小麦を主役とした爽やかな喉越し
手をかけ、こだわりを注いで作られるクラフトビール。DIYer(s)が常に注目しているDIYの聖地・ポートランドもクラフトビールが有名で、同都市は“世界のBESTビール都市”の第1位に選ばれている。そんな、DIYerにぴったりの嗜好品にフィーチャーする連載【木曜日のBEER HUNTER】。前回に引き続き、プレスブロガー佐藤涼実さんが登場します。
公開日 2016.12.22
更新日 2022.01.07
早いものでVOL.04となる今回は「ウィートキングウィット」(ベアードビール)をピックアップ。この一杯を堪能するべくベアードビールの直営店である「ベアード・タップルーム 高田馬場」に行ってきました。
¥1,000(500ml) 、¥600(250ml)
前回に引き続きゲストは佐藤涼実さん。お酒はビール党という彼女に今回も参加してもらいました。
クラフトビールのバイイングなどを行うTHE GOOD BEER HUNTER TOKYOの田嶋さん(右)と名村さん(左)とともに恒例の乾杯でスタート。
—前回は「湘南ゴールド」(サンクトガーレン)でオレンジを使ったクラフトビールでしたが、今回は小麦を主役とした一杯。早速ですが、特徴を教えてください。
(田嶋)「今回のウィートキングウィットはベアードビールが定番で展開している12種類の中から、涼実ちゃんに女性目線で選んでもらいました。ヴァイツェン(※)に似た濁りのある金色。小麦はタンパク質が多いので濁りが強くなってしまうんですが、ベアードビールは“無濾過”が信条なので、あえて生かしているんです。あと、スパイスやフルーツを一切加えてないのに、酵母の発酵過程で生じた酸味のある甘い香りが特徴ですね」
※ヴァイツェン=白ビール。苦味が少なく、フルーティな香りが特徴のビール。
※ウィットの言葉の意味はホワイト(白)。
—ご自身で選んで、飲んでみた感想はいかがですか?
(佐藤)「苦味が全然ないから、爽やかで飲みやすい。あと炭酸もそこまで強くないので、ビールが苦手だって人にも一回飲んでみてほしいですね。個人的にすごく好きです。あとこのビールは泡立ちがいいんですね」
(田嶋)「小麦のタンパク質によって、泡立ちがよくなってるんです。なんなら栄養まで加えているんですよ」
—確かに今まで紹介してきたクラフトビールとは見た目が違いますね。ちなみに前回は神奈川でしたが、こちらはどこで作られているんですか?
(名村)「ベアードビールは静岡県の修善寺にブルワリーがあります。水がキレイでわさびの産地としても知られていて、わびさびジャパンペールエールといった変わり種も展開しているんですよ。日本のクラフトビールは、名産物を生かして地方で作られてることが多いですね」
(佐藤)「わさび!どんな味なんですか?」
(名村)「これは苦味が強めですね。機会があったら挑戦してほしい一杯。嫌そうな顔してたけど、わさびが苦手なの?」
(佐藤)「むしろ大好きです(笑)。お酒だけでなく、おつまみになるモノはだいたい好きなんですよ」
—今回おつまみとしてピックアップされたのが串揚げ。THE居酒屋的な一品ですが、いかがですか?
左から、レンコン串¥250、ナス¥250、うずら串¥150、豚バラ¥250、紅しょうが¥150
(田嶋)「ベアードビールの直営店はここ以外にも中目黒、原宿、横浜、沼津にあるんですが、店舗によってメイン料理が違うんです。ここ高田馬場は串揚げ。クラフトビールと串揚げって連想しにくいと思うんですが、これがまた進むんですよ。個人的にイチオシは紅しょうが」
(佐藤)「紅しょうがの串揚げってのは新鮮。でも串揚げは好きなので嬉しいです。私的にちょっとオシャレなところより、こういう居酒屋メニューが食べられるお店のほうが好みなんですよ」
(名村)「このお店は梅水晶とか牛すじ塩煮込みといった居酒屋の定番メニューもあるからばっちりだね。vol.01で紹介したタイヨウ酒場もオススメだよ。普段はどこあたりで飲むの?」
(佐藤)「新宿が多いですね。渋谷はどうも怖いイメージがあって苦手。あとは家でも飲みます。実家住まいなので、父と晩酌することもありますね」
(名村)「それすごくいい。お父さん嬉しいだろうな〜。自分が息子と将来飲めることを想像しただけで泣きそう(笑)」
(佐藤)「さすがに泣いてる姿は見てないけど、確かに父のほうから乾杯って言ってきますね(笑)」
—心温まるエピソード。自分の将来もそうであってほしいなと願いたいです(笑)。ちなみにいつもどのくらいの量を飲まれるんですか?
(佐藤)「多くても中ジョッキで5杯ぐらいですね。ちゃんぽんは悪酔いするってわかってるんでやらないです(笑)」
(田嶋)「21歳にしてそこまでお酒の飲み方がわかってるってすごいね。僕らがその年代の頃なんか、ひたすら飲んでたよ(笑)」
(名村)「クラフトビールのお店を2軒行ってみたけど、印象は変わった?」
(佐藤)「そうですね。やっぱり最初のイメージで独特な香りや味のモノばかりと思っていたんですが、前回と今回のように飲みやすいのもあるんだなって思いました。いい意味で普段飲んでるビールに近いモノもあるっていう」
(名村)「価格の部分ではどうかな?」
(佐藤)「普段飲んでるモノに比べたら、どうしても高いイメージになると思います。だけど、一杯の量は中ジョッキより多いし、飲みごたえもあるから手が出ないという感じにはならないですね。今回同行させてもらって、友達にも勧めたくなりました」
(田嶋)「男性にこういうお店に連れてきてもらえるのはどう?」
(佐藤)「いいと思います!普段行くお店とまた違った雰囲気で楽しかったです。学校の友達ともクラフトビール飲み行こうって話にはならないので、きっと知らないと思う。こういうお店がもっと周囲に広まったら嬉しいですね」
(田嶋)「その訴求を僕たちが頑張らないといけないですね。クラフトビールがもっと生活の中の自然なモノになることが僕たちの願いなので。でも涼実ちゃんが興味を持ってくれたのは嬉しい。こういった地道な活動もきっと何かに繋がると思うので」
以上、【木曜日のBEER HUNTER】のvol.04をお届けしました。今回伺った高田「ベアード・タップルーム 高田馬場」は外装のイメージとは打って変わって、和風の古民家を意識した落ち着いた雰囲気。隠れ家的なお店を探しているという方にオススメです。また、クラフトビールの種類も20タップと豊富なので、いろいろな種類が楽しめますよ。高田馬場にお立ち寄りの際はぜひ利用してみてください。
SHOP INFORMATION
ベアード・タップルーム 高田馬場
住所:東京都新宿区高田馬場3-2-14
電話番号:03-5332-7795
営業時間:17:00〜24:00(月〜金) 12:00〜24:00(土日祝)
定休日:なし
PROFILE
佐藤涼実
さとうすずみ/現役大学生ながらサロンモデルとして活躍するほか、自身のファッションスタイルでも人気を集め、多くのスナップで誌面やwebマガジンに登場している。また、インスタグラマー向けブログサービス「PRESS(プレス)」のオフィシャルブロガーでもある。
URL:https://pressblog.me/users/suzumi_sato
THE GOOD BEER HUNTER TOKYO
田嶋伸浩、名村恒毅により構成される国内・国外のクラフトビールを“時・場所・飲むヒト”を想定し、タップや瓶、缶問わず、よりよい楽しみ方を紐解き、独自に構築したうえで“セレクト・バイイング・ディレクション”するユニット。アパレルセレクトショップ、期間店、フェス、レセプションパーティーなど様々なシーンで通もうなるセレクション・提供を行っている。
田島伸浩
クラフトビールマガジン『TRANSPORTER BEER MAGAZINE』の発行人。長野 OH!LA!HO BEERの「CAPTAIN CROW EXTRA PALE ALE」、伊勢角屋麦酒の「GOLDEN DRAGON SESSION ALE」のプロデュースを手がけるほか、アパレルブランド、スタイリスト事務所を経営するなど活躍の幅は多岐に渡る。
URL:http://beertransporter.com
名村恒毅
国内外の様々なメンズ・レディースブランドのPRを務める情報発信者として、『TRANSPORTER BEER MAGAZINE』のPRも担当。アパレルブランドやセレクトショップとブルワリーの架け橋役として注目されているほか、本年12月より新たなファッションPRとしての活動を予定している。
URL:http://namura.blog.houyhnhnm.jp
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