失敗しない!壁紙をDIYで張り替える術をWALPAで学んできました

家具の配置を変えたり、カーテンや照明の色を変えたりなど、リフォーム のように部屋の雰囲気を変える方法はいろいろありますが、より大きな変化を生んでくれるものがあります。それは、壁紙を変えることです。とはいっても、壁紙の貼り方を知っている人はほとんどいないでしょう。そこで今回は、輸入壁紙専門店「WALPA」が行っている壁紙貼りのワークショップの様子と、壁紙の種類や特徴について詳しくご紹介します。

公開日 2017.11.02

更新日 2022.01.11

失敗しない!壁紙をDIYで張り替える術をWALPAで学んできました

壁紙で自分好みの空間をDIY!

今回の講師である米澤加奈子さんが、1つ1つの工程を丁寧に説明してくれました。

輸入壁紙専門店WALPAでは、90分に亘って、店舗のスタッフが壁紙の貼り方を初心者にもわかりやすくレクチャーしてくれます。壁紙の基礎知識から実際に貼る際のテクニックまでを丁寧に解説してくれるので、初めての方でも壁紙をきれいに貼れるようになるのだとか。今回は恵比寿にある「WALPA store TOKYO」で行われたワークショップに参加して、壁紙貼りを学んできました。

輸入壁紙専門店「WALPA」とは?

店内に入ると、目に飛び込んでくるカラフルな壁紙の数々。WALPAは、真っ白な壁紙が主流の日本に個性的な壁紙を持ち込んだパイオニアであり、現在その取扱い数は約3万点にも上ります。ヨーロッパを中心に人気ブランドの商品が豊富に揃えられていて、海外からの取り寄せもできるのが魅力。好みの柄や部屋の図面を伝えれば、壁紙コーディネートの提案もしてくれるそうです。ただし、相談は事前のご予約をオススメします。このように理想の空間にリフォーム したいというお客さんに、個性的な壁紙との出会いの場を提供しているお店、それが「WALPA」です。

壁紙の基礎知識

壁紙を貼る前に、まずは基礎知識を教えていただきました。

今回貼るのは、初心者向けのこちらの壁紙。

このように貼る前は筒状に巻いてある状態です。左手に持っているのが、今回使う壁紙。

幅53cm×10mのドイツ製 1ロール¥6,480(税込)で、重さは約1キロ。海外製の壁紙は、幅がだいたい50cm前後になっています。

柄の繰り返しを意味する“リピート”はストレートタイプで、 素材はフリース(不織布)。壁紙は横に柄を繋げていき、繋がり方の違いでノンリピート、ストレートリピート、ステップリピートに分けられます。ストレートリピートは柄が規則的に並ぶのに対して、ステップリピートは柄が階段状に並ぶため、見た目に動きが出るのが特徴です。

この壁紙はステップリピートなので、柄が規則的ではないところがポイントです。

壁紙に書かれている数字「476408」は品番で、隣の「4」はロットと呼ばれる壁紙の誕生日のようなものです。大きな面に貼るときは、ロットが違うと色味や柄にズレが生じるため、同ロットのものを使用しましょう。

ちなみに、現在WALPAは14ヵ国のメーカーと取り引きがあります。日本人の好みにフィットする壁紙は、初心者にも貼りやすくリーズナブルなドイツ製「rasch」、そして明るい雰囲気と高いデザイン性が魅力のオランダ製の壁紙です。まずはこのあたりから探してみるとよいでしょう。

そのほかにも、廃材をモチーフにしたオランダ人デザイナーが手がける「PIET HEIN EEK」。映画のポスターや有名俳優などを使ったポスター感覚で貼れるイギリス製の「1wall」。バナナ、チェリーなど香りのするアメリカ製の「Flavor pa-per」。さらには街などの美しい風景写真が壁紙になっており、一瞬写真をそのまま貼っているかと思うほどの鮮やかさが特徴のスウェーデン製の「Photowall」などがあります。ちなみにこの「Photowall」を使って、自宅の押入れを水族館のようにしたお客さんもいるとのこと。いろいろな国の壁紙を見比べて、自分の好みにしっくり合うものを探しましょう。

初心者向けのポイントは不織布

まず壁紙の素材は、紙と不織布に分かれます。不織布とは、マスクや掃除用の使い捨てシートに使用されている素材です。紙素材の場合は、壁紙の裏にのりを塗るため、一度紙をすべて広げる必要があります。しかし不織布は専用のりを直接壁に塗ってから貼っていくため、壁紙を広げるスペースが必要ありません。そのため作業がしやすく、初心者向けの素材と言えます。

さらに不織布の中でも柄ものは境目がわかりにくく、一見難しく見える柄合わせも、柄をスライドさせて簡単に行うことができます。一方で簡単そうに思える無地の壁紙は、柄物に比べるとつなぎ目が空いたとき目立ちやすいので、技術が必要になります。

ほかにも不織布には利点があり、のりが乾く前であれば貼り直しが出来きる点や、丈夫で破れにくい点、伸び縮みが少ない点があげられます。なお、紙素材の特徴としては、不織布よりも繊細な柄を印刷することができるため、デザイン性の高い独特な世界観を生みだしてくれる点が挙げられます。個性的な空間を作りだせるので、一度不織布を経験して、ポイントを掴んでから挑戦してみると良いでしょう。

失敗しないためのポイント:壁紙選びと道具

壁紙の基礎知識を把握したら、次に、教えてもらった失敗しないためのポイントを簡単に紹介します。とくに壁紙選びと道具の選択は大切です。

壁紙選びのコツ

初心者向けには不織布がおすすめと上述しましたが、国産品や輸入品があり、その色やデザインも多種多様です。確かに壁紙張り替えはインテリアの模様替えやリフォームの際、手っ取り早くイメージチェンジできますが、カタログを見ても種類が多過ぎて選べなくなる方もいらっしゃるかもしれません。そこで、他にも注意しておくべき選び方のポイントを教えていただきました!

気をつけるポイントとしては、まず、壁紙の厚さです。張り替える時に壁の下地調整をしますが、それでも薄い壁紙では下地の凹凸が目立ってしまうことがあります。そこで、初めて張り替えをする時には、厚さ3mmから~5mmくらいの壁紙がおすすめとのことです。

また、初心者は貼り直しができるように貼った後にはがせる壁紙や、はがせるのりを使うことをおすすめします。中には紙素材でもシール貼りではがせるものもあります。どちらのタイプも後が残らないので、うまく貼れる自信のない方に適しています。

次に色です。壁紙の色は床よりも薄い色が適しているとされています。床の色よりも濃い色を壁紙に使うと圧迫感が出て、部屋の中が落ち着かない雰囲気になってしまいます。濃い色を選びたい時は、一面だけ濃い色の壁紙にする程度に抑えれば部屋のイメージにアクセントが生まれ、かつ、圧迫感を少なくすることができます。インテリアとの兼ね合いも考えておくとよいでしょう。

また、壁紙選びの際は、はじめに自分なりの部屋全体のイメージを決めておくことが大切です。自然な感じがいいのか、デザイン性の高いものがいいのか、インテリアとの相性までしっかり方向性を決めてから壁紙を選ぶと、失敗を避けられます。

道具選び

そして、専用の道具をきちんと揃えることが大切です。少なくともカッターと、壁紙をカッターで切る際にときに合わせる地ベラは必須です。さらに、壁紙と壁の間の空気を抜くための刷毛や、折り目をしっかりつけるための竹ベラに加えて、のりを拭き取るタオルやスポンジも用意しましょう。天井の高さまで壁紙を貼るため、脚立があればなお便利です。高価な道具を用意する必要はありませんが、専用の道具を使ったほうがうまく仕上がります。壁紙を購入する際に、セットで販売されている場合もあるので、お店で確認するといいでしょう。

それぞれの道具の使い方は、順を追って説明していきます。ポイントを押さえたら、早速張り替え専用ののり作りから始めましょう。

壁紙専用のりの作り方

壁紙を貼る前に、張り替えに欠かせない専用のりを作ります。

用意する物(壁紙1本分)

・粉のり(30g)
・水(1ℓ)
・バケツ
・ハケ
・ペットボトルのキャップ

まず、バケツの中に、水を1リットル入れます。

次に、粉のりをサラサラと入れていきます。ペットボトルのキャップ1杯がだいたい3gなので、10杯を目安に入れましょう。少し多めに粉のりを入れて、最後に水で調整するのがオススメです。のりがダマになるのを防ぐために広い範囲に振りかけるようにして入れましょう。

ジェル状になるまでよくかき混ぜ、ダマがなくなったら完成です。

のりが余った場合は、3日くらい置いておくと水のようにさらさらになるので、水で薄めてからお風呂場に流してください。

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