。延べ床面積は174.25㎡、施工費用は2,722万円です。
外観を落ち着いたカラーでまとめつつも、ラップサイディングの効果により、存在感のある佇まいを実現。アメリカの街を思わせるミッドセンチュリーモダンなデザインです。延べ床面積は174.25㎡、施工費用は2,722万円です。
ホワイトとのコントラストも良バランス!グリーンのラップサイディングが青空に映えるサーファーズハウス
Instagramで見つけた@nagaishikensetsu_co.ltdさんの投稿からピックアップ。メインの外壁はグリーンのラップサイディング、付帯部分と玄関ドア、テラスの柵などはホワイトで塗装し、テラスはダークブラウンの木目を採用しました。カラーのコントラストがバランスよく、統一感がありながらも温かみを感じる印象的な外観です。
グレーの屋根との組み合わせが◎!まるで童話に出てきそうなカントリースタイルの家
Instagramより@at_natureさんの投稿を紹介します。白のラップサイディングにグレーの屋根を施し、玄関アプローチに枕木を敷き詰めました。自然素材を生かした風合いが可愛らしく、童話に登場しそうなカントリースタイルのデザインがポイントです。
時間帯によって表情を変える壁。ライティング次第で、夜の雰囲気も絵になる事例
Instagramで見つけた@americanhouse1199さんの住宅を紹介。白いラップサイディングを施した外壁は、時間帯によってさまざまな陰影の表情が楽しめます。夜間にポーチの照明を点ければ、コントラストの効いた美しい陰影が、家全体に広がります。ラップサイディングのデザインと、光の演出を組み合わせて、魅力的なエクステリアを実現している事例です。
高級感漂うデザイン性が魅力のラップサイディング。「ほかとは違うオシャレな外観にしたい」「レトロなアメリカンスタイルの住宅にしたい」という人にぴったりでしょう。
初期費用はやや高めですが、メンテナンスコストを削減できるメリットも。長期的に見れば、コストパフォーマンスがよい資材と言えるでしょう。
自宅に合ったラップサイディングについてより詳しく知りたい人は、「カシワバラ・コーポレーション」にご相談ください。外観リフォームの豊富な実績を活かし、予算やリフォームイメージに合った、最適な提案をいたします。
高級感漂うデザイン性が魅力のラップサイディング。「ほかとは違うオシャレな外観にしたい」「レトロなアメリカンスタイルの住宅にしたい」という人にぴったりでしょう。
初期費用はやや高めですが、メンテナンスコストを削減できるメリットも。長期的に見れば、コストパフォーマンスがよい資材と言えるでしょう。
自宅に合ったラップサイディングについてより詳しく知りたい人は、「カシワバラ・コーポレーション」にご相談ください。外観リフォームの豊富な実績を活かし、予算やリフォームイメージに合った、最適な提案をいたします。
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