おひとり様専用飲食店のデザインのポイントとは?

この記事では、おひとり様専用飲食店をデザインするポイントを紹介します。デザイン事例を用いてレイアウトや外観、導入すべきシステムなどを解説しますので、ひとり客を集客しやすい飲食店をつくりたい人は、ぜひ参考にしてください。

公開日 2022.06.20

更新日 2022.06.20

おひとり様専用飲食店のデザインのポイントとは?

近年、ひとりで気軽に立ち寄れる「おひとり様専用飲食店」が増えています。複数人で会話をすることがないため、新型コロナウイルス感染症対策として利用する人も多いようです。この記事では、ひとり専用の飲食店の将来性に着目し、デザイン事例や内装レイアウト、集客のコツなどを紹介します。おひとり様専用飲食店の開業を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

おひとり様専用飲食店とは

「おひとり様専用飲食店」とは、単身での利用に特化した飲食店のことです。複数人用のテーブルなどと混在させて「ひとりでも」利用できるカウンターを設置するようなスタイルとは違い、「おひとり様向け」を明確なコンセプトとして打ち出しています。内装デザイン・家具のレイアウト・導線設計なども、おひとり様向けにフィットするよう行います。

今日おひとり様専用飲食店が人気を集める背景には、新型コロナウイルスの影響が挙げられます。以前からひとりで利用できる飲食店の需要は高まっていましたが、「感染リスクを減らして外食を楽しみたい」という声が大幅に増大しました。そうしたニーズに呼応して、近年は単身利用の専用店までオープンするようになったのです。
しかし新型コロナウイルスの流行が落ち着きつつある現在でも、おひとり様店舗は、多くの人に親しまれています。

おひとり様専用飲食店の将来性

高齢化や晩婚化、未婚化などにより、日本の単身者世帯比率は一貫して増加傾向にあります。国勢調査によると、この単身者世帯では「食費に占める外食の割合」がほかの世帯よりも高く、特に若い世代を中心に外食率が高まっているそうです。このようなデータから「仕事帰りにひとりでさっと食事を済ませたい」「帰宅してわざわざ自炊する時間が取れない」といった、ひとり暮らしの事情がうかがえるでしょう。

また近年では、ひとりでゆっくり趣味を楽しむ「ソロ活」をテーマにしたテレビ特集やマンガなども増えています。ひとりで行動することをマイナスなイメージではなく、精神的に自立したプラスのイメージとして捉える人も多く、おひとり様に特化したサービスや店舗の需要はますます高まっていくでしょう。

おひとり様専用飲食店にはどんな店舗があるのか

おひとり様専用飲食店にはさまざまな種類があります。その中で近年注目を集めているのは、「焼肉・鍋・しゃぶしゃぶ」など、従来は複数人で楽しむことが多かった店舗です。こうした店舗には、今まで客層や雰囲気などを気にして、ひとりで行けなかった人も多いでしょう。店舗側が「ひとり専用」と掲げることで、入店ハードルをぐっと下げているのです。

ほかにも、「スイーツ・バー・定食・鉄板焼き」など、多様なおひとり様専用飲食店が誕生しています。「男性ひとりでも入りやすいイタリアン」「単身女性の利用をコンセプトにした大衆居酒屋」など、今までの固定概念を取り払うユニークなおひとり様専用飲食店もあります。
「ひとりで行きたいけれど、なんとなく行きづらい」と感じる飲食店に目を向けると、新たなビジネスチャンスがつかめるかもしれません。

おひとり様専用飲食店のデザインのポイント

おひとり様専用飲食店には、従来の店舗デザインとは異なる特徴があります。ここでは、内装やレイアウトに加えて、会計システムなどについても参考になる、「おひとり様専用飲食店のデザイン事例」をまとめました。

人目を気にせず済むように仕切りをつける

おひとり様専用飲食店のデザインのポイントとは?
こちらは「lamire」に掲載されている店舗デザイン事例です。広々とした店内には多くの座席がありますが、それぞれひとり用に仕切りが設けられています。ひとりでの外食に慣れておらず、「視線が気になって食事に集中できない」「入店のハードルが高く感じる」といった人は多いものです。仕切りやパーテションなどで座席を区切り、視線を遮るレイアウトにすることで、多くの人が「入りやすい」と感じる店舗をつくれます。

既存のカウンターに仕切りをプラスする場合は、スペースが窮屈にならないように配慮することが大切です。隣との席が近過ぎると居心地が悪くなってしまうので、新たにテーブルを購入したり、仕切りを設ける幅を広くしたりと、スペースに余裕をもったレイアウトを心掛けるとよいでしょう。

一人でも入りやすい外観にする

こちらは「グルメノート」に掲載されている店舗デザイン事例です。ひとり専用を謳う看板を大きく設置した、安心感を与える外観が特徴的です。
ひとりで外食する人は「ひとりでも浮かない内装・客層」を基準に店舗を選びます。また、おひとり様専用飲食店という存在はまだまだ認知度が低い現状があります。そのため、集客を伸ばすには、「ひとり専用の飲食店」であることを、外観デザインでしっかりとアピールすることが大切です。

ガラス張りなど、あえて店内を見せるデザインも、上記のアピールに有効です。しかし、食事をしている様子が外から見え過ぎると、居心地の悪い空間になります。そのため店内のプライバシー性を確保する工夫と、外から店内が見えるデザイン性とを両立させる工夫が重要です。

店員との接触をなるべく避けるシステムにする

こちらは「PR TIMES」に掲載されている店舗デザイン事例です。この店舗では、注文はタッチパネルで行い、卓上にはセルフのウォーターサーバーを設置するなど、店員との接触をなるべく避けるシステムを導入しています。ひとりで外食をする時、「ほかの人を気にせず、ひとりの時間を楽しみたい」と思う人は少なくありません。接触機会を減らすことで、より気軽に立ち入りやすい空間をつくれるでしょう。

また店員だけでなく、ほかの客との接触機会を避けることも大切です。「対面しない席のレイアウト」や「目線よりも高い仕切り」などで内装をデザインするとよいでしょう。このように「食事中の人同士で、互いの視線・行動が気にならない空間をつくること」は、おひとり様店舗というコンセプトの実現でもあります。

おひとり様を集客する3つのメリット

「ひとり客が増えると、効率性が落ちるのでは」と不安に思われる人もいるでしょう。しかし、おひとり様専用飲食店は回転率の向上が見込めるだけでなく、ほかの店舗にはないメリットもあります。

回転率が上がる

おひとり様専用飲食店のデザインのポイントとは?
複数人で外食をすると、会話を楽しむあまりつい長居しがちです。おひとり様専用飲食店は顧客全員がひとりで静かに食事をするため、店舗に滞在する時間はあまり長くありません。そのため回転率が上がりやすく、満席で入店を断ったり、顧客を長時間待たせたりする不具合を減らせるでしょう。「顧客の不満が生じるポイント」が少なくなるだけでなく、顧客数の増加による売上アップも期待できます。

店内で騒がれることがない

複数人で食事をすると会話が生まれますが、時にはエスカレートしてトラブルやクレームにつながることもあります。おひとり様専用飲食店は基本的に会話がないため、多くの人が利用しても、静かで落ち着いた空間を提供できるでしょう。

このような性質を利用し、「おひとり様専用の読書カフェ」「複数人では入れないバー」などをコンセプトとして打ち出す店舗もあります。併せて内装や雰囲気などにもこだわることで、ほかとは違う特別感や非日常感などを演出できるでしょう。

客単価が高くなる

提供する料理の種類などにもよりますが、おひとり様専用飲食店は客単価が高い傾向にあります。ひとりで外食に行く時、「今日はこれが食べたい」と目的意識を持って店舗を選ぶ人は多いでしょう。自分へのご褒美にいつもより高い料理を選んだり、食べたいものを好きなだけ頼んだりと、グループで来るよりも単価が高くなるケースも少なくありません。

また、ひとりで来店する顧客は注文数が多くなりやすいとも言われます。食後のデザートを楽しむ女性も多く、「人目を気にしなくてよいため気兼ねなく注文しやすい」と感じる人もいるようです。

おひとり様を集客するコツ

ライフスタイルの多様化などによって、これからますます増えていくと予想されているひとり客。おひとり様が心地よく利用できる店舗をつくり、集客につなげるためには一体どのような方法があるのでしょうか。

おひとり様でも歓迎していることを主張する

いくら店舗側がおひとり様向けのサービスを展開していても、顧客に認知されなくては意味がありません。雰囲気・客層・営業スタンスなどがわかりづらいと、ひとりでは「なんとなく」入店しづらくなってしまいます。
そこで、グルメサイトや自社SNSを活用し、店内の様子をアップしたり、ひとり客用の割引サービスを提供したりするなどが有効です。「ひとり客にとって居心地がよい店舗」であることを、積極的にアピールしましょう。また、店先の看板で「おひとり様歓迎」と伝えるだけでも、入店ハードルは大きく下がります。

カウンター席などのおひとり様が心地よく座れる席に案内する

おひとり様専用飲食店のデザインのポイントとは?
おひとり様向けのサービスを展開している店舗に入店したにもかかわらず、4人掛けのテーブルや広い個室しかなかった場合には、ひとり客は「居心地が悪い」と感じてしまいます。ひとり客にとって快適な空間をつくるには、カウンターの仕切り方や小型テーブルの配置などを工夫し、「適切な狭さ」を演出することが大切です。

また、ひとり客を案内する時は、フロア中央やレジ近くなど、「ほかの顧客の視線が集まりやすい場所」を避けるのがベターです。とはいえ、カウンターよりも、広く使えるテーブルを好むひとり客もいます。そのため、席に余裕がある時は、テーブルかカウンターかを本人に選択してもらうとよいでしょう。

おひとり様に向けたメニューを提供する

おひとり様歓迎を謳うなら、メニューもひとり用サイズを意識しましょう。一皿の量が多いイメージのある「中華・鍋・焼き肉・居酒屋」などでも、ひとりで食べ切れるボリュームのメニューを用意します。例えば、さまざまな料理を少しずつつまめる「盛り合わせメニュー」などを提供している店舗もあります。もちろん、こうした工夫を行っていることを、SNSや看板などでアピールしてください。

ライフスタイルの多様化や感染症対策などで需要が高まっている、おひとり様専用飲食店。ただ単に「おひとり様歓迎」を謳うだけでなく、レイアウト・内装・導線設計などの店舗設計でも、ひとり客に特化したものを実現することが大切です。
これから飲食店を開業される人や、ひとり客を集客できる飲食店をつくりたい人などは、店舗設計の経験が豊富な「カシワバラ・コーポレーション」にお気軽にご相談ください。

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