キッチンの通路幅、快適暮らしの理想は何cm?幅別に使い心地をご紹介
キッチンの使いやすさは、キッチン自体の構造だけでなく、通路幅も関係してくることをご存知でしょうか。当記事では、通路幅ごとによるキッチンの使い心地についてご紹介します。ご自宅に合ったキッチンの通路幅を知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
公開日 2020.02.18
更新日 2022.01.07
使いやすいキッチンを作るために大切なのが、キッチンの「通路幅」。しかし、その最適な数値は、家族構成やキッチンの使い方によって異なるものです。そこで、通路幅ごとにおける使い心地の違いに解説します。また、キッチンを作る際に注目したい2つのポイントについても併せてご紹介しますので、新築の購入やキッチンのリフォームを検討されている人は、ぜひご一読ください。
使い心地がいいキッチンの通路幅は何cm?
毎日キッチンに立っていたとしても、これまでキッチンの通路の幅など気にしたことがないという人も多いでしょう。実際のところ、キッチンを快適に使用できる通路幅とは、いったいどのくらいなのでしょうか。
一般的にキッチンの通路は、およそ70~120cm幅で作られることが多いようです。50cmもの開きがあることから分かるように、家族構成やキッチンの使い方次第で、最適な幅は異なります。まず、狭い通路幅・広い通路幅のキッチンでは、それぞれどのような問題が起きるのかを確認してみましょう。
一般的にキッチンの通路は、およそ70~120cm幅で作られることが多いようです。50cmもの開きがあることから分かるように、家族構成やキッチンの使い方次第で、最適な幅は異なります。まず、狭い通路幅・広い通路幅のキッチンでは、それぞれどのような問題が起きるのかを確認してみましょう。
キッチンの通路幅が狭いと…
通路幅が狭過ぎると、「空間の余裕がなく調理がしづらい」「ほかの人が後ろを通れない」「冷蔵庫や食器棚、収納扉を十分に開けることができず、物が取り出しづらい」などの問題が発生します。十分な空間がないことで不慮のアクシデントへの対応にも遅れてしまうため、非常に効率が悪くなります。また、夫婦や親子で一緒に調理するのも難しいでしょう。
通路幅の狭さは、とくに冷蔵庫周辺で実感される人が多いようです。これには冷蔵庫の奥行が関係しています。一般的に、冷蔵庫は食器棚やカップボードなどと比べて奥行があり、これらと並べて設置すると冷蔵庫だけ前に飛び出てしまうため、付近の通路が狭くなりがちです。
キッチンの通路幅が広いと…
反対に、通路が広い場合はどうなるのでしょうか。ゆったりとしたゆとりのあるキッチンになり、一見使いやすそうに思えますが、実は広過ぎても使い心地がよくなる訳ではありません。
例えば、背後の収納や冷蔵庫にあと一歩で手が届かず、毎回余分に動かなければならないというデメリットが生まれます。「一歩だけならいいじゃないか」と思われる人もいるかもしれませんが、毎日キッチンを使うことを考えると、ちょっとした不便の積み重ねが大きなストレスになりかねません。またLDKの場合、その余分なスペースをなくせば、より広いリビング・ダイニングスペースにできる可能性もあるのです。
例えば、背後の収納や冷蔵庫にあと一歩で手が届かず、毎回余分に動かなければならないというデメリットが生まれます。「一歩だけならいいじゃないか」と思われる人もいるかもしれませんが、毎日キッチンを使うことを考えると、ちょっとした不便の積み重ねが大きなストレスになりかねません。またLDKの場合、その余分なスペースをなくせば、より広いリビング・ダイニングスペースにできる可能性もあるのです。
このようにキッチンの通路は、広過ぎても狭過ぎても快適とはいえません。ご家庭に合ったちょうどよい幅を模索することが重要です。
通路幅別!キッチンの使い心地を調査!
ここからは、通路幅を70cm・80〜90cm・100〜120cmの3タイプに分け、それぞれの使い心地をご紹介していきます。
やや狭いかも?通路幅が70cmのキッチン
70cmは、1人が作業台で調理をし、もう1人がその後ろを通るために最低限必要とされる幅です。そのため、冷蔵庫や食器棚の扉を開けたままでは人が通りづらく、また収納が向かい合って配されている場合は、それらを同時に開くことは難しいでしょう。そのため、1人暮らしでもしばしば不便を感じることがあります。ただし、あえてキッチンをコンパクトにしたいと考えている人は、この幅を検討してみてもよいかもしれません。
おひとりさまなら十分!通路幅が80~90cmのキッチン
1人暮らしや小柄な人に最適なのが、80~90cmの通路幅です。作業台で料理をしている時に、ちょうど後ろの収納にも手が届きます。ただし、引き出しが大きく開くものだと、人によってはわざわざ横に立って引き出しを開けなければならず、不便を感じるかもしれません。「1人暮らしだから80cmで十分」と安易に考えず、実際に80~90cm幅を測ってみて、自分に合っているのかどうか確かめることをオススメします。
広々とした空間が魅力!通路幅が100~120cmのキッチン
夫婦や家族など複数人で料理をする予定があるなら、通路は100cmかそれ以上の幅を用意したいところ。とくに対面キッチンにして、壁側に収納や食器棚を設計しようと考えている場合は、110cm以上の通路幅が望ましいでしょう。120cmあれば、さらに大人同士がすれ違っても狭さを感じません。ただし、通路幅を120cm取ろうとすると、キッチン自体も広く作らなければならないため、キッチンだけでなく全体の間取りの確認が不可欠です。また、相応の予算が必要な点もネックとなるでしょう。
上述の通り、キッチンにおける最適な通路幅は、ご家庭やキッチンの使い方により異なるものです。40〜50cmも違えばだいぶ差が出てくるので、ぜひじっくりと検討してみてください。
上述の通り、キッチンにおける最適な通路幅は、ご家庭やキッチンの使い方により異なるものです。40〜50cmも違えばだいぶ差が出てくるので、ぜひじっくりと検討してみてください。
使い心地の良さは「奥行」チェックがポイント!
先の項目でも少し触れましたが、通路幅をきちんと確保し、使いやすいキッチンを作るためには、設置する家具の「奥行」を考慮することも重要です。なぜなら、家具の奥行が深ければ深いほど、通路幅は狭くなるからです。ここからは、とくにキッチンに必要な冷蔵庫・食器棚における奥行の目安をご紹介します。
冷蔵庫の奥行をチェック!
冷蔵庫は、キッチンに置く家具の中でも、とくに奥行が広いものの1つです。冷蔵庫周りだけ通路が狭くなるといったことのないよう、きちんと奥行を確認しておかなければなりません。冷蔵庫の奥行は、だいたい50〜70cm程度です。冷蔵庫のサイズが大きくなればなるほど、奥行の深さも増します。ちなみに、サイズの目安は1人用で240L、2人用で310L、3人用で380Lです(計算方法:70L×家族の人数+100L+70L)。
(参照元:https://www.yamada-denkiweb.com/event/wreizou/)
例えば奥行60cmの冷蔵庫を、通路を挟んで作業台の対面に置く場合、70cm幅の通路を確保するには、壁から作業台まで130cmの空間が必要です。このように家具の奥行は、壁から作業台までの空間がどれくらい必要かを計算するのに役立ちます。家具の奥行を考慮することにより、最適な通路幅にすることができます。
(参照元:https://www.yamada-denkiweb.com/event/wreizou/)
例えば奥行60cmの冷蔵庫を、通路を挟んで作業台の対面に置く場合、70cm幅の通路を確保するには、壁から作業台まで130cmの空間が必要です。このように家具の奥行は、壁から作業台までの空間がどれくらい必要かを計算するのに役立ちます。家具の奥行を考慮することにより、最適な通路幅にすることができます。
食器棚の奥行をチェック!
続いて、食器棚の奥行もご紹介します。一般的なキッチンメーカーにおける、食器棚の奥行はおよそ45cmです。オーダーメイドなど自分で食器棚を用意する場合は、この限りではありません。食器棚は、通路を挟んだ作業台の対面に設置することの多い家具です。奥行がどれくらいになるのか、事前にきちんと確認しておきましょう。
コンセント位置の確認も忘れずに!
より使いやすいキッチンにするためには、もう1つ押さえておきたいポイントがあります。それは、コンセントの位置と数です。電気ケトルやミキサー、フードプロセッサーなど、キッチンでは家電製品を使うことが多々あります。作業台の付近にコンセントがなければ、不便に感じることでしょう。キッチンは水場であり、よく動き回る場所でもあるので、タコ足配線や延長コードは避けたいところです。もし、ご自宅のキッチンの適した位置にコンセントがなく、不便を感じている場合は、リフォームのプロに相談することをオススメします。
キッチンの使い心地は、通路幅が狭過ぎても広過ぎても決してよいとはいえません。使いやすいキッチンを作るには、家族構成やキッチンの使い方などを加味したうえで、最適な通路幅を検討することが大切です。また、家具の奥行やコンセントの位置・数についても、しっかりと確認しておきましょう。
もしも現状、ご自宅のキッチンの使い心地に不満があるのであれば、専門家の意見を伺うのも1つの手です。キッチンは毎日使う場所なので、自宅に合った快適なキッチンを目指しましょう。
もしも現状、ご自宅のキッチンの使い心地に不満があるのであれば、専門家の意見を伺うのも1つの手です。キッチンは毎日使う場所なので、自宅に合った快適なキッチンを目指しましょう。
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Japan
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