DIYerによる断熱壁講座!スタイロフォームとコンパネで作る快適空間とは

28歳で福岡へ移住し、築40年の物件をセルフリノベーションしながら生活。その様子をブログメディア「DIY MAGAZINE」で公開しているセーチです。1軒目2軒目に続いて、築30年の中古マンション(3軒目)をリノベーションしてきた過程をお届けします。

公開日 2022.05.07

更新日 2023.04.15

DIYerによる断熱壁講座!スタイロフォームとコンパネで作る快適空間とは

セーチのリノベ記録 3軒目

こんにちは。祖父母の物件をセルフリノベーションしつつ、インテリアなどを作っているセーチです。

3年前から空室になっている築30年中古マンション。
リノベーションの見積もりを業者に出したところ、採算が合わないと放置されていました。
そのままにしておくのは勿体無いので、僕や家族が使えるようにセルフリノベーションしていきます。
今回は断熱壁を作る作業です。

前回の記事はこちら

耐水性能が高いスタイロフォームを使う

断熱材は大きく分けて、「繊維系」「発砲系」があります。

その中にもいろいろと種類があるわけですが、今回は「発砲系」のスタイロフォームを使います。
ホームセンターでも購入できる一般的な断熱材です。

スタイロフォームは水を吸収しにくい性質なので結露しやすい窓側に施工することにしました。
※前回使用したグラスウールも断熱材として使用できますが、スタイロフォームより耐水性は劣ります。スタイロフォームは防音性は皆無なので目的に応じて使う断熱材を選んでください。

壁に合わせて断熱材を入れる

今回施工する窓側の壁は深さは20mmなので、厚みが20mmのスタイロフォームを準備しました。
スタイロフォームの厚みは、15mm~100mmと種類が豊富なので、施工する場所に応じて使い分けます。(ホームセンターにも何種類か置いています。)

北海道など北国の方だと60mm~70mmは使うと聞いたことがあります。住む地域によっても変わりそうです。断熱性を高める為には隙間を開けない方が良いので、気持ち1mm~2mm大き目にカットしはめ込みます。(スタイロフォームはカッターで簡単に加工できます。)
押し込むようにはめ込みますが、スタイロフォームは無理矢理押し込み過ぎると割れてしまうので、入らない場合は数ミリカットして調整してください。

配線処理は済ませておく

家の造りによっても手順は変わりますが、配線を天井裏に這わせたいので壁を作る前に配線処理を済ませておきます。インパクトドライバーのドリルを使って、スタイロフォームの表面を少し削って配線を収納できるようにしています。

※事前にコンセントの位置や照明の位置を決める必要があります。
コンセントを設置する場合は配線を床付近まで這わせないといけないので、スタイロフォームの中を通さないといけません。(電気工事士の資格が必要です)
エアコンを取り付ける位置は、ビスが刺さるようにコンパネを取り付けようと考えていましたが、石膏ボードと同じ9.5mm厚の物が見つからず断念。
その代わり20mm厚のパーティクルボードがあったので、これを埋め込むことにしました。

パーティクルボードは「繊維板」という種類の板です。
OSB板というのを見た事ある人は多いと思いますが、OSB板より細かい破片を固めたものが「パーティクルボード」です。
パーティクルボードを埋め込んでいたスタイロフォームの形にカットし、同じ個所にビス止めします。エアコンを設置する可能性がある場所にそれぞれ埋め込んだら、断熱壁の下地が完成です。

※ここまでの作業を動画にまとめています

【中古マンションDIY】#15 断熱壁の作り方。スタイロフォームで断熱性を高める。前編

石膏ボードを張って仕上げる

断熱材を埋め込み終わった壁に厚み9.5mmの石膏ボードを張って壁を仕上げます。
窓際の壁は石膏ボードを丸々1枚使える場所がなく、カットして細かく調整しながら張っていくしかありません。
場所毎にサイズを測り、それに合わせて石膏ボードを加工します。
カット面はTajimaの「アラカンスタンダード」で整え、断面の次は斜めに面取り。
凹凸を埋めるためにパテを塗るので、そのための溝作りです。
コンセント位置を確認して石膏ボードの同じ位置に印を付け穴を開けます。
同じサイズで穴を開けてしまうと少しズレた時に修正が効かないので、私はいつも小さめに穴を開けます。

以前まで石膏ボード用のノコギリを使っていましたが、天井付近の釘を処理する為にマルチツールを購入しました。石膏ボードでも使えるそうなので使用してみると、予想以上に楽で綺麗にカットできるので感動。もっと早く買えば良かったです。
エアコンのコンセントとダクト位置にも同じように小さめの穴を開けたら壁に取り付けます。
石膏ボードビスで固定する際、裏にある木の位置が分かるように、レーザー墨出し器を使います。
レーザーに沿ってビスを数か所打ち込んで固定します。
元々和室と洋室に分かれていたので、壁際が微妙に出っ張っています。
出っ張っている手前で固定したいのですが、そこには石膏ボードを固定する受けがないのでカットしたパーティクルボードを取り付けました。

本当は部屋をまたぐように石膏ボードを固定できれば良かったのですが、出っ張りが大きいので諦めました。
和室側の天井は壁際を解体していたので、石膏ボードを簡単に固定できました。
洋室側は天井を全て残しているので、天井と壁の間に差し込むように取り付けなければいけません。
天井を固定している釘が所々にあるので、その部分だけ石膏ボードをくり抜いてはめ込みました。
キッチン側の壁も同じようにスタイロフォームを詰め石膏ボードで仕上げます。
大きさが微妙でボードを丸々1枚使えなかったので全てサイズに合わせて加工しています。

この位置には棚を設置する予定なので、コンセントを1個増設しました。
窓下付近に設置するか悩みましたが、棚で隠れるようにしようと思い、天板より少し低い位置にくるよう設置しています。一番左の壁はガス工事を入れる予定なので、このままにしておきます。

※ここまでの作業を動画にまとめています。

【中古マンションDIY】#16 窓際の壁完成。スタイロフォームで断熱性を高める。後編

これで部屋をグルっと囲むように壁を作り終えました。

次回は、天井作業に移ります。
天井がどうやって固定されているかの確認から入り、野縁を追加して石膏ボードを固定できるようにしていきます。(元和室の天井はラミ天だったので、簡易的な受けしかないので野縁を大量に追加しないといけないかも・・・)

これからマンション購入を検討されている方、中古住宅のリノベーションを検討している方、タグに「セーチのリノベ記録 3軒目」とつけているので、順を追って読めばリノベが完成するような構成です。ぜひ参考にしてくださいね。

セーチ

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セーチ

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DIYのブログ『DIY MAGAZINE』を運営。福岡在住の28歳です。物件をセルフリノベーションしていく過程とDIYに関する情報を発信しています。