リフレッシュルームとは?オフィスに設けるメリット・効果を徹底解説

近年、昔ながらの休憩室とは異なり、より柔軟性の高いリフレッシュルームを設置する企業が増えています。この記事では、オフィスにリフレッシュルームを設置するメリットをまとめました。リフレッシュルームの効果や、設置のコツなどを調べている人は、ぜひ参考にしてください。

公開日 2022.07.19

更新日 2022.07.19

リフレッシュルームとは?オフィスに設けるメリット・効果を徹底解説

従業員が気分転換をする場所である「リフレッシュルーム」。近年、従来の休憩室ではなく、さまざまな目的で使用できる柔軟性の高いリフレッシュルームを設置する企業が増えています。この記事では、リフレッシュルームの効果やメリットなどに触れながら、空間づくりのポイントを解説します。社内コミュニケーション活性化や業務効率化などの目的で、リフレッシュルームの設置を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

リフレッシュルームがあるメリット・効果とは?

一般にオフィスには、従業員が食事を取ったり少し休んだりするための休憩室が設けられます。しかし近年では、こうした休憩室の代わりに、「リフレッシュルーム」と呼ばれるスペースを設置することが人気を集めています。
リフレッシュルームは、従業員たちの気分転換・リラックスの場として機能することはもちろん、「コミュニケーションの促進」「創造性の刺激」など、さまざまな目的で活用されています。ここでは、リフレッシュルームをオフィスに設置するメリットや、期待できる効果などをまとめました。

社員の創造力をかき立てる

近年、技術の進歩やITツールの普及などにより、さまざまな企業で業務の自動化が進んでいます。ルール化された業務や単純な繰り返し作業などをソフトウェアに代替させることで、従業員はよりクリエイティブな仕事に時間を割けるようになりました。

しかし、デスクで机に向かっているだけでは、創造的なアイディアが生まれないこともあります。クリエイティブに働くには、気分に合わせて業務場所を変えたり、ゆとりのある空間で考え事をしたりすることも必要でしょう。

例えば、インターネット環境や簡単な業務スペースを備えたリフレッシュルームなら、従業員の創造性を高める効果が期待できます。業務用の設備以外にも、遊具のような設備や非日常感のある内装デザインなどを取り入れ、従業員の創造力をかき立てるリフレッシュルームを実現している企業も少なくありません。

社内コミュニケーションが円滑になる

在宅勤務やリモートワークの普及などで、社内がコミュニケーション不足に陥っている企業が増えています。「週に何度かは出社するものの、タイミングが合わず従業員同士であまり会話できない」といった声もあり、従業員が集まりやすい場所をつくるために、オフィスレイアウトの変更を検討する企業も多いようです。

部署や所属チームなどにかかわらず、社内のあらゆる人が集まる場所として、リフレッシュルームを設置する企業も増えています。業務では会うことのない従業員同士でも自然な会話を行いやすく、業務以外の話をしたり、情報交換したりと活発にコミュニケーションしてくれるでしょう。
こうした社内コミュニケーションの活性化には、人間関係の改善や生産性の向上など、さまざまなメリットも期待できます。

集中力が低下した際の気分転換になる

一日中同じデスクで業務を行っていれば、集中力が途切れやすくなります。従業員たちに質の高い仕事を行ってもらうには、やはり適度な休憩を取ってもらうことが大切です。

快適なリフレッシュルームは、従業員の気分転換や集中力の回復などに効果的です。デザイン・照明を工夫して、業務スペース・執務室などとは雰囲気がまったく異なるリフレッシュルームを設置できれば、リラックス効果もさらに高まるでしょう。仕事のオン・オフもより的確に切り替えてもらえます。

企業のイメージ向上が期待できる

近年では求職者が企業を選ぶ基準も変化しており、「オシャレな職場で働きたい」「ストレスの少ない環境で働きたい」など、勤務環境を重視する人が増えています。また企業側も、「優秀な人材を採用する」という目的で、オフィス環境を見直す動きを強めています。
このように採用市場でも、オフィス環境の重要性が高まっていると考えられます。その点で、「居心地のよいリフレッシュルームを備えていること」は、非常に効果的なアピールになります。自社イメージ全体の向上や、ひいては、採用活動を円滑に進めることにつながるでしょう。

また、リフレッシュルームにちょっとした打ち合わせスペースを設置し、来訪者を迎える場所として使用するのもオススメです。互いにリラックスした雰囲気で会話でき、自社の印象をアップする効果が期待できます。

アイディアが生まれやすい

新しいアイディアや創造的な発想などは、自分のデスクで黙々と作業を行っていても生まれづらいでしょう。一般には、業務以外の何気ない会話などから生まれやすいと考えられています。

業務スペースとしても使用できるリフレッシュスペースを設置しておけば、気分転換をしつつも新鮮な気持ちで業務に取り組んでもらえます。斬新なアイディアも生まれやすくなるでしょう。
特にクリエイティブ系の企業で、こうしたリフレッシュルームは人気です。意見を出し合いながらアイディアをまとめたり、リラックスできる姿勢で考えごとをしたりと、自由度の高いリフレッシュスペースが多種多様に実現されています。

もちろん、他部署の従業員や上司などと居合わせるため、普段触れることのない価値観や考え方などを知り合うきっかけが生まれます。これら新たなコミュニケーションの機会も、従業員それぞれのモチベーション・創造性を刺激してくれるでしょう。

社員の満足度が上昇する

業種や勤務形態などにもよりますが、従業員は1日の大半をオフィスで過ごします。ストレス過多な職場環境では、体調を崩してしまったり仕事に対する意欲が湧かなかったりするなど、従業員は気持ちよく業務を行いづらいでしょう。また、オフィス環境への不満が募ることで、離職率が高くなる恐れも懸念されます。

そのため、「従業員の満足度を高め、生産性の向上や人材確保につなげたい」という目的からリフレッシュルームを導入する企業も少なくありません。業務中のストレスを軽減し、オフィス全体にも居心地のよさを感じてもらいやすくなるため、離職率の低減につながるでしょう。

リフレッシュルームをオフィスに設ける際のポイント

従業員が利用しやすい快適なリフレッシュルームをつくるには、いくつかのポイントが存在します
ここでは、それらポイントを4つに絞ってまとめました。
併せて、「オススメのレイアウト」「導入すべきインテリア」など、空間づくりのコツも紹介します。特に「従業員の創造性を促進する」「自社イメージをアップさせる」といった具体的な効果を高めたい場合は、ぜひ参考にしてください。

人の行き来が多い場所につくる<

リフレッシュルームをつくったものの思うように活用されておらず、効果を実感できない失敗例は少なくありません。原因はさまざまですが、「業務スペースから離れた場所にあり、行くのが面倒で利用者が増えない」というケースは多く見受けられます。

利用されやすいリフレッシュスペースをつくるには、「オフィスのエントランス付近」「業務スペースの周り」「オフィス全体の中心となる場所」など、人が集まりやすいエリアに配置することが大切です。
オフィスのデッドスペースをリフレッシュルームに活用する方法もありますが、場所によっては狭過ぎたりアクセスしづらかったりする恐れも生じます。あくまで「誰もが利用しやすい配置と広さ」を心掛けて、候補地を検討・選定していきましょう。

また、人の往来が多い場所にリフレッシュルームをつくると、外の話し声や足音などが室内に聞こえてしまうかしれません。業務スペースとの違いをしっかりと演出するためにも、隙間のない間仕切り壁や遮音性の高い壁材などを使用し、なるべく防音性にも配慮したリフレッシュルームをつくってください。

リラックスできる場所にする

リフレッシュルームとは?オフィスに設けるメリット・効果を徹底解説
リフレッシュルームづくりでは、ほかの部屋とは違い、「どのような空間がよりくつろげるのか」を考慮してコーディネイトする必要があります。床や壁などのカラーを工夫して、リラックスしやすい雰囲気にしましょう。加えて、インテリアや家具の選定・配置にもこだわり、従業員たちに安らぎを与えられる空間を目指します。

「適切なリフレッシュルームのデザイン」は、企業によってさまざまです。例えばあえてオフィスらしくないカジュアルな家具を置いたり、畳を敷いて靴を脱げる仕様にしたりと、ユニークなアイディアを取り入れる企業も見られます。
一貫して重要なことは、「業務スペースとの違いを明確に表現すること」です。これによって業務のオン・オフを切り替えやすくなります。気分転換や食事、簡単な打ち合わせなど多くの目的で使えるリフレッシュルームをつくる場合も、基本的には、業務スペースとは異なるテイストのデザインにしてください。そのうえで、自社独自のコンセプトを盛り込むことがオススメです。

眺めのよいスペースに設置する

業務でパソコンなどを長時間使用することが想定されるリフレッシュルームになら、「外が見える大きな窓を設置する」という工夫も有効です。遠くの景色を眺めることで疲れた目を癒し、気分を切り替える効果が期待できます。併せて、ソファ・カウンターテーブル・コーヒーマシンなどは、窓付近に設置すると効果が高まります。人が自然に集まりやすい配置を心掛けてください。

また、自然の中を歩いたり木々を眺めたりすることには、ストレス軽減効果があります。そのためリフレッシュルームでも、視覚的に自然を感じられるようにするとよいでしょう。「窓から木々・草花が見えること」を条件に設置場所を選定すること以外にも、「窓外に緑を増やす・インテリアとして観葉植物を飾る」など、方法はさまざまです。自社オフィスの状況と照らし合わせて、無理のない範囲で自然を取り入れてみてください。

業務も可能なスペースにする

リフレッシュルームは脳を活性化し、アイディアを生み出す場所でもあります。リフレッシュルーム内に「ひとりで業務が行えるスペース」「ちょっとした打ち合わせスペース」などを設けておくと、新たなアイディアを実現しやすい環境が整います。

面積の兼ね合いなどで、リフレッシュルーム内にそうしたスペースをつくれないケースもあるかもしれません。そうした場合は、インターネット環境を整備し、電源プラグなどをソファ付近にも用意しておくとよいでしょう。休憩・業務両方に使える柔軟なスペースが実現できます。限られたスペースを有効に活かせる、利便性の高いリフレッシュルームになるでしょう。

とはいえ、リフレッシュルームは、一般の業務スペースとは異なり「リラックス感を重視した空間」としてつくることが大切です。機能性を重視して緊張感が生じてしまわないよう、あらかじめ内装のコンセプトをしっかりと決めておきましょう。
近年、気分転換・業務・食事・ミーティングなどに対応可能な、柔軟性の高いリフレッシュルームを設置する企業が増えています。「社内環境の改善」「コミュニケーションの円滑化」「仕事の効率アップ」といった効果が期待できるため、オフィス環境改善のひとつとして、リフレッシュルームを取り入れてみてはいかがでしょうか。
詳しい費用やデザイン、導入設備などを知りたい人は、オフィス設計のプロ「カシワバラ・コーポレーション」までお気軽にご相談ください。

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