クセになるこの開閉式!木製ブレッドケースDIYで叶える“シャレ収納”
海外風なキッチンを演出することができる『ブレッドケース』をDIYして、多目的な収納として使ってみました。シャッターのようなロールアップタイプのフタは「どうやって作ったの!?」と聞かれること必至の技アリシステムなので、ぜひお試しください。
公開日 2022.05.17
更新日 2022.05.17
INDEX目次
はじめに
突然ですがみなさま、『ブレッドケース』をご存知でしょうか。湿気や乾燥、ホコリからパンを守ることを目的とした入れ物のことで、外国の映画などで度々登場しては豊かな生活を演出する、オシャレインテリアとしても知られていますね。私はあれを見るたびに、「このケース、パン以外の収納に使うの、シャレてるのでは...!?」という妄想を掻き立てられていました。ですが、市販のものはプラスチックやガラス製の物が多く、なかなか理想としている木製のブレッドケースには出会えませんでした。でも、そんな時のためのDIY!今回は小物入れとしても使うことのできる、理想の木製ブレッドケース作りに挑みます。
作るもの
今回DIYするのはこちらのブレッドケース。木のあたたかみと、本体内に収納されるロールアップタイプのフタがクラシックな雰囲気を放っています。そして、パンはもちろん、食器や洗剤といったキッチン周りの小物を隠す収納として使うこともできますので、ご自身に合った用途で作ってみてください。
そして、「このフタはどうやってできているの?」と気になっている方もいると思いますが、ロールアップ部分はこのように、布に半円の棒を貼り付けることによって連結しています。これを左右の側板に作ったレールの上を滑らせるという、今回の技アリポイントになっていますので、ぜひ注目しながら作ってみてくださいね。
材料
底板 270×310×12mm 1枚
背板 148×283×12mm 1枚
側板(内) 320×158×12mm 2枚
側板(外) 320×158×5.5mm 2枚
上板 270×185×12mm 1枚
工作丸棒加工材 900×20×12mm 5枚
適当な布
背板 148×283×12mm 1枚
側板(内) 320×158×12mm 2枚
側板(外) 320×158×5.5mm 2枚
上板 270×185×12mm 1枚
工作丸棒加工材 900×20×12mm 5枚
適当な布
STEP.01 側板の制作
それでは早速作っていきましょう!本プロダクトにおいて、側板はフタがロールアップするための機能を担っていますので、このSTEP.01がとても重要です。先ほどご説明した布で連結したフタが収納されるためには、写真のように木材にレールをかき込む必要があるのですが、これが左右の側板で少しでもズレてしまうとうまくいきません。そこで、まずは図の通りの寸法で1枚を切り出し、それをガイドとしてもう一枚も切り出していくという進め方をしたいと思います。この時のレールの角度などは厳密にする必要はありませんが、レール部分は12mm開けることを意識して、図を参考にジグソーなどを使って切り出してみてください。
1枚目が取れたら、あとは簡単ですね。このように1枚目をガイドにして2枚目に墨出しをしていきましょう。これで、同じ形をした側板(内)が2枚完成しました。
側板(内)を4枚切り出せたら、側板(外)も同じ大きさ(レールのカキコミは無し)で作り、写真のように並べてやすりをかけることで段差をなくしておいてください。
STEP.02 フタ部分の制作
次に、先ほど作った側板のレールを通るフタ部分を制作していきたいと思います。使うのはこちらの丸棒を縦に半分にした半円の木材なのですが、こちらは丸棒を切るのではなく、ホームセンターに「丸棒加工材」という名前で販売されておりますので、そちらを使うのがオススメです。長さは290mmで、10本切り出してください。
丸棒加工材を切り出せたら、次にそれを連結するための布を用意しましょう。ボンドを塗ることさえできれば布は薄くて丈夫であればなんでも問題ないので、家に余っていたものをこの機会にお使いください。
布全体に満遍なく塗れたら、慎重に丸棒加工材を隙間なく載せていきます。この時の注意点ですが、左右は側板の中でレールを通らなければならないため、写真のように布は木材より少し短めに設定しておいてください。
STEP.03 組み立て
ここまできたら、あとは用意したものを組み立てていく作業になります。まずは先ほどレールを作った側板(内)の片面にボンドを塗り広げてください。
ボンドが乾かないうちに、外側からパタッと側板(外)を接着。こうすることで、内側にはフタが通るレールがありつつ、外からは見えずスッキリという構造が出来上がりました。
このタイミングで、一度レールとフタを合わせて、簡単な動作テストを行ってみてください。ビス止めしてしまうと修正しづらいので、動きの固さが気になるようであればヤスリで削ったりして今のうちに対応しておきましょう。
納得いく動きになったら、いよいよビス止め。用意していた背板や上板を側板と合わせていきます。ここは単純な箱組み作業なので、必要な箇所をビス止めしてください。
この段階でほとんど完成なのですが、最後にもうひと手間。このままだとフタを開け閉めしづらいので、手元にあったΦ9mmの丸棒を使って小さな持ち手を作りたいと思います。DIYer(s)ではそろそろ恒例になりつつある、ドリルビットの代わりに丸棒を固定する“手持ち旋盤機”を使って、丸棒の先端がΦ5mmになるまで削ります。
その後、蓋の一番下にあたる箇所のセンターに◯mmのドリルで穴を開け、そこにボンドとともに丸棒を差し込めば、持ち手の設置も完了です。今回は木で制作しましたが、レザーや布でハンドルをつけても可愛いと思いますので、お好みで試してみてください。
完成
いかがでしょう、市販のものとは一味違う“シャレ収納”が出来上がりました!最後の持ち手まで木で作ったので、全体的に統一感のあるプロダクトに仕上がったのではないでしょうか。シンプルなシルエットに、前面のロールアップタイプのフタがクラシックな雰囲気をプラスしていてとても良い感じです。それでは、実際にものを入れるとどうなるのでしょうか、早速お部屋に設置してみましょう!
設置
まずはコップを収納してみました!一般的なサイズのコップであれば5〜6個は入れることができ、容量も充分です。そして、本来はパンを守る役割なだけあって、しっかりとホコリなどから食器を守ってくれるのも嬉しいポイントですね。加えて、思った以上に奥行きがあるので、少し大きめなお皿やカトラリーを入れてみる、なんて使い方もできそうです。
斜めからもパシャリ。スタイリッシュな見た目がキッチンに溶け込んでくれていますし、何よりシャレていますね!今回は無塗装で仕上げたのですが、空間を明るくしてくれてこれも良かったです。
ちなみに、フタを上下に開け閉めする動作が楽しすぎて、つい何回もやってしまう魔力もこのプロダクトの特徴の一つ。もし滑りが悪い時は、ベビーオイルなどをフタとレールの間に流し込んでみると改善することもありますよ!
ちなみに、フタを上下に開け閉めする動作が楽しすぎて、つい何回もやってしまう魔力もこのプロダクトの特徴の一つ。もし滑りが悪い時は、ベビーオイルなどをフタとレールの間に流し込んでみると改善することもありますよ!
写真を撮りながら「もしや...」と思い向きを変えてみると、なんと立ち上がりました!こうすることで背の高い洗剤やハンドソープなどの容器も入れることができるようになり、用途の幅がググッと広がります。写真のように壁に沿わせて設置すればスペースもほとんど取らないため、狭い場所でも活用してくれそうですね。
ちなみに、フタも横開きになることで“引き戸感”が出てきて、これはこれで開け締めがクセになるので、ぜひお試しを(笑)。
ちなみに、フタも横開きになることで“引き戸感”が出てきて、これはこれで開け締めがクセになるので、ぜひお試しを(笑)。
まとめ
今回は外国の映画に出てくるようなクラシックなブレッドケースをDIYしました。シャッターのように開け閉めするフタが特徴的かつ、いくつかのパーツさえ作ってしまえばあとは単純な組み立てで完成なので、意外と簡単に作れてしまうのも良い点だと思います!
それと、今回はあくまでブレッドケースを小物入れとして使ってみる主旨で制作しましたが、パンを入れたい方はもちろん本来の使い方をしていただいても大丈夫なので、自由に試してみてください!
それと、今回はあくまでブレッドケースを小物入れとして使ってみる主旨で制作しましたが、パンを入れたい方はもちろん本来の使い方をしていただいても大丈夫なので、自由に試してみてください!
WRITTEN BY
Japan
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