紙袋に新たな命を。お気に入りデザインでオリジナルノートDIY
メモを取ったり、アイデアを記録したり、DIYの図面を描いてみたり、なんだかんだ紙のノートって使いやすくて持ち歩いてしまいますよね。今回は、そんなノートを自分好みのデザインで1からDIYしてしまうレシピをご紹介!おしゃれに普段使いはもちろん、特別な日のギフトとしてもピッタリなので、ぜひお試しください。
公開日 2023.01.28
更新日 2023.03.27
はじめに
突然ですが、お気に入りのお店やブランドで買い物をした際の紙袋、どうされていますか?おしゃれなデザインなことも多く、つい「何かで使えるかも...!」と思って保管してしまいますよね。でも実際はなかなか使えるタイミングもなくてそのうちまとめて捨ててしまったりと、その活用方法に悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、お気に入りの紙袋を有効活用するアイデアDIYをご紹介!可愛い上に、「え、そんな商品あるの!?」と周囲から驚かれることも間違いなしです。
そこで今回は、お気に入りの紙袋を有効活用するアイデアDIYをご紹介!可愛い上に、「え、そんな商品あるの!?」と周囲から驚かれることも間違いなしです。
作るもの
というわけで、今回作るのはこちら!家にあった紙袋を利用したオリジナルノートです。しっかりと厚みのあるハードカバーで仕上げているので、高級感があり、つい持ち歩きたくなるプロダクトになっています。ある程度の大きさがあればどんな紙袋でもノートにすることができますので、ぜひ好きなデザインを持ち寄って家族やご友人とチャレンジしてみてくださいね。
材料
お好みの紙袋
A4コピー用紙(1cm分の枚数)
ボール紙 140×215×2mm(背・芯ボール用)
A4コピー用紙(1cm分の枚数)
ボール紙 140×215×2mm(背・芯ボール用)
STEP.01 コピー用紙を加工
それでは早速作業に入っていきましょう!まずはご用意いただいたA4のコピー用紙を、このように厚み1cmになるように積み上げてください。これ以上厚すぎると製本しづらくなってしまいますので、ご注意を!
次に、コピー用紙の長辺のセンターをとり、写真のようにマークしてください。A4の長辺は297mmなので、半分は148.5mmとなります。
マークした線に合わせて、カットしていきます。もちろん一度には切れないので何度も刃を通していくのですが、そのうち定規がずれてきてしまうかもしれません。そんな時は、クランプで机と固定してあげると作業がしやすいので、クランプをお持ちの方はぜひ試してみてください。
また、カッターの刃は新しいものを使うようにしましょう。古い刃で作業していると切り口がボロボロになってしまい、仕上がりがよくありません。
また、カッターの刃は新しいものを使うようにしましょう。古い刃で作業していると切り口がボロボロになってしまい、仕上がりがよくありません。
切り終わったコピー用紙は、向きを変えずに保管してください。というのも、糊付けをするのは今カッターで切ったのと逆側を使った方が、ムラがなく綺麗に接着できるためです。
STEP.02 紙袋の解体
お手持ちの紙袋をノートにしていくに当たって、まずは糊付けされている部分を剥がしていく必要があります。端から剥がせば手で充分解体できますが、あまり勢いよくすると破れてしまうのでご注意を。
コツとしては、斜めに力を入れて、捻りながら剥がしていくと綺麗にできます。
コツとしては、斜めに力を入れて、捻りながら剥がしていくと綺麗にできます。
できました!改めてみると、こういうパターンを組み合わせて紙袋ってできているんですね...。普段意識しないので、なんだか新鮮な光景でした。
余った紙袋を使って、力紙(ちからがみ)と呼ばれるパーツも切り出してください。こちらを使って、コピー用紙をひとまとめにしていきます。大きさは210×40mmです。
STEP.03 コピー用紙へ糊付け
それでは、加工したパーツを元に、製本スタートです。まずは先ほどカットしたコピー用紙の「カットしていない側」に糊をつけていきましょう。ちなみにここで使用している糊は、紙や布に対応しているボンドがあるので、それに1割ほどの水を混ぜて使います。水を混ぜるのは、早く乾き過ぎてしまい、作業が難しくなるのを防ぐためです。
そこに先ほど切り出した力紙にボンドを塗り、それを貼り付けることでコピー用紙を連結させましょう。ここでワンポイント!写真のように、側面をたわしでゴシゴシと擦ってください。こうすることで用紙の一枚一枚と接着され、製本した後に紙が抜けづらくなります。ちなみに、たわしは靴を洗う毛先が硬めのものが望ましいです。
STEP.04 ハードカバーの制作
STEP.01で解体した紙袋を246×353mmでカットし、その上にボール紙を画像の通りに乗せていきます。このボール紙を紙袋で覆っていくことで、芯のあるハードケースができていくイメージです。
置く場所が定まったら、ボール紙にも糊付けをして固定していきましょう。この時、糊付けをするのはボール紙の方だけとして、貼ったら表からシワを伸ばすようにして先ほどのたわしで擦ってください。
背ボールに関しては糊ではなく、両面テープを使って指定の場所に貼り付けてください。芯ボールの糊が乾いたら、周囲に設けていた15mmのスペースにテープ糊を貼ります。
4辺に貼れたら、両面テープでボール紙に固定!と行きたいところですが、その前に一手間かけましょう。写真のようにカッターを使い、角を3~4mmだけ残すようにして斜めにカットしてください。こうすることで中に折り込んだ際、角が膨らんで見栄えが悪くなることを防いでいます!
綺麗に折り込まれた様子がこちら。余白を折り込んでいく際は、上辺と底辺を先に折ってから両端を折るようにしてください。
ちなみに両側の広いボール紙を「芯ボール」、真ん中の細長いものを「背ボール」と呼ぶのですが、背ボールの両側に9mmのスペースを開けたのには理由があります。
それは仕上がりを見ていただけるとよく分かりますので、もう少し楽しみにしていてくださいね。
ちなみに両側の広いボール紙を「芯ボール」、真ん中の細長いものを「背ボール」と呼ぶのですが、背ボールの両側に9mmのスペースを開けたのには理由があります。
それは仕上がりを見ていただけるとよく分かりますので、もう少し楽しみにしていてくださいね。
最後に、幅10mm程度の両面テープが売ってるのでそれを隙間に貼ってください。こちらでハードカバーの準備は完了です。
STEP.05 カバーを取り付ける
ハードカバーを取り付ける前に、先ほど力紙でまとめたコピー用紙の、写真の位置に15mmの両面テープを貼ってください。
この部分に「見返し」と呼ばれるページを挿入したいので、紙袋をノートの大きさ(A4の半分)に合うようにカットして貼り付けてください。この時、紙袋のデザインは内側に来るようにしましょう。
するとこの通り!ノートを開くと最初に見返しが来るようになりました。言われてみれば、製品のノートや本はこのようなページがありませんか?もうほとんど形になってきましたので、あと少しです!
次に背ボールの上に用紙を置いてください。先ほど背ボールの横に貼った9mmの両面テープで固定していきましょう。この時、接着するのはあくまで両側に貼った両面テープであり、背ボールと用紙は接着しません。ここがくっついてしまうと製本した時の使い勝手が悪くなってしまうので、細かい部分ですがご注意ください。
そして、今回最も見所とも言える工程がこちら。両面テープとの接着を強めるために写真のような細い棒(ペンなど)を使ってギュッと力を加えてみてください。
すると、なんということでしょう。背ボールと芯ボールの間に設けられた隙間が段差になり、一気に「本らしさ」が出ましたね。撮影現場では、この瞬間歓声が上がっていました。
すると、なんということでしょう。背ボールと芯ボールの間に設けられた隙間が段差になり、一気に「本らしさ」が出ましたね。撮影現場では、この瞬間歓声が上がっていました。
最後に、見返しにも糊をつけてカバーと接着してください。
ここでも、たわしで擦ることを忘れずに。少しシワがついても気にしない、味です。
完成
これにて、完成です!今回は勢い余って、2種類制作してみました。どちらもお気に入りの紙袋だったので、このように生まれ変わらせることができて本当に嬉しいです。
それでは、実際に使ってみましょう。
それでは、実際に使ってみましょう。
使ってみた
正直な第一印象は「...使うのが勿体無い!」ということ(笑)。そう思えるほど高級感があり、人にプレゼントしたくなる、そんなプロダクトに仕上がってくれました。普段ハードカバーのノートなんて使わないので、海外の本に落書きしているような謎の背徳感があります。
上述した通り、この角の段差が何度見ても圧巻ですね。これまで意識したことがありませんでしたが、「本らしさ」というのはこうした細かい部分からきているのだと実感しました。こうして、一度製本した経験があると、今後も本の作りにはつい目がいってしまうようになる気がしています。
ちなみに、背ボールと芯ボールで段差を設けているのは何も「本らしさ」の演出のためではありません。ページを開こうとした際にボール紙が繋がってしまっていると大きく開くことが難しくなってしまいます。このような作りにしておくことが、ストレスなく開閉できるアイデアなんですね。
まとめ
今回は普段の木工作業とは一味違う、オリジナルノートの製本レシピでした。工具による音や木屑も出ないので、夜間にゆっくりと作業していただくのも良いですね。一つ作ったら「このデザインでもやってみたいな」と思うこと間違いなしなので、ぜひチャレンジして、製本の沼にハマってみてください。
それではまた、次のDIYで。
撮影:薮内努(TAKIBI)
監修:岩西剛
それではまた、次のDIYで。
撮影:薮内努(TAKIBI)
監修:岩西剛
WRITTEN BY
Japan
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