島津が行く! 世界のスーパーマーケット
アーティスト・クリエイター・デザイナーの島津冬樹氏は、使用済み段ボールを財布として蘇らせるプロジェクト「Carton」の運営者。段ボール収集のため世界中を旅する彼は、現地のスーパーマーケットに並ぶ日用品が大好物なんだとか。アメリカ、エチオピア、モロッコ、フィリピン、ブルガリアなど、日本とは文化が異なる国々の、庶民的お店に並ぶアイテムとはどんなものなのでしょう?
公開日 2018.11.22
更新日 2022.01.07
世界では基本的に袋が有料
鮮やかなオレンジ色をしたミャンマーの「シティマート」や、アイコンが反映されたアメリカの「ターゲット」など、海外ではレジ近くにオリジナルのリユーザブルバッグが陳列されています。
ブルガリア「ビラ」、ドイツの「リドル」、「カウフランド」はいずれも大型ディスカウントショップ。日本でもファンの多いファブリックトートは、現地なら200〜300円ほどで購入できるそう。
冷凍食品売り場にはフリーザーバッグが。「おそらくベースは同一メーカーの袋。ショップロゴだけプリントしています。ピザが1枚丸々入るほどの大きめサイズ」。
「ブルガリアで出会ったパッカブルバッグですが、なぜかレモン型」。意味や合理性を感じさせないデザインは日本では珍しく、島津さんの琴線に触れやすいようです。
レモンを広げるとチープなエコバッグに。「日本では手に入れられず、情報もネットにすらない。やっぱり現地でしか買えないものに惹かれます」。
スーパーには各国の文化が如実にあらわれる
インドネシアやミャンマーなどを中心に人気がある袋麺。「エキセントリックな色使いが我々の目には新鮮に映ります。味が悪くないのもグッド」。
「ブルガリアといえばヨーグルトだけに、バリエーション豊富で安価。しかも美味しい。ただ、容器が似たようなデザインばかりで、牛乳と間違えて買ったことも」。食べた後はフタまで持って帰るのが島津流。
キリスト教の中でも、教義が厳しいとされるエチオピア正教を信仰する人々が多いエチオピア。「宗教画のステッカーは、買った時点で何枚か抜けていました。こういうのもお国柄かと」。
日本でも買える日用品をあえて外国で
紙に対する認識を覆されたのがミャンマー。「典型的なダウンサイクル(元の物質よりも質を下げた再利用)で、コピー用紙なのにグレーなんです。そして安い。別に真っ白じゃなくたっていいよね…という価値観が生まれました。また、とても薄い。穴が開いてるくらい...製品としてどうなの? という気もしますが、これぞ再生紙という感じは魅力的。市民と近い存在な分、その国の状況や環境がわかりやすいのがスーパーなんです」。
イエローで入ったアラビア語がたまらないという、エジプト産のアルミホイル。「キッチン用品とは思えない美しいデザイン。サイズが少し大きく、品質は日本メーカーの方がいいですが」。
「香港で購入した薬たちは完全にジャケ買い。肖像画を落とし込むのは中国ならではです。店員さんはもっと効く商品を勧めてくれたようですが、効能は謎のまま」。
リサイクルのアイコンをダイレクトに落とし込んだショッピングバッグ。「モロッコで買いました。カラーリングこそ単純ですが、主張はストレートに伝わってくる。素敵です」。
島津さんに密着したドキュメンタリー映画『旅するダンボール』公開間近!
12月7日より
YEBISU GARDEN CINEMA/新宿ピカデリー
MOVIX仙台、MOVIX橋本、ミッドランドスクエア シネマ、MOVIX京都、神戸国際松 竹ほか 全国順次公開
http://carton-movie.com
島津冬樹(段ボールアーティスト)
WRITTEN BY
Japan
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