マンションで“防音天井”をDIY!遮音材と吸音材で上階の生活音からオサラバ

28歳で福岡へ移住し、築40年の物件をセルフリノベーションしながら生活。その様子をブログメディア「DIY MAGAZINE」で公開しているセーチです。1軒目2軒目に続いて、築30年の中古マンション(3軒目)をリノベーションしてきた過程をお届けします。

公開日 2022.06.08

更新日 2022.06.08

マンションで“防音天井”をDIY!遮音材と吸音材で上階の生活音からオサラバ

セーチのリノベ記録 3軒目

こんにちは。祖父母の物件をセルフリノベーションしつつ、インテリアなどを作っているセーチです。

3年前から空室になっている築30年中古マンション。
リノベーションの見積もりを業者に出したところ、採算が合わないと放置されていました。
そのままにしておくのは勿体無いので、僕や家族が使えるようにセルフリノベーションしていきます。
今回は解体した天井の下地を作り直す作業です。

前回の記事はこちら

解体した天井の状態を確認

天井は「梁→吊木→野縁受け→野縁→石膏ボード→仕上材」の順番で作っていくのですが、今回はマンションなので梁はコンクリートが代役しています。
(相続物件セルフリノベーションの吊り天井作りを参考に。)
吊木はコンクリートから6ヵ所金具が出ており、その金具に野縁受けが固定されています。
野縁受けの下に野縁が固定されている状況なのですが、この野縁の本数が少ないので、このままでは石膏ボードを固定できません。
なので石膏ボードを固定しやすいように野縁を追加いきます。
部屋を区切っていた場所は、壁が無くなったことで少し垂れ下がっています。
どうしようか考えていたら、天井に木材が埋め込まれていることに気付けたので、ここを基準に木材を間に追加してビス止めしようと思います。

野縁を追加する

下地の状態が把握できたので施工に入っていきます。
部屋を囲むように骨組みがあるはずなのですが、和室の1ヵ所枠がないので取り付けます。(解体でなくなったようです)
木材を壁にスッポリと固定しようと思っていたら、釘が飛び出していたり木の厚みが微妙に違ったりで上手くはまらなかったので、マルチツールを使って調整しました。
※各部屋の天井の高さが合うように距離を測って印をつけ木材を固定します。

すでに固定されている野縁の大きさを測ります。
縦に42mm、横に30mmです。準備している木材は45mm×30mmなので、同じ向きに野縁を取り付けようとすると高さが微妙に合いません。
野縁を横向きに固定する場合を確認。(画像の向き)
本来は野縁受けに野縁を固定したい所ですが、もともと和室だった部屋と洋室だった部屋の野縁の位置がズレていることを考慮して、あえて横向きに固定することにしました。(野縁の間に野縁を固定する形になります)

強度的に大丈夫かなと考えましたが、隣の洋室だった部屋がこの作りで30年大丈夫だったので問題ないと判断しました。
野縁の位置がズレると石膏ボードを固定する時にビスが打ち込めなくなるので、毎回位置を確認しながら取り付けます。
固定する時は、1mm~2mm大き目にカットしてカナヅチで木を凹ませながら固定しました。
(カナヅチで叩いた部分が圧縮されています。)
この部分は時間が立つと元に戻ってくるので、より頑丈に固定されることになります。
画像の向きに石膏ボードを固定する場合、野縁を既存の野縁の間に1列ずつ追加しないといけません。
さらに、石膏ボードの端が固定できるように野縁の間に野縁を追加する必要もありました。
画像の向きに石膏ボードを固定する場合、部屋を跨ぐ部分の受けも無いので野縁の追加位置が煩雑になります。
画像のように横向きに石膏ボードを固定する場合、真ん中の野縁の位置が石膏ボードのサイズに合っているので綺麗に固定できます。
石膏ボードの加工無しで固定できるので、横向きの方が作業が楽だなと判断し今の形で野縁を追加しました。
他の部屋も同じように野縁を取り付けていきます。(経年で木材が歪んでいて一ヵ所一ヵ所サイズが微妙に違うので大変でした。)
これで枠組み作りは完成です。

※ここまでの作業を動画にまとめています

【中古マンションDIY】#17 天井作り。野縁を追加して石膏ボードを固定できるようにする。

今の状態だと、上の階で掃除機を掛けたり子供が走ったりすると足音が聞こえます。
なので、少しでも生活音をカットする為に天井も防音対策をします。
防音対策には壁にも施工したグラスウールを使います。
今回も40Kの気密を使いますが、厚みを40mmと厚くしました。
(天井のコンクリートから枠組み(野縁受け)まで約45mm~50mmなので40mm厚のグラスウールを用意しました。)
天井は(グラスウール|遮音シート|グラスウール|石膏ボード)という順番で施工します。

40mm厚のグラスウールを2重に重ねて遮音シートも挟み、石膏ボードを入れると4重構造になるので、かなりの防音効果になると思います。
グラスウールは野縁で支えるような形になるよう斜めに差し込んで敷き詰めます。
大きいサイズで詰められれば楽なのですが、野縁があるので天井枠に入るサイズで入れています。
配線がまとまっている部分はグラスウールが入らないので、グラスウールを削って入れました。
配線の集合地もグラスウールを切り抜いて入れています。
最後の1つは差し込めないので、折り曲げながら無理やり詰め込みました。

これで1層目の防音材施工は終わりです。
次回も引き続き天井作業になります。
1層目のグラスウールを敷き詰め終わったので、遮音シートを野縁の間に滑り込ませるように施工していきます。
この作業が想像していたよりも過酷で、綺麗に間に入っていかず苦戦しました。
仕上げにグラスウールをはめる作業は、正直躊躇うくらい疲労していましたが、ここまでやったので最後でやりきろうと頑張りました。石膏ボードを固定するまでにかなりの時間を割きましたが、このシリーズの中で最もきつかった作業なので詳細にお伝えしたいと思います。

これからマンション購入を検討されている方、中古住宅のリノベーションを検討している方、タグに「セーチのリノベ記録 3軒目」とつけているので、順を追って読めばリノベが完成するような構成です。ぜひ参考にしてくださいね。

セーチ

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セーチ

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DIYのブログ『DIY MAGAZINE』を運営。福岡在住の28歳です。物件をセルフリノベーションしていく過程とDIYに関する情報を発信しています。