材料費0円の名作が誕生!来客時に壁から飛び出す魔法のハンガーフックをDIY
リビングや玄関先にあると来客時に便利なハンガーフック。ですが、ずっと置いてあっても嵩張るし、必要な時だけ魔法のように出てきてくれたら...と思ったことはありませんか?今回はワンタッチで壁から飛び出す、そんな魔法のようなハンガーフックを端材を使ってDIYしていきたいと思います!
公開日 2022.03.15
更新日 2023.04.15
INDEX目次
はじめに
突然ですが、いま欲しい家具はありますか?普段の暮らしの中で、「この場所にあれが欲しいな...」というインテリア欲は止まることなく沸き上がってきますよね。かくいう私もその1人。家中を見渡しては私の中の悪魔が妄想を膨らませ、「でもそんなの置いたら邪魔じゃないか!」と叫ぶ私の中の天使がギリギリのところで止めに入るという攻防を幾度となく繰り返しているのです。
でも、ここで諦めるようではDIYer失格!それなら“必要な時だけ現れる魔法のようなインテリア”を作るまでです。さあ同じ悩みを持ったみなさま方、今こそノコギリとドライバーを手に取り、私に続いてください。
でも、ここで諦めるようではDIYer失格!それなら“必要な時だけ現れる魔法のようなインテリア”を作るまでです。さあ同じ悩みを持ったみなさま方、今こそノコギリとドライバーを手に取り、私に続いてください。
作るもの
というわけで、今回作るのはこちらのハンガーフック。ご覧の通り4つのフックを備えていて、来客時などに上着やキャップを収納することができます。さらに、壁付けタイプとなっているため邪魔になりがちな“脚”の部分がなく、お部屋のスペースが限られていても気軽に設置することができるのも嬉しいポイントとなっています!
そしてもう一つ仕掛けが。実は、図のように少し持ち上げると直角に折り畳むことができるんです。元々省スペースなプロダクトですが、これによってさらにその存在感を減らすことに成功した上、カチャッとワンタッチで開閉する技アリなポイントも備えさせることに成功しました。
材料
ラワン合板 12mm
ベニヤ板 5.5mm
丸棒 φ9mm
※厚みなどに厳密な指定はありませんので、端材として手元に残っている木材から近いものを使ってもらえればOKです!
ベニヤ板 5.5mm
丸棒 φ9mm
※厚みなどに厳密な指定はありませんので、端材として手元に残っている木材から近いものを使ってもらえればOKです!
STEP.01 フック部分を切り出す
それでは作業に入っていきましょう!まずはベニヤ板にハンガーフックが折り畳まれる際に必要な鍵穴と、ハンガーを掛けるためのフック部分を切り出していきます。この時、鍵穴は9mmの丸棒が通ることを意識して10mm幅で描いていきましょう。
ここの寸法が少し複雑なので、先にこの記事の最後に添付してある図面をダウンロードして完成形をイメージしていただくと良いと思います。こちらを頭に入れた上で、作業工程を読み進めてみてください!
ここの寸法が少し複雑なので、先にこの記事の最後に添付してある図面をダウンロードして完成形をイメージしていただくと良いと思います。こちらを頭に入れた上で、作業工程を読み進めてみてください!
それぞれの下絵が描けたら、10mmビットドリルを使って端と端に穴を開けていきます。この時、写真のように下に端材を当てながら作業しないと木が割れてしまう危険性があるため、お忘れなく!
各ポイントに穴を開け終わった様子がこちら。今回、フックは内側に丸みを持たせるようなデザインにしているため、写真のようにドリル穴が上手くフックの外径にかかるようにして丸みを表現しています。
それでは、穴を起点にしてジグソーでフックと鍵穴部分を下絵の通りにカットしていきます。先ほどドリルで開けた穴に向かって直線でカットすれば、写真の通り丸みのあるフックが完成します。ここの形は仕上がりのビジュアルにかなり影響しますので、慎重に行ってください。
ここはお好みでも大丈夫ですが、仕上がりをよくするために先端は形を整えて丸みを付けておきたいと思います。
カットが終わったら、一度丸棒を通してみて幅が足りているか確認しましょう。もし引っかかってしまい動きが悪いようであれば、再度カットして調整してみてください。
カット後はバリが出てしまっていると思うので、ヤスリで磨いておきましょう。特にフック部分は手で触ることも多い箇所になるため、触り心地がよくなるまで念入りに磨いておくことをオススメします。
STEP.02 フックを塗る
カットが終わったら、オイルステインを使って色を塗ればフック部分は完成です。
最近は無塗装で仕上げてしまうことも多かったのですが、今回は手元にあった端材を使ってのDIYなので、少しでも見栄えするための工夫ですね。もちろん、お部屋の雰囲気に合わせて色のついたペンキで塗装するのもOK。実際に設置する壁に当ててみながら考えるとよいでしょう。
最近は無塗装で仕上げてしまうことも多かったのですが、今回は手元にあった端材を使ってのDIYなので、少しでも見栄えするための工夫ですね。もちろん、お部屋の雰囲気に合わせて色のついたペンキで塗装するのもOK。実際に設置する壁に当ててみながら考えるとよいでしょう。
STEP.03 土台を作る
フック部分が終わったら、次は壁に取り付けるための土台部分を作っていきましょう。写真のように、丸棒を横に渡しておくことでフックを取り付けることができ、鍵穴を利用すれば折り畳むこともできる今回の肝となるパーツなので、心して作っていきましょう!
まず、用意していたラワン材を横幅160、高さ60mmの長方形にカットします。
その後、ラフで大丈夫なので4つ角に曲線を描き、ジグソーを使って角を落として丸くしていきます。この時、ペンキ缶などの丸みのあるものをガイドに当てながら描くと上手くいきますので、試してみてください。
STEP.04 丸棒を固定するパーツを作る
次に、丸棒を台座に固定するためのパーツを作っていきましょう。ラワン材から60mmの正方形を2つ、切り出してください。
正方形に切り出したこのパーツですが、このままでは斜めに作ったハンガーフックと微妙に角度が合いません。そこで、フックを折り畳んだ際の傾斜に合わせてカット。
上部をフックの斜面に合わせたらこのような形に。フックが下に折り畳まれた際、フックとラワン材の角度が揃うので見た目のクオリティが上がりますね!非常に細かい部分ではありますが、神は細部に宿ります。しっかり仕上げていきましょう。
次に丸棒を取り付けられるよう、フックを取り付ける位置に合わせてラワン材に10mmの穴を開けていきましょう。丸棒を取り付ける位置は、鍵穴の一番上に位置する箇所。こうすることで開いたときの状態を保持してくれる構造となっています。
この時、ラワン材の穴を開ける位置は図の通り。ここが左右でズレてしまうと仕上がりに歪みが出てしまいますので、寸法通りになるよう慎重に作業していきましょう。
左右のラワン材に同じように穴を開けた様子がこちら。これでラワン材とフックの取り付けまでが完了したので、もう一息!がんばりましょう。
STEP.05 土台と立ち上げを固定する
いよいよ各パーツの接合です。穴を開け終わったラワン材2つに木工ボンドを塗り、指で薄く塗り広げてください。接着位置は写真をご確認いただきたいのですが、丸棒を通すための穴が上部にくるようなイメージです。
ラワン材とフックを丸棒によって連結し、その状態で土台に合わせていきます。そして少しずつ左右の間隔を詰めていき、フックがグラつかないよう両側から支えるような状態にしてください。
ラワン材をフックにぴったりと寄り添わせることができたら、裏面からスリムビスを使って固定しましょう。この時、木材の積層に向かって打ち込むことになりますので、ドリルで下穴を開けてから作業することをオススメします。
完成
以上で、完成です!いかがでしょう、なんだか少年ハートを刺激されるとてもかっこいいプロダクトに仕上がりましたね。さらに、フック部分だけステインで着色したことで見た目にもメリハリが出て、程よい存在感が醸し出されているのではないでしょうか。
そして何より、このプロダクトの真骨頂はその利便性!早速使ってみましょう。
そして何より、このプロダクトの真骨頂はその利便性!早速使ってみましょう。
設置
お部屋の壁に取り付けてみた様子がこちら!いかがでしょう、とても端材から生まれたとは思えないほど完成度が高く、ミニマルで洗練された印象を受けます。実際に少し重量のある上着をかけてみてもグラつくこともなく、安定感も申し分なさそう。
さらに、ビジュアルは木の温かみがありつつ、ギザギザとしたクールな形状からはメンズライクな雰囲気もビシビシと感じ、幅広いタイプのお部屋で使っていただけそうです。
さらに、ビジュアルは木の温かみがありつつ、ギザギザとしたクールな形状からはメンズライクな雰囲気もビシビシと感じ、幅広いタイプのお部屋で使っていただけそうです。
実際にハンガーフックを使いたいと思ったら、このようにワンタッチで壁から引き出すことができます。このような可動式のものを作るといつもですが、変形というのはどうにも少年ハートをくすぐられて、つい何度も動かしてみたくなりますね。ちなみに、コートだけでなく先端にはキャップなども引っ掛けることができ、使い道も滝に渡りそうです。
最後に小ネタですが、このように収納した形でも浅めにフックを利用することができます。紐を使って軽めのグリーンを引っ掛けてみたりなど、思い思いの使い方を模索してみてください!
まとめ
壁から飛び出るハンガーフック、いかがでしたでしょうか。普段は一切場所を取らず、来客などの必要な時にだけ現れる、まるで魔法のようなインテリアとなりました。ちなみに今回はあくまでハンガーフックということで制作しましたが、丸棒を使った収納技を応用すれば“壁から飛び出す〇〇シリーズ”はいくらでも作り出すことができます。アイデアのある方はぜひ今回のDIYレシピをアレンジして、オリジナルのプロダクト開発に挑戦してみてください。
撮影:薮内努(TAKIBI)
監修:岩西剛
監修:岩西剛
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