カビ&汚れスッキリ!珪藻土壁の正しいお手入れ方法
珪藻土には湿度を調整する機能や、脱臭効果が備わっているため、家の内壁に取り入れることでさまざまなメリットが見込めます。当記事では、珪藻土壁のメリットやデメリット、お手入れの方法などについてご紹介します。ご自宅のリフォームを検討中の人は、ぜひ参考にしてください。
公開日 2020.02.15
更新日 2022.01.07
珪藻土壁に付いた汚れは、ちょっとやそっとのことでは落ちないと考えている方は多いでしょう。そこで、珪藻土壁に付いたカビや汚れの落とし方についてご紹介します。また、珪藻土壁の特徴やメリット・デメリットについてもわかりやすく解説していますので、珪藻土壁をご存知でない人にも分かりやすい記事となっています。壁のDIYやリフォームに興味がある人は、ぜひご一読ください。
人気の珪藻土壁にはどんな特徴がある?
近年、自宅の壁材に珪藻土を取り入れるご家庭が増えてきています。従来の漆喰壁とはどのような違いがあるのでしょうか。まずは、珪藻土の特徴やメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。
珪藻土ってどんなもの?
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珪藻土とは自然素材の一種で、珪藻という植物性プランクトンの化石が堆積してできた土のことをいいます。二酸化ケイ素を主成分とするため、耐久性・耐火性に優れる点が特徴です。また、吸水性にも優れることから、主にバスマットやコースターといった珪藻土を加工した製品も数多く販売されています。
壁材としては、着色料を配合することで多彩な色合いに変化させられる点が、漆喰とは異なります。漆喰壁は、寒い時期になると「白華現象」によって表面に白いムラが生じることがあるため、もともと白系統のものが多くなりがちです。一方、珪藻土壁は白やベージュといったベーシックな色合いはもちろん、青やオレンジなどの鮮やかな色彩も出せるので、お部屋の雰囲気に合わせて自由に選べます。天然由来の素材でもあるため、自然素材にこだわりたい人におすすめです。
壁材としては、着色料を配合することで多彩な色合いに変化させられる点が、漆喰とは異なります。漆喰壁は、寒い時期になると「白華現象」によって表面に白いムラが生じることがあるため、もともと白系統のものが多くなりがちです。一方、珪藻土壁は白やベージュといったベーシックな色合いはもちろん、青やオレンジなどの鮮やかな色彩も出せるので、お部屋の雰囲気に合わせて自由に選べます。天然由来の素材でもあるため、自然素材にこだわりたい人におすすめです。
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珪藻土のメリット
珪藻土を壁材に取り入れるメリットの一つに、調湿効果が挙げられます。珪藻土の高い吸水性によって空気中の水分を調節し、快適に過ごしやすい湿度に保ってくれます。これは、珪藻土には目に見えないほどの極小の孔が無数に開いていて、そこから空気中の水分を吸収・放出しているためです。ゆえに珪藻土壁は「呼吸する壁」ともいわれ、高温多湿な気候である日本で人気が高まってきています。
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また、吸水性の高さは脱臭力にも直結します。においの原因は空気中に存在する化学物質だといわれていますが、これらの化学物質は水分に溶ける性質があります。空気中の水分に溶け込んだにおい物質が、水分と一緒に珪藻土壁に吸収されるため、炭と同様の消臭効果が期待できるのです。なお、珪藻土には吸収した水分を放出する機能も備わっていますが、におい物質の放出速度は大変遅く、人間が感知できるレベルのものではないため、不快なにおいを放出する心配はないでしょう。
加えて珪藻土は耐火性にも優れているため、火災に強いというメリットもあります。特に純粋な自然素材のみで構成された珪藻土は、熱したところで火はおろか、煙すら立たないほどの耐火性を誇ります。珪藻土の融点は約1250℃といわれており、建材以外では耐火レンガや七輪などの素材としても使われています。
加えて珪藻土は耐火性にも優れているため、火災に強いというメリットもあります。特に純粋な自然素材のみで構成された珪藻土は、熱したところで火はおろか、煙すら立たないほどの耐火性を誇ります。珪藻土の融点は約1250℃といわれており、建材以外では耐火レンガや七輪などの素材としても使われています。
珪藻土のデメリット
珪藻土は吸水性に優れるあまり、液状の汚れまで吸収することがあります。たとえば醤油が飛び散った場合、ビニールクロスの壁紙であればすぐに拭き取ることで汚れは残りませんが、珪藻土壁の場合は醤油の飛沫を吸収し、そのまま色を残してしまいます。
また、漆喰とは違い、凝固剤やつなぎの影響を受けやすい点もデメリットです。珪藻土単体では凝固しないため、基本は合成樹脂やセメント、石膏などの凝固剤を混ぜ合わせて使います。その際、合成樹脂が珪藻土の表面の孔を覆ってしまい、珪藻土の強みである消臭力や調湿機能が十分に発揮できなくなります。一般的には、珪藻土の含有率が50%を下回ると、調湿機能が漆喰に劣るといわれています。上述のメリットを期待するのであれば、珪藻土の含有率が50%以上のものか、凝固剤に含まれる自然素材の比率が高いものを選ぶ必要があります。
ほかにも、珪藻土壁は粉を落としやすいというデメリットもあります。珪藻土壁の表面は若干砂っぽく、ざらざらとしています。そのため、手でこすると細かい粉が落ち、衣服や頭髪に付着することがあります。
ほかにも、珪藻土壁は粉を落としやすいというデメリットもあります。珪藻土壁の表面は若干砂っぽく、ざらざらとしています。そのため、手でこすると細かい粉が落ち、衣服や頭髪に付着することがあります。
もっとも、現在では滑らかな質感の珪藻土もあるため、粉の飛散が気になる人はそちらを選ぶとよいでしょう。
カビや汚れを落とす珪藻土壁のお手入れ方法
珪藻土壁のお手入れの仕方についてご紹介します。カビやシミ、手垢など種類ごとに詳しく見ていきましょう。
珪藻土のカビを落とす方法
珪藻土には調湿機能がありますが、カビの繁殖を防げるわけではありません。お手入れの仕方によっては、カビが生えることがあります。原因としては、湿度が多い場所に放置していることや、汚れを溜めっぱなしにしていることが挙げられます。梅雨時や浴室などでは、ほかの壁材と同様にカビが繁殖しやすくなります。こまめに換気を行い、カビの繁殖を防止しましょう。
もしもカビが生えてしまったら、消毒用のエタノールスプレーで殺菌するのがおすすめです。カビの生えた箇所にスプレーを吹きかけ、布でやさしく拭き取ってください。この際、力を入れすぎると壁表面の粉が落ちる可能性があるため、注意が必要です。
もしもカビが生えてしまったら、消毒用のエタノールスプレーで殺菌するのがおすすめです。カビの生えた箇所にスプレーを吹きかけ、布でやさしく拭き取ってください。この際、力を入れすぎると壁表面の粉が落ちる可能性があるため、注意が必要です。
その後、スプレーした箇所をよく乾燥させ、再度スプレーを吹きかけてまた乾燥させると、カビがきれいに除去できるはずです。
ちなみに、エタノールには消毒用(濃度80%)と無水(濃度99%)の2種類がありますが、カビ除去に際しては前者のほうが効率的です。後者の場合、精製水などで消毒用エタノールと同程度まで薄めなければ殺菌作用をほぼ見込めません。また、エタノールは火気厳禁なので、完全に乾くまでは火気を近付けないよう十分注意しましょう。
ちなみに、エタノールには消毒用(濃度80%)と無水(濃度99%)の2種類がありますが、カビ除去に際しては前者のほうが効率的です。後者の場合、精製水などで消毒用エタノールと同程度まで薄めなければ殺菌作用をほぼ見込めません。また、エタノールは火気厳禁なので、完全に乾くまでは火気を近付けないよう十分注意しましょう。
珪藻土についたシミの落とし方
手垢や摩擦による軽いシミは、消しゴムを使って落とせます。やさしく消しゴムでこすって落としましょう。サンドペーパーがあれば、表面を薄く削ることでも対応できます。
醤油などの深いシミの場合は、漂白剤の使用がおすすめです。ただし、珪藻土に含まれた着色料まで漂白する恐れがあるため、色付きの壁はなるべくサンドペーパーで汚れを削ぎ落とし、そこから上塗りするほうが無難でしょう。上塗りの方法としては、霧吹きなどで表面を軽く濡らして、水で練った珪藻土を周囲に馴染むように塗り、乾燥させれば完了です。
醤油などの深いシミの場合は、漂白剤の使用がおすすめです。ただし、珪藻土に含まれた着色料まで漂白する恐れがあるため、色付きの壁はなるべくサンドペーパーで汚れを削ぎ落とし、そこから上塗りするほうが無難でしょう。上塗りの方法としては、霧吹きなどで表面を軽く濡らして、水で練った珪藻土を周囲に馴染むように塗り、乾燥させれば完了です。
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珪藻土の手垢や擦り傷の落とし方
消しゴムでも落とせない手垢には、メラミンスポンジを使ってこする方法がおすすめです。メラミンスポンジとは、洗剤を使わずに水だけ汚れを落とせるスポンジのことで、ドラッグストアなどで簡単に手に入ります。少量の水を含ませ、かたく絞ってから汚れのある箇所にピンポイントで当てましょう。
また、深めの引っ掻き傷には紙ヤスリが役立ちます。目の細かな紙ヤスリを使い、力加減に注意しながら汚れを削ぎ落としましょう。削りすぎると、その部分だけ質感が滑らかになってしまい、かえって悪目立ちする恐れがあります。
また、深めの引っ掻き傷には紙ヤスリが役立ちます。目の細かな紙ヤスリを使い、力加減に注意しながら汚れを削ぎ落としましょう。削りすぎると、その部分だけ質感が滑らかになってしまい、かえって悪目立ちする恐れがあります。
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どうしても気になる汚れはプロに相談!
珪藻土壁の質感や模様を損ねずにケアしようと考えると、独力ではどうしても限界があります。もしも気になって仕方がない汚れがある場合は、専門のリフォーム業者に相談してみるのも一つの手です。
珪藻土の壁をリフォームする参考価格
珪藻土の塗装にかかる費用は、1㎡につき3,000~6,000円程度が相場です。仮に6畳のお部屋に施工する場合、壁のみで6万~10万円程度、天井も併せると10万〜18万円ほどかかります。一方、クロス貼りは1㎡につき1,200~2,300円程度です。こちらも6畳のお部屋を例にすると、壁のみで2.4万~4.6万円程度、天井も併せると3.6万〜6.9万円ほどかかります。
リフォームするならデザイン選びを楽しもう!
珪藻土は塗り方によって、さまざまな見た目に仕上げられます。たとえば「扇仕上げ」は、扇型の塗り目が残ることで、和を彷彿させるデザインになります。
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また「スパニッシュ仕上げ」は、鏝(こて)を縦・横・斜めに押さえつけることで、味のある独特なデザインに仕上がります。
このほかにもさまざまなデザインから選べるため、気に入ったものがあればぜひチェックしてみてください。
珪藻土壁は独特の味や多数のメリットを有する反面、意外にもデリケートなケアを要します。今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ気になる汚れのケアに挑戦してみてください。独力では難しいと判断した場合は、専門のリフォーム業者に相談してみるのもおすすめです。プロの視点から、有益なアドバイスをもらえるかもしれません。
珪藻土壁は独特の味や多数のメリットを有する反面、意外にもデリケートなケアを要します。今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ気になる汚れのケアに挑戦してみてください。独力では難しいと判断した場合は、専門のリフォーム業者に相談してみるのもおすすめです。プロの視点から、有益なアドバイスをもらえるかもしれません。
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