窓・サッシのリフォームっていくらかかる?費用の目安を種類別に解説!

窓・サッシリフォームの費用を、施工の種類ごとにまとめました。窓をサッシごと新しく交換する場合や、既存のサッシを残してガラスだけ交換する場合、機能性に優れた窓を導入する場合など、具体的な施工内容に触れながら、費用の目安を紹介します。

公開日 2021.05.11

更新日 2022.01.07

窓・サッシのリフォームっていくらかかる?費用の目安を種類別に解説!

窓やサッシが古くなると、家そのものの機能性も低下しがち。これらの劣化を放置しておくと、「暖房を入れてもなかなか暖まらない」「窓を閉めていても外の音がうるさい」など、暮らしづらい住まいになることもあります。この記事では、窓・サッシリフォームの費用目安を、施工の種類ごとにまとめました。窓リフォームでより暮らしやすい家を作りたい人や、古い窓を交換したい人は、ぜひ参考にしてください。

何が変えられる?窓・サッシのリフォームでできること

窓・サッシのリフォームでは、具体的にどのような効果が得られるのでしょうか。劣化や破損のある窓やサッシを新しいものに交換すれば、開閉がスムーズになり、使い勝手が向上します。また、機能性に優れた窓ガラスを導入すれば、断熱や防音、防犯など住宅の機能をアップさせることも可能です。
窓・サッシのリフォームっていくらかかる?費用の目安を種類別に解説!
「サッシと窓の噛み合わせが悪く使いづらい」「窓からの冷気や熱気のせいで、冷暖房の効率が悪い」といった悩みを抱える人は、窓・サッシリフォームを行うことで、不具合を改善できるかもしれません。

工法別!窓・サッシのリフォームにかかる費用の相場目安

窓・サッシリフォームは、住宅の状態や予算などによって工事の内容が異なります。ここでは、施工方法やその特徴、窓・サッシリフォームにかかる費用の相場を紹介します。

既存サッシの上から新しいサッシ枠をかぶせる「カバー工法」

窓・サッシのリフォームっていくらかかる?費用の目安を種類別に解説!
「カバー工法」とは、今あるサッシをそのまま残し、上から新しいサッシ枠を被せる手法のことです。壁を壊さずに工事ができるので比較的費用が安く、1箇所あたり数時間から半日ほどと、施工にかかる時間が短いことが特徴です。気軽に依頼でき、費用の負担が少なく済みますが、窓の開口部は一回り小さくなるので注意しましょう。

費用の相場は、サッシの種類やサイズなどによって幅があります。一般的な引き違い2枚立ての腰高窓であれば、10万~25万円ほど。ベランダやテラスの出入り口などとしてよく使われている掃き出し窓は約15万~30万円ほどです。

外壁を壊して既存サッシを新しいサッシと交換する「はつり工法」

外壁を壊して既存のサッシを取り外し、新しい窓枠に交換するリフォームを「はつり工法」といいます。カバー工法に比べて工期が3日前後と長く、値段も高くなりやすいため、外壁を含めた大掛かりなリフォームで採用されることが多い工法です。

はつり工法で窓・サッシリフォームを行う場合は、腰高窓で約20万~35万円ほどです。掃き出し窓の場合は約30万~55万円ほどと、カバー工法と比べると費用が大幅に高くなります。また、2階の窓など足場を組む必要がある場合は、別途足場代が必要なので注意しましょう。

マンションでも可!断熱性の向上が期待できる「内窓の設置」

断熱性や防音性を向上させたい人は、内窓を設置するという手もあります。共用部分のリフォームが禁止されており、窓のリフォームができないマンションでも、内窓の設置なら施工可能なケースも多いようです。2時間程度で施工してもらえるので、比較的気軽に行えるリフォームと言えるでしょう。

費用の目安は、腰高窓で8万~15万円ほど、掃き出し窓で17~30万円ほどです。窓が二重になるので単板ガラスでも十分に効果を発揮しますが、より断熱効果を高めたいなら、複層ガラスや断熱・遮熱などの機能性ガラスなどを導入するとよいでしょう。

それぞれの機能やメリットは?窓ガラスの種類と、交換リフォームにかかる費用相場

窓リフォームで住宅の機能性をアップさせたいなら、窓ガラスの種類にこだわるのがオススメです。ここでは、防火性や防音性、断熱性などに優れたものや、プライバシーの確保に役立つ不透明ガラスなど、窓ガラスの種類に着目して特徴や価格を解説します。

浴室など、プライバシーを確保したい場所にもオススメの「型板ガラス」

窓・サッシのリフォームっていくらかかる?費用の目安を種類別に解説!
浴室や洗面所、トイレや玄関などは、なるべく外から中が見えにくい窓ガラスを採用したいものです。表面に凹凸があり、ガラスの向こうが透けない「型板ガラス」なら、彩光を遮らずにプライバシーを確保できます。
好みに応じてさまざまなデザインや厚さのものを選べます。ガラスの表面に汚れが溜まりやすいので、こまめに拭き掃除をして埃や砂などを取り除きましょう。強度はやや劣るため、施工に不向きな箇所もあります。

窓を型板ガラスに交換する費用は、浴室やトイレの小窓で1万〜2万円ほどです。厚みやサイズによって費用が異なります。

防火地域には必須!防火性能の高い「網入り板ガラス」

窓・サッシのリフォームっていくらかかる?費用の目安を種類別に解説!
防火地域に認定されている地域では、一定以上の防火性能を持つ窓ガラスを導入しなければなりません。「網入り板ガラス」は、ガラスの中に網が張られており、火災でガラスが割れた時に破片が飛び散るのを防ぎます。ただし、ガラスの中にワイヤーが入っているものの、防犯性がアップするわけではないので注意してください。

網入り板ガラスの設置費用は腰高窓で2万〜3.5万円ほどです。また、網入りの2枚ガラスやすりガラスなど、ほかのガラスの種類と組み合わせたものもあり、商品によっては相場より高くなることもあります。

割れにくく、小さな子どもがいても安心な「強化ガラス」

小さな子どもがいる家庭やペットを飼っている家などは、「強化ガラス」を導入するのもオススメです。室内で遊んでいる時に誤って物をぶつけてしまっても、通常の3~5倍ほどの負荷に耐えられる強化ガラスなら、割れて怪我をする可能性を減らせます。万が一割れてしまった場合でも粒状に砕けるため、鋭利な破片になる一般のガラスよりも軽い怪我で済みやすく、安全性が高いのが特徴です。
子どもも含め多くの人が集まるリビングなどに使用されることが多くあります。窓の厚みが増すため部屋の耐熱性も強化でき、冷暖房の効率もアップするでしょう。

強化ガラスの厚みは4〜19mmほどあり、窓のサイズや機能性などを考慮して希望に合うものを選べます。腰高窓の場合、厚さ5mmの強化ガラスは3万〜4万円ほど、10mmなら4.5万〜5.5万円ほどが費用の目安です。

特殊中間膜により防音性や耐衝撃性を高めた「防音ガラス」「防犯ガラス」

「防音ガラス」「防犯ガラス」は複数のガラスの間に、特殊なフィルムや膜を挟んだもの。
防音ガラスは遮音性の高いフィルムを挟み込み、音の振動を熱エネルギーに変換することで外に音が漏れるのを防ぎます。
防犯ガラスは樹脂などで構成された特殊な膜を採用しており、中には紫外線をカットするものや防音性を兼ね備えたものもあります。強風で物が飛んできた時でも割れにくく、飛散防止になる点も大きなメリットです。

防音ガラス・防犯ガラスの費用目安は、小窓でも4万〜10万円ほどです。ガラスを複数枚使うので、ほかの単板タイプの機能性ガラスよりも費用は割高になるでしょう。

内部の空気層による断熱効果が期待できる「複層ガラス(ペアガラス)」

「複層ガラス」とは、複数枚のガラスを重ね、内部の空間に乾燥空気や特殊なガスを封入したもの。大手ガラスメーカーの登録商標「ペアガラス」も複層ガラスの1つです。
複層ガラスは断熱効果が高く、最新の省エネ住宅などに利用されることもあります。また、結露が発生しにくくなるので「結露でカビが発生して困っている」という人にもオススメです。また、防犯性が高いという特徴もあります。

複層ガラスの空気層の一般的な厚みは、6〜12mmほどです。既存の窓枠に収まりきらない場合は、アタッチメントの取り付けを行います。交換費用は小窓で3万〜5万円ほどを目安とするとよいでしょう。

コーティングにより複層ガラスの断熱・遮熱効果をさらにアップ!「Low-E複層ガラス」

複層ガラスの中でも、特殊なコーティングによってさらに断熱効果を高めたものを「Low-E複層ガラス」といいます。「エコガラス」と呼ばれることもあり、通常の複層ガラスよりも放射による熱移動を大幅に抑えられるのが特徴です。断熱タイプと遮熱タイプがあるので、「冬場の暖かさを重視したい」「夏の暑さを改善したい」など用途によって最適なものを導入するとよいでしょう。

Low-E複層ガラスの費用は小窓で3.5万〜6万円ほどで、ガラスや中間層の厚みなどによって価格が変わります。通常の複層ガラスよりも性能が高いこともあり、値段もやや高くなります。とはいえ、より高い省エネ効果があるのは大きなメリットと言えるでしょう。

窓・サッシをリフォームする前に!知っておきたいポイントと注意点

ここでは、窓・サッシリフォームを行う前に知っておきたいポイントを紹介します。使える補助金制度や、マンションをリフォームする時の確認事項など、窓・サッシリフォームならではの注意点をまとめました。

マンションでは共有部分のリフォームに制約があることも多い

マンションでは、窓や玄関、建物の骨組みなどの共用部分は、自分でリフォームを行うことができません。「どの程度の改修が許されるのか」「どの部分ならリフォームをしてよいのか」などはマンションによってルールが異なるので、事前に管理会社に確認しましょう。

内窓なら既存の窓に影響しないため、マンションなどでも設置できる可能性があります。断熱や防音効果などを高めたい人は、ぜひ検討してみてください。

リフォーム内容によっては、「断熱リノベ」の補助金が使えるかも?!

窓・サッシのリフォームっていくらかかる?費用の目安を種類別に解説!
窓のリフォームによって一定以上の断熱効果が向上する場合は、補助金が使えることもあります。「高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業(断熱リノベ)」は、省エネ効果の高い窓ガラスを導入すると、費用の3分の1を負担してくれる補助金制度です。
窓リフォームの上限金額は、一戸建てで40万円、集合住宅で15万円ですが、ほかに断熱パネルや調湿建材などを導入した場合は、上限額が引き上げられる可能性もあります。詳しい条件は「一般社団法人 環境共創イニシアチブ」のホームページを参考にしてください。
窓・サッシのリフォームっていくらかかる?費用の目安を種類別に解説!
窓・サッシリフォームは、窓の使い勝手を向上できるだけでなく、家そのものの機能性をアップさせることも可能です。「冬場の暖房効率をもっとよくしたい」「子どものために窓の強度や防音性を上げたい」といった人も、より暮らしやすい住まいに整えられるでしょう。助成金をリフォーム費用に充てられる可能性もあるので、リフォーム内容に応じて情報をチェックしてみてはいかがでしょうか。
住まいの状況や、希望に沿った具体的なリフォーム内容を知りたい人は、実績豊富な「カシワバラ・コーポレーション」にご相談ください。

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