見せる収納は家計にも優しい!? コンテナ使いが巧みなキャンパーリノベ部屋

自分好みの賃貸物件が見つからないなら、リノベーションをすればいいじゃない。ということで、中古マンションをリノベーションして、自分らしい暮らしを楽しむオーナーさんへ取材を敢行する本シリーズ。今回は”アウトドアライフを取り入れた暮らし”を楽しむ松田さん宅にお邪魔してきました。

公開日 2019.06.24

更新日 2022.01.07

見せる収納は家計にも優しい!? コンテナ使いが巧みなキャンパーリノベ部屋

開放感と温かみのある雰囲気に気分もワクワク。アウトドア好きのための1LDK

見せる収納は家計にも優しい!? コンテナ使いが巧みなキャンパーリノベ部屋
松田さん一家のお宅があるのは埼玉県・浦和市。ウェブメディアの編集者を務めるご主人と保育士の奥様、そして1歳半になる娘さんの3人家族です。そもそもマンションの購入理由が、長女の出産だったこともあり、奥様の実家から徒歩5分の立地は高ポイント。さらに10階で眺望も良く、日当たりも抜群。絶妙に身の丈に合った敷地面積と高すぎない価格で、戸建や新築の分譲マンションを選ぶよりも等身大感があったとのこと。

リノベーション前の図面がこちら。
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一方こちらがリノベーション後。
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3LDKの一般的な分譲マンションの作りから一転、廊下の左右にあった2部屋の洋室のうち、リノベーションで洋室Aを潰して玄関部分を横に拡張、さらにクローゼットも兼ねたホール部分を作りました。その上、洋室Bは1畳ほどの書斎スペースと寝室で分断。廊下を抜けた先にあった和室とリビング・ダイニングを繋いで1つの広い空間に。こうして完成したのが1LDK+ホール&書斎という、ご夫婦の理想を叶えるリノベーション・ルーム。
では、各部を見ていきましょう。

ドアを開けた瞬間に、住む人のパーソナリティが伝わる空間

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松田家を訪れた来訪者が、まず最初に驚くのがこの玄関。土間を横に拡張することで開放感が生まれ、さらに閉鎖感のあった玄関は窓からの光で明るい雰囲気に。スペースもあるので一度に大勢の来客を招いた際も、靴の置き場がないなんて心配はご無用。さらにウッドとグリーン、そして所狭しと置かれたアウトドアギアによって、お二人のパーソナリティまでが一目瞭然のエントランス部分となっています。
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元々が、玄関を開けてすぐ廊下に直結するという一般的なファミリー用のマンション構造だったとは信じられないくらいに、印象が激変!

自慢のアウトドアギアは隠さず、見せる収納へ

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この部屋の顔とも言えるホール部分には、ご夫婦共通の趣味であるキャンプなどのアウトドアで使うギア類が。どうしてもアイテムが増え続けてしまうためお悩みでしたが、キッチンで使っていた木製ラックをハメ込んでスッキリ解消。土間部分をこのサイズに合わせてしつらえているので、もちろんサイズもピッタリです。
おしゃれな印象を与える見せる収納ですが、実はリノベーションにおいては扉を製作せずに済むため予算を抑える効果も期待もできるんです。おしゃれで実用的でありながら、コストパフォーマンスもいいリノベアイデアということで、参考にしてみては?
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照明のダクトレールも収納に活用。「シェラフは、丸めて収納するよりも吊るしておく方がストレスがかからないと聞き、このように吊るしています」とご主人。道具のケアとゴチャつきがちなギア類や、壁のクローゼット部分のラックに掛かっている洋服類を隠す目隠しも兼ねています。

この場所では父から男の子へ。”好き”を詰め込んだ自分だけのシークレットベース

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土・日でも仕事をしなければいけないような繁忙期でも、家にいながらにして作業が出来るようにと作られた書斎スペースは、内装解体中に生まれたアイデア!階段構造になった床下にも深めの収納部分が設けられており、敷地面積以上の収納力を備えています。
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いくら愛する家族と一緒とはいえ、時には1人の時間も欲しくなるもの。このコンパクトな空間はご主人だけのプライベートルーム。とはいえ寝室側の壁には室内窓が。採光と通気の両方、観点からもあった方がイイというデザイナーさんからの提案で設けられたコチラのおかげで、夜中に1人で作業をしている時でも、隣室で寝ている家族の息遣いが伝わってきて寂しくはありません。
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1畳程度の狭いスペースだからこそ、天井部までしっかり活用。置き場に困るバックバックはフックに掛けて上部に収納。そしてデスク周りに置ききれないマンガやフィギュアのコレクションは、上部に備え付けられた棚上に。見せる収納と見せない収納を巧みに使い分けているのが、よく分かります。
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なにかと汎用性の高い有孔ボードを壁にハメ込んで、使用頻度の高いアウトドアギアを整理整頓。ミニサイズのハンモックにはグローブなどが。DIYに慣れ親しんだご主人ならではのセンスが光っていて、まさに男の空間といった趣きを感じさせます。

あると便利な水周りの収納は、コンパクトな空間ゆえの足し算・引き算が肝心

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松田さん宅のリノベーションは、トイレやバスルームなどの水回りの位置は既存の壁や配管を活かしつつも、少しずつお二人のライフスタイルに合うように全てチューニングがされています。
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例えば、リノベーション前に比べてトイレ部分の面積が減っています。そこで、狭苦しくならないようにと、壁色には清潔感と落ち着きを兼ね備えたブルーグレーをチョイス。座ってドアを閉めた際にストレスを感じないギリギリのコンパクトサイズだからこそ、脇に収納棚を用意し機能性を考慮。
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面積が狭まった分、トイレットペーパーなどは上部に設置された棚に置くように工夫。トイレを広くするとその分寝室が狭くなるため、両方のバランスの兼ね合いが難しかったそうですが、このように高さもあるので息苦しい印象はありません。
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洗面所でのこだわりは、学校の理科室などに見られる実験用シンク。「僕好みなイイ感じのリノベーション物件が、大体これだったので参考にしました」とご主人談。流し部分が広く、洗濯物の浸け置きなどにも向いており、使い勝手◎。鏡は奥様のリクエストに応えて、横幅ギリギリまでサイズアップ。まるでデザイナーズホテルにいるかのような雰囲気。
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お二人の身長が高いこともあり、シンク自体を一般家庭よりも高めに設計。また本来はシンクの下にあったはずの収納スペースは、鏡の中の棚と洗濯機パンがあった場所に移動式の棚を設置して解決。天板の高さを調整できる仕様となっているため、今後家族が増えても問題はありません。

見せたくない部分は上手に隠しつつ、機能的な家事動線をキープ

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玄関から廊下を通り、奥に進むとリビング・ダイニングへ。元々、玄関からの視点は和室部分の壁で目隠しになっていましたが、リノベーションによってすっきりストレートに。ベランダから爽やかな風が吹き込み、たっぷり光も入ってくるので、家全体の換気と採光にも意味をなしています。
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元々は玄関側の壁に向かう形で設置されていたのを、リビングに向く対面式に配置換えしたキッチン。デザインキーワードは”広さと高さ” 。ここも洗面台と同様に、高めに設計されているのがポイント。これによって生活感が露出しやすい水回りも上手に目隠しがなされ、広めにしたことで将来的に食洗機を置くスペースも確保。奥様曰く「リビングでくつろぐ家族と一緒にテレビを楽しみながら料理が出来るのが嬉しい」とのこと。
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冷蔵庫横のブラインドを上げるとに洗濯機が顔を見せます。洗面所で脱いだ洗濯物をローラー付きのカゴで移動させて、洗濯機にポイッ!洗って干す際には、べランダでの外干しと室内干しを併用。奥様的にも家事がしやすい導線を確保されています。洗濯しながら料理が出来たりと家事動線のメリットが多く、これも自由なアレンジの効くリノベーションならではと言えるでしょう。
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ダイニングの壁に沿って配置されたシェルフは、家族の成長に合わせて色んな使い方が出来るようにと、自由度の高いオープンタイプを選択。チェストやコンテナ、かごなどを組み合わせて、書類や文具、食器など日常生活に必要なモノがきれいに整頓されています。
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キッチンの頭上にはダクトレールから吊り下げたドライフラワーが。温かみのあるライトの灯りに照らされて、部屋の統一感をグッと引き上げるさり気ないポイントの1つになっています。

ダクトレールと梁を上手に使って、頭上スペースもさりげなく収納に活用

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8.5畳の押入れ付き和室と洋室のリビング・ダイニングという構成を、リノベーション時に押入れ収納ごと和室を潰して1つの空間に。ベランダに続く大きな2面の窓を解放すると、風と光が部屋に入ってきます。お二人が好きなキャンプでのライフスタイルを見事に取り込んだ約15畳ほどのリビング・ダイニングが完成しました。
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松田さん宅の特徴として、巧みなダクトレール使いが挙げられます。リビングの頭上には3方向を同時に照らすライトを設置。TVの位置など部屋のレイアウトに合わせて自由に位置や向きを変えられるため、部屋作りにおける将来の選択肢も広がります。
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また、ダクトレールにはハンギングチェーンと呼ばれるループ付きベルトロープも。キャンプサイトではカラビナなどを使って、散らかりがちな小物類を整理整頓するアイテムですが、松田家ではラグを吊り下げたり洗濯物を室内干しする際に活用。見た目もオシャレですし、アウトドアムードを盛り上げてくれるという点でも、さすがのアイデア。
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天井部分を抜いたことで露わになった梁や柱などの構造は、どうしてもデッドスペースになりがち。しかしそこに伸縮するポールとネットを組み合わせることで、ハンモックのような収納を作りました。置いておく分にはキュートだけど、ゴチャつきがちなヌイグルミの収納スペースに。思わず娘さんにも笑顔がこぼれます。
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温かみのあるウッドとグリーンのバランス感も秀逸。この辺りはナチュラル嗜好の奥様のセンス。日々の忙しさを忘れさせて、”ホッ”とリラックスさせる空間作りに一役買っています。
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窓からは柔らかな光がリビングに差し込みます。ちなみに存在感がある”&”のオブジェは、ご友人からの結婚祝いのプレゼント。ウッドデッキをイメージしたスペースともマッチし、まるでオシャレなキャンプ場でグランピングをしているかのよう。
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配管の関係上、どうしてもリビング部分を底上げする必要があったため、あえて部屋内に段差を作るという方針に。そのリビング部分はキャンプ好きという夫婦の嗜好を汲み取り、木材を敷いてウッドデッキをイメージ。対するダイニング部分の床材はコルクタイル。まだまだ子供が小さいこともあり、食器などを落としてしまうこともありますが、クッション性があるため傷がつきにくく、何かをこぼしてもすぐ拭き取れるので安心です。
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リノベる。は物件探しから設計、施工までワンストップサービス。そのため、約60平米の敷地面積の部屋でありながら、最初の打ち合わせから完成しての引き渡しまで期間も短縮化できた松田さん宅。その翌週には待望の長女を出産。施工現場に足を運ぶたびに、部屋の完成と子供の誕生に期待が膨らむ一方だったとのこと。

施工主の考える100%を、理想という120%のカタチに。

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大手施工業者で勤めている友人からの「スピードとクオリティを求めるなら リノベる。が間違いない」という言葉が、今回リノベる。でのリノベーションに踏み切った理由と松田さん。出産を控えていたことで気になっていた予算問題も「現在の月々の家賃から逆算して、無理なく支払っていける予算感を算出してくれたので、すごく分かりやすかった」と語り、現場に足を運んで進捗状況や実際の導線などを確認するのも大事とアドバイスを残してくれました。
設計時に将来のことを想像し、”どう家を育てていくか”。施工主の希望を1から10まで聞いて100%のカタチにするのではなく、そこから言語化は出来ていない部分まで読み取り、理想という120%のカタチにするように心掛ける。
リノベーションをお考えなら、そんなリノベる。に任せてみてはどうでしょうか?

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