“膝の上”と書いて、オフィスと読む。キャンプチェアで働く快適デスクをDIY

本記事では、テレワークや宿題、アウトドアをより最適なものにしてくれる“膝上デスク”をDIY!おっと、ただの板だと侮るなかれ。使用者に合わせた絶妙な傾斜がついて作業がしやすく、手触りもスベスベ、ドリンクホルダーまで備えた超快適デスクとなっております!ワンランク上の作業環境を求めているあなた、必見です。

公開日 2021.10.14

更新日 2022.01.07

“膝の上”と書いて、オフィスと読む。キャンプチェアで働く快適デスクをDIY

はじめに

外出自粛の生活もすでに2年近く続き、テレワーカーの方々はより快適で新鮮な仕事環境を求めて日々試行錯誤しているのではないでしょうか。そして誰しも「たまには日当たりのいいベランダで仕事がしたい」「ベッドにもたれながら仕事をする背徳感を味わいたい」、こんな誘惑に駆られたのは一度や二度ではないはずです。ですが、やはり腰の深い椅子は作業には向かず、しばらくすると体が痛くなりがち...!
そこで今回は、そんな悩めるテレワーカーのために、自宅のどこにいても楽な姿勢で作業ができる究極のアイテム、“膝上デスク”をDIYしていきたいと思います。

作るもの

“膝の上”と書いて、オフィスと読む。キャンプチェアで働く快適デスクをDIY
今回作るのは、膝の上に乗せて使うことで快適な作業環境を作り出してくれるこちらのデスク。使う椅子や本人の体格に合わせて傾斜をつけ、さらにドリンクホルダーなどの機能をプラスすることで唯一無二の使いやすさを実現します!また、表面には養生用のハードボードを取り付け、手触りがよく上質な印象で仕上げました。作り方も非常に簡単なので、ぜひみなさま、チャレンジしてみてください。

材料

“膝の上”と書いて、オフィスと読む。キャンプチェアで働く快適デスクをDIY
合板 400×700mm
廻り縁(まわりぶち) 900×15×3mm
立ち上げ材 700×30~40mm×9mm
養生用ハードボード 400×700mm

STEP.01 理想のサイズを確認

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まずは制作するデスクの大きさを決めます。写真のように実際に椅子に座ってみて、“作業をする際に理想的なデスクの大きさ”を割り出してください。ちなみに、今回は材料としても書いた通り、横700mm、奥行き400mmの少しゆとりのある大きさに決めました。

STEP.02 天板の加工

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欲しいサイズの天板を用意したら、デスクとしての機能性を高めていきたいと思います。今回はドリンクホルダーを取り付けたかったので、手持ちのタンブラーの大きさを測り、タンブラーが5~60mm沈む位置で引っ掛かるように穴を開けていきます。
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必要な穴の大きさがわかったら、まずは中央をドリルで穴開け。この時、下に不要な木材を下敷きとして入れないと天板が割れてしまいますので、ご注意ください。
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次に、ドリルで開けた穴を起点として、マークしていた円をジグソーでカットしていきます。ちなみに、“ドリルで穴開けをした部分を使ってジグソーでカット”という作業は、DIYのあらゆるシーンで活用することができますので、ぜひ覚えておいてください!
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円形にカットし終わったら、紙やすりで穴の周辺を整えます。バリが残ったままだと大切なタンブラーに傷がついてしまいますので、丁寧に処理しておきましょう。

STEP.03 立ち上げ材の取り付け

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次に、膝の上に置いた際、作業しやすい傾斜をつけるための立ち上げ材を取り付けていきます。ここでは、膝の上でなるべく天板がフラットになるような高さを考えてみてください。ちなみに、今回は高さ40mmの木材を取り付けることにしました。
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取り付け位置が決まったら、そのラインが中央に来るように立ち上げ材を合わせて、写真のように厚みを墨出ししてください。
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天板との取り付けにはビスを使いますが、その前に木工ボンドを使って仮止めを行いたいと思います。これは必須というわけではありませんが、仮止めをすることでビス止めの精度も上がりますし、よりしっかりと固定してくれますのでオススメです。
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先ほどマークした箇所に慎重に接着していきます。木工ボンドは取り付けた直後であれば多少動かすことができるので、慌てずに整えてください。ちなみに、天板の端まで立ち上げ材が無い方がスマートかと思い、今回は左右を端から25mmずつ短くカットしています。こちらも好みで大丈夫なので、参考にしてみてください。
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ボンドが乾いたらビスで固定していくのですが、天板の表から打たねばならず、このままだと作業がしづらいですよね。そのため、立ち上げ材と同じ木材を写真のようにスペーサーとして噛ませました。こうすることで天板が平行に安定し、ビス打ちが楽になります。
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ビスは左右と中央、合わせて3箇所打てば十分固定されます。立ち上げ材が割れてしまわないように、ドリルで下穴を開けてからビスを打つようにしましょう!
それと、このあと天板にはハードボードを貼り付けますが、ビスの頭が出ていると破損したり、作業の妨げになる可能性があります。しっかりと奥まで打ち込んで、ボコっと浮き出ていないような状態になったことを確認してください。

STEP.04 仕上げ部材の取り付け

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それでは、ここからはプロダクトのクオリティを上げていくために、補強部材をいくつか取り付けていきたいと思います。まずは用意していた養生用ハードボードを使っていきますが天板と大きさが異なっている場合は、写真のようにカッターを沿わせるような形で切断しましょう。
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天板に合わせた大きさにカットできたら、ドリンクホルダーの位置にも穴を開けます。天板ではジグソーを使いましたが、ハードボードはカッターで円形に切り取っていきましょう。この時、いきなり円形に切り始めるのではなく、写真のように「×」を描くように切れ目を入れてから作業を始めるとスムーズですので、お試しください。
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今回、養生用ハードボードと天板の接着には粘着力の強い速乾ボンドを使用します。ですが、普通の木工ボンドでも問題はありませんので、慣れている方をお使いください。
塗り方ですが、まずは写真のようにラフに天板の上に出したら、端材などを使って均一に塗り広げてください。また、この速乾ボンドをお使いの方はニオイがそれなりに発生することがありますので、換気のいい場所で作業するようにしましょう。
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塗り終えたら、ボンドが乾いてしまう前にハードボードを乗せ、圧力をかけていきます。この時、手を使った作業でももちろん問題ありませんが、もし手元にゴムハンマーがあれば、トントンと全体を叩くことでしっかりと接着させることができます。普通の木工ボンドをお使いの方は、重たい本などの上に載せることで圧着させましょう。
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ハードボードの接着が終わったら、いよいよ最後は廻り縁の取り付けです。写真のように、用意した木材を天板に当てながら、必要な長さでマークして、4辺分(4本)切り出してください。
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ここで一つ小ネタを紹介。このように木材がL字型に交わる時、縦の木材が横の木材を隠すようにして重なるのを“縦勝ち”、その逆は“横勝ち”と呼ばれます。例えば、この写真の場合は上の木材が縦に当たるので“縦勝ち”ですね。
地味なポイントかもしれませんが、左右でこの法則がバラバラになってしまっていると少し不恰好です。縦か横、どちらを勝たせるのかを事前に決めてから木材をカットすると、仕上がりがワンランク上がって見えますよ。

完成

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4辺に廻り縁を取り付けたら、完成です!いかがでしょう、廻り縁と養生用ハードボードを取り付けたことで、かなり製品感を演出することができたのではないでしょうか。程よく角度もつけることができたので、膝の上に乗せるのが楽しみです!
ちなみに、作業工程が単純なこともあり、今回は勢い余って2つ作ってしまいました。片方が子どものサイズに合わせて作ってみたので、ぜひ使用シーンをご覧ください。

設置

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実際に作業アイテム一式を置いて、使った様子がこちら!「か、快適だァ〜」と湧き上がる編集部。それもそのはず、今回は腰の深いキャンプチェアに合わせて制作したため、どっしりと腰を下ろしながらも丁度操作しやすい位置にPCが来るという贅沢設計。膝の上にPCを置いて作業をした経験は誰しもあるかと思いますが、角度のついた天板がつくだけでこんなに快適度がアップするとは、想像以上でした。
これなら、ベランダやキャンプ場など、しっかりとしたワークデスクが確保できない環境でも問題なし!外でお子さんと一緒に作業に没頭できるなんて、素敵ですよね。
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そして、特筆すべきはこの広さ!幅を700mmで制作しましたので、横にUSBハブやノート、お菓子までおくことのできるゆとりがあります。また、「これだけ広がっているとバランスが悪いのでは?」と思った方もいるかと思いますが、両膝によって支えられているためほとんどグラつきなどもありません。かなり丁度いいと感じたので、もし広くても問題ないと考えている大人の方には、700×400mmのサイズがオススメですよ!
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さらに、天板の左右を持って立ち上がればこの通り!作業していた一式をそのまま別の場所へ移すことができる“おぼんスタイル”が発動します。お手洗いに行きたい時なども、一旦近くの机などに置いて、帰ってきたらまた持ち上げて座るだけなので、スマートです。
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ワークデスクで普通に作業がしたくなった時も、そのまま置くことで傾斜のついたPCスタンドとして活躍!木の雰囲気が優しいプロダクトなので、お部屋で使ってもちゃんとマッチしてくれるのが嬉しいところです。いつもとはちょっと違うところで仕事がしてみたい、そんな風に考えている方はぜひ、チャレンジしてみてください!

まとめ

快適な作業環境をその場で作れる膝上デスク、いかがでしたでしょうか。いつもと雰囲気を変えて作業をしたいという方にはぴったりのプロダクトになったのではないかと思います。さらに、今回ご紹介した作り方に加えて、膝と立ち上げ材の間にクッションを設けたり、塗装して印象を変えてみるなど、いくらでもアレンジを足すことができます。工程も簡単なのでぜひ何個か作って、友達やご家族と使ってみてくださいね。
監修 岩西 剛
撮影 藪内 努

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