【ブロック塀】改修工事の費用目安一覧!リフォームが必要なサインとは?
本記事ではブロック塀の改修にかかる費用を、施工の種類ごとに解説します。安全性の低いブロック塀を見極める方法や、お得にリフォームを行える助成金の情報など、ブロック塀リフォームを行う前に知りたい情報も併せて紹介しますので、外構工事を検討されている人はぜひ参考にしてください。
公開日 2021.05.13
更新日 2023.04.15
INDEX目次
和風テイストの家や昔ながらの古民家など、さまざまな住宅に使われている「ブロック塀」。メンテナンス性やプライバシー性などに優れており、昔から多くの住宅で使用されてきました。しかし、古くなったブロック塀は強度が弱いため、適切な時期にリフォームを行うことが大切です。そこで本記事では、ブロック塀のリフォーム時期の見極め方や、必要な費用などについて解説します。エクステリアの劣化が気になる人や、安全性の高い外構にしたい人などは、ぜひ参考にしてください。
災害時には凶器にも。「古いブロック塀」が抱えるリスク
内装のリフォームに比べて、外堀やフェンスなどの外装リフォームは、どうしても後回しになりがちです。特にブロック塀はメンテナンスの頻度も低いため、点検や清掃を怠ってしまう人も多いのではないでしょうか。
平成30年の大阪府北部地震で、子どもが崩れたブロック塀の下敷きになり、亡くなってしまった事件は今も記憶に新しいでしょう。また被災地では、地震で倒壊したブロック塀が道を塞ぎ、避難経路を妨げる被害も多発しました。古くなったブロック塀は強度が弱く、災害時にトラブルの原因となったり、二次被害を発生させたりする危険性があるのです。
いつ大きな災害が起こるかどうかは、誰にも予想できません。そのため、なるべく被害が大きくならないように、日頃から対策を講じておくのが理想的です。
仮に、ブロック塀が他人に危害を加えてしまった場合、その責任は所有者に問われます。そのため自宅のブロック塀が古くなっていないか、十分な強度があるかなどを定期的に点検し、適切な時期にメンテナンスを行うことが大切です。
平成30年の大阪府北部地震で、子どもが崩れたブロック塀の下敷きになり、亡くなってしまった事件は今も記憶に新しいでしょう。また被災地では、地震で倒壊したブロック塀が道を塞ぎ、避難経路を妨げる被害も多発しました。古くなったブロック塀は強度が弱く、災害時にトラブルの原因となったり、二次被害を発生させたりする危険性があるのです。
いつ大きな災害が起こるかどうかは、誰にも予想できません。そのため、なるべく被害が大きくならないように、日頃から対策を講じておくのが理想的です。
仮に、ブロック塀が他人に危害を加えてしまった場合、その責任は所有者に問われます。そのため自宅のブロック塀が古くなっていないか、十分な強度があるかなどを定期的に点検し、適切な時期にメンテナンスを行うことが大切です。
自宅のブロック塀は大丈夫?!点検時のチェックポイント
以下では、ブロック塀の安全性を自分でチェックする方法についてまとめました。どんなサインが出ていると改修が必要なのか、倒壊の危険性がある高さや厚みなどはあるかなど、具体的な基準値を挙げながら詳しく紹介します。
①まずはブロック塀が築後何年経っているかを確認
一般的に、ブロック塀の耐久年数は30年ほどです。紫外線や雨水などで表面が風化し、美観が損なわれるだけでなく、中の鉄筋が錆びたり、ひびが発生したりするなど、築年数が経つにつれて徐々に強度が失われていきます。自宅のブロック塀が30年以上経っている場合は、撤去や新設を検討しましょう。
特に、1981年の建築基準法改正よりも前に作られたブロック塀は、現在とは異なる基準値で製造されているため、安全性の低いものもあります。築40年以上経過している住宅は注意が必要です。
特に、1981年の建築基準法改正よりも前に作られたブロック塀は、現在とは異なる基準値で製造されているため、安全性の低いものもあります。築40年以上経過している住宅は注意が必要です。
②ブロック塀に傾きやぐらつき、ひび割れなどがないか目視でチェック
傾きやぐらつき、ひび割れなどが見られるブロック塀は、大変崩れやすい状態となっています。少しの揺れでも崩れてしまう危険性があるので、度合いによっては解体や補修が必要です。築年数が30年未満でもこれらの症状が見られる場合は、一度リフォーム店や工務店などに相談するとよいでしょう。
基本的には目視でチェックし、傾きが見られる場所や、劣化が進んでいる場所などは手で塀を押して、ぐらつきがないかどうか確認します。強く押し過ぎると倒れてしまう危険性もあるので、力を加える時は周りに人がいないか、車通りは多くないかなど、安全性に注意しましょう。
基本的には目視でチェックし、傾きが見られる場所や、劣化が進んでいる場所などは手で塀を押して、ぐらつきがないかどうか確認します。強く押し過ぎると倒れてしまう危険性もあるので、力を加える時は周りに人がいないか、車通りは多くないかなど、安全性に注意しましょう。
③塀の高さや壁の厚さが基準値以下かどうかを計測
塀の高さが高過ぎたり、壁の厚さが薄過ぎたりするブロック塀は、現在の耐震基準を満たしていない可能性があります。国土交通省が詳しい基準値を示しているので、オーバーしている場合は正しい値へ改修が必要です。
建築基準法では原則的に、「塀の高さは地盤から2.2m以下、壁の厚さは10cm以上」と定められていますが、塀の高さによっては厚みの基準値が変わる可能性もあります。高さが2mを超える場合、壁の厚さを15cm以上確保する必要があるので注意しましょう。自宅のブロック塀の高さは基準値以内か、高さに応じた厚みはあるかなど、実際に計測し確認してみてください。
建築基準法では原則的に、「塀の高さは地盤から2.2m以下、壁の厚さは10cm以上」と定められていますが、塀の高さによっては厚みの基準値が変わる可能性もあります。高さが2mを超える場合、壁の厚さを15cm以上確保する必要があるので注意しましょう。自宅のブロック塀の高さは基準値以内か、高さに応じた厚みはあるかなど、実際に計測し確認してみてください。
④塀の高さが1.2mを超える場合、控え壁の有無も確認
via iqrafudosan.com
「控え壁」とは、塀から直角方向に突き出した補助的な役割を持つ壁のことで、ブロック塀を支えて強度をアップする機能があります。ブロック塀の高さが1.2mを超える場合、一定間隔ごとに必ず控え壁を設置しなくてはなりません。
控え壁の間隔は3.4m以下が基準。つまりは「ブロック8.5個ごと」に控え壁が設置してあればOKです。また、控え壁の長さは、壁の高さの1/5以上が目安となります。
控え壁の間隔は3.4m以下が基準。つまりは「ブロック8.5個ごと」に控え壁が設置してあればOKです。また、控え壁の長さは、壁の高さの1/5以上が目安となります。
⑤鉄筋や基礎の有無、間隔・深さなどを調べる
ブロック塀の基礎がきちんと作られているか、鉄筋は入っているか、鉄筋の間隔や太さは適切かなどについては、素人が目視で判断するのは難しいでしょう。これらの項目は専門業者に相談し、確認を依頼する必要があります。
ブロック塀に使用される鉄筋は直径9mm以上と定められており、縦と横の間隔が80cm以下になるよう配筋されなくてはなりません。また、それぞれ適切な位置に「かぎ掛け」と呼ばれる構造を用いる必要があります。そのほか、高さ1.2m以上の塀は基礎を30cm以上の深さにするなど、細かい基準値が定められています。
ブロック塀の種類によっては、風通しやデザイン性を考慮して、透かしブロックを用いているものもあります。しかし、透かしブロックには鉄筋を入れられない構造のものもあるため、数が多い場合や連続して使用されている場合は要注意です。鉄筋が入っていないブロック塀は著しく強度が落ちるので、鉄筋の有無や状態などを専門家に見てもらいましょう。
ブロック塀に使用される鉄筋は直径9mm以上と定められており、縦と横の間隔が80cm以下になるよう配筋されなくてはなりません。また、それぞれ適切な位置に「かぎ掛け」と呼ばれる構造を用いる必要があります。そのほか、高さ1.2m以上の塀は基礎を30cm以上の深さにするなど、細かい基準値が定められています。
ブロック塀の種類によっては、風通しやデザイン性を考慮して、透かしブロックを用いているものもあります。しかし、透かしブロックには鉄筋を入れられない構造のものもあるため、数が多い場合や連続して使用されている場合は要注意です。鉄筋が入っていないブロック塀は著しく強度が落ちるので、鉄筋の有無や状態などを専門家に見てもらいましょう。
どんな工事が必要?ブロック塀の改修方法と、かかる費用の目安
ブロック塀が古くなっている場合や、高さや厚さの基準値を満たしていない場合などは、具体的にどのような工事が必要なのでしょうか。ここでは、ブロック塀の改修の種類や、かかる費用の目安などをまとめました。
古いブロック塀をすべて解体・撤去する場合
ブロック塀の解体・撤去にかかる費用は、おおむね5,000〜1万円/㎡ほどが目安です。ブロック塀の面積にもよりますが、一般的な住宅であれば4〜5万円ほどで行えるでしょう。また、人力で行うか、重機を用いるかによっても費用が異なり、重機で解体を行う場合は人力の2倍ほどの金額になることもあります。
解体・撤去費用の内訳は、主に人件費や運送費、廃材処分費などです。廃材処分費は工事の規模に関わらず発生し、金額は廃材の量などによって異なります。
解体・撤去費用の内訳は、主に人件費や運送費、廃材処分費などです。廃材処分費は工事の規模に関わらず発生し、金額は廃材の量などによって異なります。
新しいブロック塀へ作り変える場合
新しいブロック塀へリフォームする場合は、解体・撤去費用に加えて、基礎工事費用や新たなブロック塀の設置費用などがかかります。基礎工事の費用目安は4,000〜1万円/㎡ほどで、使用するコンクリートの種類によって費用が異なります。一般的な住宅であれば、基礎工事の合計は1〜2万円ほどになるケースが多いでしょう。
ブロック塀の新設費用は、1万〜1万5,000円/㎡ほどが目安です。化粧ブロックやフェンス付きのブロックなど、素材やデザインなどによって価格に幅があります。施工の際は、どのような外観にしたいか、どの程度の予算が出せるかなどを業者と話し合いながら決めるとよいでしょう。
ブロック塀の新設費用は、1万〜1万5,000円/㎡ほどが目安です。化粧ブロックやフェンス付きのブロックなど、素材やデザインなどによって価格に幅があります。施工の際は、どのような外観にしたいか、どの程度の予算が出せるかなどを業者と話し合いながら決めるとよいでしょう。
ブロック塀の破損箇所を部分的に補強・補修する場合
「耐用年数に余裕があるものより、安全性の高いブロック塀にしたい」「色あせやひび割れなど、気になる箇所だけ直したい」といった人は、部分的に補強・補修を依頼することも可能です。金額は施工内容によって変わりますが、相場は5,000〜2万円/㎡ほどです。程度がひどい場合は、基礎を残してブロックの全面交換を行うこともあります。
また、ブロック塀が比較的新しい場合などは、塀の塗装を行うことで寿命を延ばせます。塗装費用は大体1,500〜3,000円/㎡ほどで、左官工事を行う場合は4,000円/㎡以上を目安としてください。汚れが目立つ場合は高圧洗浄を行い、併せて200〜300円/㎡ほどの費用がかかります。
ブロック塀を撤去してフェンス塀へリフォームする場合
近年、ブロック塀の安全性に疑問を呈する声が多く、ブロック塀からフェンス塀へリフォームする人が増えています。フェンス塀はデザインの幅も広いため、外観のデザインを一新したい人や、統一感のあるオシャレなエクステリアを導入したい人にもオススメです。風通しを確保しつつ、ほどよく外からの視線を遮ってくれるので、開放感のある外構を作れるでしょう。
フェンス塀の設置費用は、素材やデザインなどによって幅があります。費用の内訳は、基礎工事費用とフェンス設置費用、人件費や運送費などです。フェンスの価格は4,000〜3万円/㎡ほどで、メッシュフェンスやアルミフェンスなどは比較的安価で設置できます。
自治体の制度をチェック!ブロック塀の解体やリフォームに使える補助金・助成金があるかも?
自治体によっては、ブロック塀の解体・撤去費用に補助金が出る場合もあります。
例えば東京都練馬区では、ブロック塀を撤去して生垣を作るリフォームの際、費用の一部に助成金を利用できます。「ブロック塀撤去費用の上限は1万1,000円/㎡」「生垣化の費用の上限は1万2,000円/㎡」など、緑化の種類などに沿った助成額がそれぞれ設定されています。フェンスに植物を這わせたり、低木や地被植物を植えたりする場合も申請の対象です。
(参照元:https://www.city.nerima.tokyo.jp/kurashi/shigoto/midori/jyosei/ikegakikajosei.html)
助成金・補助金の使用時に注意すべきポイントは、申請を行うタイミングです。多くの場合は、ブロック塀の解体前に申請を行わなければ、制度を利用できません。リフォームを行う時は、あらかじめ住んでいる地域の自治体へ確認し、手続きを済ませてから業者へ依頼しましょう。
ブロック塀は、状態によっては強度が低く、震災時に被害を拡大させる要因になることもあります。築年数や劣化状態、高さや厚みなどを確認し、安全性が確認できない場合は、リフォームを検討するとよいでしょう。フェンス塀や生垣など、ブロック塀以外の外構へ変更すれば、住宅のイメージを一新することも可能です。
例えば東京都練馬区では、ブロック塀を撤去して生垣を作るリフォームの際、費用の一部に助成金を利用できます。「ブロック塀撤去費用の上限は1万1,000円/㎡」「生垣化の費用の上限は1万2,000円/㎡」など、緑化の種類などに沿った助成額がそれぞれ設定されています。フェンスに植物を這わせたり、低木や地被植物を植えたりする場合も申請の対象です。
(参照元:https://www.city.nerima.tokyo.jp/kurashi/shigoto/midori/jyosei/ikegakikajosei.html)
助成金・補助金の使用時に注意すべきポイントは、申請を行うタイミングです。多くの場合は、ブロック塀の解体前に申請を行わなければ、制度を利用できません。リフォームを行う時は、あらかじめ住んでいる地域の自治体へ確認し、手続きを済ませてから業者へ依頼しましょう。
ブロック塀は、状態によっては強度が低く、震災時に被害を拡大させる要因になることもあります。築年数や劣化状態、高さや厚みなどを確認し、安全性が確認できない場合は、リフォームを検討するとよいでしょう。フェンス塀や生垣など、ブロック塀以外の外構へ変更すれば、住宅のイメージを一新することも可能です。
via ieny.jp
「ブロック塀の安全性を点検してほしい」「リフォームのデザインや費用などを相談したい」といった人は、外構リフォームの実績豊富な「カシワバラ・コーポレーション」へお気軽にお問い合わせください。
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