スケルトンリフォームの坪単価相場&事例!安く抑える中古物件の選び方とは
これから中古物件をフルリフォームする人に向けて、スケルトンリフォームの坪単価相場や、なるべく安く施工するコツなどを解説します。家をまるごとおしゃれにリフォームした事例もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
公開日 2020.10.14
更新日 2022.01.07
INDEX目次
中古住宅が新築のように生まれ変わる「スケルトンリフォーム」。建て替えよりも費用が安く、比べると手が出しやすいので、中古物件を購入して全面リフォームしたいと考えている人に人気です。
そこで今回は、スケルトンリフォームの坪単価相場や安く中古住宅を選ぶコツ、おしゃれなフルリフォームの事例などをご紹介します。自宅の築年数が長く、家をまるごとリフォームしたい人もぜひ参考にしてみてください。
そこで今回は、スケルトンリフォームの坪単価相場や安く中古住宅を選ぶコツ、おしゃれなフルリフォームの事例などをご紹介します。自宅の築年数が長く、家をまるごとリフォームしたい人もぜひ参考にしてみてください。
まるごとリフォームの費用目安は坪単価で計算できる!
「坪単価」とは、工事の合計費用を面積で割った金額のことです。中古住宅を購入してスケルトンリフォームする際、坪単価の相場が分かれば、かかる費用を計算できます。
建物の状態や構造、導入する設備・素材のグレードなどでもリフォーム費用は変動します。施工内容によっては、計算した金額を上回ってしまうこともあるので、あくまで目安として使用しましょう。
建物の状態や構造、導入する設備・素材のグレードなどでもリフォーム費用は変動します。施工内容によっては、計算した金額を上回ってしまうこともあるので、あくまで目安として使用しましょう。
そもそもスケルトンリフォーム(フルリフォーム)とは?
「スケルトンリフォーム」とは、建物の柱・梁・床といった骨組み以外、全部をまるごとリフォームすることです。内外装や設備はすべて解体するため、リフォームの中でもかなり大掛かりな工事となります。
スケルトンリフォームは内部のみ、外部のみ、内部・外部どちらも施工するものの3種類に分けられます。内部スケルトンリフォームは、外壁を壊さずに建物の内側のみ施工する手法です。間取り変更や水回りの補修だけでなく、耐震補強や断熱材の導入なども行えます。
外部スケルトンリフォームは、内装をそのまま生かして外壁のみリフォームする方法です。外壁塗装だけでは建物の劣化を補いきれない時などに行います。
内部・外部スケルトンリフォームは、骨組み以外のすべてを解体して造り替えます。住んでいる住宅が既存不適格建築物の場合は、建て替えに手間がかかるため、スケルトンリフォームを行う人が多いようです。
スケルトンリフォームは内部のみ、外部のみ、内部・外部どちらも施工するものの3種類に分けられます。内部スケルトンリフォームは、外壁を壊さずに建物の内側のみ施工する手法です。間取り変更や水回りの補修だけでなく、耐震補強や断熱材の導入なども行えます。
外部スケルトンリフォームは、内装をそのまま生かして外壁のみリフォームする方法です。外壁塗装だけでは建物の劣化を補いきれない時などに行います。
内部・外部スケルトンリフォームは、骨組み以外のすべてを解体して造り替えます。住んでいる住宅が既存不適格建築物の場合は、建て替えに手間がかかるため、スケルトンリフォームを行う人が多いようです。
スケルトンリフォームのメリット・デメリット
スケルトンリフォームのメリットとしては、リフォームの自由度の高さが挙げられます。既存の住宅にとらわれず、自由に間取りや水回り、階段、玄関などの位置を変更可能です。加えて断熱対策や耐震工事なども可能で、新築のような住み心地が実現できます。
反面、建物の状態によっては、建て替えや新築よりも費用がかかってしまうことも。スケルトンリフォームは比較的工期が長くなるので、場合によっては仮住まいの確保が必要です。「総費用を計算したら予算オーバーだった」という例も少なくないため、工事費用以外も念頭に置いておきましょう。
スケルトンリフォームができる建物・できない建物
戸建て住宅の場合、構造によってはスケルトンリフォームをしても、間取りが大きく変更できないケースがあります。特に注意が必要なのは、木造ツーバイフォー(2×4)工法やプレハブ工法などで建てられた住宅です。柱や梁ではなく壁で建物を支える設計なので、これらの間取り変更は難しいでしょう。
via energia-noie.com
またマンションの場合、管理規約によって大幅なリフォームができないこともあります。構造部分・共用部分の改修は禁止されており、行えるのは内部スケルトンリフォームだけというケースが多いようです。さらに、天井や床下に十分な空間がないと配管の移動が難しく、水回りの位置変更ができないこともあります。
一方で、住んでいる住宅が再建築不可物件の場合は、スケルトンリフォームがオススメです。「再建築不可物件」とは、法律や規則により建物の建て替えができない物件をいいます。現在の建築基準法では、同じ建物を建てるのが難しい場合や、市街化調整区域内により建築の制限が多い場合、建物の上空に高圧線が通っている場合などは再建築できません。
一方で、住んでいる住宅が再建築不可物件の場合は、スケルトンリフォームがオススメです。「再建築不可物件」とは、法律や規則により建物の建て替えができない物件をいいます。現在の建築基準法では、同じ建物を建てるのが難しい場合や、市街化調整区域内により建築の制限が多い場合、建物の上空に高圧線が通っている場合などは再建築できません。
建物・構造別!スケルトンリフォームの坪単価相場
ここでは、建物の種類・構造別にスケルトンリフォームの坪単価相場をまとめました。ご自宅がどのタイプにあたるか確認しながら、ぜひ予算の参考にしてください。
一戸建て
一戸建て住宅は、鉄筋コンクリート造・鉄骨造・木造によって坪単価が異なります。鉄筋コンクリート造の坪単価は60万〜80万円ほどで、3種類の中では一番高額です。鉄骨造の坪単価は約50万〜70万円、木造は約40万〜70万円が相場となっています。
築年数が古い木造住宅では、しばしば耐震性などの構造部分に致命的な欠陥が見つかることがあり、費用が大きく膨れ上がるケースも多いです。リフォームの場所や内容、家の劣化具合などで金額は変わりやすいため注意しましょう。
築年数が古い木造住宅では、しばしば耐震性などの構造部分に致命的な欠陥が見つかることがあり、費用が大きく膨れ上がるケースも多いです。リフォームの場所や内容、家の劣化具合などで金額は変わりやすいため注意しましょう。
マンション・アパート
マンションやアパートは、間取りや部屋の広さ・種類などによって坪単価が違います。ワンルームのリノベーションの場合、坪単価は20万〜40万円ほど。3LDKだと30万〜60万円程度、アパートは約15万〜50万円と金額はさまざまですが、おおむね坪単価約10万〜50万円のケースが多いようです。
比較的低価格で行えるアパートのリフォームも、水回りの交換・移動、導入設備などによっては費用がかさみ、マンションと同じくらい高額になることもあります。
比較的低価格で行えるアパートのリフォームも、水回りの交換・移動、導入設備などによっては費用がかさみ、マンションと同じくらい高額になることもあります。
リフォーム費用が安く済む「中古物件の選び方」ってあるの?
近年、郊外に中古物件を購入し、大幅なリフォームをして自分好みの家を造る人が増えています。できるだけリフォーム費用がかからない、お得な物件が見つかれば嬉しいものです。ここでは、中古住宅を賢く選ぶポイントについてご紹介します。
まずは構造と築年数を確認!
築年数はリフォーム金額を左右する重要なポイント。築年数が長ければ長いほど建物の劣化も進み、リフォーム費用が高額になりがちです。特に、1982年より前に建てられた建築物には注意が必要です。1981年6月1日に定められた「新耐震基準法」の条件を満たしていない可能性が高く、耐震補強の追加工事により費用が高くつくこともあります。
「物件を購入したものの、リフォームができない構造だった」という失敗をしないためにも、建物の構造もよく確認しましょう。ツーバイフォー工法やプレハブ工法などの建築では構造上、大幅なリフォームができないケースが多いです。
「物件を購入したものの、リフォームができない構造だった」という失敗をしないためにも、建物の構造もよく確認しましょう。ツーバイフォー工法やプレハブ工法などの建築では構造上、大幅なリフォームができないケースが多いです。
注目すべきは「建物の劣化具合」
なるべく劣化の少ない住宅を購入すれば、修繕箇所を減らせて費用も節約できます。見るべきポイントは水回りの設備、天井・床などの基礎部分、電気容量・配線などです。
キッチンやお風呂、洗面所などは、まず水道からさび水が出ないかチェック。管の交換・清掃が必要かどうか、排水管が詰まっていないかなどを確認します。換気扇は使えるか、空調機に異常がないかも併せて見てみるとよいでしょう。
また、天井や壁のシミ・汚れを把握し、雨漏りなどが発生しないかどうか確認しましょう。あまりに劣化が進んでいて、建物の骨組みにまで大きく影響がある場合は、そもそもスケルトンリフォームが難しいこともあります。
このように確認項目が多く、劣化の基準が曖昧なものもあるため、自分で判断するのは大変だという人も多いでしょう。住宅診断のプロに点検を依頼し、客観的に劣化具合を判断してもらうのもオススメです。
キッチンやお風呂、洗面所などは、まず水道からさび水が出ないかチェック。管の交換・清掃が必要かどうか、排水管が詰まっていないかなどを確認します。換気扇は使えるか、空調機に異常がないかも併せて見てみるとよいでしょう。
また、天井や壁のシミ・汚れを把握し、雨漏りなどが発生しないかどうか確認しましょう。あまりに劣化が進んでいて、建物の骨組みにまで大きく影響がある場合は、そもそもスケルトンリフォームが難しいこともあります。
このように確認項目が多く、劣化の基準が曖昧なものもあるため、自分で判断するのは大変だという人も多いでしょう。住宅診断のプロに点検を依頼し、客観的に劣化具合を判断してもらうのもオススメです。
マンションなら低階層がおすすめ
大工工事の費用だけでなく、人件費や運搬費などもなるべく抑えられれば嬉しいものです。マンションでは、高層階ほど資材の運び入れなどに時間がかかり、金額が上がりやすい傾向にあります。
また、低層階でもエレベーターがない物件は、同様に費用がかかります。マンションを購入するならエレベーターのある物件で、かつ運搬が楽な1〜2階が理想でしょう。
また、低層階でもエレベーターがない物件は、同様に費用がかかります。マンションを購入するならエレベーターのある物件で、かつ運搬が楽な1〜2階が理想でしょう。
築年数20年以上の木造住宅はローンが組めない?!
「住宅ローン控除」とは、ローン残高の1%を所得税から10年間控除してくれる制度のことです。木造の一戸建て建築の場合、築年数20年以内の物件でなければ、住宅ローン控除が受けられません。築年数が分からない時は、登記事項証明書の構造欄を必ず確認しましょう。
リフォーム費用を抑えられるだけでなく、減税制度も利用できるため、築年数20年以内を目安に中古物件を選ぶのがオススメです。
リフォーム費用を抑えられるだけでなく、減税制度も利用できるため、築年数20年以内を目安に中古物件を選ぶのがオススメです。
【参考】中古住宅をおしゃれにフルリフォームした実例4選!
ここでは、中古物件をスケルトンリフォームし、おしゃれな住宅に生まれ変わった事例をご紹介します。リフォームの合計金額だけでなく、施工面積や坪単価、築年数などにも触れますので、ぜひご自宅と比較してみてください。
素材にこだわり、間取りは大きく変えないスケルトンリフォーム(マンション)
via www.okuta.com
「LOHAS studio」に掲載されているリフォーム事例です。大きな間取り変更や設備交換は行わずにコストを削減し、その分デザインにこだわりました。木材の質感を重視したナチュラルで開放的な雰囲気がポイント。
施工面積は40㎡(約12坪)、総費用は約380万円で、坪単価は約32万円です。
施工面積は40㎡(約12坪)、総費用は約380万円で、坪単価は約32万円です。
開放的なセカンドリビングのある家(マンション)
こちらは「ハウスネットギャラリーリノベーション」に掲載のリフォーム事例です。LDKから続く開放的なバルコニーは、セカンドリビングとしても活用できます。ホームパーティを頻繁に行うというお客様の希望に添った、開放的なリビングダイニングが魅力です。
築年数5年の鉄筋コンクリート造マンションで、施工面積は70㎡(約21坪)、総費用は約700万円。坪単価は約33万円です。
築年数5年の鉄筋コンクリート造マンションで、施工面積は70㎡(約21坪)、総費用は約700万円。坪単価は約33万円です。
まるでリゾートにいるようなモダンスタイル(一戸建て)
こちらも「ハウスネットギャラリーリノベーション」に掲載されている事例です。築年数25年の一戸建て住宅を全面スケルトンリフォームし、自然素材を生かしたモダンなデザインへ。リビングは20帖にも及び、広々とした空間にバリの家具をあつらえました。
鉄筋コンクリート造の3階建てで、施工面積は70㎡(約21坪)。総費用は約750万円、坪単価は約36万円です。
鉄筋コンクリート造の3階建てで、施工面積は70㎡(約21坪)。総費用は約750万円、坪単価は約36万円です。
大胆に間取りを変えた、大人の上質空間(マンション)
「CRAFT」で紹介されているマンションのリフォーム事例です。間取りを大幅に変更し、新たにベッドルームや大きなクローゼットを設置しました。素材は大谷石やウォールナットなどを使い、懐かしくもモダンなデザインに仕上げました。
築年数9年のマンションリフォームで、施工面積は84㎡(約25坪)。総費用は2,900万円、坪単価は約116万円です。
自由度が高く、住まいの要望を叶えやすいスケルトンリフォーム。坪単価で費用を予想できるものの、家の状態や導入設備によって値段に幅があるので、ポイントを押さえて安くリフォームしたいものです。金額も含め、具体的にリフォームについて相談する際は、実績が豊富な「カシワバラ・コーポレーション」にぜひご相談ください。
築年数9年のマンションリフォームで、施工面積は84㎡(約25坪)。総費用は2,900万円、坪単価は約116万円です。
自由度が高く、住まいの要望を叶えやすいスケルトンリフォーム。坪単価で費用を予想できるものの、家の状態や導入設備によって値段に幅があるので、ポイントを押さえて安くリフォームしたいものです。金額も含め、具体的にリフォームについて相談する際は、実績が豊富な「カシワバラ・コーポレーション」にぜひご相談ください。
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