DIYで作れる!片屋根デッキ付きの多目的小屋制作ガイド

3畳ほどの小屋にウッドデッキとパーゴラがついた多目的の小屋。今回、DIY誌「ドゥーパ!」編集部のヒット作「自分でできる! 小屋の作り方」から、この小屋の製作ガイドをお届けします。使用木材の種類を減らしたり、難しいテクニックをなるべく避けていることなど、DIY仕様にこだわった点は必見です!!

公開日 2019.05.13

更新日 2024.11.21

STEP.07 デッキ&パーゴラの設置

小屋と連続するデッキを作ります。ドアの下に直接2×4材を打ち付け、これを基準に根太枠を組むという簡単な方法を選びました。実用上、まったく問題ないばかりか、まさにDIY向きの方法。日差しを避けるためにパーゴラもつけてみます。これもデッキの根太に柱(2×4材)を打ち付けて前柱とし、小屋側から垂木を渡すだけという簡単な方法です。柱は上に飛び出したままでいいので、柱は2×4材を追加して遊び心のあるデザインとしてみました。
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小屋のドアの下に横板を打ち付けます(2×4材)。高さは敷石の高さに合わせました。水平もしっかり確認しましょう。これがデッキの根太の枠板の基準になります。

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ドア下の横板を基準に、デッキの根太を組みます。材は2×4材。小屋の根太と同様に、根太の外枠が正確な四角形であることもチェックしましょう。

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ここで基礎石を正確な位置に設置します。

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デッキの床材を張ります(2×6材)。めんどうな割き加工(材の幅を細く切る)を避けるために、 ビス留めする前に、適当なすき間を作りながら、すべての床材をバランスよく並べてしまいましょう。そして65㎜ビスを使い打ち留めていきます。

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パーゴラの柱を2本立てます(2×4材)。柱は枠板の横に打ち付けます。

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ビーム、垂木などを取り付けます。

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柱の強度を上げるために思いついて、柱をこのようにアレンジしてみました。2×4材をもう1本立て、間に2×4の短い材を挟んで、立ち上げました。

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スジカイを入れました(2×4材)。

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パーゴラ部が一応完成(あとで垂木を2本追加しました)。

STEP.08 窓とドアの設置

窓とドアは、サイズが違うだけで、作りや設置法はほぼ同じ。両者とも両開きタイプで、枠板が2×4材で、外側から透明な5㎜厚のアクリル板をビス留めで張っているだけです。これをカントリータイプの黒い蝶番で開口部のトリミングボードに接合しています。
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まず、窓枠を組みます。接合は単純な突きつけですが、ビス(75㎜)が届かないので、ドリルで穴(10㎜径)をあけてビス打ちします(座掘り接合)。ドリルであけた穴から75㎜ビスを打ち込んで接合しましょう。

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組み終わった2つの窓枠を窓の開口部にあてがってみます。収まりが悪い場合は、カンナなどで微調しましょう。

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蝶番を取り付けます。蝶番はウエスタンヒンジ(全長114㎜)。これを両側に2個ずつ取り付けましょう。

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アクリル板(5㎜厚)をカットし、外側から窓枠に取り付けます。アクリル板は丸ノコで慎重にカットすること。また窓枠に取り付ける時は、2~3㎜径の下穴をあけてから38㎜ビスで打ち留めましょう。

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窓がばたつかないように、端材で作った木の葉を型どったストッパーを取り付けました。

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同様にドアを作ります。ドアは真ん中に桟が1枚入ります。蝶番は窓に比べサイズアップした全長186㎜のものにしました。

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ドアを取り付けます。ミニバールをドアの下に挟み、5㎜ほど持ち上げた状態で取り付けましょう。

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ドアの合わせ目にラッチを取り付けました。

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ドアが取り付けられました。ここにも木の葉型ストッパーを取り付けてみました。

STEP.09 塗装

塗料は、油性の屋外木部塗料を選びました。色はブルーグレーを小屋に、ワイス(白)をデッキ部にとツートーンに塗り分けました。よく伸びて、塗りやすい塗料ですが、段取りで反省点が1つ。ドアと窓の枠を塗る時、アクリル板を外さなければならなかったところ。ドアと窓のアクリル板を張る前にここだけは塗装しておくべきでした。
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塗装作業は、できれば風のない穏やかな日を選んだ方が楽です。ブルーシートや脚立も必須アイテム。

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塗料が乾燥したら使い道、無限大!男たちの遊び基地の完成です!

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窓のある側面から見た図。片流れの屋根とパーゴラとのバランス、ツートンカラーもいい感じです。

小屋作りに欠かせない垂木の基礎知識

垂木は、屋根を支えるために必要となる構造物です。上記の制作ガイドでは「STEP.04 野地板、コーナー板、鼻隠し、破風板などを張る」の工程に登場します。一般に「屋根評価は垂木で決まる」とも言われるほど重要な構造物なので、ここであらためて解説しておきましょう。

説明の中に出てきているように、垂木は野地板の下地材として取り付けます。間隔は屋根の素材に合わせた形となりますが、間隔が狭いほど強度が増すので、屋根に重い素材を使う場合は狭くした方が安全です。

垂木は、2m、3m、4m、6mなどの長さが標準です。ぴったり合う長さのものが見つからない場合は、お店でカットしてくれます。垂木は基本的に9本、12本などの単位で売られているので、1本単位で購入したい場合は、あらかじめショップに確認しておきましょう。

さまざまな垂木の素材

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垂木にはさまざまな種類の木材が使われます。中でも最も一般的な素材が杉。杉は成長の過程で曲がることが少なく、脂分も少ないため加工しやすい素材です。国内各地で植林されているので、供給量も安定しています。国産材では、主に北海道で生産されるエゾマツもよく使われる素材です。杉と同じく曲がりが少なく、軽量できれいな木目が特長ですが、耐久性はやや劣ります。

輸入材では、北米が原産の米マツや米ツガが定番。米マツは耐久性と加工のしやすさを兼ね備えた素材です。美しい木目が目を引きますが、時間が経つと黒く変色しやすいという特徴があります。米ツガも同様の特徴を持ちますが、湿度が高いとさらに劣化しやすいので注意が必要です。

丈夫な屋根作りにおすすめのガルバリウム

作例では屋根の素材に、軽量で施工が簡単なオンデュビラタイルを使いましたが、ガルバリウムもおすすめの素材です。ガルバリウムは、アルミニウム・亜鉛・シリコンの合金でメッキされた鋼板です。環境にもよりますが、同じメッキ鋼板のトタンに比べて3〜6倍程度の耐久性を持つガルバリウム。メーカーによれば、一般的な都市部であれば約25年、塩害のある海沿いの地域でも約15年の耐用年数を誇るそうです。

なお、トタンは亜鉛だけで鉄をメッキしたもの。また、ブリキはスズで鉄をメッキしたものです。トタンもブリキもガルバリウムも、全て素材は鉄ですが、メッキする金属が異なるため、寿命も大きく異なります。


以上、お届けしたDIYで作れちゃう小屋作り。壮大なイメージもありますが、いつかは挑戦してみたいという人も多いのではないでしょうか。その際は、ぜひ本記事を参考にしてくださいね。あなただけのDIY小屋を見られる日を楽しみにしています!!

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